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扇久保博正、フライ級トーナメント優勝。ISAO、高谷、宇野が白星:10.4 大田

  • VTJ
  • 更新・2014-10-04 (Sat)23:21
VTJ 6th
2014年10月4日(土) 東京・大田区総合体育館
 2月から始まったVTJフライ級トーナメントはついに決勝。日本最後の砦・扇久保博正はシーザー・スクラヴォスを5R攻め続け完勝すると、DEEP王者・元谷友貴との日本最強決定戦を熱望した。パンクラス・ライト級王者のISAOは、フェザー級に落とした初戦でリオン武を肘と膝で圧倒。高谷裕之、宇野薫、弘中邦佳、マモルのベテラン勢は、巧さを見せる逆転勝ちで健在ぶりを示した。
  レポート:井原芳徳  写真:久保与志


第10試合 メインイベント VTJフライ級トーナメント決勝 5分5R
○扇久保博正(パラエストラ松戸/元修斗フェザー級(60kg)世界王者/56.7kg)
×シーザー・スクラヴォス(米国/チーム・スクラヴォス/56.7kg)
判定3-0 (福田49-46/礒野49-46/豊永50-45)
※扇久保が優勝

 2月大会で開幕したVTJフライ級トーナメントは、6月の大阪大会の準決勝でカナ・ハイアットを1Rチョークで仕留めた扇久保と、神酒龍一を判定3-0で下したスクラヴォスの間で決勝戦が行われた。
 1R開始すぐから扇久保がタックルでテイクダウンを奪うが、スクラヴォスはすぐ立つ。扇久保は左ハイを放ち、スクラヴォスに捕まれると飛びつき腕十字を狙うが、落とされるとバックマウントを奪われいきなりピンチに。パウンドを浴び続けたが、「対策をしていたので落ち着いていた」という扇久保は体を反転させ上に。ハーフでガッチリ押さえると、終盤にはマウントを奪い、ギロチンを仕掛けて反撃する。ジャッジのポイントは割れる幕開けに。



 だが2R以降は終始扇久保のペースに。扇久保は攻撃を焦らず、長期戦を見据えてか?右ローをコツコツと当ててじっくり削る戦法に。すると終盤にかけてスクラヴォスの足取りが悪くなって行き、扇久保は左ハイキック。クリーンヒットはしないが、攻勢を印象付けポイントを取る。
 3Rはローを効かされたスクラヴォスがサウスポーにスイッチ。すると扇久保のローは減ってしまい、金網際の差し合いの展開をスクラヴォスが制してテイクダウンを奪う。だが扇久保は下からタックルを仕掛けリバースに成功。終盤にはマウントを奪い、返されて下になった後も足を取ってリバースし、攻勢をキープ。このラウンドのポイントも取る。



 4R、両者にとって未知のラウンドに突入するが、扇久保の勢いは落ちず。スクラヴォスのタックルに合わせてギロチンを仕掛け、下になると外されてパウンドと肘をもらうが、脱出して左ローを当てると、すぐ組みついてバックを狙いながらテイクダウンして上に。中盤以降はパウンドをコツコツと落とし続け、このラウンドも攻勢で終える。
 5Rも流れは変わらず、扇久保が最初からタックルで上になり、ガッチリ固めてサイドも時折奪いながらパウンドと肘をコツコツとヒット。終盤にはマウントも奪い、最後は足関節技で一本を狙いに行き、極まらなかったものの攻め続けて試合終了。ポイントで大差をつける完勝でトーナメント優勝を果たした。 



 ベルトを巻いた扇久保は「このトーナメント優勝したらUFC行けるかなって話をいただいていたんですけど、まだ一つだけ日本でやり残したことがあると思うんで、国内でもう一人強いチャンピオンがいると思うんで、できるなら僕と戦って勝ったほうがUFC行くってのはどうでしょう?日本の格闘技、軽量級が盛り上げて行くんで、応援よろしくお願いします」とアピール。扇久保はあえて名前を出さずにいたが、観客の「指名しろ」という声に押され、「えー、元谷選手、できるんであればやりましょう」と話し、清水清隆・今成正和・前田吉朗・和田竜光を破り快進撃を続けるDEEPフライ級王者・元谷友貴との対戦を希望した。バックステージでのインタビューで扇久保は、UFCからオファーがあった場合はそちらを当然優先するものの、無い場合は元谷とVTJで戦いたいと補足していた。




