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[S-Cup] 11.3 両国:サワー&緒形、相手変更にも動じず|当日券情報

シュートボクシング "S-Cup 2006" 11月3日(金/祝) 両国国技館 【→カード&チケット情報】 [→掲示板スレッド]

(11/2 up) S-CUPの前日計量と記者会見が2日、東京・浅草ビューホテルにて行われた。
 直前に一回戦の相手が変更となった緒形健一は「相手の情報は少ししかありませんが、自分の目標は優勝することだけ。誰が来ても気持ちに変わりはありません」とコメント。同じく相手が変わったたサワーも「僕も緒形と同じ気持ちだ」と話した。
 その緒形と一回戦で対戦する総合ファイターのダマッシオ・ペイジ(写真左3人目)は、立ち技オンリーの試合は今回が初めてだという。「SBルールは知らない面もあるが、とにかくやるだけだ」「グラップリングの能力を見せたい」と話し、不安材料を隠さないが、その風貌同様、野性的なファイトは「もしや」という危険性を孕んでいる。緒形は前回S-CUPの一回戦ではまさかの負傷敗退。鬼門ともいえる一回戦を、無事突破するためにも油断は許されない。(井原芳徳)

オープニングマッチは14:30スタート

 カノレッティの本戦繰り上りを受け空白となっていた土井広之のリザーブファイトの相手は、初参戦のキム・ジュン(韓国/泰雄會館/韓国ムエタイ協会ウェルター級王者)に決定。スペシャルマッチに出場を予定していた大野崇は欠場する。
 当日券は13:00より発売。開場・13:30、オープニングマッチ開始・14:30、S-cup一回戦開始・15:00を予定している。

メンジヴァー&シャファー欠場

(11/2 up) S-CUPに出場を予定していたイヴァン・メンジヴァーとイアン・シャファーが欠場する。
 SB協会はメンジヴァーの欠場について「試合出場に関する多重契約のトラブルを起こすなど、今大会出場に対する不安点も多く信憑性に欠ける部分が多いことから、出場への打診を取り下げた」と説明している。
 シャファーは10/9のHERO'Sでカットした右まぶたが完治していないため欠場。SB協会は「傷が一度は塞がったものの、軽くマスボクシングを行なった程度のパンチで再び傷が開き、再度縫合。その後、なんとか抜糸するに至ったものの、今度はパンチを防御した際の自らの手の甲が当たっただけで傷口が開いてしまい、『縫ったままの状態で試合を行なえば取り返しのつかないことになる』と、ドクターからストップを宣言されてしまいました」と説明している。
 メンジヴァーに代わり緒形健一と一回戦で激突するのは、アメリカの総合ファイター、ダマッシオ・ペイジ。今年4月にパンクラスで志田幹に敗れるも、野性的なファイトで観客を魅了した。
 シャファーの代わりはリザーブファイト第2試合にエントリーしていたマルフィオ・カノレッティに。昨年5月に対戦し敗れたアンディ・サワーと一回戦でいきなり激突する。カノレッティと対戦予定だった土井広之の相手は、本日の会見で発表される模様だ。

セフォー、タイに太鼓判

 S-CUP一回戦で宍戸大樹と対戦するジョーダン・タイが、師匠のレイ・セフォーとともに来日した。
 セフォーによると「練習はタイボクシング(ムエタイ)中心だけど(首相撲など)組み技の要素がある。チームには柔術の練習をしている選手もいるから、スタンドのグラップリングの練習はできている」とのこと。またタイ自体の素質についても「コンプリート・ファイター」と太鼓判。「パンチもキックもヒザも、あらゆるテクニックを使いこなせるんだ。それに、いつでも自分のペースで試合ができるのが彼の強み。SBはこれまでやってきたのとは違うルールだけど、持っている力を100%出せると思う」と絶賛した。
 タイはヨーロッパのビッグイベント『スーパーリーグ』のトーナメントでも優勝を果たしており、ワンデイ・トーナメントへの対応も問題はなさそう。タイは「優勝に向けて最大のライバルになるのはアンディ・サワー。SBのエキスパートだし、過去に優勝しているからね」と、早くも決勝戦を見据えていた。(提供:SB協会/写真:たまたまシーザージムでスチール撮影を行っていたラウンドガールと記念撮影)

