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パンクラスと初の対抗戦、3勝1敗で修斗が勝ち越し

REVOLUTIONARY EXCHANGES 3
2009年11月23日(月/祝) JCBホール
 シューターとパンクラシストの対抗戦初陣は下馬評どおりシューターの完勝。しかし敗れた坂口、清水も修斗の観客に強い印象を残し、パンクラス坂本氏は「結果じゃないですよね」と内容に胸を張る。サステイン坂本氏も「これは始まりでしかない」と発言。若手育成も含めた真の“革命的交流”はこれからだ。
  レポート&写真:井原芳徳


SHOOTORS VS PANCRASISTS



フジメグの腕十字が極まった瞬間、すぐタップ
第4試合 女子フライ級 5分2R
○藤井 惠(AACC)
×WINDY智美(パンクラスism)
1R 3'24" 一本 (腕ひしぎ十字固め)

 修斗という枠を越え、日本の女子総合のエースでリーダーとも言える藤井が横綱相撲を展開。いきなり左ストレートをヒットさせてコーナーに詰めると、足を掛けてテイクダウン。マウント、バックと移行し、腕十字を仕掛ける。WINDYも鉄槌等の嫌がらせに耐え続けるが、最後は腕が伸びきりタップするしかなかった。


第5試合 バンタム級 5分3R
○マモル(シューティングジム横浜/世界4位)
×清水清隆(SKアブソリュート/パンクラス・フライ級[58kg]1位・ネオブラッドトーナメント'09優勝)
判定2-0 (鈴木29-28/若林30-30/菅野30-27)

清水のタックル清水のパンチがヒット

 1R、RISEのアマ部門・KAMINARIMONで優勝経験もある清水が、スピードのある左右のフックをヒット。清水を知らない修斗ファンを驚かせる。しかしマモルは相手のパターンを見切ると、次第に左ミドルと膝蹴りの精度をアップ。清水の再三のタックルを切りつづける。2R終盤から清水は体力切れを見せはじめ、大半の攻撃をマモルに防がれてしまう。
 「試合が終わったら死んじゃっていいぐらい、全力で行きたい」と試合前に語っていた清水。敗れはしたものの、最後まで積極的に攻める姿勢は評価され、試合終了と同時に観客からは暖かい拍手が清水に送られた。マモルが自分から先に攻める場面が乏しかったため、若林太郎ジャッジは3Rともドローと評価するほどだった。選手層の厚い修斗バンタム級なら、この日セミファイナルに登場した神酒や菅原らとの試合も面白そうだ。


第6試合 ウェルター級 5分2R
○朴 光哲(KRAZY BEE/世界8位・環太平洋4位)
×坂口征夫(坂口道場 一族)
1R 1'54" KO (左フック)

朴の渾身の左坂口ノックアウト

 「パンクラスライト級の特攻隊長というつもりで突っ込んでいく」と語っていた坂口と、「これは戦争っすよね」「男と男の戦いができると思う」と話していた朴。両団体きってのヤンチャ者対決は、意気込み通りのスリリングな戦いとなる。
 開始すぐ、切れのあるジャブで先手を取ったのは朴だったが、坂口が鋭い右ローを当てると、じわりとプレッシャーをかけ、右のフックの2連打で朴をダウンさせる。ロープ際で倒れた朴に坂口がパウンドで追い討ちをかけ、朴が背中を向けると、坂口はチョークの体勢へ。レフェリーはキャッチをコールし、朴は絶体絶命と思われたが、外してなんとか脱出する。それでも坂口の突進は止まらず、反対側のロープ際まで朴を追いかけパンチのラッシュで仕留めにかかるが、朴本人も「覚えていない」という左フックが坂口にクリーンヒット。立ちすくむ朴とうつぶせで動けなくなった坂口。たった一撃で明暗が逆転し、会場はこの日一番の熱狂に包まれた。

和田のチョークが極まる
第7試合 ミドル級 5分3R
×山下志功(パラエストラ札幌/前ライトヘビー級世界王者)
○和田拓也(SKアブソリュート/パンクラス・ウェルター級[77.1kg]王者)
3R 4'26" 一本 (チョークスリーパー)

