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[全日本キック] 8.25 後楽園:Kick Return 記念Tシャツを限定発売

全日本キック "Kick Return 開幕戦" 8月25日(土) 後楽園ホール  【→カード一覧表】  [→掲示板スレッド]


 【ONLINE SHOP】 鈴木秀明がパンチャー対策伝授。キック上級者必見の教則DVD登場
 

(8/21 up) 60kgトーナメント「Kick Return」記念Tシャツが今大会限定で50枚のみ販売される。フロントに「Kick Return」ロゴ。バックにはトーナメント出場8選手と、トーナメントプロデューサー・小林聡の名前が入っている。白×赤、白×青の2種類。サイズ:M・L。価格¥3,000。
 本戦開始前のPM6:00より、トーナメントプロデューサー・小林聡、トーナメント出場8選手参加の「入場式」が行われる。
 場内では、次回9月29日(土)後楽園ホール大会「70's 全日本キック中量級最強決定トーナメント 〜開幕戦〜」の前売チケットが、各席とも最前列から発売される。良い席はお早めに。

石川、村浜対策は万全

(8/20 up) 60kgトーナメント「Kick Return」一回戦で村浜武洋と対戦する石川直生が17日、東京・葛飾の青春塾で公開スパーリングを行った。トレーナーが村浜特有の出入りのステップを再現し、石川はリーチを活かして蹴りとパンチをヒット。ダメージを蓄積させた後、首相撲からの膝と肘の猛ラッシュで仕留めるという必勝パターンを披露した。
 村浜の攻撃で警戒するのはパンチ。「パンチのパワーはあると思う」「サワー選手からダウンを取ったり、HAYATO選手にも勝っているので凄い」と評する。とはいえ「60kgにもハードパンチャーが多い」「僕は今60kgの現役で一番前を走っている選手」と付け加え、対処に自信。「1〜2Rに1度ぐらいのダウンは、いい意味で覚悟している」と精神面での用意もできており「向こうに秘策が無ければ、2R以降は向こうが失速して、僕の好きな展開になる」と予想していた。(井原芳徳)
 
大月の相手がカノンスックWSRに変更

(8/18 up) 60kgトーナメント「Kick Return」に出場予定だったワンロップ・ウィラサクレックが体調不良により欠場し、代わってカノンスック・ウィラサクレックが一回戦で大月晴明と対戦することになった。ワンロップは1週間前から体調を崩し、下痢と嘔吐を繰り返し、練習が全くできない状態だという。
 全日本キックはウィラサクレック会長、小林聡トーナメントプロデューサーと協議の結果、カノンスックの招聘を決定した。カノンスックは元ルンピニースタジアム・バンタム級9位、M-1フェザー級王者の25歳。戦績60戦47勝(14KO)11敗2分。05年10月に前田尚紀に2R KO勝ち、06年3月に山本元気に1R KO負け、今年6月のM-1でチームドラゴンのAKIRAに1R KO勝ちしている。前田とAKIRAを沈めた右フックの破壊力とスピードは抜群だ。
 
座席券完売。立見券を急遽前売開始

(8/17 up) 今大会の前売座席チケットの完売を受け、通常当日販売の「スタンディング¥4,000」の前売が行われる(価格は同じ)。チケットぴあ(tel.0570-02-9999)にて8/17(金)〜試合前日の8/24(金)まで販売される。当日は16:00より後楽園ホール1F「当日券売場」にて販売予定だ。

チケット残りわずか。当日立見券販売へ

(8/10 up) 今大会の前売チケットのうち、全日本キック連盟の販売分が完売となった。チケットぴあ、イープラスBout Review、後楽園ホールでの販売は継続するが、各席とも残り若干枚数となっている。(※8/13追記:Bout Reviewでの注文受付は8/13をもって終了しました)
 なお、「スタンディング/¥4,000」が大会当日16:00より後楽園ホール1F「当日券売場」にて販売される。

