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November 2007
【FIGHT RESULTS】11.25 「HEAT 5」アレックス・ロバーツ、ブライアン・ゲラティ試合結果
- 2007-11-27 (Tue)
- FIGHT RESULTS / 試合結果
志村道場・日本拳法 同心会館
"HEAT 5 〜 MEGA BATTLE HEAT from Nagoya 〜"
2007年11月25日(日) 愛知・名古屋国際会議場イベントホール
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[HEAT] 11.25 名古屋:ロバーツ、富平に逆転勝利。日沖完勝
第9試合 メインイベント HEATキックルール(肘無し) 無差別級 3分3R
×富平辰文(SQUARE)
○アレックス・ロバーツ(米国/空柔拳会館)
判定0-3
※1R左フックでロバーツに1ダウン、2Rパンチ連打で富平に1ダウン
勝ちました…が。
実質、“なんとか勝たせてもらった”と言うべき内容だったかも。
結果はともかく、内容的には最悪。
入場して来た時から、何となく気持ちが入り切らずに集中力を欠いている感じで、嫌な予感がしたんですが…。
相手が格上だということを意識しすぎてたんでしょうね。早く試合を終わらせたい一心だったのか、伏線も無く強引な掴みからヒザに持ち込もうとして、逆に顔が空いたところへパンチを畳み込まれていきなりフラッシュダウン。相手に無駄なアドバンテージを与えてしまって、そこから意地になって追いかけ回さなきゃいけなくなるという意味では、キックデビュー戦だった04年7月の百瀬戦とまったく同じ失敗を繰り返してしまいました。
その後の追撃だって、よく見ればボロボロだったと思います。ポイント奪回ばかりに必死になったせいでしょう。泡を食って振り回していったパンチは全部手打ちになってしまってましたし、ヒザもローも腰が入っておらず、重心が浮いてしまって、悲しいぐらい威力が死んでしまっていました。
例えば、↓この写真のように、富平選手の柔らかくしなやかなローに対して、アレックスのフォームは全般に軸足が立って、蹴り足の軌道も横に振っただけの棒蹴りになってしまっていました。
ぱっと見て、理にかなった技の持つ“美しさ”が感じられないでしょう? (この写真はたまたま蹴り足の戻しの瞬間なんで、余計に崩れて見えますが)実際、フォームが崩れた技は、込めた力ほど効かないものですし。力んでる分無駄が多いのです。格闘技の判定には“芸術点”はないんで、関係ないと言っちゃえばそれまでですが。
こと技術だけで言ったら完敗と言ってもいい内容。諦めずにひたすら食らいついて行った気力と、持ち前のパワーとスタミナだけで勝ったと言ってもいいと思います。正直、キック転向以来三年間備蓄して来た技術の貯金は、まったく使えなかった。ぶん回しの攻撃で、ダメージだけは確かに与えていたと思いますが。そのことをジャッジのみなさんがキチンと評価してくださった事、そしてポイントを先取しても逃げずに打ち合ってくれた富平先取の侠気に救われただけの、超薄氷の勝利ーー実際は、黒星同様の内容だったと思います。
正直、これで「K-1ファイターに勝った」なんて威張れる内容じゃありません。
身内びいきで言うんじゃありませんが、彼のポテンシャルはこんなレベルではないのです。練習ではもう世界トップクラスに匹敵するかも…と思うような威力を見せますし、体格からは想像もつかないような多彩なコンビネーションや繊細な駆け引きも出来る。今回でも、持っているその技術をそのまま出していれば、もっと楽に闘えていた試合のはず。やれることをキチンとやっていれば、KO記録だって伸ばせていたかもしれない。
