Home > REPORTS > ZONE > 森井洋介、新生・全日本王座獲得。ミャンマーラウェイは頭突きの応酬に:5.1 横浜

森井洋介、新生・全日本王座獲得。ミャンマーラウェイは頭突きの応酬に:5.1 横浜

ZONE 4 原点回帰
2016年5月1日(日) 横浜文化体育館
  レポート&写真:井原芳徳

全日本スーパーフェザー級王座決定トーナメント



第1試合 準決勝 3分3R(最大延長2R)
○森井洋介(ゴールデングローブ/元WBCムエタイ日本&WPMF日本フェザー級王者、元全日本8位)
×カズ☆仲村(真樹ジムオキナワ/元KING OF STRIKERSスーパーバンタム級暫定王者)
判定3-0 (豊永30-27/宮沢30-28/和田30-28)

 09年8月に解散した全日本キックボクシング連盟のエースだった小林さとし(聡)氏が14年11月に旗揚げした大会・ZONE。4大会目にして「全日本キックの遺志を継ぐ」(小林氏)タイトルを創設した。3月の会見で小林氏が話した通り、かつての組織との連続性は無い、あくまでZONE独自のタイトルではあるが、80年代以降の全日本キックボクシング連盟の前身となる、70年代の全日本キックボクシング協会時代のベルトをモチーフにしたベルトが作られ、伝統をアピールする。
 そのベルト獲得で小林氏の期待がかかるのが、全日本解散時はまだデビュー2年目だった森井。全日本解散後は国内フェザー級トップクラスにのし上がっている森井と、ローカル大会の王者の仲村との実力差は歴然で、1R開始すぐからローを何発も当てて仲村を追い詰め、3Rには左ボディ、左ストレート、バック肘も絡めて多彩に攻め、順当に決勝に駒を進めた。




第2試合 準決勝 3分3R(最大延長2R)
×サックスワン・GTジム(タイ/GTジム)
○ダイナモ☆レンジャー(契明ジム/INNOVATIONフェザー級8位)
3R 2'47" KO (右ストレート)

 サックスワンは大会地元横浜のGTジムに所属し、戦績45戦30勝(10KO)15敗の28歳。ダイナモは兵庫出身で6戦5勝(3KO)1敗の28歳。1R序盤から、サックスワンが首相撲を多用しつつ膝を突き刺し、左ミドルも随所で強打し主導権を握るが、ダイナモも時折左右のストレートを当ててサックスワンを苦しめる。
 3Rも同様の展開の中で、サックスワンが逃げ切りそうなムードにもなったが、ダイナモの右ストレートでぐらつき、追い打ちのパンチの連打で背中を向けロープにもたれると、ダイナモ側のセコンドが「ダウンやろ」と叫び、それに促されるように竹村レフェリーがダウンを宣告する。するとサックスワンも集中力が切れたように前のめりで倒れ、うつぶせのまま立ち上がれず、ダイナモの逆転KO勝ちとなった。


第10試合 決勝 3分5R
○森井洋介(ゴールデングローブ/元WBCムエタイ日本&WPMF日本フェザー級王者、元全日本8位)
×ダイナモ☆レンジャー(契明ジム/INNOVATIONフェザー級8位)
1R 0'55" KO (3ダウン:左フック)



 圧勝で決勝に進んだ森井が、ダイナモに開始すぐから圧力をかけ、スピードのある左フックを当ててダウンを奪取。なんとかダイナモは立ち上がるがダメージは大きく、その後も森井が左フックで2ダウンを重ね快勝した。
 ベルトを巻いた森井は「デビューしてからずっと憧れていた全日本のベルトが巻けて最高です。トーナメントに参加してくれた選手の皆さんありがとうございます。これからは全日本の看板に恥じない試合をしますので、これからもZONEの応援をお願いします」とアピール。今回は実力差の大きい相手との試合が続いたため、ベルトの権威を高めるには強豪との試合が必須となる。(右下写真の左3人目は、格闘漫画「グラップラー刃牙」の作者の板垣恵介さん)




