Hideto Ida's Blog 〜 時に放浪、日々朦朧 〜

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03/09  揺れる書斎 / [Monologue:思索と愚痴]
ようやく今年に入ってからの体調不良が納まった感じで、ぽつぽつと仕事ができる状態になってきた。というわけで、この日記も再開であります。

ウチの記事を詳細に読んでくださってる方は、もうお気づきかもしれないが、二月の半ばぐらいから仕事も再開していて、レポートやニュースでも(井田)名義の物がちょこっとではあるが顔を見せはじめていたはず。

試合会場にも少しずつ顔を出すようにしているのだが、ドクターの厳禁指令を押し切って修斗の代々木大会に行った時には、会場の寒さにやられてまた咳がぶり返してダウン。担当予定だった直後のZSTをキャンセルしたりしているので、まだまだ全然本調子とは言い難い。格闘ライターとしてのお仕事は当面あまり出歩かずに、二ヶ月ほどお休みしたAll Aboutのコラムの契約本数分を消化するのが主な業務になりそう。

ただ、経営者としての交渉事は人に会わないと始まらない部分もあるので、お籠りばかりもやっていられない。年始からのブランクで、せっかく進みかけた案件もすっかり沙汰やみになってしまっていたりするので、泣く泣く外回りも再開。落ち着いて物を書ける状態になるのは、どうしても夜半を過ぎてからの話になる。

加えて、お籠り期間中にすっかりサボリ癖がついてしまっているのも難点のひとつ。ウチにはノラ上がりの猫が一匹居るのだが、こいつがまつわりついてくるので一緒に遊んでしまったり、CSの契約局を増やしたこともあってだらだら海外の連ドラを見る癖がついてしまっていたりで、家に居ると書き物がまるで進まないのだ。

そこで最近はもっぱら夜中にファミレスにパソコンを持ち込んで書き物をするのが、習慣になりつつある。

比較的ウチに近い某店は、無線LANのサービスがあるので、長時間居座っての書き仕事には非常に重宝する。テーブルも広いので資料関係を広げていても場所に困らないし、照明も明るい。夜中であれば客も少ないので、思いのほか作業がはかどるのだ。

それに以前と違ってドリンクバーの質も高くなっていて、コーヒー類も汲み置きが何時間もサーバーの上で煮詰まっている、みたいな状態ではない。ベーカリーカフェにあるような、ミルつきの自動エスプレッソメーカーが置いてあって、それで一杯一杯碾きたての物を作れる。紅茶系のティーバッグの類いも豊富で、ハーブティが何種類も置いてある。(これでBGMがダサくなきゃ、もっといいのだが、こればっかりは持ち込みのi-PODでフォローするしかない。)いずれにせよ、外食産業の競争激化のおかげで、300円かそこらのサービスとは思えない物が提供されるようになっているのには感心してしまう。

そのかわり、可哀想なのはオペレーションの多いフロアサービスをこなしている店員さん。深夜なので客が少ないというのもあるのだろうけど、ほぼ100席近い店のサーブをたった一人でやっている。客単価の低い24時間営業店の宿命とはいえ、よくやるなあと思う。

今、現に僕はそのファミレスでこれを書いているのだが、午前三時段階で店には数組12、3人の客が居る。注文の度にテーブルに置かれたコ煩い呼び鈴で呼びつけられ、しこしことドリンクバーのアイテムの差し替えをやり、レジを打ち、料理を運び、決まったオペレーショントークを何百回とリピートし、客の汚したテーブルを磨く。合間に無駄話をしようにも、その相手も居ない。ただ、ひたすらコマネズミのように働いている彼の顔面にはあまり表情が無い。「疲労」というより「倦怠」なんだろうな。店に入る直前に見た、深夜枠の時給1200円という値段も、決して高くない気がしてくる。

早く、この程度の作業ならこなせるASIMOが出てくるといいのにね。




とはいうものの、ただ単に仕事をこなすという意味合いでは、この環境は非常にありがたい。店のサービスだけじゃなく、適度にざわめく他人の中で、しゃべる相手もなく黙々と一人キーボードを叩いているという、ちょっとした疎外感がまた集中の助けになるのである。

元々、Macユーザーとして二台目が、彼の七色リンゴ時代の名機PowerBook2400で、以来ずーっとブック型の愛用者なので、モバイルコンピューティングには抵抗も無い。ただ、タバコに弱いので、ファミレスライティングというのはちょっと苦手だったのである。最近になって分煙環境もきっちりしてきたので(ちなみにこの店では完全分煙で、レジを境に店の左右で壁面に遮られてしまい、相手側のスペースが視野にも入らない。向こうに別個にドリンクバーとトイレがあるのではないか、と思うほど完全に客の交流が無い。)ようやくこれで仕事場として使えると言う感じ。

ちょっと前に海外ネタのニュースでやっていたのだが、アメリカにはSOHO用にカフェオフィスみたいな業態があるらしい。24時間営業で、無線LAN完備、ファクスやコピーのみならず、簡単な文具販売もやっている。いわばカフェとKINKO'Sの合体形式みたいな店。…営業用の電話? もちろん携帯だよ(笑)。そのうち、日本にもこのスタイルが進出してくるかもしれない。

まあ、やる気満々のビジネスマンだらけの店より、大声でアホな恋バナに熱中してるお嬢ちゃんたちや、デイトレーディング入門本片手に真新しいブックパソコンを叩いてるホスト風の兄ちゃんとか、弁護士らしきオジさんを顔を真っ赤にして怒鳴りつけてるオバさんなんかが平気で同居してる雑多なファミレスのほうが楽しいけどね。

ただ、この“ファミレス書斎”にも唯一困った点がある。
一階部分が駐車スペースになっているせいか、店の横をトラックが通るたびに床が微妙に揺れるのである。大した揺れではないのだけれど、逆に大した事がないせいで意識してしまう。ロードサイド店ならではの密かな問題点といったところかも。

まあ、ウチの事務所も横が線路なんで、この程度じゃ驚きませんけど。なにしろ電車が通るたびに、ゆさゆさ家ごと揺れるからね(笑)。



ということで、もっと驚く物で〆を。
朝まで頑張ったので、ご褒美に朝飯は美味い物を食おうと早朝の某市場食堂に足を伸ばした時の一枚。



この鬼のような盛りの刺身定食、いくらだと思います?
投稿者 井田英登 at 03:59