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(レポ&写真) [DEMOLITION] 10.13 お台場:久松、亡き祖母に捧げる一勝

GCMコミュニケーション "DEMOLITION 021013"
2002年10月13日(日)東京・お台場メディアージュ studio DREAM MAKER

  レポート:井原芳徳  写真:井田英登

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 ※大会の模様はSkyPerfecTV! 301ch サムライTV 10月18日(金)「生でGONGON!」で放映予定。
  次回大会は1月26日(日)に今回と同じ会場で開催。

第9試合 -80kg契約 5分2R
○久松勇二(TIGER PLACE)
×中村大介(U-FILE CAMP)
判定3-0

 久松はおなじみ11PMのテーマ曲にのり、セコンドのトイカツとお揃いのピンクの蝶型の仮面をつけて入場。差し合いを制してハーフ、サイドとポジションを移動すると、試合前のアピールどおり四点ポジションから中村の頭部に膝を叩き込む。そして上に乗って腕絡みと攻め続ける。2Rも試合を優位に運び、中盤には腕絡み、終盤にはマウントパンチと攻め最後まで中村を圧倒。文句無しの判定勝ちをおさめた。

 メインを飾りマイクを持った久松は「一本勝ちしたかったけどオーラパワーが不発に終りました」と語り観客を笑わせる。だが大会6日前に祖母を亡くしたといい、「病院のベッドで私が勝つ報告を何よりも楽しみにしていた祖母だったので、判定勝ちではありますが、この勝利を皆様とともに分かち合いながら、天国にいる祖母に捧げたいと思います」と語ると、修斗のベルトを取った時の宇野薫のように手を上げ、「ばあちゃん、判定だけど何とか勝ちました!ゆっくり眠って下さい!」と叫び、大会を締めくくった。

◆バックステージでの久松のコメント
「3回ぐらい腕絡みでチャンスがあったのに、一本を取れなかったのが心残りです。中村選手の関節が柔らかくてびっくりしました。ガッツのある選手でこれから伸びると思いますね。WKの人間がみんな勝ってたんで、私で途切れさせるわけにはいかないというプレッシャーもありました。
(試合に安定感が出て来たが?)そうですね。去年末に長崎で西(良典)先生とやらしていただいたんですけど、その試合から内容が安定してきました。今年に入って(パンクラスの)渋谷選手と窪田選手に負けてるんですけど、その中でも持ち味を出せたんで。ただ、今まで僕の勝ち星が全部慧舟會系列の大会なんですね。内弁慶なんで。外でも勝てないと本物とは言えませんから。外のリングで呼ばれれば“ピンクの台風”を吹き荒らさせます(笑)。
 祖母が6日前に亡くなって、2日ほど故郷の高知に帰ったんですけど、その時も『今度の試合は絶対負けられないな』という気持ちにあふれていました。勝てたことで供養できたかと思います。(実家に戻って練習に影響は?)お葬式って結構美味しい物とか出ますよね(記者陣笑)。うちの実家のほうは刺身とか美味しい物が多いんですけど、今回減量入ってたんで、少ししか食べられなかったのが寂しかったですけど、その気持ちを中村選手にぶつけさせていただきました(笑)」

第8試合 -61.5kg契約 5分2R
×出口直樹(ストライプル)
○のぶゆき(RJW/G2)
判定0-2

 1R序盤からのぶゆきがバックからチョークを1分近く狙い続け、出口は脱出。2Rはのぶゆきが寝転び、出口が立つ猪木アリ状態が続いたが、バックスピンの相打ちがあったり、出口がバックハンド、飛び膝蹴りでのパスガード狙いを見せるなど、見ごたえのある試合となった。