第9試合 フェザー級 5分3R
×リオン武(ライジングサン/元修斗ライト級(65kg)世界王者/65.8kg)
○ISAO(坂口道場一族/ライト級キング・オブ・パンクラシスト/65.7kg)
判定0-3 (中井27-30/福田27-30/礒野28-29)

 ISAOはフェザー級に階級を下げての初戦。かつてクイントン・ジャクソンを輩出し、現在はUFCフライ級3位のイアン・マッコールを擁するカリフォルニアのチーム・オーヤマで3週間調整。初のケージ&統一ルールへの対応を磨き、その成果を今回存分に発揮することに。逆に4連敗中のリオンは「もう1回死ぬ気で練習してやれるところまでやります。甲子園と一緒で負けたら終わりです」と不退転の決意を会見で示していたが、冴えない内容に終わってしまう。
 1R、距離を遠めに取るリオンに対し、ISAOは距離を詰めて金網に押し込み、首相撲から膝を連打。離れ際に右フックを放ち、早速リズムをつかむ。タックルを切られてリオンが立ち上がった直後にすぐ組んで右肘も当て、際の動で巧さを印象づける。終盤には腰投げ気味に倒してサイドを奪うとパウンドと肘を連打し、ポイントを確実なものにする。
 2RもISAOがリオンの蹴り足をつかんで離して右肘を当てたり、首相撲からの膝を当てたりと優勢をキープ。テイクダウンは中盤の1回のみだが、何度もタックルから金網に押し込んで積極的に攻め続ける。



 3RもISAO優勢は変わらず。タックルから押し込みを繰り返し、なかなかテイクダウンにつなげられないものの、時折右肘も当てて好印象を残し、終盤もプレッシャーをかけ続けテイクダウンに成功。フェザー級への階級変更の影響を感じさせない豊富なスタミナでリオンを攻め続け、文句なしの判定勝ちを果たした。
 だがマイクを持ったISAOは「今日はベテランのリオン選手と戦えてワクワクしていましたが、思っていた以上に強い選手で、自分の実力が出せなかったんですけど、次出ることがあったら、爆発するいい試合がしたいです」と謙虚にコメント。とはいえ逆にこの心意気があれば、まだまだ成長は見込めそうだ。


第8試合 フェザー級 5分3R
○高谷裕之(高谷軍団/元DREAMフェザー級(65kg)王者/65.8kg)
×高橋遼伍(KRAZY BEE/65.6kg)
2R 0'38" KO (左フック→グラウンドパンチ)

 高橋は兵庫県のパラエストラ加古川所属時代にプロデビューし、昨年上京し山本“KID”徳郁率いるKRAZY BEEに加入。3月の修斗後楽園大会の直前に星野勇二が負傷し、代役として土屋大喜の相手に抜擢され、2R TKO勝ちを果たしている。5月には西浦“ウィッキー”聡生に判定負けを喫したものの、素質が買われ高谷の相手に抜擢された。
 1R、高橋は距離を取って右ローをコツコツとヒット。高谷は頭を下げてから一気に距離を詰め左フックを放つが、高橋は金網際まで下がって間一髪でクリーンヒットを免れる。高橋がさらに右ローを当て続けると、高谷は踏み込みのスピードが落ちて動きがぎこちなくなる。高橋がポイントを取るラウンドに。
 だが高谷はインターバルの間に少し回復すると、動きのいい2R開始から勝負を仕掛ける。1R同様に距離を詰め左フック。最初の一発はかわされたものの、高橋が距離を作りなおす間もなく再び距離を詰めて左フックを放つとヒット。高橋が金網際で膝をつくと、高谷は勝負所を逃さず右のパウンドを連打しレフェリーストップ勝ちした。
 試合後の高谷は「足が痛いです。なめてました」と苦笑い。「次はまたギリギリの試合をしたいので応援をよろしくお願いします」とファンにアピールした。