北野映画題字作者が「Kick Return」描く

(8/9 up) 60kgトーナメント「Kick Return」のタイトル文字を、この大会名の元ネタとなった北野武監督の映画「Kids Return」のタイトル文字を描いた、赤松陽構造(あかまつ・ひこぞう)氏が作成した。
 赤松氏は日本映画タイトルデザインの第一人者で、「ゆきゆきて神軍」「東京裁判」「Shall We ダンス?」「HANA-BI」などの数々の名作の題字も手掛けている。映画「Kids Return」のテーマ曲は、小林聡・全日本キックGMの選手時代の入場テーマ。今年3月の野良犬ファイナルマッチの際、赤松氏が「野良犬」の文字を提供したが、今回はトーナメント・プロデューサーを務める小林GMからのたっての依頼を受け、快く書いてくれたという。
 小林GMは「最高の8人、最高のカード、そして最高のタイトル文字。このトーナメント、“文字通り”成功間違いなし!おいおい、まだ始まってもいねえっつーの!ジャンジャン!」とのコメントを発表している。

Kick Return、開幕戦から好カード続出

(8/6 up) 60kgトーナメント「Kick Return」の組合せ決定抽選会が6日、東京ガーデンパレスにて行われた。準決勝は両ブロックの勝者同士の対戦となり、準決勝と決勝は10/25(木)代々木競技場第二体育館大会で行われる。

 (Aブロック1) 山本真弘 vs. 大宮司進
 (Aブロック2) 石川直生 vs. 村浜武洋
 (Bブロック1) 前田尚紀 vs. 梶原龍児
 (Bブロック2) 大月晴明 vs. ワンロップ

 抽選会はまず、トーナメント出場8選手が箱に入った[1]〜[8]のナンバーボールを引く(引く順番はあらかじめ抽選で決定)。ボールの数字の小さい順にトーナメントの8つの枠から席を選んでいき、一回戦のカードから決勝までの組合せの全てが確定する。なお、赤コーナーの全日本キック勢(大月・石川・真弘・前田)は必ず左側、青コーナーのフリー勢(梶原・大宮司・村浜・ワンロップ)は右側の枠を選ばないといけない。
 ナンバーボール引きでは、奇しくも[1]を山本、[2]を石川、[3]を前田が引き、全日本勢が枠の選択権で“先手”を取る格好に。その結果、[7]の大月は選択権が無いまま一回戦第4試合の枠が確定した。そして[4]を引いた梶原は前田、[5]の大宮司は山本、[6]の村浜は石川を一回戦の相手に選び、[7]の大月は[8]のワンロップ戦が自動的に決定した。
 一回戦全カード初対決で、準決勝のカードを見据えても、ドラマチックなトーナメントが期待できる。トーナメントプロデューサーの小林聡GMも「全部初めてのカードで楽しみ。客席で見たい」と太鼓判を押した。

 一番最初に対戦相手の選択権を得る事になった梶原は、組み合わせ決定直後、「一回戦が終わったら準決勝の抽選をやり直すんだと勘違いしてました」「前田戦は最初から決めていました」と明かした。前田への意識が強すぎた故の勘違いだろうか?「前田選手の所属する藤原ジムは老舗ジムでレジェンド。僕らチームドラゴンはニューウェイブ、ニュージェネレーションとして戦いを挑む」と指名の理由を説明する。
 これを聞いた前田は「自分は毎回新しい気持ちでリングに上がっている。ベテランになったつもりは無い。自分もニューウェイブのつもり」と個人闘争を意識した返答をしたが、決勝では同門の山本との激突を希望した。
 梶原は決勝で希望する相手について「あえて言えば村浜選手。いろいろドラマがあると思う」と答え、師匠・前田憲作氏を現役時代に敗ったことのある村浜を意識していた。

