(レポ&写真) [女子ボクシング] 12.18 代々木:ライカ、世界タイトル獲得
日本女子ボクシング協会 "FIGHTING GIRL IV" 2002年12月18日(水) 東京・代々木競技場第2体育館 観衆:3,500人(主催者発表)
レポート&写真:井原芳徳
メインイベント WIBA世界フェザー級(-57.15kg)タイトルマッチ 2分10R ×シャロン・アニオス(オーストラリア/コンバットドーム/王者) ○ライカ(日本/山木/挑戦者/日本フェザー級王者) 判定1-2 (97-98,99-98,98-99)
今年始めには自叙伝も出版し、格闘技界のみならず一般マスコミでも取り上げられる機会の激増したライカ。これまで日本女子ボクシング協会(JWBA)は北沢タウンホールやディファ有明といった小規模な会場で興行を開催してきたが、そのライカをヒロインにする形で、ついに代々木第2にまで進出した。日本ボクシングコミッション(JBC)の認可を受けていない団体ではあるが、会場の四方には大型ビジョンが置かれ、ライカのセコンドには畑山隆則氏(元WBA世界王者:写真中央)がつき、テレビ朝日の解説席には薬師寺保栄氏(元WBC世界王者)、観客席にはプロ野球読売巨人軍の清原和博選手やマラソンコーチの小出義雄氏が座り、NHKも取材に訪れるという、男子ボクシング顔負けのビッグイベントとなった。
今回の世界タイトルマッチは、前回9月の有明大会の直前にアニオスの怪我のために流れていたカード。4月にライカが敗れたIFBA世界フェザー級王者のレイラ・マッカーターとの一戦はノンタイトル戦だったため、今回が初のタイトル挑戦だ。 試合はアニオスの前へ前へと出るファイトスタイルにライカが押され続ける展開に。2Rの偶然のバッティングによりライカは左目を腫らし、10Rまで片目のほどんどふさがった状態でのボクシングを強いられる。だが「とづきあい」を望むライカは最後まで下がることはなく、時おりカウンターを当て、逆にチャンピオンを苦しめる場面もあった。 判定は1-2でライカの勝利。アニオスの勢いを取るか、ライカの的確さを取るかで評価が分かれたのだろう。32歳・14戦目にして初の黒星を喫したアニオスだが、素直にライカの勝利を讃えた。師匠でもある山木敏弘・日本女子ボクシング協会会長からベルトを巻かれたライカは、リング上でマイクを持ち、世界三冠王者を目指すことを宣言。WIBAと同じくアメリカで組織されたIFBA、IBWFの王座をとるため、今後も厳しいファイティングロードを突き進むこととなりそうだ。
セミファイナル 国際戦 フライ級(-50.8kg) 2分8R ×ニッキー・カビロ(オーストラリア/WIBA世界フライ級10位) ○八島有美(日本/ゴールドジム横浜馬車道/WIBA世界フライ級6位,日本フライ級王者) 判定0-3 (58-60,57-59,57-58)
左右のストレートをクリーンヒットさせ続けた八島が危なげなく快勝。9月のアマンダ・ブキャナン戦に続き、オーストラリアの選手に二連勝した。
第2試合 フライ級フェザー級トップランカー戦 バンタム級(-53.52kg) 2分6R ○菊川未紀(桶狭間/フェザー級1位) ×土田奈緒子(入谷/フライ級1位) 判定2-0 (60-58,60-58,60-60)
2R途中から土田(左)が左目尻をカット。大出血しながらも最後まで戦い抜いたが、本来2階級上の菊川の右フックに5、6Rと押され判定負け。
第1試合 フライ級(-50.8kg)ランキング戦 2分6R ×ミサコ山崎(岩井/2位/6戦4勝2敗) ○山口直子(山木/3位) 判定0-3 (58-60,58-60,56-60)
若い山口が序盤から勢いのある攻めを見せ、3Rにはダウンを奪う。その後は互角の展開が続いたが、前半戦を制した山口が4勝目をあげた。
フレッシュファイト 49kg契約 2分4R ×シプシー・タエコ(山木) ○渡邊久江(LIMIT) 判定0-2
女子総合格闘技のスマックガールで活躍中の渡邊が、顔を腫らしながらも攻め続け、ベテランのシプシーを破りボクシング初勝利。
フレッシュファイト 48kg契約 2分4R ○袖岡裕子(SPEED) ×八木橋悦世(MUSTANG) 判定3-0
Last Update : 01/21
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