サワー来日。「5割パワーアップ」の姿披露

(11/1 up) S-CUP 3連覇を目指すアンディ・サワーが30日来日。翌日夕方、東京・浅草のシーザージムにて公開練習を行った。
 開始時刻より少し遅れて到着したサワーだが、ミット打ちを行ううちにノッてきた様子。2分1Rの予定が3Rまで延長し、ほとんど普段通りの練習を公開するような格好に。パンチオンリーから次第に蹴りも絡め、コンビネーションの動きも一個一個確かめた。
 既報どおり、最近のサワーは名門・メジロジムでの練習を増やしている。「特別な練習はしていない」というが、「以前より5割ぐらいパワーが増した」「相手の動きの見極めの技術が上がった」と語る。アンドレ・マナート会長も「私がいろんな選手と戦った経験を彼には伝えている」と話し、中身の濃い練習ができていることを窺わせた。
 今回のトーナメントのメンバーについて、サワーは「(過去2回に比べ)かなり強いメンバーが揃っている」と評価。決勝についても、改めてSB勢である宍戸か土井との対戦を希望していた。優勝賞金は準備中の新しいジムと、メジロジムに通うための新車に使いたいとのことだ。(井原芳徳)

半年延期の及川×石川、二人の共通テーマは“成長”

(10/30 up) スペシャルマッチで激突するスーパーフェザー級王者・及川知浩と、フェザー級1位・石川剛司の直前コメントが、SB協会から届いた。
 両者は5月大会で対戦予定だったが、石川の急遽欠場により大会前日に試合が流れた。及川は「(石川が)スーパーフェザーのランカーと一戦もやらずに(王者の)僕と試合だっていうんですからね。もっと段階を踏んでくるんだと思ってたのに」「正直ね、この対戦を『S-cup』でやることに不満はあるんですよ」と話す。
 とはいえ、前回の試合が流れたことが、結果的に二人の成長のきっかけとなったのは事実。及川は「(石川の代打の)タイ人に負けてから、ちょっと意識が変わったんですよ」と秘話を明かし、「やっぱり自分は倒してナンボ」「あの頃と比べたらね、僕、明らかに強くなってますよ」「石川選手にとっては、あの時にやっておいた方がよかったんじゃないか」とまで豪語する。5月の段階では「“巧い及川”ではなく“怖い及川”でいく」と話していたが、今回は「“さらに怖い及川”やないですか」とのことだ。
 石川も「俺と打ち合って欲しい」と気合十分。5月の欠場で「周りに迷惑かけた分、試合で返さないといけないですから。随分叩かれたし(シーザー武志)会長にも一度は見放されたんですよ。そこで一から出直して、メンタル的にもタフになったし責任感も出てきました」と明かす。
 9月の復帰戦ではタイ人を投げでKO。「あれで頭を打ち付けてKOするのは前から狙ってたんですけどね。あの日それでKO出来たっていうのは、やっぱ気合いが入ってたんだと思います」と振り返る。今回の及川戦に関しても「俺はもう思い切ってぶち当たるだけですね。向こうが何を言ってるのか、聞こえてこないわけじゃないんですけど、それも含めてきっちりとカタをつけたい」と話しており、S-CUPに負けず劣らずの熱い試合が期待できそうだ。

拳だけじゃない。ドーソン、投げ・蹴りにも自信

(10/29 up) S-cupに参戦するダニエル・ドーソンのコメントが、SB協会から届いた。

−−S-cup2006度目の出場が決まった、現在の心境を教えてください。
「今回S-cupに参戦することが出来て凄く光栄だよ。今はボクシングに専念してるけど、まだまだ自分がSBやムエタイでも世界屈指のファイターであることを証明するために参戦することにしたんだ。SBへの思いは以前と変わらないよ。今自分がどれくらい成長しているかを見せれると思うよ」

−−SBに参戦するのは久々ですが、その間はどんな試合をしてきたのですか。
「この4年間はプロボクサーとして試合をしていたよ。今現在で、WBOの10位にランクされていて戦績は24戦24勝16KO無敗。タイトルもいっぱいGETしたよ。ミドル級、ライトミドル級それぞれでオーストラリアタイトルを獲ったし、あとはライトミドル級でPABAとWHOのアジアパシフィックタイトルをGETして、WBFのミドル級でインターナショナルタイトルも獲った。今は、来年ドイツで行なうWBO世界タイトル戦に備えて、一時戦線から離れて準備期間ということもあって、タイミング良くS-cupに参戦出来た」

