[UFC] ホイス11年ぶり参戦！5月にウェルター級王者・ヒューズと対戦

▼ (1/17 up) 5月開催のUFCにホイス・グレイシーが参戦し、ウェルター級王者・マット・ヒューズと対戦することがわかった。UFCを主催するズッファ社がラスベガスで1/16（現地時間）開催した「アルティメット・ファイト・ナイト3」内で発表した。この模様はスパイクTVで全米に生中継された。ホイスのUFC出場は95年4月7日のUFC 5でケン・シャムロックと引き分けて以来11年1ヶ月ぶり。

　この日の第５試合終了後、オクタゴンに上がったダナ・ホワイト・ズッファ社長がマイクを取り「UFC史上、最大のニュースを発表します。今年はもう一試合、メガ・ファイトが決定しました」と言うと、まずはマット・ヒューズを招き入れた。
　そして「アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ、UFCと聞いた時、みなさんの頭の中にまず一番初めに思い浮かぶ選手。このオクタゴンに足を踏み入れた選手たちの中でも最も偉大な選手です」と続けると、会場内にUFC初期の入場曲として使われていたあのUFCのテーマ曲が流れ、なんとホイス・グレイシーが花道に姿を現したのだ。

「ここは私の家ですよ。私が建てたんです」
　オクタゴンに入りゆっくりと観客席を見回すと、ホイスはこう言い放った。しかしアメリカのファンの間では「UFCウェルター級史上最高のチャンピオン」と呼ばれているヒューズも負けてはいなかった。
「ここまで偉大な選手と試合した事はないですが」と前置きし、「私はいま、選手としてもピークに達しています。だから誰にも負ける気がしません」と強気の発言。
しかしホイスもすぐに「それが判る方法は、たった一つだけだ。だから俺たちは今ここに立っているんだ」と反撃。
　会場は、その日最高の盛り上がりとなった。

　両者の試合は、175パウンド（79.45キロ）以下契約でのスーパーファイトになると一部で報道されたが、UFCウェルター級の170パウンド（77.18キロ）以下契約、そしてネバダ州アスレチック・コミッションの認定した通常のUFCルールで行われる事となった。同ルールでは胴着着用が認められていないので、ホイスは上半身裸での試合となる。

　ヒューズは大会後、報道陣に次のように話している。
「私にとってはいいマッチアップだね。パンチ主体で、立ち技でいきたいね。彼の打撃はそんなに危険じゃないと思うんだ。彼の一番弱い所で勝負したいからね。彼がグレイシーであること、つまり寝技が得意なのは誰でも知っているから」

　一方ホイスは報道陣には何もコメントせずに会場を後にした。だが同日夜、ADCC Newsのライターでもあり、主に米西海岸で開催される柔術やグラップリング大会のマッチメーカーとしても活躍しているキッド・ぺリグロ氏が電話にてホイスとの接触に成功。11年振りのUFC復帰についての心情を聞き出した。（該当記事）

「自分のスタート地点でもある大会に戻れる事になったのでとても嬉しいです。わたしの名前が確立されたのも、スタートしたのもUFCですから。ファンの前で金網の中で闘うのは大好きですよ！
　ズッファ、（UFCオーナーの）フェルティータ・ブラザース、K-1がこれを可能してくれた事にとても感謝しています。そして13年にも渡り私を支持してくれたファンに本当にありがとうと言いたいです。
　（UFCルールは）私は好きではありません。ジャッジを通じて勝つことができるルールだからです。だからこそマット・ヒューズとの試合に合意したのです。ルールが試合を作るのではなく、ファイターが試合を作るわけですからね。マットは、闘いに出てくる選手だというのを知っているからです。彼は偉大なチャンピオンで、すべてを賭けて闘う選手です。私も同じです。
　これはとてもエキサイティングな試合になりますよ。私はこれまでの現役生活の中で、試合というのはジャッジではなくファイターによって勝敗を決めるべきであると、常に言い続けてきました。わたしもマットもファンにエキサイティングな試合を魅せたいと思っていますから」

　この試合がUFCウェルター級タイトルマッチとなるか否かは後日発表される。（シュウ・ヒラタ／BoutReview USA）

Last Update : 01/18 12:15