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五味、中蔵をKO。リオン防衛。廣田は石田を撃破

修斗伝承 ROAD TO 20th ANNIVERSARY FINAL
2009年5月10日(日) 東京・JCBホール
 最近の戦極では精彩を欠いた五味だが、6年ぶりの修斗のリングで、中蔵相手に苦戦しながらも最後はPRIDE当時を彷彿とさせる“スカ勝ち”。超満員札止め 3600人の観衆を熱狂させた。
  レポート:井原芳徳  写真:久保与志


第8試合 セミファイナル ウェルター級 5分3R
×中蔵隆志(シューティングジム大阪/世界王者)
○五味隆典(久我山ラスカルジム/元世界王者)
2R 4'41" KO (グラウンドパンチ)



 五味はサウスポー、中蔵はオーソドックスに構え、互いジャブ主体でリングの上を回る。時折距離が詰まりどちらかのストレートやフックが当たるが、ステップを使うことでロープやコーナーに完全に詰められるようなことは無い。どちらかのパンチが当たるたび、観客からは歓声や悲鳴が巻き起こる。
 1R中盤に入ると、中蔵のカウンターパンチのヒットが冴え、インローも使ってじわじわと流れを引き寄せてきたように見えたが、残り1分、中蔵の右のカウンターで五味が右フックをクリーンヒット。中蔵が一瞬ぐらつき、左目を気にするような素振りをみせながら後ずさりすると、場内は五味コールに包まれる。中蔵はその後回復しパンチを返すが、終盤の劣勢で印象を悪くし、鈴木利治&横山忠志サブレフェリーは五味に9-10のポイントをつける。若林太郎メインレフェリーは10-10のイーブンだった。



 2Rも緊張感あふれる打撃戦が続く。テーピングの施された五味の右足めがけ、中蔵が右のインローを着実にヒットさせると、五味は構えのスイッチを繰り返すように。中蔵はローだけでなく左右のフックもヒットさせる。踏み込みとステップがぎこちなくなり、今度こそピンチかと思われた五味だが、ここから底力を発揮する。強気の姿勢を崩さず、右ボディ、左ストレートを的確に当てて中蔵を下がらせると、右ボディ、左フック、右フックの3連打でついに中蔵をダウンさせる。さらにコーナーに吹き飛んだ中蔵にパウンドのラッシュを仕掛けたところでレフェリーがストップ。会場が割れんばかりの歓声に包まれる中、五味はコーナーに登って雄叫びをあげた。敗れた中蔵は、前日計量後の会見での公約どおり、本部席にベルトを返して退場した。




◆五味(リング上でのマイクアピール)
「帰ってきたぜー! 修斗にも帰ってこれたし、これが俺のスタイル、これがラスカルスタイルです。超満員で気持ちいいです。中蔵選手だからこういう試合になりました。中蔵選手、ベルトなんか置かないで、今度はベルトを賭けてやりましょう。お互いもっと強くなってやろう。10年間育てていただいたのは修斗です。ジムの子も強くなっていってます。将来ここを沸かせてくれると思います。だから修斗を応援続けてください。今日はありがとうございました」
(インタビューにて)
 1年ぶりぐらいにすっきり勝てました。K'z時代のように控室が一緒だったルミナさんは残念でしたね。2人で勝ちたかったです。中蔵選手からプレッシャーを受けて結構ヤバかったかな。リングが(戦極やPRIDEより)小さい分、すぐプレッシャーをかけられるんで。右ストレートと右ローは効いていました。ただ僕もパンチをまとめるとワンツースリーまで打てました。戦極でやってきた外国人に比べると癖が無いから、真っ向勝負ができましたね。中蔵選手にない経験が活かせました。今回は僕がチャレンジャーで、彼が受けるような感じ。彼はチャンピオンだから逃げられなかった。中蔵選手には感謝しています。

 今回はアマ修斗に出るうちの生徒と一緒の練習ができました。先週の大会でも僕の教えた前に出るファイトスタイルでやっってくれて、生徒に力をもらいましたね。去年の僕は僕じゃなかった。俺強いよ。そう言うとまたコレなっちゃうけど(笑いながら天狗のジェスチャーをする)。
 今後?とりあえず今晩の予定しかない。焼肉食ってカラオケやって(笑)。試合前はファンサービスで色々言いましたけど、とにかく今日は全力を出そうと思ってた。総合格闘技は修斗が一番という気持ちでやりました。戦極のラウンドガールを招待すればよかったね(笑)」