−−現在はどのような練習をされているのでしょうか。
「いつも1日2回2時間ずつトレーニングをしている。筋トレとコンディショニングは午前中。ボクシングとキックのトレーニングは午後。秘密メニューは朝のサーキットトレーニングと午後のマル秘テクニックドリルにあるんだけど、言えないから試合でじっくり見てよ」

−−今大会の一回戦は、SB対K-1といった構図になりました。これについて、どのような感想を持っていますか。SB側の選手としての意気込みも聞かせてください。
「これはSB、K-1から凄いメンバーが集まったな、って印象です。野望はもちろん、このメンバーのトーナメントで優勝すること。何よりSBのメンバーとしてこの大会に参戦できて嬉しいよ。

−−1回戦で闘う、ヴァージル・カラコダ選手についての印象を聞かせてください。
「K-1 MAXからのいいファイターだと思う。だから僕が勝ったらK-1MAXのトップランク入りできるね」

−−カラコダ選手は、ボクシングの世界タイトルを取った経験のある選手です。彼にパンチ勝負で勝てる自信はありますか。
「そのタイトルマッチのことは聞いたことがあって、どうも無名の協会で、対戦相手はプロで何戦もしてない選手とか。リアリティーに欠けるから、パンチでも打ち合うし世界王者でもあまり気にしてないよ。

−−SB側の選手として、投げ技や立ち関節技は狙っていきますか。
「このSBルールは自分の得意なグラップリングからの投げやチョークを出すことができるから大好きなルールなんだ。特にスープレックスでぶん投げられるのが最高だね」

−−準決勝には、アンディ・サワー選手とイアン・シャファー選手のどちらが勝ち上がってくると予想していますか。理由も含めて教えてください。
「やっぱりサワーだと思う。こういったトーナメントでの経験も豊富だし。サワーのコンビネーションはポイントも獲れる。それにサワーには上がって来て欲しいんだ。一度SBで試合が組まれたんだけど、彼の怪我で流れてるから。是非対戦して打ち合いをしてみたいね」

−−決勝戦には、宍戸大樹選手、ジョーダン・タイ選手、緒形健一選手、イヴァン・メンジヴァー選手のうち誰が勝ち上がってくると予想していますか。理由も含めて教えてください。
「う〜ん。多分緒形がメンジヴァーに勝つと思う。そして宍戸×タイは凄い試合になりそうだね。でも最近の試合を観ていると、やっぱり宍戸かな」

−−今大会で、最大のライバルになりそうなのは誰ですか。理由も含めて教えてください。
「みんながライバルだよ。誰と戦っても素晴らしい試合になると思う。S-cupでは自分のスタイルで皆さんが興奮するようなベストパフォーマンスを見せるよ」

−−これだけは他の選手には絶対に負けないというものがあったら、教えてください。
「空中でのダブルそしてトリプルキック。見た目が派手なだけじゃなくて実際に効くよ。前にSBでも使った」

−−最後に、ファンに向けたメッセージをお願いします。
「日本のファンの方々が、自分のシュートボクサーとしてのカンバックを見て喜んでくれたら嬉しく思います。みなさんをエキサイトさせる試合で優勝を目指して頑張りますので応援よろしくお願いします」■■■
 

カラコダ、準決勝はサワー、決勝は宍戸と予想

(10/28 up) S-cupに参戦するヴァージル・カラコダのコメントが、SB協会から届いた。

−−S-cup初出場が決まった、現在の心境を教えてください。
「11月3日に僕がS-cupチャンピオンになる為の、すべての準備は整ったよ」

−−シュートボクシング(SB)に対しては、どのようなイメージがありますか。
「アンディ・サワーを通してシュートボクシングを知ったけど、投げも認められているんだよね。そのサワーは、S-cupを2連覇してK-1 MAX 2005でもチャンピオンになったし、他にもいい選手がいると聞いている」

−−SBでは投げ技や立ち関節技が認められていますが、対策はできていますか。
「勿論対策は練っているけど、相手にはそのチャンスを与えない。殴り倒すだけだよ。組み技やサブミッションを想定したスパーリングを数多くこなしている。あとはトーナメントだから、色々なパターンのサーキットトレーニングを取り入れてスタミナを強化してるよ」

