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菅原雅顕が世界バンタム級、斎藤裕が環太平洋ライト級新王者に:5.3 後楽園

MOBSTYLES 15th Anniversary Tour FIGHT & MOSH
2015年5月3日(日) 後楽園ホール
 世界バンタム級(56.7kg)王者の神酒龍一は過去1勝1敗の菅原雅顕を相手に初防衛戦。テイクダウンを再三奪うも菅原に立たれる展開が続き、菅原が判定0-2の僅差で勝利した。1月に宇野薫を破り環太平洋ライト級(65.8kg)王者になった中村ジュニアは、斎藤裕の打撃に苦しみ判定負けし王座陥落した。
  レポート&写真:井原芳徳


第9試合 メインイベント 修斗世界バンタム級(56.7kg)チャンピオンシップ 5分5R
×神酒龍一(CAVE/王者)※初の防衛戦
○菅原雅顕(四街道スポーツスタジオ/世界2位)
判定0-2 (鈴木48-48/横山47-49/菅野48-49)
※菅原が新王者に

 数多くのプロシューターをサポートしているウェアブランドのMOBSTYLES(モブスタイル)が15周年を迎えるにあたり、サステインとコラボレーションして行われた今大会。MOBSTYLESはロック音楽のイベントを数多く主催しており、4月7日から東日本大震災の被災地の岩手県釜石市で15周年のツアーが始まり、4月9日の新木場スタジオコーストでのイベントには神酒、菅原ら今大会の出場選手が勢ぞろいし、MOBSTYLES主催の田原洋氏と共に大会をアピールしていた。この後楽園大会はそのツアーのフィナーレという位置付け。大会進行自体はいつのサステインの大会と同じで、閉会式で田原氏の音頭で、選手と観客で一緒に記念撮影が行われたことだけが違う程度だった。

 神酒は13年7月の飛猿☆No.2との王座決定戦で5Rドローに終わり、4か月後の再戦で判定3-0で勝利。今回は初防衛戦だ。昨年はVTJ、DEEPと外部の試合が続き、昨年の大晦日のDEEPさいたま大会では元DEEPフライ級王者の和田竜光に3Rチョークで一本負けを喫している。
 菅原は2月の新宿大会でランボー宏輔を3Rチョークで仕留め王座挑戦権を獲得。神酒とは05年7月のデビュー戦と09年11月のTDC大会で戦い、初戦は菅原、再戦は神酒が勝利している。「3回目があるならタイトルマッチで」と話していた菅原の夢がかなった形だ。



 1R、神酒は回って距離を取りながら、時折距離を詰めてパンチをヒット。タックルを仕掛けるが、菅原は切り続ける。終盤、菅原の左ミドルを神酒がキャッチして倒して上に。主導権は神酒が握っている印象だ。
 2Rも同様の攻防だが、なかなかお互いに手が出ず攻めあぐねる。終盤、バックをお互いに取りかける展開で激しく上下が入れ替わり、観客は盛り上がる。ポイントをつけるなら最終的にバックをキープした神酒か。
 3Rも神酒が蹴り足をつかんだりタックルを仕掛けたりしながらテイクダウンを重ねるが、菅原はすぐ立ち続ける。タックルをがぶった状態で菅原が鉄槌や肘を落とし、好印象を残す。このラウンドは確実にポイントを取ったか。
 4Rもほぼ同様の構図だが、互いに距離ができるとなかなか攻撃が出ず、観客の盛り上がりに欠ける。軽くローブローとなり、神酒が休むと、観客からは「休んでんじゃねえよ」という声も。修斗では軽いローブローでも他団体よりも長く休む時間を取るため、試合の流れも寸断されてしまう。再開後はこれまで同様に神酒がタックルでテイクダウンを重ねるが、菅原が立ち続ける展開。主導権は変わらず神酒のままだが、菅原もうまくしのいでいる印象だ。



 互いに決め手に乏しい展開のまま迎えた5R、相変わらず同じような攻防が続き、中盤にはまたもローブローで神酒が休むことになり、流れに水を差すことに。その後も神酒がタックルとスタンドパンチで攻める展開を繰り返すが、菅原はすぐ立ち続け試合が終了する。

 判定の結果、2者が菅原を支持し、勝者は菅原に。菅原は勝利を告げられると驚いたような表情を浮かべた後に大喜び。神酒とセコンドの植松直哉、石渡伸太郎らも理解に苦しんだような表情を浮かべる。だが神酒も王者らしからぬ試合となってしまったため、特に抗議の様子を見せることも無く、相手陣営に挨拶をすると速やかにリングを後にした。
 修斗は今年からプロルールをUFC等で採用されている統一(ユニファイド)ルールに近づけ、肘打ちを解禁するなど少しずつ変化しているが、採点の優先基準はレフェリーによってばらついたままという印象だ。この日はマモル対ランボー宏輔でも判定1-1で大幅なばらつきが発生した。筆者を含め、UFCや、いち早く統一ルール化したパンクラスを見慣れた人達なら、おそらく神酒を支持かドローという採点だったと思われ、周囲の記者数名に聞いた範囲でも同様だった。菅原もよく神酒のテイクダウンをしのぎ奮闘していたため、王者となったこと自体の評価を下げたくは無いが、修斗の採点基準に対して浮かんだ疑問は、きっちり書き記しておきたかった。


