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小見川道大、涙の判定勝ち。郷野聡寛KO負け。渡辺久江、復帰戦白星:2.7 TDC

WSOF-GC 2 Japan
2016年2月7日(日) TOKYO DOME CITYホール
 米国のWSOFの海外部門が2大会目にして日本初進出。事前の宣伝が乏しく3割程度の客入りだったが、40歳の小見川道大が柔道仕込みのテイクダウンとグラウンドコントロール、35歳の渡辺久江は打撃で持ち味を発揮し、観客を沸かせた。中村優作は苦戦も7連勝。4度目の計量オーバーの郷野聡寛は強行出場もKO負けし、猿丸ジュンジと児山佳宏も海外精鋭の拳で沈んだ。
  レポート&写真:井原芳徳


第9試合 メインイベント WSOF-GCヘビー級王者決定戦 5分5R
○エフゲニー・エローキン [Evgeny Erokhin](ロシア/102.2kg)
×ブランドン・キャッシュ [Brandon Cash](米国/116.1kg)
1R 1'47" TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)
※エローキンが王者に

 WSOFは米国の3大ネットワーク局の一つ・NBCが母体となり2012年11月に旗揚げ。WSOF-GC(Global Championship)は米国以外でのWSOFの活動に特化した組織で、昨年11月の中国大会からスタートし、今回が2大会目だ。日本人はある程度知名度のある選手を集めたが、その対戦相手となる海外勢の日本での知名度は皆無に等しく、大会前のプロモーション活動も乏しかったことから、TDCホールの客入りは3割程度に留まる。
 当初はWSOFとGCの不和も報じられ、WSOFの首脳もGCとは無関係だと公言していたが、今大会の前日会見でWSOF-GCのショーン・ライト代表は「親しい関係の兄弟会社です」とアピールしていた。

 WSOFには各階級のタイトルが既に存在するが、WSOF-GCでは独自のタイトルが設定され、今大会のメインにはヘビー級の王座決定戦が置かれた。エローキンは16戦12勝4敗で、ブレット・ロジャース、マイク・カイル、ジェフ・モンソンにKO勝ちした実績がある。
 ヤニ・イストバン(ハンガリー)の欠場で1月16日に代役出場が発表されたキャッシュは、MMA戦績13戦10勝(7KO/2一本)3敗で、09年から10年にストライクフォース等で3連敗の後、2年のブランクを経た後はベラトール等で5連勝している。昨年6月のThe Warriors Cageというカリフォルニアの大会のメインでは、パンクラスで中井光義に2連勝しているエリック・プリンドルに1Rパウンドでギブアップ勝ちしている。日本では無名の選手同士だが、実績は十分だ。
 
 しかし試合は今一つ盛り上がらず、あっけなく終わることに。1R、エローキンが右フックを当て、キャッシュは右ローを返すが、キャッシュは蹴った右足をエローキンにカットされた際に痛めた様子で、バランスを崩し、エローキンの右フックをもらってダウンする。その後もエローキンがパンチで攻め続け、最後はキャッシュが後退したところでレフェリーがストップした。勝利者宣告の場面でキャッシュは右膝を氷嚢をつけた状態だった。




第8試合 ライト級(159ポンド(72.1kg)キャッチウェイト) 5分3R
×郷野聡寛(Benkei MMA System/英雄伝説アジア72kg級王者/72.1kg)
○ミロスラブ・ストロバク [Miroslav Strbak](スロバキア/70.5kg)
2R 2'42" KO (右アッパー)

 最近はブラジルでのMMA、中国でのキック大会の英雄伝説、日本でのムエタイオープン、シュートボクシングの試合が続いた郷野。日本でのMMAは13年11月のDEEP TDC大会で岡野裕城と引き分けて以来だ。ところが前日計量を3ポンド(約1.3kg)オーバーしクリアできず。車椅子に座って計量会場に来たが、体に力が入らずグッタリしており、背筋を伸ばして座ることも困難で、同伴者に頭を支えられ車椅子で運ばれる状態だった。キャッチウェイトでの契約に変更となり、20パーセントの報酬減額にもなり、出場自体も危ぶまれたが、10角形のデカゴンに登場する。

 1R、スタンドの展開が続き、ストロバクが前に出て、郷野はいつものように距離を取って回るファイト。ストロバクはうまく詰めてパンチを当てられず、郷野も一発左フックをタイミング良く当てるが、威力は不十分だ。終盤、お互い組んで郷野が2度倒しかけるが、押さえ込めず、すぐストロバクは立ち上がる。1Rはジャッジが難しい内容に。



 郷野はスピードはある程度あり、右ローも左フックもタイミング良く当てるものの、減量苦の影響もあってか、打撃でも組んだ状態でも、今一つ力が入り切っていないように見える。2Rも1R同様にスタンドの展開が続き、なかなか互いにクリーンヒットの出ない状態だったが、突然フィニッシュが訪れる。郷野が右ストレートを放って、前傾姿勢になると、ストロバクの右アッパーが郷野のアゴにクリーンヒット。郷野はうつぶせでダウンし、すぐさまレフェリーがストップした。


