(レポ&写真) [パンクラス] 8.25 大阪:どうした?郷野、試合中に記憶が飛ぶ
パンクラス "Sammy Presents PANCRASE 2002 SPIRIT TOUR" 2002年8月25日(日) 大阪・梅田ステラホール 観衆:800人(満員)
レポート&写真:井原芳徳 【→大会前のカード紹介記事】
メインイベント ライトヘビー級 5分3ラウンド △郷野聡寛(パンクラスGRABAKA/ライトヘビー級8位) △渋谷修身(パンクラスism/無差別級7位) 判定0-0 (30-30,30-30,30-30)
“グラップル・ボクサー”郷野と、タイでのキック修行帰りの渋谷が、相譲らぬハイレベルな打撃戦を繰り広げる。1Rから郷野はローを効かせ、渋谷は「前に踏み込みにくくなった」といい、右フックでも渋谷を「ヤバい」と思わせる。だが郷野のセコンドについた菊田早苗が試合後パンクラスの尾崎代表に伝えたところによると、渋谷の左ストレートで郷野は1Rに記憶を失ってしまったという。心なしか表情がうつろになった郷野は、打撃戦を繰り広げては渋谷をロープに押し込む展開を繰り返す。
そして何度も郷野が渋谷をロープに押し込むのに飽きた一人の観客が、3Rに郷野に「離れろ!」と野次を飛ばすと、郷野はその観客の方向を振り向いて、なぜか素直に渋谷から離れてしまう。さらに郷野は試合中に岡本レフェリーに向かって「今、何ラウンド?」と聞くなど、不思議な動作を何度か見せる。だが結局最後まで渋谷と互角の打撃戦を繰り広げ、裁定はドローに。普通どおり一人で歩いて郷野が退場し、観客にはこのアクシデントが伝わらないままだったが、主催者は救急車を呼び、菊田と佐々木を連れ添わせ、脳の検査のため郷野を病院に向かわせた。 そしてパンクラスは28日、郷野の試合直後のCTスキャン等の検査結果について、「来月に念のため再検査する予定ですが、現在のところ異常は認められません」と発表した。
セミファイナル ヘビー級 5分3ラウンド ○高橋義生(パンクラスism/王者) ×多田尾秀樹(RJW/CENTRAL) 判定2-0 (30-29,30-29,30-30)
高橋のセコンドには藤田和之が付く。一回りゴツい高橋がパンチを振り回し多田尾を苦しめるが、多田尾も高橋をコーナーに押し込んで防御。高橋は結局一度もダウンを奪えず、復帰戦を白星で飾るも試合後はノーコメントだった。
第4試合 ミドル級 5分3ラウンド △星野勇二(RJW/CENTRAL/同級4位) △窪田幸生(パンクラスism/ライトヘビー級9位) 判定1-0 (29-28,28-28,28-28)
星野のボクシング技術が冴え渡り、右パンチを何度か当て優勢に試合を進めたが、2Rのローブローの減点1が響き、ドローに。
第3試合 キャッチレスリング 5分1ラウンド △佐々木有生(パンクラスGRABAKA/ライトヘビー級5位) △大石 幸史(パンクラスism/ウェルター級2位) 判定1-0 (10-10,10-10,10-9)
体格に勝る佐々木が序盤からバックを取りスリーパーを狙い続けるが大石は脱出に成功。残り1分で大石は側転パスガードを狙うがそのまま時間切れ。
第2試合 ウェルター級 5分3ラウンド ×冨宅飛駈(パンクラス大阪) ○芹沢健一(RJW/CENTRAL) 2R 2'41" ギブアップ(腕ひしぎ十字固め)
1R冨宅がハーフパスガードのまま膠着した展開が続く。終了間際に芹沢が腕十字を狙うが冨宅はしっかり腕をロック。だが2Rは芹沢の一方的な展開で、マウント、バックとポジションを移動。最後は下から三角絞めを狙い、腕十字に移行し冨宅からタップを奪った。勝った芹沢は大阪の観客に憎々しいポーズでアピール。
第1試合 フェザー級 5分2ラウンド △吉信(四王塾) △志田幹(P'sLAB東京) 判定0-0 (20-20,20-20,20-20)
1Rは吉信が引き込んで下になる展開が続く。2Rは志田のタックルを切った吉信が上になるが、こう着しブレイク。今度は志田がテイクダウンに成功するものの、攻め手に欠きドローに終った。
パンクラスゲート第2試合 ライト級 5分2ラウンド △武重賢司(P'sLAB大阪/25歳・170cm) △松井健二(ライルーツコナン/25歳・180cm) 時間切れ
パンクラスゲート第1試合 フェザー級 5分2ラウンド △前田吉朗(P'sLAB大阪/20歳・170cm) △山田泰範(ピロクテテス新潟/31歳・162cm) 時間切れ
Last Update : 09/18
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