DEEP 5.12 ニューピアホール:水垣偉弥、昇侍との激闘制す。弥益ドミネーター聡志、DJ.taikiに逆転KO勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
skyticket presents DEEP 89 IMPACT
2019年5月12日(日) 東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
第14試合 メインイベント DEEPフェザー級タイトルマッチ 5分3R
○弥益ドミネーター聡志(team SOS/王者)
×DJ.taiki(パンクラスイズム横浜/挑戦者、元バンタム級王者)
2R 0’11” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※弥益が初防衛
ニューピアホールはJR山手線「浜松町」徒歩7分の場所にあり、プロ修斗のサステインも3月24日に初進出をした会場。メインイベンターを務める弥益(やます)は昨年10月の大田大会で芦田崇宏に判定勝ちしてベルトを獲得し、今回が初防衛戦。DJは12月の後楽園大会で、バンタム級とフェザー級の王座に挑戦実績のある石司晃一に判定勝ちし、昨年は2試合とも勝利している。
1R、サウスポーで圧力をかけるDJに対し、弥益はスイッチを細かく繰り返し左右に動き、右フック、右アッパーを的確にヒットし続ける。DJも左ストレートを返すが、ヒット数で下回る。だが終了間際、DJの左ストレートがクリーンヒットし、弥益は真後ろにダウンする。DJが追撃しようとするが、弥益はゴングに救われる。
すると2R開始すぐ、一気に詰めて来たDJに対し、弥益が金網を背負いながらパンチを連続で振るうと、右フックが命中し、DJは前かがみでダウン。そのまま弥益がパウンドを連打し、動きが止まったところで和田レフェリーがストップし、弥益の逆転勝利となった。
涙を浮かべた弥益はマイクを渡されると「自分が格闘技を好きになった頃から活躍していたDJ選手と戦えてうれしかったです。DJ選手大好きです」とDJに敬意を表した。
第13試合 バンタム級 5分3R
×大塚隆史(T GRIP TOKYO/元DEEPバンタム級&DEEPフェザー級王者)
○トレヴィン・ジョーンズ[Trevin Jones](米国/Vida BJJ/PXCバンタム級王者)
2R 1’40” 裸絞め
大塚は12月のDEEPで赤尾セイジに判定勝ちして以来の試合。ジョーンズはシャードッグのデータによるとMMA戦績17戦11勝(2KO/5一本)6敗。11年のプロデビュー戦の相手はパンクラスで活躍するカイル・アグオンで、アグオンとはPXCで3度戦い1勝2敗の成績を残している。16年11月の3度目の対戦では三角絞めとパワフルなパンチでアグオンを苦しめ勝利した。ここ2年は韓国のTFC、ロシアのACBに上がっている。
1R、サウスポーのジョーンズが重みのある左のインローを当て続けるが、大塚が2度目のタックルでテイクダウンに成功する。大塚はトップキープし、裸絞めも狙い、立たれそうになっても抱え上げてグラウンドに戻し、終了間際にはパウンドも当ててしっかり印象づける。記者採点は大塚。
2R、大塚がジョーンズの蹴り足をつかんで倒すが、トップキープされる前にジョーンズが脱出すると、そのままタックルを仕掛けて素早く上になり、背後に回り裸絞めを狙う。しばらく大塚は防御していたが、ジョーンズは体勢を変えて極まりを深くすると、大塚がタップした。
第12試合 バンタム級 5分3R
○水垣偉弥(Sonic Squad/元UFCバンタム級5位、元CAGE FORCE王者)
×昇侍(トイカツ道場/元パンクラス・ライト級王者)
判定3-0 (和田29-28/田澤29-28/福田29-28)
