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堀口恭司、扇久保に2Rチョークで一本勝ちし世界王者に:3.16 後楽園

プロフェッショナル修斗公式戦 2013年第2戦
2013年3月16日(土) 後楽園ホール
 山本“KID”徳郁の愛弟子・堀口恭司は昨年、プロデビュー6連勝で元世界王者・上田将勝戦に辿り着き、その敗戦後も元パンクラス王者や元UFCファイターを相手に3連勝と快進撃を続け、修斗年間ベストバウト&MVPをW獲得。今回11戦目で修斗世界タイトルに初挑戦し、2Rに一本勝ちで王座獲得を果たした。試合前には「修斗は踏み台」と話していたが、試合後にも「今後もっともっと上の舞台でやりたい」「やっぱUFCに出たいですね」と公言した。
  レポート:井原芳徳  写真:久保与志


第9試合 修斗世界フェザー級チャンピオンシップ 5分5R
×扇久保博正(パラエストラ松戸/世界王者/59.9kg)
○堀口恭司(KRAZY BEE/世界2位/59.8kg)
2R 1'35" 一本 (チョークスリーパー)
※堀口が新王者に

 扇久保は昨年5月に岡嵜康悦をチョークで破り世界王者になった直後「半年ぐらいは休ませてほしいんですが、その後は堀口選手とやります。俺は逃げないから大丈夫」と宣言。その間に堀口は昨年7月に元パンクラス王者の井上学、12月に元UFCファイターのイアン・ラブランドに判定勝ちし、しっかりと実績と経験を積み重ね、プロ修斗10戦目(VTJを加えると11戦目)で世界タイトルに王手をかけた。普通なら現在、佐々木憂流迦が持っている環太平洋王座を奪ってから世界に挑戦するところだが、堀口のこれまでの実績を考えると、修斗ファンの間では遅すぎたぐらいという声も上がるほどだ。堀口は試合の紹介VTR中で「修斗は踏み台って考えですかね」と公言。修斗の世界タイトルも、やすやすと手に入れることになる。



 1R開始まもなく、扇久保は低空タックルから堀口を捕まえると、そのまま引き込んで下になり、堀口の股の下に両足を置く。そのまま足を上げてリバーサルで上になろうという戦略だが、堀口は持ち上げて振り落とすと、扇久保をクロスガードにさせる。ひとまず上のキープに成功した堀口は、パウンドを落とそうするが、キープが不安定になり立ち上がり、アリ猪木状態に。堀口はカカト落としを扇久保のボディに落とそうとするが、扇久保はその足をキャッチしてタックル。後楽園ホールの南側ロープから、北側の赤コーナーまで一気に押し込み、上になるとすぐマウントポジションをキープ。扇久保がいきなり大チャンスをつかむ

 ここまでの扇久保の戦略は全て成功しているように見えた。しかし余力十分の堀口は、この体勢を長時間キープさせず、もがいてコーナーを背にしながら立ち上がり脱出。扇久保は再びグラウンドに引きずり込もうとタックルを仕掛けるが、堀口は動きを読んでがぶって、潰して上四方の体勢になる。横に回り込むとボディに膝を突き刺し、パウンドも顔面に連打すると、扇久保は鼻血を出し、焦りの表情を浮かべはじめる。


 それでも扇久保は下から腕をつかんで十字を狙い、立ち上がった堀口に片足タックルを仕掛けて上に。直後1R終了のゴングが鳴ると、濃密な5分間に観客から大きな歓声が沸き起こる。だが既に堀口は1Rの攻防で手ごたえを感じており、「2Rか3RにKOできると考えていた」という。2R開始すぐから扇久保は1R同様に片足タックルを仕掛けるが距離が遠く、堀口はやすやすと切ってパウンドを連打し、扇久保を着実にダメージを与える。扇久保の右側背後からパウンドを当て、扇久保が頭を向けるようにして左に顔をそむければ、左側の背後からパウンドを当て、再び右に顔をむけさせパウンドを右から当ててというループに。扇久保は悪循環を断ち切ろうと脱出したが動きがフラフラ。既にタックルにスピードは無く、堀口はバックを取ると、チョークスリーパーをガッチリと極めタップアウト。プロでは初の一本勝ちで、修斗の世界タイトル獲得に成功した。