 大宮司 vs. 山本は国内最高峰のスピードファイター対決。テクニック面でもトップクラスで、Kick Returnの幕開けを飾るにふさわしいカードだ。大宮司は山本指名の理由について「6月に対戦したアタチャイも山本選手も同じサウスポーで、サウスポー対策はばっちりだから。山本選手と石川選手の両方で迷ったけど、準決勝は3Rなので、石川選手とは3Rでやったほうが有利だと思った」と明かす。大宮司は昨年5月に勝利した時は3R+延長Rのルールだった。決勝では03年のライト級トーナメント準決勝でKO負けしている大月へのリベンジを希望した。対する山本は「周りから大宮司選手と当たるんじゃないかと言われていて、そのとおりになってびっくりした」と感想を語った。山本も前田同様、決勝での同門対決を希望した。

 全ての組合せが決まり、一番充実した表情を見せていたのは、このトーナメントに誰よりも強い思い入れのある石川だった。「小林さん推薦の村浜選手とやれることに、全日本の代表としての宿命を感じる」「村浜選手は全日本キックが倒さないといけない相手」「準決勝はどっちが上がって来ても苦い過去を持っている相手。それをクリアした上で決勝をやれる。一番いい組合せ」と語った。山本には05年のIKUSA GP決勝戦でKO負けしている。親交の深い大月が「あっちのブロックは石川が勝ち上がる可能性が強い」とエールを送ると、石川は「自分のモチベーションにつながった」と目をより輝かせた。
 村浜は石川指名の理由について「一番近いイスが空いていたから」と話す。組み合わせ決定直後の第一声でも「このトーナメントで僕のお盆休みが無くなった。賞金をもらって正月はゆっくり過ごしたい」と話したりと、燃える石川とは対照的に飄々としたコメントが印象的だった。久々の60kg、肘有り5Rといったところも含め、未知数の部分が多く、“野良犬からの刺客”らしく、一回戦のキーマンとなりそうだ。決勝については「大月と打ち合いたい」と話しており、もし実現すればこれも好カードだ。

 その大月は、選択権の無いまま、梶原に続いてやりたくなかった相手だというワンロップ・ウィラサクレックとの試合が自動的に決定。「ワンロップは(弟分の)山本元気とドローだったので、負けちゃうと元気より俺の方が弱いということになっちゃうので、判定でもいいから勝ちたいです」と恒例の弱気節を繰り広げた。
 元々バンタム級のワンロップは、ライト級の大月との体格差について「不安はあるけど、同じ階級で相手がいないので問題無い」とコメント。大月の豪腕が当たるか?ワンロップの肘が当たるか?という試合になる確率が高い。ワンロップは今年1月に引き分けた石川との決勝での決着戦を希望した。

 全試合順は下記一覧のとおり決定。17:15よりオープニングファイト3試合を行い、18:00より本戦第1試合開始。藤原あらし vs. 寺戸伸近戦の全日本バンタム級タイトルマッチの後に休憩をはさみ、トーナメント一回戦4試合を行う。山本 vs. 大宮司から始まり、大月 vs. ワンロップがトリとなる。(井原芳徳)

Kick Return抽選方法決定

(7/31 up) 60kgトーナメント「Kick Return」の抽選方法が発表された。まず、トーナメント出場8選手がボックスに入った1〜8のナンバーボールを引く(引く順番はあらかじめ抽選で決定)。数字の若い順にトーナメントブロックから席を選び、一回戦のカードおよびトーナメントブロックが確定する。なお、赤コーナー選手(大月・石川・真弘・前田)は左側、青コーナー選手(梶原・大宮司・村浜・ワンロップ)は右側に座らなければならない。K-1ワールドGPの決勝トーナメントでもほぼ同様の方式が採用されており(例:昨年のGP)、準決勝の対戦相手を見据えた上での枠選びの心理ゲームが見物となる。抽選は8月第2週に実施予定だ。
 大会のアンダーカード7試合が決定。フェザー級・岩切博史(月心会/6位) vs. 上松大輔(チームドラゴン/7位)のランキング戦は、イケメン対決としても注目が集まるが、二人のスピードとテクニックも見物だ。修斗バンタム級世界7位の菅原雅顕(和術慧舟會DUROジム)、ZSTで活躍中のYO次郎[=内村洋次郎](P's LAB東京)といった異色ファイターも参戦。元ムエタイ9冠王チャモアペットが主宰する「チャモアペット・ムエタイ・アカデミー」より待望のプロ第1号選手、ハイン・ディオがデビュー戦を行う。

