ムエタイ 日タイ交流戦 7.29 タイ・エクシンディコンジム:日本勢は4勝5敗。COMACHIは判定負け。押川大也・渡邊慎一・石井寿来、バンコクで次戦へ
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ウォーワンチャイプロモーションより9名が7月29日、エクシンディコンジム・タイ本部主催『日タイ交流対抗戦』に参戦した。同対抗戦は萬田道場、MSJキックボクシングジム、武湧会、菱岡道場、TEAM MUSOU、エクシンディコンジムJAPANから総勢28名が夏休みを利用したタイ合宿の中締めとしてエクシンディコンジム・タイ本部で開催されたもの。この日タイ交流対抗戦は今年で5回目の開催。全20試合が組まれる大規模な興行で、日タイ交流対抗戦は9試合。9試合中3試合が女子ムエタイ戦という事で、タイ側の女子ムエタイのレベルなども窺い知ることができた。(Photo & Text 早田寛 HiroshiSoda)
第6試合46kg契約
岩下優希(菱岡道場)VSペッシニー・マンパルンロージン
(結果:ペッシニー判定勝利)
岩下優希は菱岡道場に入門し5年。今回のタイ遠征で6戦目だというが、その動きは軽快だった。
開始ゴングと同時に顔面パンチを喰らうが、ひるむことなくローキックでペッシニーを追い回した。
2ラウンドからペッシニーはテクニックで岩下を捌くが、岩下はこここから更に吹っ切れた表情を見せ猛打爆発!
結果はテクニックで優ったペッシニーが判定勝利したが、岩下の堂々と攻めっぷりに会場からも大喝采が起こったほど。
岩下がこのタイ参戦で得たものも多かったようで「初の本場ムエタイは楽しかった。またぜひ対ムエタイ戦に参戦したい。」と次戦に意気込んでいた。
第7試合 40kg契約
新貝憂菜(MSJキックボクシングジム)VSノンレック・パーソムブン
(結果:ノンレック 判定勝利)
試合は初回からノンレックの軽快なミドルが主導権を握るが、新貝はローキックでノンレックを崩しにかかる。
2ラウンド、新貝のローは軽快にヒットすっるも、肘打ちを食らい額が大きく晴れてしまう。
新貝はそれでも怯むことなくローキックを連射。日本女子の意地を見せた。
今回は判定負けしてしまったが、タイ本場の女子選手に挑んだこの経験は今後の選手生命に生きてくるはずだ。
また対ムエタイ戦に挑んでほしい。
第8試合 45kg契約
COMACHI(MSJキックボクシングジム)VSジャンジラ・パーサムブルン
(ジャンジラ 判定勝利)
WPMF日本女子ピン級王者のCOMACHIがタイでのムエタイに初参戦。
日本でアマチュア100戦以上プロ31戦目という事だが、タイでは今回が初参戦となった。
初回、COMACHIは多彩な蹴りでジャンジャラを圧倒するも2ラウンド目から、首相撲の流れに持ち込まれペースを奪われてゆく。
試合中盤からパンチ、ミドル、ロー、バックブローを放つなどあらゆる技で応戦。
最終ラウンドには逆転をかけてラッシュをまとめたが、形勢を覆すまでにはいたらなかった。
第9試合 30kg契約
西園晟(MSJキックボクシングジム)VSヨードキッティー・アピチャト
(結果:西園晟 1RTKO勝利)
タイ遠征は初めてだという西園晟だが、初回からミドル、ハイキックを決め、そしてパンチに繋ぐコンビネーションでヨードキッティーを初回TKO。
一瞬何が起こったかわからないほどの早業だった。タイのリングでこれだけ自分の動きができるという事に驚かされた。
このタイ合宿と遠征試合で得た経験を日本での試合でも生かしてほしい。
第10試合 39kg契約
高橋修一(エクシンディコンジムJAPAN)VS ペットウィチャイ・ソーワサナキット
(結果:ペットウィチャイ 判定勝利)
昨年のタイ遠征では膝蹴りで初回TKO勝ちした高橋修一が今年もタイ遠征に参戦。
初回、蹴りからパンチ、パンチから蹴り、という流れるようなコンビネーション技でペットウィチャイを圧倒。
だがペットウィチャイもミドルキックが鋭くポイント合戦となってゆく。
試合はシーソーゲームが続き、どちらを勝者としてもおかしくない試合だったがジャッジはペットウィチャイを勝者とした。
昨年にKO勝ちしているため、経験値の多い選手を当てられた高橋。
今年は判定負けだったが、ハイレベルな相手を前に互角な蹴り合いを見せるなど成長が見られるた一戦だった。
