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日沖が新王者に。防衛シケリムはUFCへ。ルミナKO勝ち

The Way of SHOOTO 03 ~ Like a Tiger, Like a Dragon ~
2010年5月30日(日) JCBホール
 3490人の超満員の観衆を集めた修斗の大一番は、修斗らしい緊張感あふれる好勝負が連鎖。そのトリを飾ったリオン武と日沖発の世界ライト級(65kg)王座戦は、その集大成ともいえる内容となる。修斗のカリスマ・佐藤ルミナは「狙ってた」という膝蹴りでKO勝ち。前フェザー級(60kg)世界王者の上田将勝も、持ち味を発揮して再起戦を制した。
  レポート:井原芳徳  写真:久保与志


第8試合 修斗世界ライト級チャンピオンシップ 5分3R
×リオン武(シューティングジム横浜/世界王者)
○日沖 発(ALIVE/世界1位)
判定1-2 (浦27-30/横山30-29/鈴木27-30)
※日沖が新王者に

 客席には日沖のSRCでのライバルだった小見川道大や、前日のDREAMで好勝負を繰り広げたばかりの宮田和幸や大塚隆史の姿も見える。発見できなかったが、他の多くのこの階級のトップ選手もこの試合を見守ったことだろう。リオンのセコンドにはもちろん後輩の西浦“ウィッキー”聡生がついている。
 開始のゴングと同時に、リオンは右のストレートの連打で先手。コーナーに押し込んでテイクダウンに成功するが、日沖はすぐさま立ち上がると、伸びのある右ストレートと左ジャブでリオンをぐらつかせる。場内は日沖とリオンのコールで埋め尽くされる。打撃で攻めた後、日沖はタックルから組み付いてテイクダウンを狙うが、リオンが離れると大きな歓声。「何よりサバ折られないこと」と公開練習でも話していたとおり、テイクダウン対策はばっちりだったようだが、中盤の被弾が災いし、鈴木メインレフェリーと浦サブレフェリーは日沖にポイントをつける。
 2Rも日沖が自分の距離をキープし、左ジャブを的確にヒットさせ続け、有効打で上回るが、中盤から鼻と口からの出血が目立つように。積極的にタックルを仕掛けるが、リオンは対処し続ける。このラウンドも横山サブレフェリー以外の2者が10-9で日沖にポイントをつける。



 3Rも基本的に同様の展開で、日沖が左ジャブとタックルで攻めつづける。後の無いリオンだったが、中盤にフェイントを駆使した右ストレートをヒット。日沖の動きは一瞬止まるが、日沖もすぐさま右のストレートをお返しして、リオンの動きを止める。だがすぐにリオンも再度右をヒット。両者一瞬ぐらつくが、気力を振り絞ってすぐに持ち直してパンチを返す。いつのまにかリオンも鼻血を出すようになり、日沖の出血も激しくなるが、二人の気迫あふれる打ち合いは止まらない。観客もじわじわヒートアップ。結局ゴングが鳴るまで打ち合いは続き、試合終了と同時に会場は大きな拍手に包まれ、大きな一体感が生まれた。



 3Rのジャッジは割れ、全般的に日沖に厳しかった横山サブレフェリーを除く2者が日沖に27-30のフルマークのポイントを付け、日沖が新王者になった。念願の修斗のベルトを巻いた日沖は「まだ実感は無いですけどうれしいです。12年前にALIVEに入って、やっと一つの形になりました。皆さんも仕事や生活が大変だと思いますけど、今日は皆さんに逆に僕からエールを送りたいです。皆さんに夢やモチベーションを与えられるチャンピオンを目指します。みんなが幸せであることを祈っています」と心温まるメッセージを観客に送った。試合後も、鈴木陽一会長の肩にベルトをかけて記念撮影。自分の幸せ以上に、周囲の幸せを大事にし、それを自分の力に変える。日沖の強さの源泉を見たような気がした。