−−今大会の一回戦は、SB対K-1といった構図になりました。これについて、どのような感想を持っていますか。K-1側の選手としての意気込みも聞かせてください。
「K-1を代表して出場するわけだから、絶対に優勝を狙うよ。1回戦のドーソンは、シュートボクシングの前のチャンピオンで、現在は僕と同じボクシングの世界ランカーだよね。しかもトップランキングに名前を連ねている。エキサイティングな試合になりそうだね」

−−ドーソン選手はカラコダ選手と同じくボクシングで実績を残していますが、パンチ勝負で勝てる自信はありますか。
「当然自信はあるよ。僕は世界チャンピオンだからね。パンチの打ち合いなら望むところだ。このトーナメントもそうだし、いつだって自分のボクシング技術が一番優れていると自負している。このパンチでまずはドーソンをKOして、準決勝、決勝と、全試合KOでの優勝を狙うよ」

−−準決勝には、アンディ・サワー選手とイアン・シャファー選手のどちらが勝ち上がってくると予想していますか。理由も含めて教えてください。
「サワーだろう。彼は今、世界最高の選手の1人だと思う」

−−決勝戦には、宍戸大樹選手、ジョーダン・タイ選手、緒形健一選手、イヴァン・メンジヴァー選手のうち誰が勝ち上がってくると予想していますか。理由も含めて教えてください。
「宍戸じゃないかな。何より彼は2004年のS-cupで準優勝した経験があると聞いている。アンディも評価していたし、ブアカーオには敗れたけど、あの試合じゃ分からない」

−−今大会で、最大のライバルになりそうなのは誰ですか。理由も含めて教えてください。
「やはりアンディ・サワーだ。この2回戦が事実上の決勝戦になると思うよ。今年K-1 MAXでアンディに敗れているから、ここでリベンジするよ」

−−最後に、ファンに向けたメッセージをお願いします。
「皆さんの声援があると、私は何倍も頑張ることが出来ます。このS-cupで私が王者になれるように応援してください」■■■
 

サワー「K-1と変わらない質の高い闘い見せる」

(10/26 up) S-cup 3連覇を目指すアンディ・サワーのコメントが、SB協会から届いた。(写真提供:(C) Endo)

−−さて、S-cupまであと少しとなりましたが、コンディションはいかがですか?
「凄くいいよ。コーチのアンドレ(・マナート=写真中央)にチェックしてもらいながら、いいトレーニングが出来ている。パートナーのレイ・スターリング(写真右)と、試合さながらのスパーリングを50ラウンド以上消化している。勿論、投げを取り入れた練習もやってるよ」

−−S-cup一回戦の相手はイアン・シャファーですが。
5月に僕が大野と試合をした大会で、宍戸とイアンの試合もあったんだけど、彼は本当にパワフルな闘いをするよね。宍戸もなんとか凌いだけど、KOされてしまうんじゃないかと思った。シュートボクサーの宍戸をバックドロップで投げたのにも驚いた。彼のパンチは、連打が速くて強いから危険だ。それに須藤をKOしたようなアクロバティックなキックも出すから注意しないと。でもS-cupで僕と1回戦で対戦することが決まっているのに、HERO'Sに出たり、読めないヤツだよ。軽いケガをしたみたいだけど、そういうファイターは逆に速攻を仕掛けてくるから十分気をつけるよ」

−−今回のS-cupは基本的にSB対K-1という図式で一回戦が行なわれるようです。
「もっとやるべきだと思う。メジャーのK-1に比べると、シュートボクシングがまだまだ認知されていないことは事実だけど、実力が劣っているわけじゃない。僕が両方の王者であることがその証明。シュートボクシングは投げや立関節もある競技だけど、K-1に挑戦することも出来る。でも、逆にこのルールでK-1の選手達が闘ったら簡単にはいかないと思うよ。シュートボクシングを社会に認知させる為にも、1回戦は是非みんなで勝ちたい」

−−シーザー会長は、一種の賭けだと発言していますが。
「シーザー会長はいつも厳しい闘いをしたがる人。試練を設定して、それをみんなで乗り越えていくスタンスだよね。だからいつもSBにはドラマが生まれるんだと思う」

−−宍戸選手、緒形選手は『決勝でサワーと闘うのが目標』と言っていますが。
「それがベストだね。彼らとの試合も楽しみだけど、ファイナルをシュートボクサー同士で闘うということに意味があるんだよ。SBルールではどこよりも上だということを証明できるわけだからね。それが実現すれば最高だなあ。でも優勝するのは絶対に僕!」