第7試合 フェザー級 5分3R
○小見川道大(NEO JUDO ACADEMEY 小見川道場/65.8kg)
×テディ・バイオレット [Teddy Violet](フランス/66.2kg)
判定2-1 (28-29/29-28/29-28)

 小見川は12年からUFC、DREAM、ROAD FCで4連敗の時期もあったが、14年10月のDEEPから昨年9月のGRANDSLAMの元修斗環太平洋王者・中村ジュニア戦まで3連勝。シュートボクシングにも積極的に参戦し、昨年12月に40代に突入したが、闘争心は衰えない。対するバイオレットは戦績11戦10勝(2KO/5一本)1敗・24歳・身長167cmの選手だ。

 1R、小見川が両脇を締める独特の構えでプレッシャーをかけながら、右フックを放って押し込み倒す。いったん下になってしまうが、すぐに返し上に。だがバイオレットも動いてすぐ脱出する。その後も小見川が押し込みテイクダウンを狙い続ける。また離れてパンチを交錯させた後、小見川が押し込み、足を掛けテイクダウンに成功。そのままサイドで固め続け1Rを終える。小見川がポイントを先取する。

 2R、パンチの展開の後、バイオレットが右フックを当てた後、タックルでテイクダウンを奪う。小見川はギロチンで迎撃し、しばらくして外れると、バイオレットはスタンドに戻す。小見川は眉間を切り出血。するとバイオレットの左ローがローブローとなり中断。3分ほど休んで再開し、しばらく攻防が続くが、またもバイオレットの左ローがローブローとなる。再開後、終盤にバイオレットが上段回転蹴りを仕掛けるが、失敗してそのまま倒れる。小見川はすぐに上になり、バイオレットは三角絞めを仕掛けるが、極まりは浅い。ローブローの反則の減点は無い模様だが、その評価によって採点が割れそうなラウンドだ。
 
 3R、パンチの攻防で、小見川が右フックを振りながら組み付きテイクダウンに成功。ハーフとトップを行き来しつつ、バイオレットの動きを封じ、いったん立ってからパウンドを落とし、金網を蹴って立とうとするバイオレットを潰してサイドを奪う。結局そのままサイドをキープし終了。3Rのポイントを取る。



 判定は割れたが、小見川が2票を獲得し勝利。バイオレットもこの採点に納得している様子だった。小見川はマイクを渡されると、しばらく無言のまま涙を流し「今日はありがとうございます。糞みたいな試合して、申し訳ありませんでした。もっといいパフォーマンスを見せたかったです」と話すと、客席からは「そんなことないよ」という声が飛ぶ。続けて「まだまだ俺がやります。命果てるまで頑張ります。これからも応援よろしくお願いします」と話し、観客の拍手を浴びた。


第6試合 フライ級 5分3R
○中村優作(チーム・アルファメール・ジャパン/56.9kg)
×ローレンス・ディジーリョ [Lawrence DiGuilio](米国/57.0kg)
判定2-1 (28-29/29-28/28-29)

 中村は9月のVTJで韓国の選手にKO勝ちし、現在6連勝、フライ級に下げてからも3連勝と好調だ。ディジーリョは戦績24戦17勝6敗1分の選手。
 1R、中村がガードを下げた状態で、左ジャブも振りながら右フックをヒット。ディジーリョも右のパンチを当てる。中村の右テンカオにタックルを合わせテイクダウンを奪うが、中村はすぐに立つ。その後もパンチを互いに狙う攻防が続き、クリーンヒットは無いが、中村が比較的うまく当てている印象だ。
 2Rもスタンドの打撃戦が続き、何度も互いにパンチが交錯するスリリングな展開に。大差は無いが、中村は中盤から鼻血を出し、若干印象が悪い。



 3R、序盤の打ち合いでディジーリョが右フックを連続で当てて、中村はぐらつきピンチ。ディジーリョが中村を金網に押し込み、膝を当てる。だが膝がローブローになり、同時にブレイク。その後もパンチの展開が続くが、中村のパンチはディジーリョの首の後ろに回り込むものが多く、なかなかうまく当てられない。
 結局、判定は割れ、中村の勝利に。敗れたディジーリョは両手を広げて採点に不満を露わにした。苦しみながらも連勝を7に伸ばした中村は「この勝ちは大きいと思うので、次のステップに向けて頑張ります。すんません、おもんないことを言ってしまいました。日本人のフライ級で強い選手がたくさんいるんですけど、一番言葉でスベるのは僕やと思うんで、これからもよろしくお願いします」と、関西人らしい冗談を絡めてアピールした。


第5試合 女子アトム級(47.6kg) 5分3R
○渡辺久江(フリー/元DEEP女子ライト級(48kg)王者/48.0kg)
×イ・イェジ [Lee Ye-Ji] (韓国/48.0kg)
2R 3'00" TKO (レフェリーストップ:右フック)