第11試合 47kg契約
岡松希羅(MSJキックボクシングジム)VSトーサカン・マナップカオラチャン
(結果:トーサカン 2RTKO勝利)
岡松は初回から闘志全開で前に出る。ミドルからパンチで距離を詰めローを決めたところでトーサカンはダウン。
カウントエイトで立ち上がってくるが岡松はここから一気にたたみかけ、KO勝利するのかというところで、トーサカンが復活し、今度は膝蹴りの連打を浴び岡松がダウンしてしまう。2ラウンドはトーサカンの膝の勢いは止まらず、岡松は再びダウン。ここでテンカウントを聞いてしまった。
あともう一歩のところでKO勝ちを逃し、そして今度は自身が逆転KO負けしてしまうという衝撃的な結末となったが、
これでも現地タイならではの展開だろう。タイ人はKOできる時にキッチリ仕留めておいた方が良い。
第12試合 35kg契約
渡邊愼一(武湧会)VS ペッタクシン・ソーウィサイキット
(結果:渡邊愼一 判定勝利)
渡邊愼一は昨年は初回KO勝利しており、今年はランクアップした相手が用意された。
今回も渡邊の出す技はタイミング、スピードもあり、打点、どれをとってもピカイチだった。
そして、中でも多くヒットしたのが顔面への前蹴りだ。とてもスピードがあり、そしてガードの隙間から入ってくるため、ペッタクシンも、これは避けられず何度食らった事か。ペッタクシンはなんとか逃げ切りKO負けは逃れたものの、終始、渡邊の攻撃を食らい続け良いところなしだった。
昨年に続き、渡邊愼一のテクニシャンぶりには驚かされてしまったが、すでに今から次回のタイ参戦が楽しみな一人だ。
第13試合 35kg契約
石井寿来(エクシンディコンジムJAPAN) VS ペットナムセン・ソーウィセスキット
(結果 石井寿来 判定勝利)
石井のパンチはスピーディーだ。ペットナムセンのガードの隙間にうまく食い込む。
石井がコーナーに追いつめると、ペットナムセンは、石井のパンチラッシュから逃れる事ができず、ひたすら回転の速いパンチを食らい続けた。
2ラウンドからはパンチの合間に肘打ちもおりまぜ、パンチと肘のコンビネーションも上手く使いこなした。
これまでタイ人に膝でKO勝利したこともあり、タイ人を相手に見せる闘いぶりには驚かされる。
次回のタイ参戦では、もっとレベルアップしたタイ選手との対戦に期待。
将来はムエタイを意識した選手活動となるだろうから、更に期待大だ。
第14試合 42kg契約
押川大也(エクシンディコンジムJAPAN) VS ペットマンコン・シットクルーダムロン
(結果 押川大也 判定勝利)
試合は初回から長身のペットマンコンが組んでくる。首相撲で潰す作戦だったのだろうが、逆に押川がペットマンコンの組みの体勢をかわしすかさず膝を返す。
組んで上手くペースがつかめなかったペットマンコンは打撃で勝負に出るか、ここでも押川の前蹴りからのパンチラッシュ、そしてミドルを食らい面食らった感じだ。
3ラウンドには押川はバックキックも繰り出し、これがヒット。
押川は自身よりリーチの長い選手を相手に、首相撲でも打撃の距離でも試合を制した。
昨年の試合でもテクニシャンぶりを見せてくれたが、今年は更に昨年を上回るものであり、ただただ驚かされるばかりであった。
近い将来、ラジャダムナンやルンピニーで闘ってほしい、そんな一人だ。
今年はで、ウォーワンチャイプロモーションのタイ遠征は5年目を迎えた。
今年は日本勢の4勝5敗という結果に終わった。
今年の傾向としては、これまでよりさらに強いタイ選手を当てて、本物のムエタイを子供達に体験してもらうというもの。
戦績にしても体格差にしても、タイ選手の方が有利なマッチメイクが多く、日本の選手達もキツかった部分もあったかもしれないが、
それでもそれぞれが対処法を見つけ、本場ムエタイ選手との闘いを上手く切り抜けた。
そして8月12日(日)にウォーワンチャイプロモーションの期待の新税、松井蓮汰と和田拓飛がラジャダムナンスタジアムに参戦するが、今大会でプロモーターの目に留まった押川大也・渡邊慎一・石井寿来の3選手も同日、バンコク市内の大会に出場する事が決定した。
こうした日タイ交流対抗戦の場が、ラジャダムナンスタジアムやメジャースタジアムへの大舞台出場につながるという事の証明となった。