第9試合 メインイベント 修斗世界ライト級チャンピオンシップ 5分3R
○リオン武(シューティングジム横浜/王者)
×佐藤ルミナ(roots/世界8位)
1R 4'41" KO (グラウンドパンチ)
※リオンが初防衛

 五味の逆転勝利の余韻が冷めない中迎えたメインイベント。プロ修斗20周年の象徴的存在とも言えるキャリア15年のルミナが、悲願の世界タイトル奪取にあと一歩のところまで達しながらも届かなかった。
 先手を取ったのはルミナだった。潜り込んでからの右フック、半身に構えての前蹴り、両手を突き出すようなパンチ、バックスピンキック、さらにはカカト落としまでも出すという、変幻自在の攻めでリオンの意表を突く。



 中盤過ぎからリオンも右ストレートを当てるようになるが、ルミナはペースを崩さず、右フックと右膝の連続攻撃をヒット。さらに残り1分を切り、右フックを当ててリオンをダウンさせる。大歓声と悲鳴で場内が包まれる中、ルミナはタックルでしがみつくリオンを、首相撲で捕まえて膝蹴りを連打しようとするが空振り。「右をもらった直後は一瞬凄く効いたけど、すぐ回復した。ルミナさんが攻め所だと焦っているのがわかった。首相撲にされてから殴るのは元々得意」だというリオンは、ガラ空きになったルミナのこめかみに右と左のフックを連打するとこれで大逆転に成功。コーナーに吹き飛んだルミナに追い討ちのパウンドラッシュを仕掛け、試合を終わらせた。



 勝利直後のリオンは「パンチが凄く効いた。勝ったけど原点はルミナさん。ルミナさんみたいに影響力のある選手になりたい」とコメント。この日はバーリ・トゥード・ジャパンが11月に10年ぶりに開催されることが発表されたが、「絶対に出たい」と早速名乗りをあげた。バリジャパといえばルミナも強豪ジョン・ルイスにリベンジするなど活躍しており、リオンにとってもターニングポイントとなるような試合が見られるか楽しみだ。


第7試合 ウェルター級 5分3R
×遠藤雄介(GOKITA GYM/環太平洋王者・世界1位)
○ヴィリアミー・チケリム(ブラジル/ノックアウチ・ファイト/南米王者・世界2位)
1R 5'00" 一本 (フロントチョーク)

 遠藤がサウスポー、チケリムがオーソドックスに構え、互いのフックが交錯した後、遠藤がチケリムを押し込んで反り投げを狙う。だがチケリムはこれをうまく潰してそのままマウントポジションへ。ところが遠藤がTKシザースで脱出に成功し、場内は歓声に包まれる。
 そして遠藤が猪木アリ状態で下から足をすくってリバーサルを狙うが、チケリムはうまく反応して遠藤をギロチンで捕獲する。遠藤は腰を起こして極めさせなかったが、チケリムのロックした腕を外そうと頭と腕を動かすと、これが裏目に。逆にチケリムのギロチンのロックが深くなり、ラウンド終了のゴングの間際にタップしてしまった。




第6試合 ウェルター級 5分3R
○廣田瑞人(GUTSMAN・修斗道場/世界8位・環太平洋1位・ケージフォースライト級王者)
×石田光洋(T-BLOOD/元環太平洋王者)
1R 1'33" KO (グラウンドパンチ)

 サウスポーに構えた石田は、左右のローを廣田の前足にヒット。廣田は一瞬フェイントをかけながら距離を詰め、右アッパーを振って石田を脅かす。廣田のセコンドの桜田直樹氏から「“ボクシングレスリング”をやれ」、石田のセコンドの山田武士氏からは「ローいいぞー」との声が飛ぶ。
 そして石田はローを当てつづけていたが、廣田は再び先程と同様に距離を詰めると、左フックをクリーンヒットさせ、さらに右ストレート。ダウンした石田に廣田がパウンドで追い討ちをかけたところで若林太郎レフェリーが試合をストップした。
 DREAMとの対抗戦とも言えるカードで、戦極側の廣田が快勝。リングサイド最前列席で見守っていた戦極ライト級王者の北岡悟の目に、持ち前のパンチ力をしっかりと焼き付けた。




