といっても、もう若いファンは知らないんだろうな。
赤井英和の映画初主演作にして、阪本順次監督のデビュー作。
妙にリアルな大阪の空気感と、あざとい笑いのツボがびしっとハマった名作ボクシング映画。赤井自身の自伝をもとに、阪本順次特有のアウトロー哲学でさらにブーストされた「浪速のごんたくれ」像が描かれている。他人を殴る事以外に人生の切り開き方がわからなかった獣のような男の、“ひたむきな道の誤り方”が胸に沁みた作品だった。
今、DVDになってるのかな? できれば場末の映画館で一人っきりで見てほしい映画だけど。
なんでいきなり映画の話かと言えば、大阪の龍生塾が打っていた一連のシュートボクシングの興行のシリーズタイトルが、「どついたるねん」だったから、というだけの事。
SBは、この日の府立第二の興行が年内最終興行。
「今年は史上最悪の年だった」という緒形健一は、直前の対戦者変更に加えて、試合中に臑を相手の膝にモロぶち込んでしまうアクシデント発生で、内容はボロボロ。最後の最後までお気の毒な展開だった。
それでも逆境に耐えて、“微笑みの貴公子”で居てしまう緒形。
ひたむきはひたむきなんだけどけっして“道を誤らない”彼と、映画での赤井の狂犬ぶりを比べてみると、“人間としては”緒方の方が何百倍も強いし正しいんだけど、“格闘技選手としては”後者の方が華があるんだよなー、とか思ってしまったりする。
まったく、因果な商売でありますなあ。
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