−−今回S-cupで特にマークしている選手は誰でしょうか?
「宍戸が気になるね。MAXでのあの負けで、一皮むけたような気がする。02年のS-cup優勝の時、その1ヶ月前の試合で僕は1RでTKO負けしたんだ。その状態と今の宍戸の状態は似ているような気がする。でも仮に決勝で当たっても、僕は負けないよ(笑)」

−−最後にファンへメッセージを。
「誰にも作れない記録を目指して、3度目の優勝を狙いますので是非応援してください。僕は日本でシーザー会長にチャンスをもらってシュートボクシングで結果を出し、昨年はK-1 MAXでも優勝出来た。シュートボクシングはどこへ出ても通用するということを証明したいし、多くの人にもっとシュートボクシングを知ってほしい。K-1と変わらない、質の高い闘いをお見せするので是非期待してください」■■■
 

宍戸と緒形、一切顔を合わさず記者会見

(10/26 up) S-CUPを9日後に控えたシーザージムの宍戸大樹と緒形健一が25日、マスコミの取材に応じた。
 二人は同じブロックのため、揃って一回戦を勝ち上がれば準決勝で当たることに。組み合わせが決まってからも、大会の準備の事務の仕事では顔を合わせるが、ジムワークの時間をずらすようになった。この日もスパーを公開したのは宍戸だけ。二人が顔を合わせる瞬間は無く、不思議とピリピリムードが高まる。

 後輩・宍戸は「入門したときから、格闘技のイロハを教えてくれた先輩」と言いつつも、「一人の選手同士として、思いっきりぶつかるだけ。手加減なく真っ向勝負したい」と話し、先輩・緒形は「まだ宍戸に伝えていないこと、練習では見せていない顔を見せたい」と語る。
 互いに意識する二人。その様子を見守っていた師匠・シーザー武志SB協会会長は「一回戦から何があるかわからないよ」と警鐘を鳴らす。だが一方で「もしあいつらがやるとすれば」と前置きした上で、「長年シュートボクシングをやってきた二人には『シュートボクシングとはこうだ』という試合を見せて欲しい」と期待を寄せ、「だらしない試合したら怒るよ」と、厳しさの中にも愛情のこもったエールを送った。
 今はピリピリムードの二人だが、「決勝でサワーにリベンジしたい」という目標では共通。練習も順調な様子で、宍戸は「余計なことを考える暇が無いぐらい追い込んでいる」、緒形は「ここ1ヶ月はいつでも試合ができる状態」「ここ4〜5年出せなかった、本能的な自分を出せるようになってきた」と話す。
 特に年齢・キャリア的にも最後のS-CUPとなる確率の高い緒形は「今回だけは自分のために戦ってみたい」「前回は責任感が強かった」とも明かしており、今までにない自信でみなぎっていたのが印象的だった。(井原芳徳)

チケット本誌発売金曜迄。サワー、カラコダら出場

 両国大会のチケットの本誌販売分のうち、SRS席:¥25,000、RS席:¥15,000、SS席:¥10,000、S席:¥7,000、A席:¥6,000が完売となった。現在販売中はB席:¥5,000、C席:¥4,000。本誌での振込受付は10/27(金)までのため、ご注文は今すぐ! [→販売画面]

メンジヴァー参戦。準決勝で宍戸×緒形実現も?

(10/20 up) シュートボクシング協会は20日、都内ホテルで記者会見を行い、S-CUPの組み合わせとスペシャルマッチを含む全カードを発表した。当初、SB協会はK-1側にアルバート・クラウスとドラゴの出場を要請していたが、両者とも他の試合の予定があるため参戦は実現せず。代わってK-1側が派遣したのがジョーダン・タイとイヴァン・メンジヴァーだ。

 一回戦 Aブロック1:宍戸大樹 vs. ジョーダン・タイ
 一回戦 Aブロック2:緒形健一 vs. イヴァン・メンジヴァー
 一回戦 Bブロック1:ダニエル・ドーソン vs. ヴァージル・カラコダ
 一回戦 Bブロック2:アンディ・サワー vs. イアン・シャファー
  ※一日で決勝まで実施
 リザーブ戦1:菊池浩一 vs. ライアン・シムソン
 リザーブ戦2:土井広之 vs. マルフィオ・カノレッティ
  ※1の勝者が本戦出場優先順位は上。
 スペシャルマッチ5R:及川知浩 vs. 石川剛司
 スペシャルマッチ:大野 崇 vs. 未定
 オープニングマッチ3R:尾崎圭司 vs. 金井健治
 オープニングマッチ3R:鈴木友則 vs. 阿部マサトシ