60kgトーナメントに村浜&ワンロップ

(7/30 up) 60kgトーナメント「Kick Return」の残り出場2選手が、村浜武洋とワンロップ・ウィラサクレックに決まった。組合せはお盆前までに抽選で決定する。
 近年、K-1 MAXやHERO'Sを主戦場としていた村浜。60kgで試合を行うのはシュートボクシング時代以来となる。97年、K-1が60kg契約で実施したフェザー級トーナメントで前田憲作、佐藤堅一を破り優勝した頃は弱冠22歳で、現在32歳。今年4月のR.I.S.E.では65kg契約で水谷秀樹と対戦したが、前日計量では「まだ落とせる。今日もご飯を食べてから来た」と話し、「K-1で60kg級ができるならそっちでやりたい」「(10年前よりも)体力は落ちたけど、それを補う技術はついた」と60kg戦線復帰に意欲的だった。
 「Kick Return」には「俺が見たい選手」と話していたトーナメント・プロデューサーの小林聡GMの推薦選手として参戦。29日の全日本キック後楽園大会の休憩明けにリングインすると、小林GMとがっちりと握手を交わした。
 M-1バンタム級王者・ワンロップは全日本のリング等で猛威をふるってきたタイの強豪。同階級の藤原あらし山本真弘を撃破し、フェザー級の山本元気石川直生とは引き分けたものの、体格差を感じさせない激闘を繰り広げた。石川戦は58kg契約。ライト級の選手も上がる今大会では最軽量だが、“切り裂き魔”の異名の元となった肘打ちは、日本人選手の脅威となるだろう。

 8月25日の後楽園大会での一回戦は、赤コーナーに大月、石川、真弘、前田の全日本キックの4選手、青コーナーにはフリーの4選手が並ぶ。青コーナーの選手は、梶原がボクシング、魔裟斗の盟友の大宮司がK-1、村浜はSB・K-1・プロレス・総合、ワンロップがムエタイといったカラー分けができる。他のキック団体所属のチャンピオンやトップランカーは参戦しないが、既に彼ら相手に赤コーナーの4人は高い勝率を残しており、青コーナーの4人のこれまでの実績も申し分なく、彼らに勝てる選手もそう多くは無いだろう。全日本キックの4人が、キックファンだけに留まらず大舞台で格闘技ファン全体に存在感を示す上で、わかりやすい対立構造が出来上がったのではないだろうか。“野良犬からの刺客”村浜が、赤コーナーの4人の誰と一回戦で当たったとしても、ドラマ性あふれるカードとなる。
 小林GMは「最高の8人が揃ったと思います。この8人はチャンスをつかんだ8人。チャンスは来ない奴には降りてこない。8人トーナメント、4・6・4・9、よろしく」と挨拶した。GM自身、選手時代は数々のチャンスに巡り会い、勝っても負けても必ず次への原動力にしてきた。この8人は、このチャンスをどう活かすのだろう?(井原芳徳)
 

Kick Returnに小林GMの弟弟子2人参戦

(7/25 up) 60kgトーナメント「Kick Return」に、新たに藤原ジム所属の全日本フェザー級王者・山本真弘と同級2位・元王者の前田尚紀の2選手がエントリーした。残り2選手も日本人で、29日の後楽園大会で発表されるが、トーナメント・プロデューサーの小林聡GMは「1人、この男が出たら面白い試合をすると思うのがいる。俺が見たい選手。予想もつかない選手だろうだけど『なるほど』と思うでしょう」と意味深なコメントを発している。