◆堀口「(世界のベルトを獲った感想を)まあ普通の、いつもの試合と変わらない感じでやってたんですけど、うれしいです。(ああいうフィニッシュ展開は考えた?)寝技も練習してるんで、できるよ、ってのをちょっとは見せられたかな。自分でもうれしかったです。
(相手のテイクダウン狙いのプレッシャーは?)思ったよりは無かったっすね。だから打撃もフェイントも出たし、固くならないで。(自身の打撃のプレッシャーはうまく伝わった?)そうですね。ビビりながら遠くからタックル入ってたんで。(手ごたえのある打撃は?)パウンド入ってたんで、全部。扇久保選手は(反則になるよう)後頭部を殴らせようとしてて、ズルいなぁ~って思ってたっすね(笑)(1Rマウントを取られた場面は?)全然焦らないで対処すれば大丈夫と思ったんで、次回からもそういう戦い方にしようかなと思ってます。(そのあと何Rぐらいに決着すると思いました?)1Rのときは正直、2Rか3RにKOって考えてたんで、チョークになっちゃったんですけど、結果オーライです。
(今後は?)今後もっともっと上の舞台でやりたいんで、皆さん応援よろしくお願いします。(周りからのプレッシャーや激励はありました?)いや、そんなに。『恭司は当たり前に取るっしょ』って感じだったし、自分もそんな感じでいたんで。(今後具体的に意識している舞台は?)やっぱUFCに出たいですね。(VTJ 2nd(6月22日 TDCホール)開催が発表されましたが、世界王座防衛とどちらが今後の目標ですか?)まだ考えてないですね。何にも。」


第8試合 修斗環太平洋ライト級チャンピオンシップ 5分3R
○矢地祐介(KRAZY BEE/環太平洋王者、世界3位/64.8kg)
×星野勇二(和術慧舟會GODS/環太平洋5位、世界6位/64.9kg)
判定3-0 (菅野30-28/田中29-28/鈴木29-28)
※矢内が初防衛



 矢地は昨年11月に美木航との王者決定戦で勝利。星野は「練習仲間の美木の敵討ちをしてやりたい」と意気込みを語っており、セコンドにも美木が帯同する。
 1R、矢地はサウスポーに構え、細かく動いてプレッシャーをじわじわかけると、重みのある左ストレートや左ミドルをヒット。星野は蹴り足をつかむパターンも絡めつつ、片足タックルからテイクダウンを狙おうとし続けるが、矢地はもう片方の足でのケンケンで素早く下がって、掴まれた足を引き抜いて脱出を繰り返す。



 2Rも同様のパターンが続き、星野はなかなか思うような展開に持ち込めなかったが、矢地の体力を削る効果は十分。矢地はじわじわとスピードが落ち、蹴りとパンチの頻度も落ちる。すると残り40秒、星野が右ミドルをヒットし、反動で後方にスリップしたが、すぐさまタックルを仕掛けるとテイクダウンに成功。サイドポジションからパウンドを連打し、1R取られたポイントの挽回に成功する。
 3Rも星野がタックルを仕掛ければ矢地が外す展開の繰り返し。矢地は中盤以降、残りの力を振り絞って左のミドル、ハイ、ストレートを当てるが、1Rの時のような威力は無い。3Rは接戦のまま試合終了し、筆者の採点ではドローだったが、打撃の手数が評価された模様で、3Rのポイントを矢地が取り判定勝ち。矢地の初防衛となった。




第7試合 67kg契約 5分3R
○宇野 薫(UNO DOJO/67.0kg)
×キム・キュハ(韓国/BD.BJJ GYM/66.2kg)
1R 4'10" 一本 (チョークスリーパー)

 宇野は昨年9月30日の後楽園大会の石渡伸太郎との死闘以来の修斗登場。最近の試合ではやや重めの67kg契約の試合ということもあってか、特に上体の筋肉量が増えた印象だ。対戦相手のキュハはMMA戦績3勝、キックボクシング3勝の25歳だ。
 宇野は開始すぐからタックルを仕掛け、バックに回り込む得意パターンからチョークを狙いチャンス。キュハも対処し逃げ続けるが、宇野はアームロックでもキュハを追い詰める。最後は背後からパウンドを当ててアゴを開かせた後、チョークを極めタップアウト。久々に一本勝ちを果たしマイクを持つと「ファンや家族の応援に感謝しています。もう少し、納得するところまで格闘技をやりたいと思います」と宣言した。




第6試合 フェザー級 5分3R
×井上 学(U.W.F.スネークピットジャパン/世界10位、環太平洋8位、パンクラス・バンタム級(61.2kg)3位/60.0kg)
○山本賢治(修斗GYM東京/環太平洋10位、インフィニティトーナメント2012同級優勝/60.0kg)
判定0-3 (菅野27-30/田中28-29/鈴木27-30)