水垣は修斗、CAGE FORCEでの活躍を経て、09年からWEC、UFCを主戦場とし、12~14年には5連勝の快進撃を続けた。その後は苦戦し、16年にコーディ・ガーブラント、エディ・ワインランド相手に連続で1R KO負けすると、UFCとの契約が切れ、その後はロシアのACBで1勝2敗の成績を残していた。試合は昨年5月にACBで判定勝ちして以来1年ぶり。日本での試合は15年9月のUFC埼玉大会のジョージ・ループ戦以来約4年ぶりとなる。今回のDEEP初参戦が発表された際、水垣は「もう一度北米MMA、UFCに挑戦するための仕切りなおしとして日本でそしてDEEPから再出発したい」とコメントしていた。昇侍は3月9日のDEEPで約6年ぶりにDEEPに参戦し石司晃一に2R TKO負けしている。
1R、水垣が右ローを強打した後、距離を詰め両脇を差して倒す。昇侍に立たれてもすぐ倒す状況を繰り返し、金網に押し込む。離れると、水垣がパンチの連打を振るうが、昇侍も金網を背にしながらパンチを返すと、一瞬水垣の腰が沈む。水垣は連打は免れ、終盤も倒して上になり、パウンドを時折り当てて攻勢を印象づける。
2R、昇侍がパンチから飛び膝を連続で当てるが、すぐ水垣は組み付いてテイクダウンを奪い、トップをキープする。その後も水垣が倒し、昇侍が立つ展開が繰り返される。昇侍も右の前蹴り、右膝で脅かすが、水垣も打ち合いでパンチを返す。終盤、水垣が裸絞めを狙うが、昇侍は防御しスタンドに戻す。
3Rも水垣がテイクダウンと押し込む展開を繰り返し、昇侍が立ち続ける。打ち合いになればお互い当て、昇侍も雄たけびをあげながら前蹴り、膝蹴りも当て健闘するが、最後まで流れは変えられず。記者採点は3Rとも水垣で30-27。ジャッジは3者とも29-28とつけ、水垣の勝利となった。
先にマイクを持った昇侍は「みんなUFCやONEに行っていますけど、僕は日本のリングに誇りを持っています。日本のリングが弱いと思われたくないので、死ぬ気で向かいました。水垣選手は強くて及びませんでしたが、これからも日本のリングを守ります」と涙目でアピール。水垣は「試合っていいですね。1年間、色々あって試合ができず、格闘技をやってて一番辛かった時にDEEPの佐伯(繁)代表に声をかけてもらって、試合ができてうれしいです。佐伯さんありがとうございます。まだ北米のUFCに挑戦したい気持ちがあるので、時間あったら応援してください」と話した。
第11試合 フェザー級 5分3R
○牛久絢太郎(K-Clann/パンクラス7位)
×ザック・ベナベンテ[Zach Benavente](米国/Vida BJJ)
1R 3’49” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
元DEEP 2階級制覇王者・横田一則が代表を務めるK-Clann所属の24歳・牛久は、1月に台湾でマルシオ・セザールに判定勝ちして以来の試合で、DEEPには初登場だ。ベナベンテはトレヴィン・ジョーンズと同じグアムのVida BJJに所属する。
1R、ベナベンテが右ミドルを当てるが、ガードが下がってしまい、牛久が左フックを当ててひるませ、そのままテイクダウンを奪う。ベナベンテは下から三角絞めを仕掛けるが、牛久は外しトップキープする。牛久はコーナーに押し付けて少しずつパウンドと肘を当てていると、効き目を発揮し、右のパウンドを連打したところで福田レフェリーがストップした。
第10試合 キックルール(肘無し・つかみ攻撃1回) 55kg契約 3分3R
△内藤凌太(ストライキングジムAres/DEEP☆KICK -55kg級王者、SB日本スーパーバンタム級(55kg)2位)
△堀尾竜司(TRY HARD GYM/元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者)
判定1-1 (豊永30-29/福田28-29/長瀬29-29)