 “藤原敏男イズムの継承者”真弘は、エントリー選手最年少の24歳ながら、実績では他の選手と互角またはそれ以上。6月のタイ遠征では膝蹴り連打でレフェリーストップ負けを喫する等、タイ人相手では実績を残せていないが、日本人相手ではその変則的な動きとスピードで無類の強さを誇る。05年、肘無し3R制ながらKick Returnと同じ8人参加&60kg契約で行われたIKUSA GPでは、小石原勝、及川知浩、石川直生を下し優勝。06年1月には山本元気を下し、全日本フェザー級王座を獲得した。
 その経験からか、他のメンバーの一覧表を見ても、真弘は「意識しない」と豪語。ライト級の選手も出場するため体格で劣ることになるが、「60kgはIKUSAで経験しているので問題ない」「他の選手にスピードでは負けない」と自信を示す。「K-1とかに無い、肘と膝を使ったキックボクシングを見せたい」という言葉は、石川とも共通点が感じられるが、真弘は「全部判定で勝つ」と意表を突くコメントもしており、他の選手とはやや違ったスタイルでトーナメントを面白くしてくれそうだ。

 野良犬プロデュースのトーナメントに期待通り参戦を果たしたのが、3月の野良犬ファイナルマッチがまだ記憶に新しい“闘う修行僧”前田。05年にはJ-NETMANJKFの当時の王者をKOし、“他団体王者キラー”の異名も持つ。だがトーナメントのエントリー選手の大月には00年7月大宮司には01年12月石川には06年1月に敗れている。
 前田は「だいたいの選手に一度負けているけど、それからだいぶ経っているので、前とは違ってくると思う。全部初顔合わせのつもりで戦う。相手に不足は無い。みんな実力者なので楽しみにしている」と話す。
 真弘同様、前田も60g契約だとやや軽めだが「できれば全試合倒しに行きたい」と、真弘とは逆の自分のスタイルを貫く構えだ。

 弟弟子2人の出場に小林GMは「自分のプロデュースする大会に藤原ジムから2人出る事は凄くうれしい。決勝で2人が当たったら、目から汗が出る、あ、涙だ、って感じ」と冗談まじりに喜びを語った。一回戦は全日本キックの4選手が赤コーナーに立ち、青コーナーには他団体・フリーの選手が並ぶ図式となる。(井原芳徳)
 

あらし×寺戸、バンタム級王座戦実現

(7/18 up) 全日本バンタム級王者・藤原あらし(S.V.G.)が1位の寺戸伸近(BOOCH BEAT)を相手に防衛戦を行うことが決まった。
 あらしは04年11月の王座決定戦で真後和彦を1R KOで下し第22代王者に。以降防衛戦を行わなかったが、MACH 55で優勝、真王杯で準優勝と大活躍し、王者としての貫禄を増して来た。6月にはムエタイの本場・ラジャダムナンでKO勝ちをおさめている。
 挑戦者の寺戸は戦績18戦15勝(6KO)2敗1分、最近10試合は9勝1敗と抜群の勝利を誇る。真王杯ではベスト4入り。6月の新宿大会では、かつて藤原あらしが判定勝負を演じた韓国四冠王者チェ・ジンスンを、パンチとヒジで1R KO。試合後のマイクでは王者への挑戦をブチ上げ、待望の全日本タイトル初挑戦が決まった。
 全日本タイトルという範疇に留まらず、国内バンタム級トップクラス対決としても注目の一戦。小林聡ゼネラルマネジャーは「伸び伸びと あらしのような 試合しろ」と、二人の名前をもじったコメントを発表しているが、GMの期待どおりの動きを両選手とも見せてくれることだろう。(井原芳徳)

60kgトーナメント「Kick Return」開幕

(7/13 up) 全日本キックは都内ホテルで13日に記者会見を行い、60kg契約・肘有り・8選手出場の賞金トーナメント「Kick Return - Kickboxer of the best 60 トーナメント」の開催を発表した。8/25(土)後楽園大会で一回戦4試合(5R)、10/25(木)代々木競技場第二体育館大会で準決勝(3R)、決勝(5R)を行う(いずれも延長1R)。出場決定選手は大月晴明、石川直生、梶原龍児、大宮司進の4人。残り4選手、賞金、組み合わせ決定方法等は後日発表。トーナメント・プロデューサーは、小林聡ゼネラルマネージャーが務める。Kick Returnという大会名は小林GMの現役時代のテーマ曲「キッズ・リターンのテーマ」にちなんでおり、キックの原点に戻るという思いが込められている。