 12月の新宿大会で閉幕した「インフィニティトーナメント2012」フェザー級を制した山本には、前パンクラス王者の井上とのご褒美マッチ。井上といえば昨年7月に堀口と接戦の末判定負け、11月に佐々木憂流迦とドローと、今をときめく修斗の新世代エースの壁になり続けている印象があったが、山本が井上を圧倒する展開に。
 1R、井上は得意のタックルからのテイクダウンを狙うが、山本は突き放してコーナーに詰めると、左ボディ、右フックと上下に散らす素早いコンビネーションで井上を苦しめる。ラウンド終盤、井上は引き込んでの体勢からリバーサルで活路を見出そうとするが、山本がガッチリとハーフガードで固めてパウンドを落とす。
 2Rも井上のタックルを山本が切り続け、逆に足を掛けたり潰したりして上になる展開に。積極性では井上だが、山本が一個一個潰していく。3Rも同様にして山本が上になり優位をキープ。終盤にはセコンドの坂本一弘会長から「面白い試合をしろ」という声が飛び、アナコンダチョークを仕掛けたり、自ら先にタックルを仕掛けに行ってテイクダウンを奪ったりと見せ場を作りつつ試合終了。山本が判定3-0で完勝した。


第5試合 ライト級 5分3R
○田中半蔵(シューティングジム横浜/環太平洋6位/64.9kg)
×門脇英基(和術慧舟會東京道場/環太平洋9位、元世界王者/64.9kg)
1R 0'49" KO (スタンドパンチ)



 田中はサウスポーに構え、門脇の左ストレートをもらった後も前に詰めて右ストレートをヒット。すると真っ直ぐ下がった門脇に右と左のストレートを連打してノックアウト。元世界王者食いに成功し、連勝を7に伸ばした。田中は昨年8月の中村好史戦に続く2試合連続1R KO勝ちで、門脇は昨年DEEPでの長倉戦に続く2試合連続1R KO負けだ。


第4試合 ウェルター級 5分3R
×冨樫健一郎(パラエストラ広島/世界5位/69.1kg)
○榊 真嗣 [まさつぐ](KRAZY BEE/12年度同級新人王&MVP/69.7kg)
判定1-2 (菅野29-28/田中28-29/鈴木28-29)



 冨樫は昨年12月、パンクラス初参戦を果たしたが、ライト級王者・ISAOにわずか16秒でKO負け。一昨年9月の児山佳宏との環太平洋タイトルマッチに続き2連敗中だ。対する榊は鹿児島県奄美大島出身の22歳。レスリングをベースとし、田村一聖、矢地祐介、堀口恭司に続き、KRAZY BEEに4つ目の新人王MVPタイトルをもたらした新鋭。プロわずか3戦目で、過去3度王座戦の経験のある世界ランカーとの試合が用意された。
 1R、榊がタックルから冨樫をコーナーに押し込んで主導権を握るが、2度目の押し込みで動きを読んだ冨樫はギロチンチョークで榊を捕まえ、キャッチを奪う。
 2Rも榊が冨樫をコーナーに押し込み、冨樫は膝立ちの状態でテイクダウンを防ぐ。だが榊はこの体勢からもスペースを作り、顔面にパンチを連打。冨樫は鼻血を出し、右目も腫らしドクターチェックを受ける。だが冨樫も合間にアームロックやギロチンを狙い、完全に主導権を握らせない。
 だが3Rは榊が左ストレートと右フックの連打で冨樫をぐらつかせ、残り1分にはタックルからテイクダウンに成功。最後まで上をキープし続け判定勝ちした。この日は星野、門脇、冨樫とベテラン3人が若手に喰われ、世代交代が色濃く出る大会となった。


第3試合 ミドル級 5分2R
○佐藤洋一郎(グレイシーバッハ東京/世界4位、パンクラス・ウェルター級(77.1kg)5位/76.0kg)
×高木健太(PUREBRED川口REDIPS/76.0kg)
判定3-0 (菅野20-18/田中20-19/鈴木20-18)



 両者は2010年11月にケージフォースで対戦し、高木が右肘打ちで佐藤の左目尻を切り裂き、わずか42秒でドクターストップ勝ちしている。舞台を肘無しの修斗に変えた再戦は1R、サウスポーの高木に、佐藤がプレッシャーをかけ続け、互いにパンチを当てるものの慎重な攻防が続く。2R、佐藤が高木の左ハイを掴まえて倒すが、反動で一回転し高木が上に。だが佐藤は体をひねって脱出する。スタンドでお互い慎重な状態が続き、終盤にようやくパンチの打ち合いに。大差なく終わったものの、プレッシャーをかける時間の長かった佐藤がポイントを奪い判定勝ちした。


第2試合 ミドル級 5分2R
○井上雄策(PUREBRED川口REDIPS/76.0kg)
×クレイジードッグ・デソン(韓国/TEAM POSSE/76.0kg)
1R 0'58" KO (飛び膝蹴り→グラウンドパンチ)




オープニングファイト(第1試合) ウェルター級 5分2R
○川村文彦(KRAZY BEE/70.0kg)
×藤石義和(ピロクテテス新潟/69.9kg)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)

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