 渡辺は現在35歳で、10年8月のシュートボクシングでのRENA戦以来の試合復帰。MMAは07年12月のDEEPのゲンカーム・ルークチャオポーカム戦以来8年ぶりとなる。対するイェジはMMA3勝3敗。昨年のROAD FC日本大会でしなしさとこと対戦し敗れるも関節技地獄を耐え健闘した選手だ。
 1R、渡辺が右ロー、金網を背負うイェジが右フックを合わせようとする展開が続く。終了間際にイェジが上になるが、目立った攻撃は無く終了。打撃の的確さでは渡辺が上だが、まだ大差は無い。
 2Rもスタンドの展開が続き、またも倒された渡辺だが、三角絞めを狙い立ち上がると、右ハイのフェイントからの右フックをクリーンヒット。イェジがダウンするとすぐさま豊永レフェリーがストップした。
 復帰戦をKO勝ちで飾った渡辺。一発の破壊力で健在ぶりを示したが、まだ追撃をしたかった様子で、喜びは今一つ。「え?終わりみたいな感じだったんですけど、詰めてワーッてなれば良かったんですけど、しょうがないです」と話したが、「これからもKO勝ち増やして、どんどん頑張りたいです」と話し、第一線での活躍に意欲を示した。


第4試合 ヘビー級 5分3R
×川口雄介(池袋BLUE DOG GYM/元DEEPメガトン級(体重無差別)王者/101kg)
○リチャード・オドムス [Richard Odoms](米国/120kg)
1R 3'29" TKO (レフェリーストップ:左膝蹴り)

 川口は昨年12月のREALでミドル級の韓国人選手に勝利して以来の試合。オドムスはMMA戦績11戦9勝(3KO/1一本)2敗・40歳・身長196cmで、ベラトールやプロエリートに参戦経験がある選手だ。
 1R、オドムスが右アッパー、右膝を当て、そのまま川口を金網に押し込む状態が続く。右膝を時折当てた後、少しずつ背後に回り込み、川口の頭を下げさせ、左膝を川口の顔面にクリーンヒットしてKO。川口は何もできず敗れた。


第3試合 フェザー級 5分3R
×児山佳宏(パラエストラ松戸/パンクラス・ライト級4位、修斗ウェルター級(70.3kg)元環太平洋王者/65.9kg)
○カミル・レボウスキー [Kamil Lebkowski](ポーランド/66.1kg)
1R 4'50" KO (右アッパー)

 児山は11月のWSOF-GCの中国大会で黒星を喫し、ライト級からフェザー級に階級を落としての初戦。レボウスキーははMMA戦績17戦13勝(7KO/2一本)4敗・27歳。
 1R、レボウスキーの右アッパー、左フックを浴びる児山だが、右アッパーのタイミングでタックルを合わせテイクダウン。すぐ立たれ、パンチの攻防が続く中で、次第に児山のパンチも少しずつ当たるようになるが、左ジャブを当てた直後にタックルを仕掛けると、レボウスキーに右アッパーを合わせられ、うつぶせでダウンしKO負けした。


第2試合 バンタム級 5分3R
×中島太一(パラエストラ東京/パンクラス・バンタム級5位/61.4kg)
○アーノルド・クエロ [Arnold Quero](フランス/61.4kg)
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)

 中島は11月28日(現地時間)のパンクラス・ハワイ大会で同地の選手に判定勝ちして以来の試合。クエロはMMA 13戦9勝4敗。
 1R、序盤からリーチで勝るクエロが圧力をかけ、パンチと対角線コンビネーションからの右ローをうまく当てる。中島も手数では劣るが、次第にタイミングをつかんで左フックを返すようになる。
 2R、中島はパンチをもらいながらもタックルを仕掛けるが、クエロは切る。中島も右フックを強打するが、クエロの手数が多い状態は変わらない。3Rも流れは変わらず、中島は攻撃を出せない状態が続き終了。完敗に終わった。


第1試合 ストロー級(52.2kg) 5分3R
×猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜/修斗フライ級(52.2kg)世界4位/52.7kg)
○ジャレッド・ブルックス [Jarred Brooks](米国/52.5kg)
2R 3'29" TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)

 猿丸は11月29日に内藤のび太の修斗フライ級(52.2kg)世界王座に挑戦し、判定負けしてからの再起戦。ブルックスは22歳、身長160センチ、MMA7戦無敗で、フライ級の選手だが、適正階級は米国では試合機会の少ないストロー級だといい、レスリング仕込みのパワフルなファイトで猿丸を苦しめる。
 1R、ブルックスが序盤からタックルで押し込み、首投げで倒し、バックマウントを奪うとパウンドを連打しレフェリーストップ寸前まで追い込む。2Rもタックルから抱えて倒すと、いったん立たれた後もグラウンドに戻し、強力なパウンドを連打し、最後は福田レフェリーがストップした。


オープニングファイト 女子ストロー級
×メイ・ウーイ [May Ooi](シンガポール/52.7kg)
○アンナ・ベズナー [Anna Bezhenar](ウクライナ/51.4kg)
判定0-3 (28-29/28-29/27-30)


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