 大月は元全日本ライト級王者で、2003年に行われた全日本ライト級最強決定トーナメントを3連続KO(TKO含む)で制覇。05年1月には小林をKOしWPKC世界ムエタイ・ライト級王座を獲得した。だがその後無敗記録がストップし、国内でも増田博正に敗れる等苦闘が続いている。
 大月は「力が落ちたらダラダラと長くやりたくない。長くても来年で辞めようと思っている」「強い選手がいっぱい集まると思うので、最後に凄くいい試合ができるよう頑張りたい」と話し、このKick Returnトーナメントを選手生活の集大成にする考え。
 普段はライト級の61.23kgで戦っていることから、「60kgに落とすのはキツいんですけど」とも話すが、無事に60kgに落とすことができれば、その破壊力でKick Return本命となることは確実だろう。

 大月と並び全日本所属選手でいち早く参戦の決まった石川は、全日本スーパーフェザー級王者。モデルの仕事もこなすほどの甘いマスクで女性人気は元々高かったが、近年はその試合内容で男性マニア層のハートもつかむように。今年は1月に強豪・ワンロップと、4月には梶原と引分。6月にはムエタイの本場・本場ラジャダムナンでKO勝利を飾ったばかりだ。
 石川は「ついに来たか、ついに揃ったかっつー感じ」「軽量級キックボクシングを世にアピールできるチャンスをものにしたい」と、待望の舞台に胸を躍らせる。大月は「この中で一番やりたくないのは石川選手」と話していたが、石川は「全日本最強を証明するため、隣にいる人とやりたい」と、大月戦に意欲的。60kg契約ならではのドリームマッチが実現するかどうかも注目ポイントとなる。

 フリーのジム所属選手で参戦が決まったのは、常勝軍団・チームドラゴン所属、WFCA世界ライト級王者の梶原と、魔裟斗のシルバーウルフ所属、M-1スーパーフェザー級王者の大宮司だ。梶原は東洋太平洋ランキング入りしたボクシング技術をベースに、キックでも着実に成果を残し、昨年5月は小宮由紀博を破りJ-NET王座、今年6月は西山誠人を破りWFCA王座を獲得。4月の石川との激戦も記憶に新しい。
 梶原は「昔、全日本ライト級最強決定トーナメントも見ていたので、今回選ばれてマジでうれしい。不得手な5R肘有りにあえて挑戦したい」と抱負。Kick Returnトーナメントで戦いたい選手について聞かれると、WFCA王座獲得直後にも話していた元WBC世界スーパーフライ級王者・徳山昌守の名を挙げたが、これは「ありえないけど」と前置きした上でのコメント。「面白い絵が描けるなら、フリーのジムの選手同士ってことで、大宮司選手とやりたい」と話した。
 大宮司はこれまで全日本キックでは前田尚紀金沢久幸石川を撃破し、3月のM-1でTURBΦを僅差で破りM-1王座を獲得している。「子供の頃にK-1を見て、正道会館に入って、シルバーウルフに移籍して、このトーナメントが集大成になると思う。K-1の軽量級につなげたい」と抱負を語った。戦いたい選手については「一度負けてる大月選手にせよ、話のあった梶原選手にせよ、決勝でやりたい」と答えている。

 4選手とも思いは違えど、今回のKick Returnに高いモチベーションを持っている点は共通している。引退を視野に入れる大月、引退とは言わないまでも「集大成」と口にした大宮司、そして、純キックルールに強い思い入れをする石川、この先のK-1を強く意識している梶原と大宮司。まだ未定の残り4枠の選手も、それぞれいろんな思いを抱えながらKick Returnに参戦してくることだろう。

