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(レポ&写真) [女子格闘技Gals] 5.22 北沢:吉住、10ヶ月ぶりの総合で一本勝ち

ギャルズプロジェクト "女子格闘技Gals"  2003年5月22日(木) 東京・北沢タウンホール

  レポート&写真:井原芳徳  【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・女子格闘技スレッド]

<Gals総合格闘技ルール> グラウンドでの頭部への打撃は禁止。寝技30秒ルールは無いが、膠着と判断された場合はブレイクがかかる。

第8試合 Gals総合格闘技ルール 51kg契約 5分2R
○吉住絹代(XXX)
×片桐美紀(禅道会)
2R 4'59" 腕ひしぎ十字固め


 昨夏のしなしとの2連戦の後、しばらく休養していた吉住。春先からGFCや高田道場等のグラップリング大会に頻繁に出場していた甲斐もあり、久々の総合の試合でもブランクを感じさせない素早い動きを見せる。一つの関節技に失敗しても、すぐにポジションを移動させ、また次の関節技を狙う。セコンドの兄・武美らのアドバイス通り動く場面もあれば、独自の勘で動く場面もあり、大会パンフの紹介文どおり「魅惑のファンタジスタ」ぶりを発揮。観客の目に休む余裕を与えない。1Rゴング間際に腕十字を狙うが時間切れ。2R最後も同じように腕十字を狙うと、今度はなんと残り1秒のタイミングで極めることに成功した。

 吉住はセコンドの持っていた5:00ジャストのストップウォッチを掲げ、兄とともにリング上ではしゃぎまくる。試合での天才ぶりと普段の天然キャラのギャップも魅力だ。バックステージでもあっけらかんと「(第5試合の吉倉千秋のKO負けによるアクシデントの影響で)待ち時間が長くて眠くなった」「練習で右耳が潰れたのがイヤなので、治るまで試合を休む」と喋り、自分が仕掛けていた技について聞かれたにも関わらず「あれって極まってました?みなさんどう見えました?」と逆質問するなど、記者団の意表を突く。吉倉のKO負けで「これから自分が危ないことをするんだな〜と実感した」という吉住。感受性の鋭さ故の言葉なのか、それとも単に鈍感なだけなのかは謎だが、この独特の性格の中に「ファンタジスタ」たる所以(ゆえん)が潜んでいるのかもしれない。

第7試合 Gals総合格闘技ルール 52kg契約 5分2R
○今澤利恵(パレストラ東京)
×内藤晶子(RJW Central)
判定3-0


 今澤(右)が1R右ストレートを何発も当て1ダウンを奪い、2Rもバックからのスリーパー、下からのアームロック狙いなどで優位をキープし完勝。

第6試合 キックボクシング 49kg契約 2分3R
×渡辺亜矢子(全日本キック・勇心館)
○グレイシャア亜紀(J-NETWORK・彰考舘)
2R 1'03" KO (パンチ連打)


 全日本キックが1月に同じ北沢で開催したGirls SHOCK!の協力という形で行われたこの試合。肘打ち、首相撲、顔面への膝は禁止ということで、パンチ主体の試合展開となり、2R序盤から2度のダウンを奪ったグレイシャアが豪快に白星を獲得した。

第5試合 Gals総合格闘技ルール 64kg契約 5分2R
×吉倉千秋(P's LAB横浜)
○菊川夏子(ライルーツコナン)
2R 0'25" KO (左ハイキック)


 両者ともプロデビュー戦。1Rは吉倉がバックからのスリーパーで攻めるが、2Rは形勢逆転。菊川がパンチで突進し、強烈な左ハイでダウンを奪う。吉倉はなんとか立ち上がるが、10カウント時も足元がふらつきKO負けとなった。
 試合後吉倉はリング上で意識朦朧とし横になったまま立ち上がれず、会場はリング禍発生か?という雰囲気に包まれた。吉倉は救急車で運ばれ、リングドクターが同行し戻って来るのを待ったことも影響し、大会が40分近く中断するアクシデントが発生した。だが観客から不平はなく、リングアナの「まもなく試合を再開します」というアナウンスと同時に、自然と客席から拍手が沸き起こった。もちろん主催者の運営の不備は問題だが、発展途上でまだ基盤の弱い女子の格闘技シーンが、ファンや関係者の暖かいハートによって支えられていることを感じさせる一シーンだった。
 大会終了時、主催者は吉倉の脳のCTスキャンの結果に異常はなく、意識状態は良好だと発表した。試合当日は病院より帰宅している。

第4試合 Gals総合格闘技ルール 48kg契約 5分2R
×石山絵理(TEAM LIMIT)
○金子和美(TEAM YANO)
判定0-3


 スタンドでの派手なパンチ合戦が続くが、右ストレートの的確さで勝った金子(右)の判定勝ち。

第3試合 ブラジリアン柔術 女子アダルト紫帯プルーマ級 7分一本勝負
○茂木康子(ストライプル)
×藤城生美(SSSアカデミー)
ポイント7-0


 茂木(もぎ:右)は日本のブラジリアン柔術界の女子のパイオニア。序盤寝技に引き込んでから三角絞めを狙い続け、アドバンテージ点を奪う。終盤、タックルに失敗し藤城にバックを取られ、アドバンテージで同点とされてしまうが、終了間際にパスガードで3点、マウントで4点とビッグポイントを重ね、底力を発揮し勝利した。

第2試合 ブラジリアン柔術 女子アダルト青帯プルーマ級 6分一本勝負
○村野麻子(SSSアカデミー乙女チック柔術倶楽部)
×渋谷美雪(ストライプル)
ポイント0-0 アドバンテージ3-1


 村野が下からの腕狙い、リバーサル、バックマウントで攻め、ポイント奪取には至らなかったもののアドバンテージ点を着実に獲得し勝利。マイクを持つと、「柔術の女子選手が増えていけばうれしい」と話した。渋谷も三角絞め狙いでアドバンテージ点を獲得している。

第1試合 Galsグラップリングルール 48kg契約 3分3R
○浅山尚子(パレストラ千葉)
×玉田育子(Girl Fight AACC)
判定3-0


 浅山はスマックのアマ大会、玉田はAACC主催のGFCに出場している選手。1R終了間際に玉田はパスガードに成功するが、2Rからは浅山が優勢。マウントからの三角絞めで攻め続け、3Rにも一瞬パスガードに成功し判定勝ち。

Last Update : 06/13

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