堀尾は昨年4月以来となるDEEP参戦。その時は結城将人に判定負けしている。その後はRISEを主戦場とし、2月のRISE後楽園大会では新鋭・金子梓相手に苦しみながらも判定勝ちしている。内藤はシュートボクシング(SB)で活躍する内藤三兄弟の長男。SBと並行して大阪のDEEP☆KICKにも参戦し続け、今年1月には拳剛とのDEEP☆KICK -55kg級王座決定戦で判定勝ちしている。
1R、内藤が圧力をかけ、堀尾が回って距離を取る構図で、お互い蹴り等を出すがまだ均衡状態。内藤はロー主体でミドルも絡め、堀尾は飛び膝やサイドキックも織り交ぜ、上下に蹴りを打ち分ける。2Rもなかなか均衡が崩れなかったが、中盤過ぎ、堀尾が右のストレートを空振りした直後、内藤が右ハイを当てて、堀尾をひるませて好印象を残す。
3R、堀尾も左ボディを強打し、少し挽回の兆しを見せたが、内藤は随所で左のインローを当てて堀尾をぐらつかせ、最後まで攻撃数ではほぼ互角を維持し終了。記者採点は2Rに内藤につけ30-29で内藤。ジャッジは三者三様で引き分けに終わった。
第9試合 DEEP JEWELS 49kg契約 5分3R
○古瀬美月(Y&K MMA ACADEMY)
×樋田智子(カルペディエム福岡)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
古瀬は昨年末のAbemaTV「格闘代理戦争」で青木真也の推薦選手として注目を浴び、半年ぶりのDEEP JEWELSルールでの試合となる。対する樋田は福岡のキックの名門・リアルディール出身でRISEにも出場しているストライカー。最近は柔術を習い、柔術の大会やアマチュアQUINTETにも出場していた。
1R、樋田がサウスポーの古瀬に右のインローを当てて効かせるが、古瀬もパンチを返し、終盤はタックルから倒してトップをキープする。
2Rも古瀬がトップキープする等攻勢だったが、3R、樋田がボディに右膝を効かせたのをきっかけに、パンチで前に出続けて反撃する。終盤、古瀬が倒して上になるが、その先の攻めは乏しく終了。2Rまでの点差で古瀬が勝利した。
第8試合 フライ級 5分2R
○藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)
×森脇公三(トイカツ道場)
2R 0’09” TKO (レフェリーストップ:右フック)
1R開始すぐ、藤田が右フックで森脇をひるませ、そのままトップキープ。その先の攻めが無かったが、2R開始すぐ、再び藤田が右フックを当て、パンチラッシュで棒立ちにしたところでレフェリーがストップ。藤田がアマボクシング全日本王者のパンチ力を見せつけた。
第7試合 バンタム級 5分2R
○城田和秀(NEXUSENSE)
×KEN(フリー)
1R 1’42” フロントチョーク
第6試合 フェザー級 5分2R
×神田コウヤ(パラエストラ柏)
○加藤貴大(BRAVE)
1R 3’35” 裸絞め
第5試合 ライト級 5分2R
×岸本篤史(BRAVE)
○ベッチーニョ・ヴィタル(ブラジル/KRAZY BEE沖縄)
1R 1’16” 裸絞め
ヴィタルはKRAZY BEE沖縄のトレーナーで35歳。岸本のローをもらうと足を痛そうにし、打撃はまだ苦手な様子だが、片足タックルから素早く背後に回り、裸絞めを極めタップアウト。ベースの柔術で強さを発揮した。
第4試合 キックルール(肘無し・つかみ攻撃1回) 63kg契約 3分3R
○和希(TRY HARD GYM)
×若月 諒(team ZERO-ONE)
判定3-0 (30-27/30-27/30-28)
※3R右ストレートで若月に1ダウン
第3試合 ウェルター級 5分2R
×涌井 忍(和術慧舟會HEARTS)
○嶋田伊吹(Fight Holic)
判定0-3 (18-20/17-20/17-20)
第2試合 フライ級 5分2R
○石神保貴(EXFIGHT)
×曽我英将(ALLIANCE)
判定3-0 (○19-19/○19-19/○19-19)
第1試合 バンタム級 5分2R
○松丸息吹(パラエストラ千葉)
×三角 宗(平中道場)
1R 2’55” 裸絞め