プロとして自分が持つ最上の技術を提供できないのに、メインイベンターなど引き受けてはいけないと思います。確かにシーソーゲームになったことで、お客さんには喜んでもらえる試合になったと思います。でも、それだけではお客さんを“喜ばせた”とは言えません。たとえば芸人さんが舞台で思わぬ失態を演じ笑いをとっても、それは“笑わせたんじゃなくて、笑われた”だけのこと。プロの芸人なら、そんな笑いには屈辱しか感じないはず。それと同じで、今回のアレックスの試合内容は、結果的に“面白い試合”にはなったけれど、“良い試合”ではなかったと言う事でしょうか。
これまでの試合は、なんだかんだ言ってもフィニッシュがKOだったので、それなりにお客さんに爽快感を持って帰っていただけたと思うんですが、今回はそれも無しでしたからね。ただ試合をしました、勝ちましただけでは、プロとしての“仕事量”はゼロに近いというのが僕らの考えです。だから、マネージメント的には点が辛くなるのです(そのうち、試合内容で支給ギャラを変えるシステムを導入しようかな…(笑))。
連続KO記録もストップしちゃいましたしね。
ホント、色んな意味で残念な試合でした。
このまま“ブルペンエース”で終わらないためにも、彼にはもっと厳しい試練を与えて、壁を越えて行ってもらわなければならない、と感じた試合でした。当人も問題点は十分理解して、この課題を消化すべく頑張ると言っておりますので、今後とも応援よろしくお願いいたします。
第8試合 セミファイナル HEAT総合ルール(肘有り) 66kg契約 5分3R
○日沖 発(ALIVE/修斗ライト級(65kg)世界10位・TKOフェザー級(約66kg)王者)
×ブライアン・ゲラティー(米国/フリースタイル・アカデミー)
判定3-0
こちらは素直に「参りました」と言うしかない内容でした。
日沖選手がTKO王者としての強さを発揮して、ブライアンに付け入る隙を見せてくれませんでした。特にレスリング局面では総て先手を奪われて、下の展開を強いられてしまいました。
最初のタックルを受けた時に日沖選手の偶発的なバッティングがアゴに入ってしまい、一分程意識が飛んだと言ってはいますが、それでも最終ラウンドまで日沖選手の勢いを止める事が出来なかったのも事実。
得意の打撃で、ボディ撃ちに固執しすぎたのが最大の敗因でしょうね。後半は相当打ち合いでダメージも残せたはずですし、グラウンドでも組み敷かれるだけでなく上下を入れ替えてみせて、ブライアンの勝負強さも見せられたかなとは思いますが。ただ、それだけではチャンピオンクラスの選手には勝てない。一本が取れないなら、少なくとも試合の流れを変える力、相手の良さを殺す技術、そういった奥深さが求められる所でしょう。
捲土重来を期すとはいうものの、招聘に旅費の壁が立ち塞がる海外選手にはそうそう簡単にチャンスは巡ってきません。次回日本の地を踏ませてもらう為には、彼はまた母国アメリカで相当研鑽と結果を積み重ねなければならないでしょう。その意味では、前回「HEAT4」に参戦させていただいた、グスタポ・コエーリョ同様、ワンチャンスをモノにできなかった悔しさが残ります。でも、そこをぶち抜かない限り、アメリカでもブラジルでも、ビッグネームになって行く事は出来ません。
テレビ放映があったらぜひ皆さんにも試合ぶりを見て欲しいんですが、仮に日本人選手であったのなら、日沖選手相手にここまで渡り合ってみせれば、そこそこ評価は上がったと思うのです。初回ラウンドのスリーパーのピンチも、あれだけねちっこく攻め込まれながら、根性じゃなく技術で十分凌ぎ切ったわけですし。決して悪い選手ではないだけに、マネージメント的には“熟す前”に持って来ちゃったかなあという反省が残ります。
さて、最後になりますが、大会直前になってナット・マッケンタイアーが練習中のヒザの怪我により、今大会来日不可能になってしまいました。対戦予定であった梅村選手、主催者、そして試合を楽しみにしてくださっていたファンの皆様にお詫び申しあげます。
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