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[大道塾] 11.13 代々木第2:空道世界選手権・日本代表団のコメント集

大道塾 "北斗旗 第2回空道世界選手権" 2005年11月13日(日) 代々木第2 【→カード&チケット】 [→掲示板]

(11/9 up) いよいよ今週末の13日に迫った北斗旗第2回空道世界選手権大会に向けての、日本代表団のコメント集をお届けする。
 前回では5階級中3階級を制した日本勢だが、東孝・大道塾塾長によれば、その第1回世界大会が終わった時点から「次はかなり厳しいぞという感じは持っていた」という。
「客観的に見て外国人との力の差は10対7とかそのくらい、6まで行かないでしょうけど、8まで行かない。」
 そういった逆境の下で日本が今回何階級を制することが出来るだろうか。
「ポイントは中量級と重量級。ここはまず取って貰わないと困る。ここが崩れちゃうとゼロになる可能性もあるし、彼らがきれいに取ってくれれば残りもはっきりするんじゃないかと思います。最低半分はいくだろうと思ってます。」
 以下は10月に行われた東塾長による各階級の海外注目選手の紹介と、会見に出
席した日本選手のコメントである。


■軽量級

○東塾長
ここは何といってもシニューチン・デニス(ロシア)が一番有名な、実力ある選手です。ただ日本だと名前のある選手が各階級で1つ2つ頭が抜けてるっていうことなんですけれども、ロシアだとしょっちゅうチャンピオンが入れ替わる、全体が底上げして誰が出てきてもおかしくない。シニューチンも去年はコリャン・エドガー(アルメニア)に負けてるんですよね、それで今年はやっと延長で勝ったという感じで。
主に挙げるとすれば4人。前半で、コリャンとレオノベツ・マキシム(ロシア-ウラジオストック)、後半でシニューチンとカリロフ・アンヴァー(ウズベキスタン)。

●高橋 腕(かいな)
世界大会では全力で相手を倒しに行きたいと思います。また日本の侍魂を世界に見せつけてきたいと思います。絶対頑張りますので、よろしくお願いします。押忍。

●平安孝行
優勝以外考えていないので、あまり倒しに行かずポイントを取って最低でも(判定で)勝てるように。押忍。


■中量級

○東塾長
日本ではここが一番激戦区でレベルの高いクラスですが、ロシアの場合は一つ上の軽重量級が層が厚いんで、海外では誰がというイメージがあまりない。このクラスは是非日本に取って貰いたい。
中国の邱宏涛選手、中国の散打の選手層は何十万人も居る、その中で選ばれてくる選手ですから、この選手も獲得タイトルは送付された成績では載ってないんですけれども、何回か優勝してる選手だと思います。この辺りの伏兵に気を付けていけば、何とかなるんじゃないかな、というふうに思ってます。

●寺本正之
ロシアが脅威とか色々言われてますけれども、相手じゃなくて自分次第だと思いますので、自分の力を200%出すことだけを考えて。自分の理想の勝ち方とかありますけれども、最低優勝で行きたいと思いますので、よろしくお願いします。

●岩木秀之
今朝の合宿に至るまで、中量級は沢山の選手がこの世界大会を目指してきました。その代表に選ばれたからには、その選手の気持ちを全部試合場に持っていき、自分の突きは中量級選手全員の突きであり、蹴りは大道塾全部の蹴りであると心得て、代表の責任を全うしたいと思います。押忍。


■軽重量級

○東塾長
身体能力から言ってもテクニック的な意味でも一番海外の中で選手層が厚くレベルの高いクラスです。このクラスが色んなタイトル持ってる選手が一番多いし、タイトル歴をまだ提出してない選手もいます。旧ソ連圏だけじゃなく、チリもバーリ・トゥードをしょっちゅうやってる選手らが多いんで、ただロシアの選手ばっかり見てると思わぬ所に落とし穴が出てくる。
4強って言い方をすると、ムスタフィン・カハイル(ウズベキスタン)、これが一番手強い相手かな。後半のクリスチャン・マルティネス(チリ)、前半のケリモフ・シャンハル(ロシア-モスクワ)、後半のラファエル・ガレイ・ピタ(チリ)。あとシュナイダー・ヤン(ドイツ)も前回ドイツに見に行った時に動きが良かったが、あれからもう3年経ってますから、要注意。
どれ一つ取っても気を抜けない試合。ここで日本勢がどこまで踏ん張ってくれるかが、全体の成績に影響してくると思います。