 宍戸が初戦で対戦するタイは、レイ・セフォーの弟子の24歳。宍戸も出場した9月のMAXでは、SHINOBU・ツグト・アマラから左フックでダウンを奪い勝利した。この試合を谷川貞治K-1イベントプロデューサーは前座ながらも高く評価。来年のMAXでのブレイクを予感させる新鋭だ。
 メンジヴァーはHERO'Sで所英男にも勝利した総合ファイター。先日のトーナメントでは宇野薫の左ミドルを浴び惜敗したが、パンチと蹴りにスピードがあり、バックブロー、投げ技を駆使するスタイルは「SBにぴったり」とシーザー武志・SB協会会長も太鼓判を押す。迎え撃つ緒形に関しては「総合をやったことのある選手なので免疫がある」と分析する。

 宍戸と緒形が揃って勝ち上がれば、準決勝で同門対決実現となる。師匠であるシーザー会長は「2人がやることがあれば、心の中はせつないが、見てみたい気もする」と話した。「本人たちは普通の試合と思って、何も無いみたいだ」と心情を察したが、果たして二人の本人は?
 反対ブロックのドーソン×カラコダは「2人ともボクシングが巧く、蹴りも使える。SBならではの試合になる」とシーザー会長も好勝負を期待。タフなサワーといえども、この激戦区を勝ち上がるのは至難の技といえよう。
 一回戦は全てSB vs. K-1の構図。優勝候補予想について聞かれたシーザー会長は「アンディは外せないけど、日本人も来て欲しい。K-1の選手同士の決勝になったとしても仕方が無いけど、決勝はSB同士になって欲しい」と期待を寄せた。

 リザーブ戦、ワンマッチも好カードぞろい。菊池が師匠・吉鷹弘のかつてのライバル・シムソンに挑む一戦は、オールドファンにとってはたまらないだろう。土井はK-1でカノレッティに敗れており、今回はリベンジのチャンスにもなる。カノレッティは宍戸戦以来のSB参戦。9月には故郷ブラジルで新田明臣に判定勝ちした。シーザー会長によると「S-CUPに出たいという強い希望があった」といい、今回のリザーブ戦選抜となった。
 及川×石川は「5R肘有りの本当の意味でのシュートボクシングを見せたい」とシーザー会長が意図して組んだ一戦。5月に予定されていたが、石川の負傷で直前に中止となっていた。
 SBマットで名勝負を続々生んで来た大野は、S-CUPを喰う試合を見せたとしても不思議ではない。尾崎は2月の関本戦以来のSB参戦。阿部マサトシはかつてSBにも参戦した阿部裕幸の弟。レスリング出身だが、修斗でも打撃主体のスタイルで勝ち星の山を築いている。立ち技オンリーのルールでどこまでその打撃が通用するか? 両国は前座から見逃せない。(井原芳徳)

激闘に華添える「S-cupガールズ」10名が決定

(10/4 up) S-cup開催まであと1カ月と迫った10月3日、都内ホテルにて大会ラウンドガール「S-cupガールズ」の公開オーディションが行なわれた。
 シーザー武志SB協会会長を審査委員長に、各マスコミの記者が審査員を務める中、オーディションに参加したのは、140名の応募の中から書類審査を通過した36名。通常の記者会見と比べて倍以上にも思えるシャッター音が鳴り響く中、候補者たちは様々な自己アピールを展開。
「好きな格闘家は……ミ、ミルコップ?」「誰にも負けないと思うのは生意気なカラダです」「得意技は回し蹴りと足刀なんとか蹴り」などの名珍場面が展開されつつ、最終的に合格をはたしたのはこちらの10名。激闘に華を添える『S-cupガールズ』に、選手同様の声援を!(情報提供:シュートボクシング協会)

