(レポ&写真) [日本キック] 12.14 後楽園:小野瀬、武田幸三の見守る中、引退
日本キックボクシング連盟 "2002破壊シリーズファイナル 小野瀬邦英引退記念試合" 2002年12月14日(土)東京・後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
メインイベント 小野瀬邦英引退記念試合 3分5R ×小野瀬邦英(渡辺/日本ウェルター級王者) ○マンコム・ギャットソムグヴォン(タイ/ラジャダムナンスタジアム・ライト級王者) 判定0-3 (49-50,48-50,46-50)
試合前には小野瀬が対戦を熱望していた新日本キックボクシング協会の武田幸三がリングに登り、小野瀬に花束を渡した。
積極的に前に出てパンチを振り回す小野瀬のスタイルは健在。4Rにはフックを当てマンコムの顔をゆがめる。だが弱冠19歳のムエタイ王者のミドルと膝に苦しめられる場面の方が多く、ダウンこそしなかったものの、引退戦を勝利で飾ることができなかった。 引退セレモニーで小野瀬は「NKBチャンピオンをはじめ、ランカーの人、5回戦の人、3回戦の人、他の団体ね、新日本、マーシャルアーツ、全日本含めて、彼らが今後、この四角いリングで所狭しと暴れて伝説を作ってくれるので、どうか、彼ら頑張って下さい。そして今日見に来てくれた皆さんも、今度は彼らを追い掛けてやってください。僕は君達を応援することはできないかもしれないけれど、ずっと背中を追い掛けていますので、どうか僕の屍を乗り越えて、大きな伝説を作ってってください」というメッセージを残し、10カウントゴングの後、仲間らに胴上げされリングを降りた。 小野瀬の通算戦績は30戦23勝(19KO)6敗1分。
◆小野瀬「若いっていいよなあ。(マンコムは)まだ19歳ですか。体が柔らかいですね。効いたのは膝2発だけ。でも思いっきりいけなかった。最高の舞台で、最高の結果を残したかったけど。倒せなかったのが悔しい。満足というか納得したという感じ。(今の気持ちは?)いろんな思いが混ざっててわからない。(今後は?)まだ何も考えていない。いろんな所にションベン引っ掛けてお世話になったので、挨拶に行って、それからどうするか考えます。(武田選手と何か話した?)『ありがとう』ぐらいしか言えなかった。招待したわけじゃなく自分から来てくれたのに、勝てなくて申し訳ない」
第10試合 70kg契約 5回戦 ×大谷浩二(ウィラサクレック/NJKFウェルター級6位) ○ペッカセーム野獣(MTONG/APKFスーパーウェルター級王者) 3R 1'40" TKO (レフェリーストップ)
かつて小野瀬とも拳を交えたこともある大谷が2年ぶりに復帰。対するペッカセームは32歳のタイ人。たるんだ体からは想像もつかないほどのスピーディな肘とパンチで大谷を苦しめ、ノーガードでも大谷を翻弄。3Rには肘で大谷の左目尻から出血を誘い、最後は右フックからのパンチラッシュで出血が激しくなったところでレフェリーが試合をストップ。大谷は小野瀬の引退興行に花を添えることができなかった。
第9試合 ライト級 5回戦 ×飯田誠一(町田金子/NKBライト級4位) ○清野浩志(MTONG/APKFライト級4位) 2R 2'01" KO (膝蹴り)
飯田(写真左)が1Rに強烈な左ボディを効かせ2度のダウンを奪うが、2R中盤に清野が回転の早いパンチラッシュで一気に反撃。最後はコーナーに詰めてのボディへの膝蹴りで見事逆転KO勝ちをおさめた。
第8試合 ライト級 3回戦 △高橋賢哉(渡辺) △渡辺秀策(NJKF・小国) 判定1-1 (29-30,30-28,30-30)
第7試合 ライト級 3回戦 ○三好基之(勇和会鈴木) ×大沢健幸(APKF・MTONG) 3R 2'26" KO (ロー)
第6試合 フェザー級 3回戦 ×斉藤慎一(勇和会鈴木) ○斉藤 譲(K-U・八王子FSG) 1R 1'14" TKO (ドクターストップ:カットによる)
第5試合 90kg契約 3回戦 ○大畠正士(平戸) ×中西暁久(K-U・金子) 判定3-0 (30-26,30-26,30-26)
第4試合 ウェルター級 3回戦 ×藤城健一(渡辺) ○若生浩治(大阪真門) 1R 1'52' KO (パンチ)
第3試合 ライト級 3回戦 ×SHINGO(村越) ○安宗竜紀(テツ) 3R 2'01" KO
第2試合 ライト級 3回戦 ○竹村 哲(村越) ×板倉光明(大阪真門) 判定2-0
第1試合 フライ級 3回戦 ×加藤 誠(村越) ○宮内良和(大阪真門) 1R 2'54" KO (3ダウン)
Last Update : 12/15
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