 その残り4枠については小林GMの腕の見せ所。タイ人のエントリーに関して小林GMは「時と場合によっては考えるけど、60kg前後に日本人はあふれるほどいる」と消極的な姿勢。大月は「体重が合うなら、MAの木村選手と引退までに手合わせ願いたい」と、今年に入ってまだ試合をしていないMA日本ライト級王者の木村允に参戦を呼びかけた。
 新日本キックの石井宏樹と菊地剛介は、9/16のTITANSに出場するため、今回のトーナメント参戦は難しそうだが、昨年の真王杯60kgトーナメントをぶっちぎりの強さで制した桜井洋平、6月のR.I.S.E. FLASH to CRUSH TOURNAMENT(60kg契約)優勝のTURBΦら、Kick Returnトーナメントに上がって欲しい選手はまだたくさんいる。
 組合せ決定方法に関して小林GMは「面白いやり方で決めたい。考え中です」とコメント。GMもかつて参戦した全日本ライト級最強決定トーナメントは綱引き抽選が採用されたが、今回はどういったアイデアが飛び出すのか? (井原芳徳)

 

全日本キックボクシング連盟 "Kick Return 〜 Kickboxer of the best 60 Tournament 開幕戦"
2007年8月25日(土) 東京・後楽園ホール
開場・17:00 オープニングファイト開始・17:15 本戦開始・18:00


第9試合 Kick Returnトーナメント Bブロック一回戦 60kg契約 3分5R(延長1R)
大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイ・ライト級王者)
カノンスック・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/M-1フェザー級王者)

第8試合 Kick Returnトーナメント Bブロック一回戦 60kg契約 3分5R(延長1R)
前田尚紀(藤原ジム/全日本フェザー級2位・元王者)
梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)

第7試合 Kick Returnトーナメント Aブロック一回戦 60kg契約 3分5R(延長1R)
石川直生(青春塾/全日本スーパーフェザー級王者)
村浜武洋(大阪ファイティングファクトリー/'97 K-1 JAPAN フェザー級王者)

第6試合 Kick Returnトーナメント Aブロック一回戦 60kg契約 3分5R(延長1R)
山本真弘(藤原ジム/全日本フェザー級王者)
大宮司進(シルバーウルフ/M-1スーパーフェザー級王者)

 〜休憩〜

第5試合 メインイベント 全日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R
藤原あらし(S.V.G./王者)
寺戸伸近(BOOCH BEAT/1位)

第4試合 セミファイナル 全日本フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ(3分3R+延長1R)
岩切博史(月心会/4位)
上松大輔(チームドラゴン/5位)

第3試合 フェザー級 3分3R
梅原ユウジ(REX JAPAN)
永野裕典(和術慧舟會DUROジム)

第2試合 バンタム級 3分3R
菊地 慧(藤原ジム)
那須儀治(WSK/興気塾/全日本新空手K-2軽量級'04王者)

第1試合 54kg契約 3分3R
尾田兼次(S.V.G.)
菅原雅顕(和術慧舟會DUROジム/修斗バンタム級世界7位)

◆オープニングファイト

第3試合 ミドル級 3分3R
夏鬼(SOUL GARAGE)
YO次郎(P's LAB東京)

第2試合 バンタム級 3分3R
塚原 健(青春塾)
輝龍(チームドラゴン)

第1試合 ミドル級 3分3R
三澤勲大(韓道場)
ハイン・ディオ(チャモアペット) 

※出場選手はケガ等により変更となる場合があります


■料金:
SRS席¥15,000 RS席¥10,000 S席¥7,000 A席¥5,000
※SRS席は全日本キックのみでの販売
※当日券は各1000円アップ
※前売座席チケットの完売を受け、通常当日販売の「スタンディング¥4,000」の前売が行われる(価格は同じ)。チケットぴあ(tel.0570-02-9999)にて8/17(金)〜試合前日の8/24(金)まで販売される。当日は16:00より後楽園ホール1F「当日券売場」にて販売。

■一般発売:7月21日(土)〜

■チケット発売場所  
チケットぴあ 0570-02-9999
イープラス http://eplus.jp/
後楽園ホール 03-5800-9999
全日本キック 03-3365-1171
バウトレビュー Webのみ受付 (8/17(金)午前10時入金確認分締切)

■お問い合わせ
全日本キック 03-3365-1171

Last Update : 08/21 16:12

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