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飛鳥拳、澤田龍人に逆転勝ちし世界フライ級王者に:7.17 後楽園

サステイン主催「プロフェッショナル修斗公式戦」
2016年7月17日(日) 後楽園ホール
 プロ修斗後楽園大会で初めて試合場にケージを採用した今大会。内藤のび太の返上した世界フライ級王座を賭け、内藤の後輩の23歳・飛鳥拳と、20歳の澤田龍人が争い、澤田の猛攻をしのいだ飛鳥が2R終盤に怒涛のパウンド連打で逆転勝ちした。
  レポート&写真:井原芳徳


第11試合 メインイベント 修斗世界フライ級(52.2kg)チャンピオン決定戦 5分5R
○飛鳥 拳(パラエストラ松戸/世界1位/52.1kg)
×澤田龍人(AACC/世界3位/52.1kg)
2R 4'41" KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※飛鳥が新王者に

 プロ修斗では昨年6月のTORAO NATION STATE主催広島大会で初めてケージが使われ、後楽園ホールでは今回が初のケージ大会となる。ビルの5Fにある後楽園ホールはケージの部品の搬入の手間がかかることから、DEEPが1度だけケージを持ち込んで開催した以外、各MMA団体は断念していたが、今回は昼のDDTプロレスリングの前から部品をエレベーターで運ぶ等工夫。第1試合開始は予定より10分遅れたものの、なんとか実現可能となった。80年代末、プロ修斗後楽園大会の草創期には八角形のリングが採用されていた時代もあり、主催のサステインとしては八角形のケージでの後楽園大会という点に強いこだわりがあった。



 ケージ導入だけでなく、日本修斗協会がDMM.comと業務提携を結んだことの一環で、DMMのウェブサービスを通じてラウンドガールオーディションを実施し、プロ修斗では珍しくラウンドガールが試合を彩ることにもなった。既にVTJでケージ導入、統一ルール化、ラウンドガール登場は先行しており、斬新さは乏しいものの、このリニューアルした大会をきっかけに老舗の修斗ブランドの求心力を再び高めたいところだろう。

 その記念すべき大会のメインイベントとなるのは、内藤のび太が返上した世界フライ級王座の争奪戦。飛鳥と澤田は14年9月に対戦し、2Rで飛鳥が判定勝ちしている。飛鳥は内藤のジムの後輩のため挑戦できない状態が続いていたが、ようやくチャンスが巡って来た。セコンドには内藤がつく。澤田は1年前に内藤の王座に挑戦し敗れ、今回が2度目の挑戦だ。



 1R、戦前の予想通り、澤田がタックルを積極果敢に仕掛ける展開。飛鳥は数度切ってみせたものの、澤田がトライし続けるうちにテイクダウンに成功。飛鳥は金網を背にして立ち、リングとは違うシチュエーションでの戦いに適応した戦いを見せる。だが澤田はテイクダウンに固執せず、自ら引き込んで腕十字を狙い、極まらないとみるや素早く切り替え、またもタックルを仕掛ける変則の流れでテイクダウンに成功し、今度は早い段階からバックを奪ってチョークを仕掛ける。飛鳥はアゴを引いて腕が入らないようにして耐え脱出。スタンドに戻ると右ローや右ストレートを返すが、終盤にも澤田がタックルでテイクダウンに成功。ポイントを先取する。

 2Rも澤田がタックルとテイクダウンを繰り返し、バックを狙って積極的に動く。飛鳥も返して上になる場面があるが、すぐ澤田は返して再び上に。それでも飛鳥は脱出して右ローを当てる、飛鳥がまた右ローを放つと、今度は澤田がすくってまたもテイクダウンを奪い、流れを引き戻す。