第7試合 フェザー級 5分3R
○宇野 薫(UNO DOJO/元修斗ウェルター級(70kg)王者/65.8kg)
×ラージャ・シッペン(米国/レインMMA/XFSフェザー級王者/65.8kg)
2R 4'33" チョークスリーパー

 シッペンはカリフォルニアのXFSという大会のベルトを持つ現在11連勝の31歳で、UFCで活躍するマーク・ムニョスの弟子にあたる。14勝のほとんどがKOまたは一本(8一本・5KO)とやっかいな対戦相手だが、UFC再々上陸を目指す宇野にとってはしっかりクリアしないといけない相手だ。
 1R、サウスポーの宇野の対し、リーチで勝るシッペンは左ジャブで距離を取りつつ、右のハイ、前蹴り、上段回転蹴り、バックブローなどを放ち攻勢。宇野は時折左ロー、ミドルを当てるが、手数が少なく劣勢だ。



 2R、宇野がタックルを仕掛けてテイクダウンを狙うが、シッペンは金網まで下がり、押し込んでくる宇野を突き離すとすぐさま右肘。これで宇野は左目の上を切られドクターチェックを受ける。その後も宇野は左ミドルに右フックを合わせられて尻餅をついたりと、印象の悪い状況が続くが、シッペンの右肘の動きを見切れるようになってくると、シッペンも少しずつ勢いが低下。宇野は逆にパンチの連打を当てて反撃する。そこからのタックルは切られたが、シッペンがパンチと肘の連打を終えた直後に再びタックルに行くとこれが成功。金網際で宇野はバックとマウントを行き来しつつ、鉄槌と肘打ちでシッペンを削ると、終盤に差し掛かったところで勝負所を逃さずチョークを極めてタップアウト。見事逆転勝ちを果たすと、場内は大歓声に包まれた。



 マイクを持った宇野は「今日は格闘技をはじめてちょうど19年目の試合です。こんなに長く総合格闘技ができると思わなかったです。家族、友達、ファンの皆さんの支えがあったからここまでやれました。UFC、格闘技をあきらめませんので、これからも応援よろしくお願いします」とアピールした。


 第6試合後の休憩明けには、初代修斗ヘビー級王者・エンセン井上の引退セレモニーが行われた。エンセンはキャッチフレーズの「大和魂」にふさわしい試合が見せられなくなったことが理由で引退することを説明。スーツを脱いで大和魂Tシャツと試合用のトランクス姿になると、「今までありがとうございました。さよなら、死ぬまで大和魂」と宣言し、10カウントゴングを聞いた。


第6試合 ライト級 5分3R
○弘中邦佳(マスタージャパン/修斗ウェルター級(70kg)世界王者/70.2kg)
×キム・ドンヒョン(韓国/TEAM M.A.D/kg)
2R 2'33" 肩固め

 UFCで活躍するキム・ドンヒョンと同姓同名のこの選手は、所属ジムも同じで共にトレーニングを積んでいるという26歳で、戦績21戦13勝5敗3分。181cmと長身で、長いリーチを活かした首相撲で左膝を連打し、伸びのあるパンチでも弘中を後退させる。だが弘中は猛攻を耐えると、タックルでテイクダウン。バックから腕十字を仕掛けると脱出され、その後も何度かタックルを仕掛けては切られ続けたが、終盤にドンヒョンがバテてきたところでタックルでテイクダウンに成功。サイドから肘を連打し優勢で1R目を終える。



 2Rも序盤から弘中がタックルでテイクダウンを奪うと、マウント、バックと移行。腕十字はまたも脱出されたが、いったんスタンドに戻り、ドンヒョンの前進をバックステップでいなした後、再びタックルでテイクダウン。今度はマウントからの攻撃を肩固めに変更するとこれがガッチリと極まり、苦しみながらも一本勝ちをもぎ取った。




第5試合 フライ級 5分3R
○マモル(シューティングジム横浜/元修斗バンタム級(56kg)&フェザー級(60kg)世界王者/56.7kg)
×飛猿☆No.2(リバーサルジム川口REDIPS/修斗バンタム級(56kg)世界3位/56.6kg)
2R 0'25" TKO (レフェリーストップ:右肘打ちによる左まぶたのカット)