 1R開始すぐ、和田がスピードのある胴タックルで上をキープするとパウンドをヒット。山下の下からの腕狙いもしっかりと防御する。終盤にはリバーサルを許したが、鈴木レフェリーと横山サブレフェリーは和田に10-9でポイントをつける。
 2Rも序盤に和田がテイクダウンに成功したが、その先の攻めにつながらず。立ち上がって度々押し込むが、山下は防御する。1分を切り、バッティングで和田が後頭部から出血。その後テイクダウンに成功した山下がマウントとバックを奪ってチャンスを作り、ジャッジ3者とも山下にポイントをつける。
 3Rも接戦が続く。山下が外掛けで上になるが、和田はリバーサルに成功。しかし山下も下からギロチンを狙い、簡単に流れを作らせない。それでも最後、勝負への執念で勝ったのは和田だった。パウンドをじわじわと効かせると、チャンスで一気に連打して、嫌がった山下のバックを奪い、チョークでタップを奪った。

パンクラスのベルトを巻いて、修斗のリングで勝ち名乗り

 キング・オブ・パンクラシストのベルトを巻き、インターナショナル修斗コミッションの鈴木利治レフェリーから勝ち名乗りを受けた和田は「パンクラスが3連敗してどうしようかと思ったけど、これがパンクラシストの強さだ!なかなか僕の一本勝ちなんて見れないですよ」と自虐ネタを混えつつ力強くアピールした。

 シューターとパンクラシストの初の対抗戦は、シューターが3勝1敗で勝ち越し。下馬評通りの結果だが、大会前に「パンクラスの選手は戦うプロイズムを、修斗の選手よりも出せていけると思う」と話していたパンクラスの坂本靖代表は、大会後の総括でも「結果じゃないですよね。お客さんを沸かしたのはわかってもらえると思う」と、パンクラシストの戦いぶりには胸を張った。

敗れて呆然とする坂口だったが、強烈な印象を残した
 サステインの坂本一弘代表も「特に坂口選手は急なオファーに受けた上であの試合をやってくれて、男気にあふれていた。パンクラシストのプロ意識を感じた」と高く評価。「結果はこちらの3勝1敗ですけど、これは始まりでしかない。今後はチャンピオン対決とかもやりたい」と対抗戦継続に強い意欲を示した。
 トップ勢に限らず、若手の育成でも両首脳は意欲的だ。パンクラス坂本氏が「今の総合格闘技はトップ選手の平均年齢が上昇してきているので、UNDER 25の対抗戦といった形で若手を伸ばすのも面白い」とアイデアを出せば、サステイン坂本氏も「面白い発想だと思います。若い選手にチャンスを与えたい」と同調した。

 両団体のアマチュア部門は確立しており、地方にも広がりがあり、プロデビュー間もない選手にとっての試合機会も多い。垣根が無くなったことで、特に地方の若手にとっては試合のチャンスが増える。11月8日、沖縄出身の松根良太の主導により、沖縄初のアマ修斗大会が開催されたが、JCB大会で発売されたSHOOTO NEWSでは「今大会の実現には、沖縄在住の初代フライ級キングオブパンクラシスト・砂辺光久の多大な協力があった事も忘れてはならない。大会開催へ向け、東京との橋渡し役となり運営面でも松根を支え続けた」と紹介されている。
 「これは始まりでしかない」。サステイン坂本氏のこの言葉の意味は、単なる対抗戦の枠にとどまらない。総合格闘技にとって真に意義のある団体交流のあり方を、両団体がこれから示してくれることを期待したい。

その他の試合



第10試合 メインイベント ISC世界フライ級初代王者決定戦 5分3R
×田原しんぺー(総合格闘技道場STF/世界1位)
○ランバー・ソムデートM16(タイ/M16ムエタイスタイル/世界2位)
判定0-3 (鈴木26-30/横山27-30/渡辺26-30)
※ソムデートが王者に

ランバーの左ハイランバーのまさかのアナコンダ

 1年前の初対決では、ランバーが田原のテイクダウンをしのぎ、打撃で圧倒。タイトル獲得とリベンジのチャンスをつかんだ田原は「全部の面で1年前の僕とは違う。心肺トレーニングを重視して減量の仕方も変えた。3R動き回れる体を作ってきた」と話し、今回一定の成果を見せたが、ランバーはより高い壁となっていた。
 1Rから田原はフェイントも駆使しつつタックルを仕掛けるが、ランバーはことごとく対処。コーナーに押し込まれても、差し返してはムエタイ式の首相撲でガッチリと捕獲すると、鋭い膝をボディに突き刺す。離れれば左のミドル、ハイ、インローを容赦なく連打。右のローも幾度となくヒットし、田原のタックルの踏ん張りも弱まっていく。
 圧巻は2R終盤だった。打撃での差を十二分に印象づけたランバーは、スタンドで田原の首を捕まえると、そのままアナコンダチョークの体勢へ。練習仲間のフェザー級世界王者・上田将勝の得意技を使いこなして見せる。極まりはしなかったものの会場はランバーの奥の手に大盛上がりとなる。
 3Rも田原が必死でランバーに立ち向かうが、ランバーはことごとく対処して蹴りを何発もお見舞い。ポイントで大差をつけ、ランバーがタイ人では初の修斗のチャンピオンとなった。