 なお、次の試合は「SRCとの契約が残っているのでSRCになると思う」と話し、6/20のSRCで行われる金原正徳とマルロン・サンドロの王座戦については「結果を楽しみにしています」と話した。


第7試合 修斗世界ウェルター級チャンピオンシップ 5分3R
○ヴィラミー・シケリム(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/世界王者)
×遠藤雄介(GOKITA GYM/世界1位・環太平洋王者)
判定2-1 (横山28-29/浦29-28/鈴木29-27)
※シケリムが初防衛。試合後、UFCと契約を結ぶことを理由に王座を返上した。

 「前回負けた試合を見た回数は、たぶん3ケタ行ってるんじゃないですかね」と公開練習で話していた遠藤が、その研究の成果を1R発揮。シケリムが右のローやミドルを放てば、カウンターでサウスポーからの左右フックをヒット。シケリムが右アッパーを放てば、すぐさま懐に入って組み付いて押し込む。だがシケリムの腰は重く、テイクダウンにはつなげられずブレイク。終盤の打ち合いでは右のフックをもらってしまい、鈴木レフェリーはシケリムに10-9でポイントをつけることに。

 2Rも遠藤がパンチの攻防が組み付いてコーナーに押し込むが、シケリムの膝蹴りが股間を直撃し、「ぐあっ!」と叫び声をあげて遠藤が倒れる。シケリムに減点1が宣告され、数分後に試合再開。すると遠藤がパンチから組み付き、足を引っ掛けてテイクダウンに成功する。
 遠藤が流れをつかんだかに思われたが、ここからのシケリムが一気に巻き返す。下から蹴り放してスタンドに戻すと、右フックを炸裂。苦し紛れにタックルに来た遠藤を潰すと、野性的なパウンドのラッシュ。遠藤はゴングに救われることに。鈴木レフェリーの9-9、浦サブレフェリーの9-9の採点が妥当だが、横山サブレフェリーが8-10で遠藤にポイントをつけたことには首をかしげざるをえない。



 こうなると試合の流れは完全にシケリムのほうだ。3Rも遠藤のタックルをシケリムが潰すと、バックマウントを奪取。遠藤のブリッジを潰してハーフに戻すと、肩固めのプレッシャーをかけながら足を引き抜いてマウントを奪う。遠藤は必死でブリッジを繰り返すが、その動きに合わせてシケリムは動いてマウントをキープし、時折パンチを落としながら終了のゴングを聞く。

 3Rはジャッジ3者ともシケリムにポイントをつけ、スプリットながらもシケリムに軍配。その瞬間、シケリムは雄叫びをあげて涙を流したが、その目線の先はベルトではなくアメリカだった。マイクを持ったシケリムが「UFCと契約を結びましたのでベルトを返還します」と話すと、場内はどよめく。だが続けて「修斗で王者になれて光栄です。ファンのみなさんには心から申し訳なく思っていますが、私は修斗を忘れません。心から尊敬できる場なので、これから修斗の王座を目指す皆さんも頑張ってほしいです」と修斗愛を述べると、観客も暖かい拍手を送った。シケリムはその場でコミッションにベルトを返上。10年前、宇野薫がルミナを返り討ちにして王座初防衛を果たした直後に返上し、翌年からUFCに参戦した状況を思い出した。修斗世界ウェルター級タイトルは2度以上防衛されたことが無く、今回もその伝統が受け継がれてしまった。


第6試合 修斗世界バンタム級王者決定戦 5分3R
○漆谷康宏(和術慧舟會RJW/世界1位)
×神酒龍一(GUTSMAN・修斗道場/世界2位)
判定3-0 (横山30-27/浦30-28/鈴木30-28)
※漆谷が新王者に