 1R開始すぐ、飛猿がタックルを仕掛けると、倒さずギロチンに移行しチャンス。これも固執せずバックマウントに移行と、素早い仕掛けでマモルを翻弄する。マモルは脱出したが、中盤過ぎにも飛猿がパンチのフェイントからのタックルでテイクダウンに成功。1R目のポイントを取る。だが2R開始すぐ、マモルが右の肘打ちをヒットし、飛猿の左まぶたをカットしドクターストップ。海外で肘有りの経験が豊富なマモルが、肘に不慣れな飛猿を相手に見事逆転勝ちを果たした。



 マイクを持ったマモルは「3年ぐらい勝ち星が無くて、1R目は『またか』と応援している人も思ったと思いますけど、一発うまく当てることができました。勝つってこんなに気持ちいいんだなって思いました。37歳でもまだまだやれるんで、これからも突っ走りたいと思います」と宣言した。


第4試合 バンタム級 5分3R
×小野島恒太(Combat Workout Diamonds/修斗フェザー級(60kg)世界9位/61.2kg)
○佐藤将光(坂口道場一族/パンクラス・バンタム級5位/61.0kg)
1R 3'05" KO (右フック→グラウンドパンチ)

 パンクラスでも既にケージの試合を経験している佐藤が、ガードを低くしつつ右のストレートで小野島を下がらせ、金網に押し込む展開が繰り返される。そして離れると、右のショートフックをクリーンヒット。後方にヨロヨロとひるんだ小野島を金網に押し潰し、パウンドを連打したところでレフェリーがストップした。


第3試合 128ポンド(58.1kg)契約 5分3R
○鈴木隼人(BRAVE/57.9kg)
×福田龍彌(MIBURO/58.1kg)
判定3-0 (29-27/29-28/29-28)

 鈴木の所属するBRAVEは三郷のジムにフルサイズのケージが常設され、そこでの自主興行でも鈴木は勝利している。VTJのケージの中でもその経験が生きる。1R、鈴木が胴タックル、首投げで1度ずつテイクダウンを奪取。トップをキープし、立たれても金網に押し込んですぐ倒してパウンドを落とし、主導権を握る。2Rも同様に鈴木ペースだったが、3分過ぎにタックルを仕掛けると、福田がかわしてバックに回りこみ、その後もトップキープしてパウンドを落とし反撃。ポイントを五分にする。だが3Rは鈴木が再び攻勢。序盤から福田のパンチに合わせてタックルを仕掛けて上になると、終盤はマウントとバックマウントを行き来しつつパウンドを何発も当てて圧倒し、ポイントを取り返し判定勝ちした。


第2試合 フェザー級 5分2R
×大澤茂樹(ハニートラップ/65.7kg)
○三上譲治(修斗GYM東京/65.8kg)
1R 2'01" KO (右フック)

 スタンドで両者とも慎重にチャンスを伺う状態が続いたが、三上の右がクリーンヒットし、大澤はこれ一発で真後ろに吹き飛びダウン。レフェリーはすぐさまストップし、三上のKO勝ちとなった。


第1試合 ライト級 5分2R
○大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ/70.05kg)
×沼尻和之(マッハ道場/70.05kg)
2R 2'07" TKO (レフェリーストップ:顔面のカット)

 1R、体格で勝る大原が左ミドル、膝蹴り、肘打ちなどを連打して攻勢。沼尻は顔面をカットし、2R開始直後にドクターチェックを受ける。2R、沼尻もパンチを返す場面もあったが長続きせず、大原がパンチ、ミドル、膝で攻め続けたところで再びドクターチェックが入りストップがかかった。


オープニングファイト第3試合 フェザー級 3分3R
○内藤大尊(roots/65.4kg)
×林 太陽(CAVE/65.7kg)
判定3-0 (30-27/30-27/29-28)

オープニングファイト第2試合 フェザー級 3分3R
○平川智也(久我山ラスカルジム/65.5kg)
×金子大輝(リバーサルジム川口REDIPS/65.75kg)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)

オープニングファイト第1試合 女子105ポンド(47.6kg)契約 3分3R
×NACHI(ERUPT/47.1kg)
○浅倉栞南(パラエストラ松戸/47.4kg)
判定0-3 (27-30/27-30/28-29)

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