 だが飛鳥も金網を背にして座った状態で、背中をマットにつけない状態をキープ。その先の攻めを封じ、終盤に差し掛かったところで、金網を背にして立ち上がって澤田を突き放す。すると疲れが見え始めた澤田は、集中力が落ちたか?飛鳥の右ハイに反応しきれずもらってしまい、ふらついて後退。飛鳥はこのチャンスを逃さず右のフックも当て、澤田が苦し紛れにタックルを仕掛けると、軽々と切りながら顔面にパンチを連打し、澤田を潰して素早く背後へ。亀の状態になった澤田に対し、飛鳥は残りの力を振り絞るように左のパウンドを怒涛の連打。澤田の動きが止まると、2R残り19秒でついにレフェリーがストップ。見事飛鳥が流れを変えて逆転勝ちしベルトを巻いた。




 飛鳥は「最初、凄い劣勢で、心折れそうだったんですけど、応援してくれるみなさんのことを考えたら、やめるわけにはいかないと思って、必死で勝利をもぎ取りました。大学卒業して就職もせず、好き勝手やってきたのに、家族に色々サポートしてもらって感謝しています。ジムの鶴谷(浩)さんはじめ先輩方のいるパラエストラ松戸でなければここまで来れませんでした。ありがとうございます」と周囲への感謝を述べた。




第10試合 セミファイナル フェザー級(61.2kg) 5分3R
○石橋佳大(Duroジム/世界7位、環太平洋4位/61.1kg)
×安藤達也(TRIBE TOKYO M.M.A/世界9位、環太平洋6位/61.4kg→61.35kg→61.2kg)
2R 2'04" 一本 (チョークスリーパー)

 石橋は14年9月に根津優太の環太平洋王座に挑戦したが2R KO負け。続く15年2月に城田和秀と引き分けて以来の1年5か月ぶりの試合となる。
 安藤は昨年のRoad to UFC Japanに参加後、VTJと修斗に参戦し、3月の後楽園では海老原洋輔を1R KOし、修斗は2戦連続で1R KO勝ち中。石橋の欠場期間に台頭してきた選手だ。



 1R、安藤が飛び膝を仕掛けるが、石橋は反応してそのまま捕まえてテイクダウン。素早くバックに回り、オンブの状態でチョークを狙い、下になっても腕十字に切り替え、安藤を追い詰める。安藤は防御して立ち上がり、押し込んで来た石橋を潰して上になると、手を押し付けながら肘を連打。石橋がまたも下から腕十字を仕掛けて来るが、これにも対処すると、パウンドを連打して石橋を痛めつける。ジャッジの評価がサブミッションと打撃で割れそうなラウンドだ。

 2R、石橋がスタンドの展開で、クリンチ状態から右肘を当てたり、右フックを当てたりと、打撃で優勢に。減量に苦しんだ安藤は、1Rの激しい展開でかなり消耗したようで、汗の量が多く、少し肩で息をするように。すると石橋は隙を逃さず、前に出て強気の攻めを展開し、タックルでテイクダウンを奪うと、素早くバックへ。1Rと変わらぬ速攻で、動きの落ちた安藤を仕留めにかかり、そのままチョークをガッチリと極めタップを奪った。




 マイクを持った石橋は「1年5か月ぶり、勝ったのは2年ぶり。新しい選手出てきましたけど、今日誰か一人、思い出しましたよね。久々なんで戸惑ったんですけど、それよりももっとキツい練習をやってきたので何とか仕留めました。僕、昨日30歳の誕生日だったんですよ。20代の選手も増えているんですけど、30代の選手が頑張りますんで応援よろしくお願いします」とアピール。30代からの浮上を宣言した。


第9試合 フェザー級(61.2kg) 5分3R
×土屋大喜(roots/世界5位、環太平洋2位、元ライト級環太平洋王者/61.0kg)
○祖根寿麻(志村道場/TENKAICHI MMAバンタム級王者/61.1kg)
判定0-3 (豊永28-30/松根28-30/大内27-30)