第5試合 ウェルター級 5分3R
○冨樫健一郎(パラエストラ広島/世界4位・環太平洋2位)
×加藤鉄史(トレンチ・テック/元ミドル級ランカー)
判定2-0 (菅野30-28/横山29-29/鈴木29-28)

 1R、サウスポーの冨樫が得意のアウトボクシングから右ジャブ主体で攻め、加藤をぐらつかせる場面も。加藤は右インロー主体で攻め、2度テイクダウンに成功するが、その先の攻めに欠け、冨樫がジャッジ2者からポイントを得る。
 2R、加藤はテイクダウンこそ奪えないものの、冨樫の右ジャブに合わせてタックルで組み付き、離れては右フック、右インローを当てるなどやや優勢に試合を運び、ジャッジ2者からポイントを獲得する。
 だが3R、冨樫は加藤のタックルを切るようになり、右ジャブを起点に、右ストレート、右フックを度々当てて主導権をキープ。3ジャッジとも冨樫にポイントをつけ、これで勝利を決定づけた。
 冨樫は広島出身、加藤はグアムを拠点とすることもあってか、どちらへの声援は少なく、攻防の起伏も小さかったため、目の肥えた修斗ファンが静かに二人の技術戦を見守るといった雰囲気に。2R終了時に「お前らプロの試合をやれ」という野次を飛ばす観客もいたが、同調するムードは無く、冨樫の的確なパンチに観客は見逃さずに反応する。隣で見ていた某選手が「こういう試合が1試合は無いと修斗じゃないですよね」とつぶやいていたのが印象的だった。


第4試合 ウェルター級 5分3R
○朴 光哲(KRAZY BEE/世界9位・環太平洋6位)
×ウエタユウ(PUREBRED京都/環太平洋4位)
1R 4'54" KO (グラウンドパンチ)

 開始しばらく、ウエタがスピードのある左ジャブや右ストレートを当てていたが、次第に朴の左ジャブと右ストレートのヒットが増える。そして残り30秒を切ったところ、朴が左右のフックでウエタを真後ろにダウンさせる。修斗では去年までダウンで一旦ブレイクするルールだったため、改訂後初出場の朴は一瞬躊躇したが、すぐに上からパウンドをラッシュして試合を終わらせた。


第3試合 ライト級 5分2R
○西浦“ウィッキー”聡生(STGY/環太平洋9位)
×太田拓己(SHOOTO JAM WATER)
判定3-0 (菅野20-18/横山20-18/鈴木20-17)

 体格で勝るウィッキーが、1Rに2度テイクダウンに成功し、重い右のパウンドを的確にヒットして主導権。2Rも開始すぐ、ノーモーションで右フックを当てて太田を倒し、パウンドラッシュでレフェリーストップ寸前まで追い込む。
 だが、しがみついた田がピンチをしのいでスタンドに戻ると、ウィッキーが太田をロープに押し込んで膝を放とうとした際、タックルで太田にテイクダウンされる。終盤にはサイドポジションを奪われるなど反撃を許し、ポイントでは完勝だったものの、苦い内容に終わった。


第2試合 女子フライ級 5分2R
○藤井 惠(AACC)
×チェ・ウンブン(韓国/ジョング・パイト・ジム)
1R 0'52" テクニカル一本 (レフェリーストップ:V1アームロック)

 開始すぐ、藤井がタックルで潜り込むと、そのまま腕十字の体勢へ。ウンブンが逃げるとすぐに足関へ移行したが、これも防がれるとマウントを取って最後はアームロック。藤井が変幻自在のサブミッションで観客を魅了した。


第1試合 78kg契約 5分2R
─久米鷹介(ALIVE)
─ソル・ポギョン(韓国/パラエストラ大邸)
中止 (ソルの体調不良)

 ポギョンが前日計量をクリアできず、ミドル級から78kg契約に変更されたが、当日になっても契約体重まで落とせず、極度の脱水症状に陥ったことから、セコンドの判断で欠場となった。





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