ベルトを巻いたランバー

神酒の左ミドル
第9試合 セミファイナル バンタム級 5分3R
○神酒龍一(GUTSMAN・修斗道場/世界2位)
×菅原雅顕(和術慧舟會Duroジム/世界6位)
判定3-0 (鈴木30-26/渡辺29-28/若林29-28)
※3Rローブローの反則により菅原に減点1

 「修斗対パンクラスがあったんだっけ?と言われるぐらい、自分の試合で盛り上げたい」と計量後に語っていた神酒が、同じく激闘型の菅原と白熱の打撃戦を展開する。
 3Rとも神酒がテイクダウンに成功するが、菅原は神酒に優位な体勢に持ちこませず、1Rと3Rにはリバーサルに成功。神酒は寝技で攻め込めないと判断した様子で、菅原も打撃勝負を得意とすることから、2Rも3Rも中盤以降は、打撃主体の試合展開になる。
 2Rは中盤から終盤まで神酒がパンチで追い詰めたが、終了間際にパンチでバランスを崩した際に菅原の右フックを浴び、ダウン気味に倒れてしまい、ジャッジ2者が菅原にポイントをつける。3Rは神酒の左ミドルを防ごうとした菅原の左膝がローブローとなってしまい、菅原に減点1が宣告されてしまう。その後は両者とも激しい打撃戦を繰り広げたが、大差のないまま試合終了。ローブローの失点が響いて菅原が敗れたが、強さと存在感を十分に示す試合ぶりで、今後まだまだ上位挑戦のチャンスはあるだろう。


田村のパンチがヒット
第8試合 ライト級 5分3R
×グスタヴォ・ファルシローリ(オーストラリア/マッハ1/世界5位・環太平洋4位)
○田村一聖(KRAZY BEE/2008年度ライト級新人王)
判定0-3 (若林27-30/鈴木27-30/横山28-30)

 ファルシローリはこれまでの試合のように、寝技に引き込んでからオモプラッタ等の攻撃を仕掛けるが、田村は十分研究してきた様子できっちりと対処。上からパウンドをコツコツと落とし、スタンドでもパンチを当て、各ラウンドのポイントを取って判定勝ちをおさめ、世界ランク入りを確実にした。


第3試合 フェザー級 5分3R
×田澤 聡(GUTSMAN・修斗道場/世界6位・環太平洋2位)
○勝村周一朗(リバーサルジム横浜グランドスラム)
1R 3'54" 一本 (フロントチョークスリーパー)

勝村の変形チョーク盟友のBJと

 勝村が大きな円周でステップを踏むと、タックルで一気にテイクダウン。膠着ブレイクがかかったが、再びタックルで上になると、サイドポジションから変形のフロントチョーク。今年3月に世界タイトルに挑戦した田澤から、約6年ぶりの修斗となる勝村が快心の一本を奪った。絶対王者・上田将勝を脅かす存在となりそうだ。


一気に仕留めにかかる児山
第2試合 ウェルター級 5分3R
○児山佳宏(パラエストラ松戸)
×加藤鉄史(PUREBRED SAIPAN TRENCH TECH)
2R 1'22" KO (レフェリーストップ:左フック→グラウンドパンチ)

 1R中盤、児山が膝蹴りを連打すると、セコンドの川尻がタックルを指示。それに答えて児山がテイクダウンに成功する。スタンドの打撃では左フックをもらい続けたが、2R序盤過ぎ、カウンターで逆に左フックを見事ヒット。倒れた加藤に鉄槌を連打し、2年8ヶ月ぶりとなる修斗のリングで白星をもぎ取った。加藤は5月の冨樫戦に続き、修斗復帰2連敗となってしまった。


杉江がミラノを圧倒
第1試合 ウェルター級 5分2R
○杉江“アマゾン”大輔(ALIVE)
×パオロ・ミラノ(イタリア/パラエストラ東京)
判定3-0 (菅野20-18/横山20-18/鈴木20-17)

 両ラウンドともアマゾンが序盤にテイクダウンすると、ハーフやサイドから関節技とパウンドで攻めつづけ完勝。日本トップグラップラーの本領を発揮した。次は世界ランカーとの試合が見たい。

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