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(レポ&写真) [パンクラス] 1.26 後楽園:近藤、柔術黒帯世界王者とドロー

パンクラス "Sammy Presents PANCRASE 2003 HYBRID TOUR"
2003年1月26日(日)東京・後楽園ホール  観衆:2,300人(超満員札止め)

  レポート&写真:井原芳徳   【→大会前のカード紹介記事】 [→掲示板・パンクラススレッド]

メインイベント ライトヘビー級 5分2ラウンド
△近藤有己(パンクラスism/1位)
△ガブリエル・ベラ(ハイアン・グレイシー柔術)
判定1-0 (20-19,19-19,19-19)

 1Rは柔術世界王者・ベラのねちっこい寝技でマウントを奪われるなど劣勢を強いられた近藤だが、2Rはスタンドでプレッシャーをかけ続け、膝蹴り、パンチを当てる。終盤には逆にテイクダウンに成功し、サイドポジションからパンチを浴びせ、ドローに持ち込んだ。会場の借りられる時間が短かったことと、ベラが初参戦の選手だったことが理由で、この試合は2Rで行われた。しかし、もし3Rあれば近藤の優勢がこのまま続くと考えられた内容だったため、パンクラス尾崎社長も菊田早苗とのタイトルマッチに向けて合格点を出した。近藤の自己評価は50点だという。
 4月12日に後楽園大会が行われることが決まったため、タイトル戦は5月以降となる情勢。菊田の5月のアブダビコンバット出場についてもまだ未定だ。

セミファイナル ミドル級 5分2ラウンド
○三崎和雄(パンクラスGRABAKA/4位)
×ジョー・ダース(ヘンゾ・グレイシー柔術アカデミー)
2R 4'51" TKO (レフェリーストップ:グランドでのパンチ)

 開始前から気合い満点の三崎だったが、いきなり突進したところタックルで倒される。柔術茶帯のダースはじっくりとチャンスを待ち、3分半過ぎにパスガードに成功。ラウンド終盤にはバックマウントを取りパンチを落とす。
 1Rは劣勢だった三崎だったが、2Rにチャンスが訪れる。差し合いの離れ際に放った膝蹴りがクリーンヒット。三崎も吹き飛んでしまい連打はできなかったが、明らかにダメージを負ったダースは寝転び猪木アリ状態に。足を効かせダースはしばらく三崎を退けるが、三崎はローで攻め続けインサイドガードに。ハーフガードまでいくことはできるが、ダースは三崎に抱き着いて必死のディフェンス。だが三崎はあきらめることなくダースをマットに叩き付けダースの腕をほどき、上からおおいかぶさりパンチを連打。空振りも多かったが何発か当て続けるうちにダースの目つきが虚ろになり、レフェリーが試合をストップした。
 見事な逆転勝ちにボスの菊田とともに大喜びの三崎は、マイクを持つと「GRABAKAに二つ目のベルトを持ってくる」とアピール。マーコートの持つミドル級ベルト奪取を誓った。

第6試合 ライトヘビー級 5分2ラウンド
○渡辺大介(パンクラスism)
×入江秀忠(キングダム・エルガイツ)
1R 4'18" KO (スタンドでのパンチ)

 ヒクソンへの対戦アピールなどで、コアな格闘技ファンからは秘かに注目を浴び続けていた入江がついにパンクラス初参戦。かつてヒクソンと戦った船木も見守る中試合に臨んだが、渡辺のパンチを避けてコーナーに組み付きテイクダウンを狙うものの、渡辺はなかなかそれを許さない。2度目のブレイクの後、渡辺のプレッシャーに押され真後ろに下がってしまいコーナーに追い詰められると、左右のワンツーを浴び膝が沈む。組付き必死でディフェンスしようとするが足元が定まらず、さらに渡辺の右ストレートを浴びると大の字にダウンし、レフェリーストップ。入江はいいところなく完敗。“無敗伝説”も終焉した。
 “パンクラスの門番”の役割を果たした渡辺は「今回は絶対相手を良く見て試合をするというのが課題の一つだったのに、パンチ出した時に目をつぶっちゃったんですよ」と反省の弁もあったが、「半年ぶりの復帰戦でインパクトを残せた」と上機嫌。今後も外部の選手相手に勝ち続けることを誓った。

第5試合 ミドル級 5分2ラウンド
○石川英司(パンクラスGRABAKA)
×金井一朗(パンクラスism)
判定3-0 (20-19,20-18,20-18)

 石川が両ラウンドともバックを取りスリーパーを狙うなど試合を優位に運び完勝。一方キャリアと技術で劣った金井だが、何度か足関節を狙ったり、残り数十秒でも猪木アリ状態で立ち上がって攻め続けるなど最後まであきらめず、試合後観客の喝采を浴びた。

第4試合 ウェルター級 5分2ラウンド
△大石幸史(パンクラスism/2位)
△和田拓也(SKアブソリュート)
判定1-0 (20-19,20-20,20-20)

 序盤からバックハンドブローを放ち会場を湧かせた和田(右)だが、2度目・3度目はレスリングベースの大石にタックルを合わせられ自爆。2Rは大石が左ストレートを何発か当てボクシング技術の成長を見せたが、決定打に欠きドローに終った。

第3試合 ウェルター級 5分2ラウンド
×長岡弘樹(ロデオ・スタイル/3位)
○北岡 悟(パンクラスism)
判定0-3 (19-20,19-20,19-20)

 1R、再三のタックルを切られ続けた北岡(右)だが、2Rは一発目でテイクダウンに成功。ハーフガードで膠着するが、パスガードをした際で長岡が動いたところをギロチンにつかまえる。極めには至らなかったものの、2R主導権を握り続け、ランカーから白星をもぎとった。

第2試合 ミドル級 5分2ラウンド
×佐藤光留(パンクラスism)
○岡見勇信(和術慧舟會東京本部)
判定0-3 (18-20,18-20,19-20)

 岡見は序盤から佐々木有生ばりの強烈な左ミドルを放つ。ロープ際で佐藤が足関狙いで潜り込んでくるが、岡見はロープをつかむことなく腕をもたれかけるだけで体のバランスを保つという、反則スレスレの妙技を披露。さらに立ったまま佐藤の顔を踏み付け、上から覆いかぶさると重いパンチを連打し佐藤を痛めつける。2Rも佐藤が果敢にテイクダウンを狙うが、逆に何度もバックを奪ってみせ、文句無しの判定勝ちをおさめた。

第1試合 フェザー級 5分2ラウンド
×田上洋平(HYBRID WRESTLING 武∞限)
○梅木繁之(SKアブソリュート)
判定0-2 (19-20,20-20,19-20)

 梅木が矢野卓見を思わせるトリッキーな蹴りや関節技のムーブで観客を魅了。田上もその動きに付き合い積極的に攻め、思わぬ好勝負となった。勝った梅木は普通にファイティングポーズをとるだけでもどこか滑稽なムードが漂っており、自然と観客から笑いが漏れる。芯の技術もしっかりしており、フェザー級戦線に新風を巻き起こしてくれそうだ。

パンクラスゲート フェザー級 5分2ラウンド
×平山英明(P's LAB横浜)
○島袋零二(HYBRID WRESTLING 武∞限)
1R 1'02" KO (スタンドでのパンチ)

Last Update : 01/31

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