☆CHIAKI(172cm B87 W60 H88)「会場を盛り上げられるように頑張ります!」
☆白川茉知(163cm B81 W57 H83)「前から格闘技は大好きだったので、これからもいっそう勉強して頑張ります」
☆山口春菜(166cm B86 W58 H85)「ラウンドガールは初めてですが、私もお客さんも盛り上げていきたいです」
☆中林れもん(172cm B80 W60 H86)「これから格闘技の勉強をして、みなさんと一緒に頑張りたいです」
☆吉川舞(164cm B85 W57 H83)「明るく会場を盛り上げていきたいと思います!」
☆小林みどり(165cm B80 W59 H86)「ラウンドガールはとっても好きなお仕事なので、試合に華を添えるよう頑張ります」
☆森川あきな(165cm B80 W56 H81)「お客さんと一緒に盛り上がっていきたいです!」
☆桝本奈生(170cm B84 W60 H88)「いっぱい勉強して、楽しくやっていきたいです」
☆佐藤かおり(169cm B91 W62 H87)「合格できたのは、回し蹴りをやったのがよかったんだと思うので、これからも回し蹴りをしていきたいと思います!」
☆加藤綾(165cm B82 W58 H83)「今日は幕張メッセで仕事をしてクタクタで来たんですけど、来てよかったです。一生懸命がんばります!」

サワー×シャファー決定。一回戦はS×K対抗戦に

(10/2 up) アンディ・サワーのS-CUP一回戦の相手が、イアン・シャファーに決まった。サワーの一回戦の試合順は第4試合だったが、未定に変更となった。新たに緒形健一の本戦出場、第2回S-CUP王者のライアン・シムソンのリザーブマッチ出場も決定した。
 緒形とシュートボクシング協会のシーザー武志会長は2日、都内ホテルで会見。緒形のエントリーについてシーザー会長は「9月大会で一番感動した。緒形を出してあげたい。今までも好戦績で頑張ってきた」と説明した。
 緒形は「2年前のS-CUPで敗れた悔しさは一日も忘れたことが無い。今までの挫折と経験を出せれば必ず優勝できる」「今はこれまで15年間で一番練習していて、調子もいい。決勝はサワーとやりたい」と語った。
 残りの枠の交渉も大詰め。シーザー会長は、K-1側とアルバート・クラウス、マイク・ザンビディス、ドラゴの3名のうち2名の出場に向け交渉を進めている。既にシャファー、ヴァージル・カラコダの出場が決まっており、K-1系の選手は4人に。残り1人は「SBをちゃんとやってきた選手を選びたい(シーザー会長)」ということから、SB系もサワー、宍戸、緒形と合わせて4人となる。
 そのためシーザー会長は「一回戦4試合は、K-1に出ている選手とSBの選手がやる」と明言。「K-1の選手がSBのルールでやったらどうなるんだろう?とか、団体どうこうよりファンが見たい試合を提供したいと思う」と意図を説明した。緒形はクラウスまたはザンビとの一回戦を希望しており、今後のカード発表が待たれる。(井原芳徳)

K-1 MAXからカラコダ&シャファーも参戦

(9/22 up) S-CUP出場8選手のうち4選手、アンディ・サワー、宍戸大樹、ヴァージル・カラコダ、イアン・シャファーが決まった。
 カラコダとシャファーはK-1の谷川貞治イベントプロデューサーの協力により参戦。カラコダは6月のMAX世界一決定トーナメント準決勝でサワーにKO負けしたものの、ダウンを先取し健闘した。シャファーは5月のSBで宍戸に判定で敗れたが、9月のMAXで須藤元気をKO。投げ技ありのSBルールへの興味が強く、参戦を決めたという。
 他にもK-1系の選手が出場予定。明日23日の後楽園大会のWメインに出場する緒形、大野、土井、菊池のうち1名がS-CUPに選抜される。

 サワーと宍戸のSB勢は22日、東京・浅草ビューホテルで記者会見。サワーは「練習で右手を怪我し、S-CUPで万全を期すため、明日の試合は休みます。宍戸も僕も04年のS-CUPより強くなった姿を見せたい」と抱負を語った。カラコダとシャファーの参戦については「彼らは強いが、強いのはK-1においてだけ。SBならルールに慣れた僕と宍戸の方が強い」と話した。
 宍戸は「前回K-1でブアカーオに負けて、どん底からのスタートになる。最後のチャンスと思って、全身全霊、まっすぐ頑張りたい」と意気込みを語った。トーナメント8枠の中で、宍戸は一回戦第1試合、サワーは第4試合に登場することが決まっており、二人が戦うとすれば決勝だ。「決勝でサワーと戦って連覇を止めたい。日本人シュートボクサーを復権させたい」と目標を語った。(井原芳徳)