その他の試合



第9試合 ラウェイルール 3分5R(インターバル90秒)
○ソー・ゴー・ムドー [Saw Gaw Mudo](ミャンマー/2010年ミャンマーラウェイ王者)
×プロイタクシン・ノー・ナクシン [Ploytaksin Nor Naksin](タイ/ボクシング・ラジャナムダン認定スーパーウェルター級8位)
1R 1'15" KO (頭突き)

 ラウェイはミャンマーの格闘技で、ムエタイに近いが、グローブを付けず、頭突きも許されるのが特徴。インローによるローブロー、サブミッション、投げも認められる。倒れてもすぐ立てばダウンとならず、2秒間隔でゆっくりダウンカウントが数えられる(つまり10カウントは実質20秒となる)。また、劣勢の陣営のセコンドがタイムをかけ、1Rから4Rの間で1度だけ90秒休める。(ただし、数々のローカルルールがあり、違うルールで行われているラウェイもあるとのこと)
 日本では馴染みの薄い試合形式のため、試合前には和田良覚レフェリーから詳細なルール説明が行われる。リングは神聖な場のため、セコンド、レフェリー、リングアナ、ムービーカメラマンも素足が義務付けられ、ムエタイ同様に試合前の選手の踊りもあり、横浜文体のリングが独特の空気に包まれる。

 今回、本場ミャンマーから招へいされたのは2選手で、そのうちの1人のソーは24歳。隣国タイの選手もラウェイに挑戦したり、逆にミャンマーの選手がムエタイに挑戦することも珍しくない。試合開始すぐ、プロイタクシンの左ミドルのタイミングで、ソーは右のインローを当てながら、マットに転がし、ムエタイの試合でもよく見られる技を披露。その後も右のインローをサウスポーのプロイタクシンに当て続け、普通のキックボクサーでも通用しそうな素質を印象付けるが、時折、頭突きの動きも絡め、ラウェイらしさを印象付ける。
 プロイタクシンも頭突きを出しつつ、タイ人らしく肘もヒット。だがソーの勢いは落ちず、インローを連打してプロイタクシンをロープ際まで下がらせると、頭から突っ込む頭突きをプロイタクシンのアゴにヒットする。全く迷いが無く一直線で飛んでくる大砲の弾丸のようなソーの頭突きを、プロイタクシンはかわすことができず真正面から受け止めてしまい、そのままソーに押し込まれるような形でダウン。とはいえ頭突きは少し遅れながらも大きなダメ―ジを与えるようで、プロイタクシンは意識を失って立ち上がれず、ソーのKO勝ちとなった。プロイタクシンは息はしているが、体を動かせず、担架で病院に運ばれることに。普通のダウンと違う精神的なショックも軽くはなかっただろう。





第8試合 ラウェイルール 3分5R(インターバル90秒)
○ニャン・リン・アウン [Nyan Lin Aung](ミャンマー/2014年ミャンマーラウェイ王者)
×金子大輝(リバーサルジム川口REDIPS)
2R 1'25" KO (3ダウン:右フック)

 2月にミャンマーでラウェイの試合を経験した元MMA選手の金子が、藤原あらしともラウェイで戦って勝利しているニャンと対戦。金子はミャンマーでも試合前に頭突きを習い、それを日本に帰って自分なりに習得したが、その自信が良い方にも悪い方にも出ることに。
 1R、金子はサウスポーに構え、距離を取って左ミドル、左ローを当てる戦法。ニャンが素手でパンチを振るうと、場内はどよめく。右フックが一発当たり、金子は一瞬ぐらつくが、すぐ立て直し、接近戦でニャンが頭突きを放てば、金子も頭突きで応戦して、気の強さを印象付ける。頭突きをもらった金子は右目尻を切り出血するが傷は浅い。



 2Rもしばらく蹴り主体で距離を取って戦っていた金子だが、ニャンをロープに詰めたタイミングで、真正面から飛び込むように頭突きを放つ。だがこれに対しニャンが頭突きで迎撃すると金子がダウン。すると金子のセコンドの坂本光広氏がすぐさま両手で「T」の字を作り、タイムをかけ、90秒の回復時間を作る。この判断が功を奏し、最初はうつぶせで動けなくなっていた金子も再開時にはかなり回復した様子。雄叫びをあげながら素手でパンチを振り回すと、ニャンも驚いた様子で交代し、今度は逆に頭突きをうまく当ててダウンを奪い返すことに成功。場内は大歓声に包まれる。



