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[Dynamite!!] イグナショフ×中邑真輔は無効試合に。今春再戦へ

(1/5 up) 昨年大みそかのDynamite!!で行われたアレクセイ・イグナショフ vs. 中邑真輔の裁定が「無効試合」に変更となった。両者は今春再戦を予定している。
 試合はイグナショフがタックルのカウンターの膝蹴りで中邑からダウンを奪い、レフェリーストップ勝ちの裁定が下されていた。だが中邑はダウンしてすぐ立ち上がったため、大会終了後、中邑と上井文彦・新日本プロレス執行役員が抗議。上井執行役員はレフェリーのブレイクのタイミングが早過ぎたことと、イグナショフのサッカーボールキックの反則への罰則が甘かったことについても抗議した。
 これを受けDynamite!!を主催したFEGの谷川貞治社長は「結果は一時預かりとし、試合内容を検証する」とし、年が明けた新日本プロレス1月4日東京ドーム大会の会場で上井執行役員と共に記者会見を開いた。
 最後のレフェリーストップについて谷川社長は「やや早いという意見と的確だったという意見があった」とし、「中邑選手が新日本のベルトを巻いて出てきてくれたことを考えると、最後までやらせてあげたかったですね」とイベント側としての意見を述べながらも、最終的にレフェリーの判断を優先した。だがブレイクのタイミング、サッカーボールキックの反則の裁定については「選手、レフェリー、プロモートがまちまちの見解で統制が取れていなかった」と反省し、新日本側に謝罪。裁定を無効試合に変更し、春を目処に再戦を実現させることで新日本側と合意した。
 中邑はイグナショフ戦後、鼻骨の亀裂骨折が判明し、新日本プロレス東京ドーム大会には右目が充血しまぶたが腫れ上がった状態で登場。レフェリーストップの妥当性の高さを伺わせた。サッカーボールキックの反則の裁定についても、ルールが配付されなかったため詳細は不明だが、イエローであれレッドであれ、新日本側が試合続行を望んでいたことは間違いない。またブレイクのタイミングにしても、普段プロレスしか見ない人たちにすれば「不可解」だとしても、中邑はインサイドガードからの攻め手が無かったため、普段MMAを見慣れている人達にすれば8割方妥当と思えるものだった。
 率直なところ無効試合への裁定変更に疑問は残るが、この騒動をきっかけにK-1 MMAルールの不備がはっきりしたため、今後ルールの整備の加速が期待できる。中邑は大みそかの試合の約1ヶ月前に新日本の頂点の象徴・IWGPのベルトを獲得し、裁定変更が発表された1月4日の新日本東京ドーム大会では、「プロレス大賞MVP」高山善廣から伝統あるNWFのベルトを奪い取った。新日本の中では比較的MMAの才能もあり、「選ばれし神の子」とも呼ばれる23歳の中邑に、新日本側が社運を賭けていることもこの騒動で露見したといえよう。(井原芳徳)

Last Update : 01/05

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