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[UFC] ウェルター級最強・BJペンが電撃復帰。訴訟問題を一挙清算

(11/25 up) 11月19日ラスベガスのMGMグランド・アリーナで開催されたUFC 56において、BJペンのUFC復帰が正式に発表された。
 この日、第4試合の後マイクをとったズッファのダナ・ホワイト社長は、TUFシーズン3のコーチとなるティト・オーティズとケン・シャムロック、そして2006年から戦線復帰するフランク・ミア、現ヘビー級王者アンドレイ・アルロフスキーをオクタゴンに呼び込み、最後に爆弾ニュースを発表した。
 花道を歩くBJペンが会場のモニターに写し出された時、1万4000人の観衆は大爆発。マット・ヒューズに完勝し、アメリカの格闘技ファンにとって「ウェルター級最強」と認知されている男が、遂にオクタゴンに戻ってきたのだ。

 ペンは04年1月のUFC 46でヒューズを破りUFCウェルター級王座を獲得(写真)。しかし同年5月にK-1 ROMANEXに電撃参戦。これを契約違反とみなしたズッファはペンのベルトを剥奪。タイトル剥奪は不当であると主張するペン側と訴訟問題にまで発展していた。更にズッファ社は04年5月、契約中なのにRumble on the Rock 5に参戦したウェスリー・"キャベージ"・コレイラの件に関して、コレイラ当人、そしてRumbleon the Rock本部、つまりペン一族にも訴訟を起こしていたため、UFCとペン側との関係は泥沼状態に陥っていた。
 しかし訴訟が日常茶飯事のアメリカでは、実際に公判が始まる寸前に何らかの合意に達し訴訟取り下げとなるケースの方が圧倒的に多い。しかもペンが起こしていた訴訟の補償額は数万ドル程度。それでは公判がに突入した方がズッファ社・ペン両者ともに、弁護士・裁判費用の方が圧倒的にかかってしまうので、いつか和解するとの見方もあった。ペンのウェルター級タイトル剥奪についての初公判は、ネバダ州クラーク群裁判所において12月2日に開かれる予定となっていたので、タイミング的にもUFC 56前に和解し何らかの発表があるのでは?と噂されていたが、予想通りの結果となった。

 しかも解決したのはペンのタイトル剥奪のケースだけではない。ズッファ社は、コレイラとRumble on the Rockに起こしていた訴訟も取り下げたのだ。UFCの公式プレスリリースによると「コレイラ、そしてハワイのプロモーター、Rumble on the Rockがこのケースに費やしたズッファ社の弁護士費用及び裁判費用を支払う事で合意したので訴訟の取り下げを決定した」という事になっている。
 もちろん、ペンの契約の詳細は公にはなっていないが、ペン当人がマスコミに3試合契約である事を明かしている所をみると、ズッファ社は、ペンにかなりいい条件の複試合契約を提示する事により、二つの訴訟問題を一気に片付けたとみるのが妥当なところだろう。
 「いきなりヒューズとやるのではなく、まずひとつ試合をしてそれに勝ってからのタイトル・マッチになると思う」とペンは語っている。(シュウ・ヒラタ/BoutReview USA


Last Update : 11/26 22:08

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