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藤原あらし、判定3-0で敗れルンピニー王座奪取ならず:10.12 有明

蹴拳 22
2014年10月12日(日) ディファ有明
 35歳、61戦目のベテラン・藤原あらしがムエタイの殿堂・ルンピニースタジアムの王座に初挑戦したが、スーパーバンタム級王者のナッタポンの右の蹴りに翻弄され、最大3ポイント差をつけられる判定負け。あらしは「右足だけで全部征された」と完敗を認め「やっぱり奥深いですね。これだからムエタイやめられないです」と清々しい表情で話していた。
  レポート&写真:井原芳徳


第18試合 メインイベント ルンピニースタジアム認定スーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R(インターバル2分)
○ナッタポン・ナーチュアウイッタヤコム(タイ/王者)
×藤原あらし(バンゲリングベイ・スピリット/10位、元WPMF世界王者、元全日本&WBCムエタイ日本バンタム級王者)
判定3-0 (50-47/50-47/49-47)
※ナッタポンが防衛

 あらしは明治大学時代に全日本学生キックボクシング連盟の王者となり、2002年に全日本キックでプロデビュー。サウスポーから変幻自在に上中下に打ち分ける蹴りを最大の武器に、2004年に全日本バンタム級王座を獲得後は、J-NET主催のMACH 55で優勝、NJKF主催の真王杯で準優勝と、国内トップクラスの強さを証明した。以降タイ人との試合が増え、勝ったり負けたりと順調な道のりでは無かったが、20試合以上のタイ人との試合経験で、あらゆる技や試合展開のパターンを体で覚えた。35歳、61戦目にしてタイのメジャータイトル初挑戦は、その集大成を見せる場となる。

 あらしは5月の蹴拳でのルンピニーランキング査定試合はスーパーフライ級だったが、今回挑戦するのは以前WPMF世界王座を保持していた、2階級上のスーパーバンタム級。王者のナッタポンは5月に兵庫での王座決定戦で一刀を下した27歳だ。
 1R、軽いローの応酬の後、あらしがサウスポーでプレッシャーをかけるが、ナッタポンはかわして距離を取り、スピードのある右の前蹴りを数発。本場タイのムエタイの流儀に従い、お互い1Rはスタイルを探る展開のまま終わる。

 2Rに入るとナッタポンはギアチェンジし、右のミドル、前蹴りを多く当てるように。あらしも負けじと左ミドルを当てるが、ナッタポンはつかんで右ローや右肘をお返し。終盤、少し焦った様子のあらしはパンチで前に出るが、ナッタポンは落ち着いてかわしつつ、右のミドルと前蹴りをコツコツと返し続ける。ムエタイのもう一つの聖地・ラジャダムナンもそうだが、ルンピニーのタイトルマッチもタイ人の審判団を招聘しており、ジャッジの基準はタイと同じ。腰より上の蹴りを多く当て主導権を維持したナッタポンにポイントがつくラウンドに。



 3Rも最初、ナッタポンの右ミドルをもらったあらしだが、左のインローを連打すると、ナッタポンは一瞬動きが止まり、すぐさま首相撲の展開に持ち込む。あらしは読んでいたように落ち着いて対処。ナッタポンが繰り返し組んでくると、組むタイミングで右アッパーを合わせ、ようやく流れを引き寄せる。その後もあらしは左ミドル、インローを当てるが、ナッタポンが首相撲で左膝を当てる場面が次第に目立ち始める。そしてラウンド終盤に差し掛かると、ナッタポンは右のミドルの連打の後に右の前蹴りをあらしのボディに突き刺し、あらしを後方に吹き飛ばし、あらしは尻餅をついてしまう。あらしは立ち上がるが、その後も右の前蹴りと膝蹴りをもらい続け、終わってみれば劣勢でこのラウンドも終える。



 4Rもナッタポンが右ミドル、首相撲での膝、崩しを決め優勢。中盤、あらしが左ハイを当て、場内が歓声に包まれるが、ナッタポンはニヤリと笑った後に右ハイを連打でお返し。相手にやられた攻撃をしっかり倍返しするラリーできっちり好印象を残しつつ、終盤にはまたもダメ押しのような右の前蹴りであらしを真後ろに吹き飛ばしてみせる。