 HEATを主戦場とし、VTJの大阪・沖縄大会にも出ていた祖根がプロ修斗初参戦。1R、スタンドの展開で、祖根が右フックを大振りした後の左フックをクリーンヒットし土屋をダウンさせる。土屋はすぐ立ち上がり、スタンドでお見合い状態が続くが、土屋は返す攻撃が少なく、ポイントを先取される展開に。



 2R、祖根がタックルを仕掛けてテイクダウンに成功。だがトップキープは短く、中盤以降は土屋が左ジャブ、右肘を時折当てて挽回。とはいえ与えるダメージとヒット数は乏しく、ポイント的には難しいラウンドに。
 3R、土屋が右フック、右アッパーを時折当ててやや優勢になるが、失点分を埋める攻撃になかなかつなげられない。そのことを察している様子のセコンドの佐藤ルミナは「総合やれ」と声をかけ、打開を図らせようとするが、これが裏目に。低空タックルを仕掛けると、反応してかわした祖根は、そのまま前進して、立ち上がった土屋に右ハイをクリーンヒットし再びダウンを奪う。土屋は左まぶたを切り、立ち上がった後は右肘や飛び膝で必死に挽回するが、祖根が耐えきり試合終了。祖根が1Rと3Rのポイントをはっきりと取り勝利すると「これから修斗をかき乱します」とマイクアピールした。




第8試合 53kg契約 5分3R
○猿田洋祐(和術慧舟會HERTS/フライ級(52.2kg)世界8位/52.8kg)
×ルイス・ゴンザレス [Luis Gonzalez](イギリス/チーム・タイタン/52.7kg)
判定3-0 (渡辺30-27/大内30-25/福田30-25)

 猿田は初の国際戦。ゴンザレスは身長162cmの24歳。MMA戦績9戦7勝(5一本)2敗で、一本を取ったのはいずれもギロチンを含めてチョークスリーパー系の技という選手だが、猿田は問題にしなかった。
 1R、サウスポーのゴンザレスの左ハイをキャッチしてテイクダウンを奪取。その後、スタンドに戻り、金網際の展開で倒されるが、すぐ立ち上がると、終盤にもテイクダウンを奪いポイントを先取する。
 2Rも猿田がグラウンドで攻め込むと、ゴンザレスは気持ちが折れた様子で、中盤以降は猿田がマウント、バックからパウンドを当てて圧倒し、終盤には腕十字を狙い追い詰める。
 3Rも同様に猿田がゴンザレスをグラウンドの展開で圧倒。セコンドの大沢ケンジから「猿田、一皮むけろ。勝負行け」との声が飛び、フィニッシュを指令されるが、最後まで仕留めることはできず。完勝ではあったが、課題の決定力不足を克服しきれない試合となってしまった。


第7試合 ウェルター級(70.3kg) 5分3R
×AB(和術慧舟會駿河道場/世界7位、環太平洋6位/70.3kg)
○児山佳宏(パラエストラ松戸/世界9位、元環太平洋王者、パンクラス・ライト級5位/70.2kg)
判定1-2 (片岡27-30/渡辺29-28/福田28-29)

 ABは1月の後楽園で環太平洋王者の松本光史に挑戦し1Rチョークで一本負けして以来の再起戦。児山は3年ぶりの修斗参戦。一昨年、昨年とパンクラスを主戦場としていたが、昨年3月に現ライト級王者の徳留一樹に1R KO負けし、王座戦線から後退。その後パンクラスで1勝し、WSOF-GCで2連戦したが、いずれもヨーロッパ勢相手に1R KO負けに終わっている。2月のWSOF-GCでは階級を1つ落としていたが、今回は階級を戻しての試合となる。

 1R、児山が回って距離を取り、ABがパンチで前進したタイミングでタックルを合わせて綺麗にテイクダウンに成功。トップキープしパウンドと鉄槌を当て続けて先手を取る。
 2Rも児山が序盤からテイクダウンを重ね、トップキープして主導権。ABも三角絞めを仕掛けるが、極まる前に外されてしまう。
 3Rも児山がテイクダウンを重ね主導権を維持するが、その先の攻めが乏しく、スタミナが減ってくると、ABが下からアームロックを仕掛けながらリバースに成功し、バックマウントを奪いチョークを狙い続け挽回。ポイントを取り返すが1点止まりに。
 ジャッジは意外にも1者がABに付けたが、順当に2者が児山を評価し、児山が修斗復帰戦を白星で飾った。