第7試合 -95kg契約 5分2R
○内藤征弥(A-3)
×トニー・ネルソン(P's LAB東京)
判定3-0

 ネルソンの仲間の外国人応援団の大声援に負けじと、WKネットワークのチームメイトやファンも内藤に声援を送り、会場は大盛り上がり。2Rネルソンがマウントを取ったものの、内藤はリバースしてサイド、バックと移行しパンチを連打。両者試合終盤はバテ気味だったものの、優位な場面の多かった内藤が判定勝ち。

第6試合 -81kg契約 5分2R
×木村仁要(誠ジム)
○小島正也(和術慧舟會千葉支部)
2R 1'18" KO(パンチ)

 前回DEMOLITIONでパンクラスの金井に判定勝ちした小島が、今回も絶好調。バックからのスリーパー、四点ポジションでのヒザ蹴り、腕十字と攻め続け、最後はカウンターのパンチ合戦を制してノックアウト勝ちをおさめた。

第5試合 -81kg契約 5分2R
×鈴木雅史(UWFスネークピットジャパン)
○長谷川秀彦(SKアブソリュート)
1R 1'32" 腕ひしぎ十字固め

 組技系大会で実績を残している長谷川が、組み付いてすぐバックを取りテイクダウンすると、そのまま胴締めでポジションをキープし、さっと腕十字に移行して一本。パンクラスのネオブラッドトーナメントに出場した鈴木を倒した長谷川は、29日のパンクラス後楽園大会のフューチャーファイトに出場することが決まっている。

第4試合 -66kg契約 5分2R
×佐藤 力(SKアブソリュート)
○中原太陽(和術慧舟會東京本部)
判定0-2

 8月のクラブコンテンダーズで所英男と好勝負を演じた19歳の新鋭・中原がDEMOLITIONデビュー。コーナーに相手を押し込んでのヒザ蹴りの連打や飛び膝蹴りでアグレッシブに攻める。圧巻だったのは2R。猪木アリ状態で寝転んだ体勢のまま飛び上がり、佐藤の顔面を蹴り上げる離れ業を何度も見せる。まるで手のように自由な中原の足さばきに客席から歓声が起こる。大きなダメージを佐藤に与えることがなかったため大川慎一郎ジャッジのみドローとしたものの、中原が試合を終始コントロールしていたことは間違いなかった。試合後の中原は「下になってしまい、頭に描いていたことができなかった。もっと練習して強くなりたい」と反省していたが、状況に合わせて想像力豊かに攻撃を出せるあたり、才能を感じさせる。今後の活躍も見守りたい。

第3試合 -71kg契約 5分2R
×熊谷真尚(禅道会)
○西野 聡(和術慧舟會東京本部)
判定0-3

 開始すぐに西野が引き込んで得意技の三角絞めでチャンス。熊谷は腕を内側に挟み入れ、2分近く我慢してなんとか脱出に成功する。その後は引き込んで三角を狙う西野に対し、熊谷は警戒して離れて立ち上がり、猪木アリ状態になるという展開が繰り返される。結局1Rの三角が評価され西野の判定勝ち。

第2試合 -75kg契約 5分2R
○飯田崇人(A-3)
×佐藤伸哉(P'sLAB東京)
1R 4'49" 腕ひしぎ十字固め

 序盤こそロシアンフックで突進して来た佐藤に倒され下になってしまった飯田だが、ブレイクがかかりスタンドに戻ると流れは一転。今度は先にテイクダウンし素早くパスガード。アームロックを狙い続け、最後は腕十字に移行し逆転勝ちをおさめた。

第1試合 無差別級 5分2R
○石井 淳(超人クラブ)
×折橋 謙(POD)
1R 2'24" レフェリーストップ

 石井が115kg、折橋が100kgと、日本人には珍しいヘビー級同士の対決。石井が折橋をテイクダウンし顔面に豪快なヒザを連打すると、折橋は大量に鼻血を出しドクターチェックが入る。再開したものの、折橋がコーナーに石井を押し込んでいる最中に折橋の出血がひどくなり、レフェリーストップがかかった。

Last Update : 10/15

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