 5Rもナッタポンは序盤に右ミドルを連打し、あらしの左ハイの後にきっちり右ハイをお返し。既に3ポイント差をつけ勝ちが確実なため、中盤以降は必死で前に出るあらしをバックステップとクリンチでいなす展開。あらしもバックハンドブローの奇襲や左ハイを決めてみせるが、逆転KOには至らず。ジャッジ1者のみこのラウンドのあらしの攻撃をつけたに留まり、ナッタポンの完勝に終わった。試合後、あらしは笑顔でナッタポンを称え、控え室でのインタビューでも完敗を認めた。



◆あらし「悔しい以外の何物でも無いです。効いてる所は何も無いんですけど、ナッタポン選手の右足だけで全部征された感じがして。やっぱ巧いっす。また壁が見えちゃいましたね。対戦しないわからないことって多分にあるんですよ。何もできなかった歯がゆさと、会長の声を聞いて前に出れなかった自分もありましたし。僕の先生に『一番いいムエタイの試合をやってたよ』と言われて、そこが唯一褒めてもらえたことですけど、悔しいですね。パワー的にも負けてる相手じゃないんで、やっぱり奥深いですね。これだからムエタイやめられないです。新しい壁を乗り越えるためにやるだけです。
(敗因は?)自分の間合いを取らせてもらえなかっただけかな、と。超えられない壁じゃないと…、毎回思うんですけどね。ムエタイは最高ですね。勝って言いたかったですけど。
 他の人はどう見てるかわからないけど、自分ではうまくちょろまかされた感じで。判定見てもわかる通り、1ポイント差どころじゃないですからね。会話ができちゃってて、ナッタポン選手と。『右ストレート当たらないの?わかった。俺前蹴りにするわ』っていう問いかけに対し、俺が何も答えられなかったんですよ。わかりますかね? 詰め将棋でもあり会話ができかったです」


第17試合 セミファイナル 70kg契約 3分3R(延長1R)
○TOMOYUKI(センチャイムエタイジム/元NJKFスーパーウェルター級王者)
×アーサー・雅仁(習志野ジム/INNOVATIONスーパーウェルター級王者)
判定2-0 (30-29/30-29/29-29)

 両者は2011年9月の対戦ではドローに終わっており、各団体の王者になり成長を遂げて再び顔を合わせる。1R、サウスポーのアーサーが右ジャブでTOMOYUKIの突進を封じつつ、左ミドル、左ローなどを手数多く当てて主導権。2Rも同様の流れが続くが、終盤にTOMOYUKIが右フックと右のテンカオを連打するとアーサーは後退。その後も右フックと右膝を当ててダウン寸前まで追い詰める。3Rはアーサーも息を吹き返し、左ミドルと左膝の手数で上回り、TOMOYUKIはクリンチで逃れる状況が続いたが、失点は最小限に留まり、確実に2Rのポイントを取ったTOMOYUKIの勝利となった。




第16試合 蹴拳初代女子フライ級王者決定戦 3分3R(延長1R)
○松田玲奈(y-park/J-GIRLS王者)
×ジェット・イズミ(M16ムエタイスタイル)
3R 2'29" KO (右フック)
※松田が新王者に



 新設の女子王座は肘無し、首相撲禁止のルールで、プロ13戦目・20歳の新鋭・松田と、39歳のベテラン・ジェットにより争われる。1Rから松田が細かい動きからの左右のパンチ、ミドル、ローを当て続け優勢。2Rも同様で、右フックでダウンを奪う。3Rも攻勢を維持すると、ジェットの右フックのカウンターで右フックをクリーンヒットし、ジェットをノックアウト。自身2本目となるベルトを巻くと「2年前に事故で亡くなったジムの先輩の三好(純)選手に頑張ったと報告できてうれしいです」と笑顔で語った。