サワー3連覇なるか

(9/2 up) シュートボクシングのS-Cup 2006 両国国技館大会のチケット先行販売が3日(日)より始まる。02年大会04年大会を連覇したアンディ・サワーの首を狙い、日本人エース・宍戸大樹のほか、世界の強豪ファイターが集結する。

 

シュートボクシング協会 "SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-Cup 2006"
2006年11月3日(金/祝) 東京・両国国技館
(JR総武線「両国」西口徒歩2分 or 都営地下鉄大江戸線「両国」A3出口徒歩5分)
開場・13:30 オープニングマッチ開始・14:30(予定) S-cup一回戦開始・15:00


■ S-Cup

第1試合 一回戦(1) 3分3R(延長1R)
宍戸大樹(日本/シーザージム/SB日本ウェルター級王座)
ジョーダン・タイ(ニュージーランド/レイ・セフォー・ファイトアカデミー)

第2試合 一回戦(2) 3分3R(延長1R)
緒形健一(日本/シーザージム/SB日本スーパーウェルター級王者)
ダマッシオ・ペイジ(アメリカ/ジャクソンズ・サブミッション・ファイティング)

第3試合 一回戦(3) 3分3R(延長1R)
ダニエル・ドーソン(オーストラリア/シュートボクシング・オーストラリア・ファイブリングス/PABAスーパーウェルター級王者)
ヴァージル・カラコダ(南アフリカ/スティーブズジム/IBF世界ミドル級王者)

第4試合 一回戦(4) 3分3R(延長1R)
アンディ・サワー(オランダ/シーザージム・オランダ / チーム・サワー/S-Cup '02 '04 王者)
マルフィオ・カノレッティ(ブラジル/シッチ・マスター・ロニー)

第5試合 リザーブファイト(1) 3分3R(延長1R)
ライアン・シムソン(スリナム/バゾーストジム/S-Cup '97 王者)
菊池浩一(日本/寝屋川ジム/SB日本ウェルター級1位)

第6試合 リザーブファイト(2) 3分3R(延長1R)
土井広之(日本/シーザージム/前SB世界ウェルター級王者)
キム・ジュン(韓国/泰雄會館/韓国ムエタイ協会ウェルター級王者)

第7試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
一回戦(1)勝者
一回戦(2)勝者

第8試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
一回戦(3)勝者
一回戦(4)勝者

第10試合 決勝 3分3R(延長最大2R)
準決勝(1)勝者
準決勝(2)勝者


■ スペシャルマッチ

第9試合 エキスパートクラス 3分5R
及川知浩(日本/龍生塾/SB日本スーパーフェザー級王者)
石川剛司(日本/シーザージム/SB日本フェザー級1位)

■ オープニングマッチ

フレッシュマンクラスルール 3分3R
尾崎圭司(日本/チーム・ドラゴン)
金井健治(日本/ライトニングジム)

フレッシュマンクラスルール 3分3R
鈴木友則(日本/湘南ジム)
阿部マサトシ(日本/AACC/修斗バンタム級(56kg)世界3位)


◆チケット

[料金]
SRS席:¥25,000 RS席:¥15,000 SS席:¥10,000 S席:¥7,000
スタンドA席:¥6,000 スタンドB席:¥5,000 スタンドC席:¥4,000

[先行発売]
e+(イープラス) 9月3日(日)〜5日(火)
チケットぴあホームページ「@ぴあ」 9月3日(日)〜7日(木)
シュートボクシング公式HP 9月3日(日)〜

[一般発売スタート] 9月9日(土)

[販売所]
e+(イープラス)
チケットぴあ 0570-02-9999
ローソンチケット 0570-00-0403
CNプレイガイド
フィットネスショップ 03-3265-4646
レッスル渋谷 03-3464-0078
板橋大山アメリカン 03-3962-6443
チャンピオン 03-3221-6237
書泉ブックマート 03-3294-0011
後楽園ホール 03-5800-9999
シュートボクシング協会 03-3843-1212
バウトレビュー(10/27(金)午後3時振込締切)

◆お問い合わせ
シュートボクシング協会 03-3843-1212

Last Update : 11/02 23:04

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