 なお、第7試合の後には、前日16日ののRIZINの記者会見のために来日したヴァンダレイ・シウバとギャビ・ガルシアがケージに登場し、ファンに挨拶をした。




第6試合 インフィニティリーグ2016公式戦 バンタム級(56.7kg) 5分2R
○征矢 貴(パラエストラ松戸/勝ち点2→6/56.7kg)
×梶川 卓(スカーフィスト/勝ち点0/56.7kg)
1R 1'29" KO (レフェリーストップ:パンチ連打→グラウンドパンチ)

 征矢が開始すぐから、回って距離を取りつつ左ジャブを的確に当てて主導権を握り、右ストレートも当たりだしたところで、左右の連打をクリーンヒットして梶川を撃沈。1Rでの勝者に与えられる勝ち点4を獲得し、リーグ戦トップに躍り出た。


第5試合 インフィニティリーグ2016公式戦 バンタム級(56.7kg) 5分2R
○北原史寛(パラエストラ札幌/勝ち点2→4/56.6kg)
×藤田ケオン寿大(AACC/勝ち点0/56.5kg)
判定2-1 (片岡20-18/松根19-20/大内20-19)

 藤田がスタンドの展開で、サウスポーの北原に対して右ミドルを強打して好印象を残すが、両ラウンドとも1度ずつ右ローが金的の反則になってしまう。両ラウンドとも北原がタックルで押し込んでからテイクダウンに成功し、コントロールしながらパウンドを当てて主導権。1Rはバックからチョークを狙い、2Rはマウントになりチャンスを作る。ジャッジ1者は藤田に付けたが、順当に北原が2票以上を獲得し、勝ち点2を獲得した。


第4試合 女子ミニマム級(47.6kg) 5分2R
○浅倉カンナ(パラエストラ松戸/46.9kg)
×檜山美樹子(ナゴヤファイトクラブ/47.0kg)
1R 3'43" 一本 (チョークスリーパー)

 18歳の浅倉は2013年ジュニアクイーンズカップカデット46kg級準優勝等の実績があり、MMAでは昨年9月のVTJで玉田育子に判定勝ちし、4月のパンクラスでは1階級上で朱里に判定負けしている。檜山は2014年全日本アマ修斗選手権女子フライ級優勝者で、浅倉とは昨年、アマ修斗トライアウトルールで対戦し敗れている。
 再戦は浅倉が一方的に攻める展開に。1R、浅倉が首投げで檜山を倒して押さえ込んでからマウントへ。マウントが崩れてからも、上から腰を上げて距離を作った状態でパウンドを正確に落とし続けてダメージを与え、最後はバックに回ってコントロールを続け、チョークを極めてタップを奪った。




第3試合 2016年度新人王決定トーナメント2回戦 ライト級(65.8kg) 5分2R
△SA$KE(マスタージャパン/65.7kg)
△飯田建夫(マルスジム/65.5kg)
判定1-0 (豊永20-19/渡辺19-19○/片岡19-19○)
※優勢ポイント1-2で飯田が二回戦進出


第2試合 2016年度新人王決定トーナメント1回戦 ウェルター級(70.3kg) 5分2R
×田口泰地(roots/70.0kg)
○間宮晃仁(マルスジム/70.0kg)
判定0-3 (18-20/18-20/17-20)


第1試合 オープニングファイト 2016年度新人王決定トーナメント2回戦 バンタム級(56.7kg) 5分2R
×芳原 零(ブレイブハート/56.5kg)
○鎌田悠介(ピロクテテス新潟/56.6kg)
判定0-2 (19-19/18-20/18-20)

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