●小野 亮
優勝ですとか、日本を守る、と景気よく行きたい所なんですが、自分の実力で出来るのは一つ一つの試合を相手がどの国の誰であろうと、刺し違える覚悟で闘うことだと思っています。押忍。

●笹沢一有
大道塾全体に対して、世代交代の必要性が叫ばれて久しいと思うのですが、今回の選手の中で自分が一番若いということもあるので、自分が大暴れすることで、先輩孝行、先生孝行したいと思っています。押忍。


■重量級

○東塾長
日本勢が一番充実しているクラスはここ。このクラスは必ず取ってくれないと後の計算が成り立たないっていうくらいで、また選手自体もそれだけの実績を持っている。
海外の選手に関しては、超級というのはある意味で日本人の体力とか精神力から規格外の選手が多いが、このくらいまでだと日本人も普通に闘える。ゴルバチョフ・イワン(ロシア-モスクワ)が、軽重量級から重量級に移籍して出てます。後は去年と今年優勝しているレシェトニコフ・イワン(ロシア-モスクワ)もバランスの取れた選手ですね。

●清水和磨
今回重量級は自分しかここ(会見場)に居ないんですが、皆同じ時期に新人戦闘ったり北斗旗闘ったり一緒に練習してきた人達4人なんで、まぁ皆30過ぎですけど、頑張りましょうと言って、一緒にやってきました。今回は勝たないと意味無いんで、不格好でも必ず勝つということだけを目標に、必ず、勝ちます。押忍。


■超重量級

○東塾長
日本の選手だと身体指数260代多くて70くらいですが、向こうはそれじゃ軽い方でだいたい300。
アンドレア・ストッパ(イタリア)。柔道、極真、キックと色んなことをやっている。柔道の学生イタリア・チャンピオンです。極真的な足技で距離を取っておいて、蹴って中に入っていく感じで投げて、寝技で刺すとパターン。これはかなり厳しいと思います。ただ蹴りとパンチの連動がまだぎこちないというか、本人自体があまりパンチを覚える気持ちがない、あくまでも俺は蹴り主体と寝技でいいんだという意識じゃないか。そのあたりが日本勢の狙い目。
ロシア大会で優勝したラルサノフ・イブラジン(グルジア)。ロシアの場合は全く情報がないんで、全く無名だったのが急に去年優勝した時は「こんな選手いたかな」という感じ。そういう選手がいっぱい居るわけです。
試合でしょっちゅう日本に来てるのは、アージャコフ・セルゲイ(ロシア-モスクワ)。以前稲垣と壮絶な打ち合いをやったフィリポフとこのアージャコフはロシアで同じようなラフ・ファイトでしょっちゅう勝ったり負けたりしてる。稲垣は当たり負けしなかったが、稲垣のような体躯を持ってる選手は今回日本勢にはいないので、まともに行ったら当たり負けする。戦法を工夫して敵の穴を突いて勝つといった戦法を考えないと駄目。

●五十嵐祐司
我々の階級は実質無差別級で、下馬評が厳しいのは聞いてますがそれを覆すくらい、必戦必勝で、必ず良い結果を出したいと思っています。よろしくお願いします。

●藤松泰通
押忍。自分たちの階級は体力的に言ったら一番きついという感じがありますけれども、大道塾の空道というのは武道でして、武道というのはやっぱり体力的なものを全て超越するようなものだと自分は思ってこの武道の道を選んだので、それが初めて今回試せる場に来たなという感じが自分でもしてます。それと精神力はやっぱり、体力的には全然違うんですが精神力、そういう思いは凄い大切だと思いますので、そこは自分でも気を引き締めていきたいと思います。

<質疑応答>
−−超重量級には工夫した戦法が必要というお話でしたが、最近古武術を取り入れた独特な戦法を構築している藤松選手の戦い方は外国人に通用すると東先生はお考えでしょうか
東塾長「はっきり言って私にも分からないですね。ただ私がいつも言ってるのは、ある程度土台を作ったら、後はもう選手が個性なり考え方に応じてそれを伸ばしていくしか無い。大道塾のどの選手取っても金太郎飴はいないんで、皆百人いたら百人自分のスタイルにこだわりを持っているし、それはそれで全く良いと思うんですね。
藤松の場合は寝技を持っているというのがひとつの大きな支えになっていると思うんで、他の選手が同じ事をやったらどうかなという気はしますけれどもあれでポイントをどんどん稼いでいくという戦法も出来るだろうし、寝技でなくそれまでの古武術的な動きでもポイントを稼ぎにいくと。
とは言っても海外の選手も前回と違って寝技も上がってるんで簡単に取れるとは思わないんだけれども、彼は1日5時間も6時間も自分の信じた方法で(練習を)やってるんで、それをまずは見たいと思ってますね。」