 BJの返上した王座を賭けた戦い。両者は過去2度戦い、漆谷が1勝1分。今回も漆谷が得意のアウトボクシングで神酒を翻弄する。1R、漆谷がサウスポーから左ミドルや左ハイを放つが、神酒はしっかり反応し防御。漆谷も右フックや左ローをお返しする。2Rに入ると、漆谷の左ミドル、左ジャブ、左テンカオ等のヒットが増える。神酒はテーピングをした右腕に蹴りをもらうと、痛そうな仕草を見せる場面も。3Rも漆谷の優位は崩れなかった。蹴りとパンチを何発もヒット。神酒は右目尻を出血しドクターチェックを受ける場面も。判定は文句なしで漆谷。プロ修斗19戦目、33歳にして、念願の世界タイトルを奪取した。




第5試合 62kg契約 5分3R
○佐藤ルミナ(roots/元環太平洋ライト級王者)
×松根良太(パラエストラ松戸/元世界フェザー級王者)
2R 0'21" KO (右膝蹴り→グラウンドパンチ)

 元ライト級のルミナは、これまで最軽量の62kg契約の試合。筋肉美がより際立つ。1Rは終始打撃戦。両者ムエタイの選手のように構え、ルミナは時折斜めになったりマットを叩いたりとトリッキーな動きを絡め、松根は軽快にマットの上をステップし、攻撃の機会をうかがう。ルミナは時折鋭い右ローをヒット。背の低い松根だが、左右のハイキックに伸びがある。
 中盤、松根の軸足刈りからの右フックで、ルミナがバランスを崩しかけるが、すぐに体勢を立て直す。終盤にはルミナは右の前蹴りを連打し、クリーンヒットとはならなかったものの、バックスピンキックも使い、松根に追撃を許さない。



 2Rも打撃戦からスタートしたが、決着はいきなり訪れ、しかも一瞬だった。軽いパンチの攻防の後、松根がタックルで飛び込むと、カウンターでルミナの右膝蹴りが松根のアゴにクリーンヒット。真後ろに倒れた松根の顔面に、正確にルミナが左のパウンドを一撃しノックアウト。打撃ながらもルミナらしさあふれる「秒殺」劇に場内は大きく沸きあがった。
 マイクを持ったルミナは「狙ってた技が出せました。松根選手に凄く対策をされてて、なかなか思い通り行かなかったけど、一生懸命やったことが最後に出せました。小野寺(力)コーチにやっと恩返しできました。今日の内容次第では辞めようとも思ってたけど、内容が良かったので、あと何試合できるかわからないけど、もうちょっと続けようかな」と笑顔で話した。





第4試合 フェザー級 5分3R
○上田将勝(パラエストラ東京/世界3位・環太平洋2位・前世界王者)
×田村彰敏(総合格闘技津田沼道場/世界9位・環太平洋4位・元世界ライト級王者)
判定3-0 (渡辺30-28/菅野30-27/鈴木30-28)

 開始すぐ、上田のタックルを警戒してか?田村はスーパーマンパンチから一気に距離を詰めて組み付き、足を掛けてテイクダウンに成功し、サイドを取る。だが上田が下から片足を絡めて動きを封じ、ブリッジで脱出。それでも田村はバックを取りに行こうとするが、上田はアームロックやモンジバカ(手首固め)を狙う。腕を抜かれた後もギロチンを仕掛け、キャッチ寸前まで追い込む。



 2Rは一転してスタンドのみの展開。上田がサウスポーからの左ミドルを主体に、左のインローや右フックも的確に何発もヒットさせて主導権。田村はステップがぎこちなく、右のパンチで飛び込もうとするが、簡単に上田にかわされてしまう。
 3Rになると、上田の左ミドルに対し、田村も右ミドルのヒットを増やして互角に持ち込むが、中盤に上田が得意のタックルで初めてテイクダウンに成功。上からプレッシャーをかけてパウンドを落とす。残り1分で膠着ブレイクがかかったが、スタンドに戻ってからも上田が左ミドルと右ストレートを当て、田村に鼻血を出させて試合終了。
 判定は全ラウンドのポイントを取った上田に軍配。王座を奪われた後の再起戦を見事白星で飾った。