 だがニャンのダメージは金子がダウンした時よりも小さく、再開後は金子を首相撲で捕まえると、頭突きも絡めながら膝蹴りをボディに当て続け、再びニャンが逆転のダウンを奪取。金子はなんとか立ち上がるが消耗が激しく、最後はニャンの素手での右フックをもらうと3ダウン目を喫し、KO負けとなった。



 本場の強豪に果敢に挑むも敗れた金子は「相手の方が経験があっても、そう意識してしまう時点で自分の気持ちが弱い。まだ甘かった。2連敗してもうラウェイをやらないなんて、そんなダサいことは無い。やらなければお爺ちゃんになってガッカリする。お客さんが喜んでくれたのがうれしいですし、次いつになるかはわからないけど、またやるしかない」と、3度目のラウェイへの挑戦に意欲的だった。


第7試合 バンタム級 3分5R
○藤原あらし(バンゲリングベイ・スピリット/元WPMF世界スーパーバンタム級王者、元全日本バンタム級王者)
×キム・ドンセン [Kim Dong Seong](韓国/THE GYM/国際格闘技連盟フェザー級王者)
2R 2'55" TKO (レフェリーストップ:左ローキックで2ダウン後)



 ドンセンは韓国のキック大会MAX FCの選手で、試合前にはMAX FCの代表者と小林さとし氏がリングインし、協力を互いに表明する。試合はZONE皆勤のあらしがサウスポーからの蹴りで1R序盤から圧倒する展開で、左ミドル、左ロー、左ハイ、首相撲からの膝蹴り、肘打ちで痛めつけ、2Rに左の奥足狙いのローで2ダウン目を奪ったところで和田レフェリーがストップした。






第6試合 スーパーフライ級 3分3R(最大延長2R)
○貴・センチャイジム(センチャイムエタイジム/WMC世界フライ級王者、元NJKF&ムエタイオープン王者)
×優吏(真樹ジムオキナワ)
1R 2'11" KO (3ダウン:右肘打ち)

 開始すぐ、貴が右肘打ちでダウンを奪い、その後も右肘でダウンを奪取。左の前蹴りでも優吏を吹き飛ばして、ムエタイの技の多彩さを印象付けつつ、最後も右肘でマットに沈めた。




第5試合 スーパーウェルター級 3分3R(最大延長2R)
○安河内将一(和術慧舟會総本部)
×小林 準(RIKIX横浜)
3R 0'01" TKO (ドクターストップ:右肩の脱臼)


第4試合 ライト級 3分3R
×錦 和道(ゴールデングローブ)
○長谷川健(RIKIX)
判定0-3 (26-29/26-30/26-30)


第3試合 77kg契約 3分3R
○エヴァン・ライト [Evan Wright](米国/Banジム)
×中村充利(バンゲリングベイ・スピリット)
1R 2'51" KO (左フック)

 生まれつき右手にハンデを持つライトのデビュー戦。右腕は細く短いが、ガードは上げており、左ジャブからの右ミドルはシャープで、ハンデのことを指摘されなければ普通の選手と見分けがつかないほどだ。サウスポーの中村に対し、首相撲からの左膝も効かせつつ、左フックで2ダウンを奪ったところでレフェリーストップ。勝利するとライトは雄たけびをあげて喜んだ。


Home > REPORTS > ZONE > 森井洋介、新生・全日本王座獲得。ミャンマーラウェイは頭突きの応酬に:5.1 横浜

 - PR - Martial World presents Gym Village
Gym Village でジムを探そう!
Gym Village おすすめジム

格闘技医学会
有楽町線・副都心線直通 東武東上線「朝霞」南口 徒歩1分
強くなるを、医学する。現場で役立つ格闘技医学を研究/公開/実践中!

さらに詳しく

おすすめジム欄へのジム広告掲載について