第8試合 セミファイナル 修斗環太平洋ライト級(65.8kg)チャンピオンシップ 5分3R
×中村ジュニア(マッハ道場/王者、世界2位)※中村好史 改め ※初の防衛戦
○斎藤 裕(パラエストラ小岩/環太平洋1位、世界4位、インフィニティリーグ2014優勝)
判定0-3 (菅野27-30/横山28-29/鈴木28-30)
※斎藤が新王者に

 1月の後楽園大会で宇野薫を破り環太平洋ライト級王者となった中村が早くも初防衛戦。斎藤は昨年のインフィニティリーグを3勝1分で制し、ノーランカーから挑戦権者に駆け上り、今年からMOBSTYLESのサポートを受けるようになった27歳の新鋭だ。



 1R、中村のタックルを切り続け、斎藤が距離を取って回りながら右ストレート、左膝を的確にヒット。スピーディな動きは1階級下の選手とも思えるほどだ。
 2Rに入ると、中村のタックルを斎藤が切り、リングのヘリに足の甲を引っ掛けて、中村に引っ張られるのを防ぐような場面が何度か見られる。4月からのルール改正でコーナーやロープに手や足を置く、または押す行為が可能にはなったが、引っ掛けるのは以前と変わらず禁止。とはいえ常に引っ掛けた状態ではないため、鈴木レフェリーも時折注意はするがペナルティ対象とはならない。



 斎藤がタックルを切り続けると、終盤に差し掛かり、組み疲れてきた中村に対し右のストレートを斎藤が連打。ロープに詰めて左右のパンチを連打すると、中村は苦し紛れにタックルを仕掛けるが、斎藤は潰すと、バックに回り込みパウンドを連打しながらチョークを狙い、中村を追い詰める。
 3Rはさすがに斎藤も疲れの色が濃くなり、ようやく中村もテイクダウンを奪えるように。だがその先の攻め手は乏しく、いったん立たれた後も再び倒すが、同様の状態だ。終盤、3度目のテイクダウンを奪おうとするが、力が入りきらず逆に下になり、最後は斎藤の鉄槌を浴び続けたところで試合が終了する。



 勝利を確信した斎藤はガッツポーズ。判定勝ちが宣告され、ベルトを巻くと同時に涙を流した。勝利者インタビューで斎藤は「本当は一本かKOしたかったですけど、中村選手、強くて思うように行きませんでした。次、中村選手と戦うときは、世界のベルト賭けて再戦したいです」と話し、中村に敬意を表した。


第7試合 フェザー級(61.2kg) 5分3R
○根津優太(和術慧舟會東京道場/環太平洋王者、世界2位)
×ラージャ・シッペン(米国/レインMMA)
判定3-0 (菅野30-28/横山30-27/鈴木29-28)

 根津は昨年9月に王者になって以来の試合。シッペンは昨年10月のVTJで宇野薫に敗れた選手。シッペンはリーチを活かした飛び膝やバックハンドブロー、体勢が斜めになった状態でも飛んでくる右ストレートなど、独特の動きで根津を脅かすが、根津は右ローを着実に当て続け、終盤には離れ際の右肘も2度当ててみせる。
 だが2R、開始すぐにシッペンの回転肘が当たり根津はダウン。立ち上がるがシッペンのパンチラッシュで口から出血し追い詰められる。だが右肘をお返ししてシッペンの猛攻をストップ。いったんシッペンの指が根津の左目に入り、ドクターチェックとなるが、ここで一息ついたことで流れが変わり、根津は押し込んでテイクダウンを奪うことに成功する。しばらくしてブレイクがかかるが、シッペンをロープに詰めて右ローを連打しシッペンの足を止めると、テイクダウンを奪いパウンドラッシュ。チョークも狙って序盤の悪印象を払拭し、ポイントを奪う。



 3Rも根津が疲れの見えてきたシッペンをロープに詰めて何度も右ロー、ミドルを当てて主導権をキープ。決定打は乏しかったが、このラウンドのポイントも取り判定勝ち。試合後のマイクで「面白かったですか?」と話すと、観客の歓声を浴び、「海外の人とやって行ける自信が上がりました」と試合の手ごたえを語った。


第6試合 フライ級(52.2kg) 5分3R
×飛鳥 拳(パラエストラ松戸/世界1位)
○猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜/世界4位)
1R 2'00" KO (右ストレート)

