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[K-1] FEGがボクシングの協栄ワールドと提携。旧ソ連圏選手参戦へ

(6/26 up) K-1・HERO'Sを主催するFEGは26日、外国人プロボクサーのマネジメントを行う協栄ワールド株式会社と都内で合同記者会見を行い、両社の提携を発表した。
 ワールド社は亀田興毅らが所属する協栄ボクシングジムの金平桂一郎会長(写真左端)が代表取締役を務める会社。90年、アントニオ猪木氏の橋渡しで旧ソ連のユーリ・アルバチャコフ(写真左2人目)、オルズベック・ナザロフ(写真右2人目)らが協栄ジム所属としてプロデビューした際にワールド社が設立されたという。
 アルバチャコフ氏は「協栄ロシア」、ナザロフ氏は「協栄キルギス」を今秋設立し、FEGのイベントに選手を派遣する予定だ。今のところ旧ソ連圏版K-1トライアウトの実施を夏から秋に予定しているのみで、具体的な参戦予定は無い。
 海外ではキックや総合の試合もするボクサーは珍しく無い。今回の提携も、金平代表がロシア・キルギス側から「他の格闘技の選手は日本に派遣できないのかと言われ、先代(=金平氏の父・正紀初代会長)から付き合いのある谷川(貞治FEG代表)さんに紹介した」ことがきっかけで実現した。

 日本ボクシングコミッション(JBC)は他のプロ格闘技との掛け持ちを禁じており、今回の提携でも摩擦が心配されるが、金平氏は「今日は協栄ジムの会長としては出席していない」「私は立会人」と強調し、「JBCとJPBA(日本プロボクシング協会)の規約は守る。協栄ジムはナザロフ氏らのセコンド・マネージャーライセンスを求めない、直接FEGの興行にタッチしない、という誓約書と経緯説明書を昨日提出した」と説明した。その上で「海外は他の格闘技との垣根が低い。日本ではボクシングの試合しかできないとなると選手を獲りにくくなり、結果的にボクシングの試合にも来日し辛くなる」と提携のメリットをアピールした。
 一方の谷川氏も「金平さんにご迷惑をおかけしない範囲でいろんなことをお願いしたい」と慎重だが、「(協栄主催大会に2度参戦したロシアの)ニコライ(・ワルーエフ)選手を見て、シュルトを倒せるのはこのルートしか無いと思った」等と話し、選手獲得ルートの充実に期待。ロシアの好景気にも乗り、将来的にはK-1ロシアGPを開催させたい考えも示した。

 元WBCフライ級王者のアルバチャコフ氏は97年に引退。現在ロシアのサンクトペテルブルグでアマチュア大会等を開催し、ロシアボクシング界だけでなく他の格闘技界にも影響力を持つという。
 JPBAとJBCは女子ボクシングの認可に向けての動きを進めているが、アルバチャコフ氏は協栄の7月1日の有明コロシアム大会に女子のユリア・ベレジコワ、ニーナ・アブロソワを招聘し、ベレジコワはライカと、アブロソワは藤本りえとエキシビジョンを行う。ベレジコワはレッドデビル所属として昨年12月のBodogカナダ大会で総合の試合をしている。
 既にアルバチャコフ氏は谷川氏に契約選手のビデオを見せ、谷川氏によると「アンディ・フグを思わせ、ルスランのような蹴りを持ったアグレッシブなファイター」もいたという。
 ナザロフ氏は元WBAライト級王者で98年に引退。キルギスの首都ビシュケクで体育・スポーツ・観光委員会の委員長代行を務める。中央アジアの格闘技界に太いパイプを持つといい「パンクラチオン(総合格闘技)やキックの関係者とは知り合いで、よく大会に招待される」等と話していた。(井原芳徳)
 

Last Update : 06/26 19:48

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