第15試合 ライトヘビー級 3分3R(延長1R)
○寒川直喜(バンゲリングベイ・スピリット/WPMF日本王者)
×チュ・ジュンフン [Chu Jung Hun](韓国)
判定3-0 (30-29/30-28/30-29)

 寒川は得意の左ジャブを連打しつつ、ミドル、ローも随所でヒット。2Rまで若干優位に試合を運ぶ。ジュンフンはミドル級ぐらいの体格ながらも寒川に力負けせず、右ローをお返し。3Rは何度も寒川をコーナーに詰め積極的に攻めるが、ポイントにはつながらず寒川の勝利となった。


第14試合 ヘビー級 3分3R(延長1R)
○SHOHEI(フリー/WPMF日本ライトヘビー級1位)
×ジュン・ファンヤン [Jung Hwang Young](韓国)
2R 0'01" TKO (ドクターストップ:右膝の負傷)


第13試合 62kg契約 3分3R(延長1R)
○龍橋祐泰(Y'ZD GYM/WPMF日本ライト級4位)
×橋本 悟(橋本道場/INNOVATIONライト級王者)
判定2-0 (和田29-29/櫻井30-29/秋谷29-28)

 1R中盤過ぎ、龍橋が右フック、右ローを連打で効かせた後、パンチと肘のラッシュでダウン寸前まで橋本を追い込む。2Rには右肘で橋本の額を切り裂き、優位に試合を運んでいたが、これがきっかけで橋本の闘志に火が着き、橋本は前に出てパンチを積極的に振るうように。3Rになると龍橋も打ち合いに応じ、パンチと肘の応酬が続く。橋本はボディ狙いのフックやバックスピンも絡め、手数多く攻めて挽回。会場を沸かせたものの、2Rまでの失点分を返すことができず、龍橋が逃げ切る形となった。




第12試合 蹴拳ムエタイ初代スーパーフェザー級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○津橋雅祥(エスジム/WPMF日本5位)
×横田 健(習志野ジム/INNOVATION 8位、REBELS-MUAYTHAI 8位)
判定2-0 (29-29/30-29/29-28)


第11試合 蹴拳ムエタイ初代ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○虎宇輝(Y'ZD GYM/WPMF日本8位)
×福田裕介(PLACE-K/REBELS-MUAYTHAI 7位)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)


第10試合 54kg契約 3分3R(延長1R)
×マイカヤン・ロンポージム(タイ)
○勝也(JTクラブジム/WPMF日本バンタム級8位)
2R 2'23" KO (パンチ連打)


第9試合 女子54kg契約 2分3R
△陣内まどか(エスジム/WPMF日本バンタム級王者)
△水野志保(名古屋JKファクトリー/J-GIRLSバンタム級3位)
判定1-0 (29-29/29-29/29-28)




第8試合 ウェルター級 3分3R(延長1R)
×ヨームートン・ポーピンジー(カンボジア)
○JYO(大成塾)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
3R 判定0-0 (29-29/29-29/29-29)

第7試合 蹴拳インプレッションルール スーパーライト級 3分3R
×モロゾフ新井(岡澤道場)
○中村政人(RANGER GYM)
1R 2'58" TKO

第6試合 スーパーライト級 3分3R
○平野将志(インスパイヤードモーション)
×和真(早川ジム)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)

第5試合 蹴拳インプレッションルール ヘビー級 3分3R(延長1R)
×黒羽竜朗(OZジム)
○野尻和暉(RANGER GYM)
2R 2'53" TKO

第4試合 57kg契約 3分3R
×西田勇人(バンゲリングベイスピリット)
○小丸剛史(エスジム)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)

第3試合 62.5kg契約 3分3R
○♂刈る。(PHOENIX)
×トモヤ(正心会)
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)

第2試合 ウェルター級 3分3R
○KAN(エスジム)
×浅見 剛(正心会)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)

第1試合 スーパーフライ級 3分3R
○平山幸文(PHOENIX)
×松永誠剛(インスパイヤードモーション)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)


※蹴拳インプレッションルールは肘無し、首相撲制限ありのK-1スタイルのルール

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