第3試合 フェザー級 5分3R
○エドゥアウド・ダンタス(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/世界2位・南米王者)
×扇久保博正(パラエストラ松戸/世界4位・環太平洋4位)
3R 1'21" 一本 (チョークスリーパー)

 1R開始のゴングと同時に、扇久保は右フックのフェイントを仕掛けながらタックルを仕掛け、サバ折りでテイクダウンに成功。長い足を活かしたダンタスの下からの仕掛けを丁寧に潰し、上をキープしながら左右のパウンドを時折ヒットさせ、1Rのポイントを奪う。
 2Rも扇久保は最初からタックルを仕掛けるが、若干躊躇した隙を逃さず、ダンタスが右膝を顔面に当て、そのまま打撃のラッシュからテイクダウン。マウントを奪うと、パンチを落とすが、鈴木レフェリーの注意を無視して後頭部への攻撃を繰り返したため、減点1が宣告される。
 ブレイク後、扇久保は執拗なタックルでテイクダウンを狙うが、膝立ちの状態でタンタスが顔面に膝を当てる反則を犯し、またも減点1。試合がたびたび寸断されるが、ダンタスは右のフックやテンカオといった有効打もあり、優勢をキープする。



 3R、減点分も含めて点差を広げている扇久保だったが、タックルでダンタスにしがみつき続けてテイクダウンを狙う。だがさすがにこのパターンも読まれるようになったか? ダンタスはこれを潰して上になると、そのままマウントポジションを奪取。パンチを落として素早くバックに回るとチョークで一本を取り、乱戦を制した。だが前回の上田戦同様、ダンタスは今回も反則を乱発。テイクダウンを防ごうとロープをつかむ場面もあったりと、減点に反映されない反則も多く、扇久保には若干気の毒な試合だった。


第2試合 ウェルター級 5分3R
○朴 光哲(KRAZY BEE/世界8位・環太平洋2位)
×児山佳宏(パラエストラ松戸/世界10位・環太平洋3位)
判定3-0 (渡辺29-28/菅野29-28/鈴木29-28)



 1R、児山が得意のタックルで2度テイクダウンに成功。上をキープし、パウンドを落とすなど優勢をキープしポイントを取る。
 2R、朴が一歩踏み込んでからのスピードのある右ストレートを当てる等、打撃で優勢。蹴り足をつかまれて一度下になるが、顔面の蹴り上げを駆使してスタンドに戻し、左のジャブやフックを的確に当てる。
 3Rも児山のタックル、朴のスタンドパンチの勝負に。朴が序盤打撃で優勢。児山は4度目のタックルでようやく上になるが、優勢をキープできず立たれてしまう。朴はもう一度タックルで倒されるが、立ち上がって、終了間際には右のテンカオをヒット。結局2Rと3Rのポイントを取り返す形で朴が判定勝ちをおさめた。


第1試合 ライト級 5分2R
○石渡伸太郎(GUTSMAN・修斗道場/環太平洋8位)
×美木 航(和術慧舟會RJW)
判定2-0 (菅野19-19/鈴木20-18/若林20-18)



 1R、スタンドの攻防が続くが、残り1分に石渡の左ジャブで美木がぐらつく。タックルで美木は追い討ちを防ぎ、上になるとサイドを取り腕十字の速攻を仕掛けるが、すっぽ抜けて失敗。石渡もすぐさまギロチンを仕掛け、終盤にスピーディーな展開となる。
 2Rも流れを作ったのは石渡のパンチ。右フックで美木がぐらつくと、またもタックルでテイクダウン。しかし今度は先の攻めが出せず、石渡がタックルで脱出して上に。美木にバックを取られかけるが、アームロックを仕掛けてリバースして、流れを作らせない。
 2Rは菅野サブレフェリーだけ美木にポイントをつけたが、パンチと関節技でチャンスを多く作った石渡がポイントを稼ぎ判定勝ち。1年ぶりの試合で、約2年ぶりとなる白星をもぎ取った。

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