 猿丸は左足首にサポーターをつけ、痛めている様子で、序盤にはスリップする場面もあったが、前へ前へと詰めて飛鳥を追い掛け回すと、足を止めての展開で右ストレートをクリーンヒットし飛鳥をダウンさせる。飛鳥は立ち上がるも、猿丸はこの勢いのまま追い掛け続け、ロープに詰めて右ストレートをクリーンヒットすると、飛鳥はノックアウト。猿丸は雄たけびをあげて大喜びした。
 猿丸は「痛めた箇所もあったんですけど、この大会はどうしても出たかったです。MOBSTYLESのファンで、盛り上げたかった。10年前は下でモッシュしてた奴が、頑張ってこのリングに立つことができました。次はチャンピオンになるから」とアピール。すると反対コーナーに、7月26日の後楽園大会の出場が決まったフライ級世界王者の内藤のび太が相棒のジャイアン貴裕と共に登場したが、猿丸は「7月は…。怪我したので、ちょっと治してから。期待に沿えなくてすいません。11月ぐらいにタイトルマッチでお願いします」と返答した。




第5試合 バンタム級(56.7kg) 5分3R
△マモル(シューティングジム横浜/元フェザー級&バンタム級世界王者)
△ランボー宏輔(パラエストラ千葉/世界4位)
判定1-1 (菅野30-27/横山29-29/鈴木28-29)

 マモルはMOBSTYLES創設当時からサポートを受けている選手の一人。「MOBSTYLESさんと共に歩んできた格闘技人生と言っても過言では無い」と語り、この大会に賭ける思いは人一倍強い。当初、VTJフライ級トーナメント優勝者の扇久保博正と戦う予定だったが、扇久保の怪我により、2月に菅原雅顕に一本負けしてバンタム級世界王座挑戦のチャンスを逃したランボーが、さっそく再起のために動き出した。



 1R、中盤にマモルがテイクダウンを奪うが、ランボーがすぐ立つと、マモルがランボーをコーナーに押し込んで、膝を打ちながら離れ際に肘を狙う展開の繰り返し。2Rもマモルが押し込む時間が長く、肘は当てるが決定打が乏しい。主導権はマモルだが、ポイントをつけるべきか悩むところだ。
 3Rも同様だったが、中盤にランボーの肘でマモルが右まぶたをカット。その後はマモルがパンチと肘で反撃するが、決定打は出ない。筆者の採点は1、2Rがマモル、3Rがランボーで29-28でマモル。修斗のジャッジは大幅に判断基準が分かれ、3者3様のドローとなった。




第4試合 ライト級(65.8kg) 5分3R
○リオン武(ライジングサン/元世界王者)
×佐々木郁矢(T-pleasure)
判定3-0 (横山30-27/菅野29-28/鈴木30-27)

 昨年11月のVTJでISAOに判定負けし5連敗のリオンは、GRANDSLAM、GRACHANなど他団体でKO勝ち続きで好調の佐々木と対戦。前に出てパンチを振るう佐々木を相手に、距離を取って回り続け消極的な戦いぶりになってしまったものの、各ラウンドともテイクダウンを重ねてポイントを奪う。
 3Rには左ジャブを連打で効かせた後、佐々木がバック肘を空振りしたところで組みついてテイクダウンを奪取。最後はマウントパンチで追い詰め判定勝ちすると、嬉し涙を流し、「連敗してて引退しようと思ったんですけど、ずっとお世話になっている田原さんの大会で出させてもらいました。またこうやって勝ち名乗りを受けてうれしいです」と話した。



第3試合 フェザー級(61.2kg) 5分3R
×土屋大喜(roots/元環太平洋ライト級(65kg)王者)
○佐藤将光(坂口道場/パンクラス・バンタム級5位)
1R 1'40" KO (右ストレート)

 土屋は階級を下げての試合。昨年4月に宇野薫に敗れてから1年ぶりの試合だったが、佐藤の右ローを連続でもらった後、右ストレートをアゴにもらいダウン。崩れ落ちながらパンチの連打も浴び、最後はパウンド一発のダメ押しももらいノックアウト。佐藤の完勝だった。




第2試合 ライト級(65.8kg) 5分2R
○高橋遼伍(KRAZY BEE)
×三上譲治(修斗GYM東京)
1R 1'12" KO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)

第1試合 インフィニティリーグ2015公式戦 フェザー級(61.2kg) 5分2R
×誠(K'z FACTORY/初戦)
○小蒼卓也(スカーフィスト/勝ち点0→4)
1R 1'43" 一本 (チョークスリーパー)

オープニングファイト第2試合 ライト級(65.8kg) 5分2R
○内藤太尊(roots)
×カーリー(パラエストラ松戸)
2R 3'34" 一本 (腕ひしぎ十字固め)

オープニングファイト第1試合 2015年度新人王決定トーナメント一回戦 バンタム級(56.7kg) 5分2R
×水野 稜(roots)
○仲宗根武蔵(Theパラエストラ沖縄)
2R 1'49" 一本 (フロントチョークスリーパー)

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