−−藤松選手は、古武術的な戦い方がどうなんだろう、という声が上がっていることに対してはご自分ではどう思われますか
藤松「自分でもそれを試したい、というのがありまして。全日本でもそういう戦い方をやってきて、それが外人にも通用するのかどうかだと思うので、それを自分でも試したいというのがあります。」


■女子部

○東塾長
ビコワ・イリーナ(ロシア-モスクワ)が出ると言ったら旧ソ連圏の選手が全然出てこない。少年部の頃からずっと優勝していて圧倒的に強い。ロシアの中では小さい選手だが、男で言えば突貫小僧、自分より10センチ高かろうが20センチ高かろうが前に前に真っ向勝負していく。
初戦の岡が力強いことを言ってくれたんで嬉しいんですけれども、総力を挙げてこの選手を止めないと(優勝は)ロシアのチームになるんじゃないかなという気がします。

●寺嶋裕美
今回女子は第1回の世界大会となりますので、必ず日本が取りたいと思います。ここまで来れたのも色んな人の支えがあってなので、絶対優勝して恩返ししたいと思います。押忍。

●岡 裕美
今まで女子は試合の数も少なく、選手も少なく、試合状況的に飢えていました。このまま世界を食らうつもりでいます。

 

大道塾 "2005北斗旗 第2回空道世界選手権大会"
2005年11月13日(日) 東京・国立代々木競技場第2体育館
開始・午前10時

◆大会テーマ
「国際交流」「空道の国際化」
今大会は2001年第一回大会の倍となる42ヶ国の参加を見込んでおり、数ヶ国の体育局担当者が視察に来日する予定です。

◆ 開催目的
今大会の目的は「総合武道」“空道”の確立にあります。すなわち、技術優先、強者志向一辺倒の“総合”に、作法や礼儀も重視した教育性を持たせ、「総合格闘技」
ではなく「総合武道(総合徒手武道)」として確立することで、青少年教育の強力な手段とすることをねらいとします。

◆ 参加選手区分
[一般部(各階級16名によるトーナメント)] 身体指数=身長+体重
・軽量級(身体指数230未満)
・中量級(身体指数230以上240未満)
・軽重量級(身体指数240以上250未満)
・重量級(身体指数250以上260未満)
・超重量級(身体指数260以上)

[女子部(1階級8名によるトーナメント)]
 ※女子部トーナメントは今大会が初の開催

◆ 組合せ表(Excel形式:96KB

◆ 特別試合、演舞
第一回世界大会入賞選手による特別試合および演舞を予定しています。

特別試合(ワンマッチ)
小川英樹(第一回世界大会軽量級優勝)
高田久嗣(第一回世界大会中量級優勝)

演舞
稲垣拓一(第一回世界大会超重量級準優勝) 内容未定

◆ 参加予定国
イギリス、フランス、イタリア、ポルトガル、スペイン、ドイツ、ルーマニア、ポーランド、ベルギー、ギリシャ、ブルガリア、ロシア、ウクライナ、エストニア、ラトビア、リストニア、ベラルーシ、アゼルバイジャン、アルメニア、ウズベキスタン、グルジア、カザフスタン、セルビア、モルドバ、アメリカ、カナダ、チリ、コロンビア、ボリビア、アルゼンチン、中国、中華台北、モンゴル、スリランカ、パレスチナ、モロッコ、アルジェリア、コートジボアールほか

◆ 各階級主力日本人選手
軽量級:高橋腕、平安孝行
中量級:寺本正之、岩木秀之
軽重量級:小野亮、笹沢一有
重量級:山崎進、清水和磨
超重量級:藤松泰通、五十嵐祐司
女子部:岡裕美、寺嶋裕美

◆ 観戦チケット
10月13日(木)よりチケットぴあにて一般発売
※塾生特別割引チケット、インターネット特別優待券、「空道入門」初版購入者特別割引券などの情報は、大会公式ホームページを参照。

◆ お問い合わせ
大道塾総本部 大会事務局 電話03-5953-1860

Last Update : 11/09 21:30

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