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上田ドロー防衛。正城&石渡、殊勲の白星

  • Category: 修斗
  • update: 2008-09-30 (火) 23:23:00
  • by: BoutReview
修斗伝承 03 〜 ROAD TO 20th ANNIVERSARY
2008年9月28日(日) 後楽園ホール
 アマレス時代にKID、修斗でも山本篤に勝利している上田将勝は、打撃で進化を見せ世界フェザー級王座初防衛。バンタム級の新鋭・正城ユウキは漆谷康宏に逆転勝ちし、王者BJ挑戦に大きく近づいた。(レポ:本庄功志/写真:ひっとまん大場。) 
第9試合 修斗世界フェザー級チャンピオンシップ 5分3R
△上田将勝(パラエストラ東京/世界王者)
△マルコ・ロウロ(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/世界1位)
判定1-1 (横山=28-29/菅野=30-29/鈴木=29-29)
※上田が初防衛に成功

 アマレス時代にKIDと1勝1敗、修斗でも山本篤らを撃破し、レスリングテクニックに定評がある上田だが、今回は打撃戦中心に。左ハイを勢いよく蹴り込み、パンチもフック中心に組み立てていく。だが、時折タックルのフェイントで、相手にグラウンドの意識を向けさせることも忘れない。中盤、上田は左ストレートをヒット。対するロウロは強烈なローを数発当てる。
 2R、左のロー、ハイで先手を取る上田。その後、組みついてテイクダウンに成功するも、ロウロに素早く立たれてしまう。タックルを切り続けるロウロの腰は重く、上田自身も試合後「反応が早かった」と舌を巻いた。



 終盤には、コーナー際で上田のタックルとロウロの膝が重なり、上田がコーナーにもたれる場面が。ダウンか?と一瞬両者の動きが止まったが、レフェリーはノーダウンを宣告しムーブが再開される。上田のその後の対応は素早く、目もはっきりしていたため、効いてはいないだろう。ロウロのパウンドを上手くいなした上田は腹を蹴って立つと、左ミドルを2発ヒットさせ、ロウロの動きを止める。
 3Rも上田は蹴りから攻めを組み立て、ボディストレートも交ぜる。残り時間が一分を切ると、タックルで組み付きコーナーまで押し込むと、差し合いからフロントチョークを仕掛ける。そしてグラウンドに移行すると、下からロウロの肩を極めにいったところで試合終了。だが、両者明確な攻撃がなかったため、判定は痛み分けのドローに終わった。

 上田はマイクを持つと「ドローの判定は妥当。気持ちが弱いなと思いました。また鍛えなおしてこのリングに戻ってきます」と、反省の弁を口にした。浦田コミッショナーから勝ち名乗りを受ける際の表情も優れなかったが、観客からの「上田、胸張れ!」という言葉に、ピンと背筋を伸ばして反応した。
 結果は負けに等しいドローではなく、勝ちへと傾きつつあったドローだったと思う。「防衛は王座を奪うことより難しい」とよく言われる中、ドローながらもその難関をクリアしたことは大きい。しかも得意の寝技だけでなく打撃でも試合を組み立てていける、新しい一面も見せてくれた。

 前回のタイトルマッチに勝利し、戴冠時に言った「一生懸命がんばるチャンピオンになりたいです」という言葉。チャンピオンらしくない言葉かもしれないが、それが上田の一つの個性となっている。試合前のセレモニーでは、周りの選手がシャドーなどをする中で、上田は腕を前で組んでじっとし、正城による選手代表の挨拶が終わると、会場のファンと一緒に一人拍手をする。入場時のファンからのハイタッチには会釈をしながら受ける。そんな、真面目でがんばるチャンピオンが、今後どのような防衛ストーリーを見せてくれるのか楽しみだ。

◆上田「打撃だけの試合になってしまいました。倒す展開になれなくて、未熟です。向こうはもっと引き込んでくると思っていたのですが。打撃をしながらテイクダウンし、パウンドを狙うというのを考えていました。相手は(グラウンドに対する)反応が早かったです。
(セミファイナルがかなり盛り上がる試合を見せていたが?)自分は集中していたので見てなかったですね。
(初の国際戦だったが?)対策はしっかり立ててきました。ドローという結果でしたが、チャンスがもらえるようでしたらまたやりたいです。最近は気持ちが追いつかない状況で辛かったですが、充電してまた戻ってきたいと思います」


第8試合 バンタム級 5分3R
×漆谷康宏(和術慧舟會RJW/世界2位)
○正城ユウキ(クロスワンジム湘南/世界3位)
3R 3’39” 一本 (フロントチョーク)

 確実にアウトボクシングを実行する漆谷に対し、正城はパンチを振って徹底的に距離を潰す作戦に出る。「1、2Rしかないつもりで削っていって、3Rにチャンスがあったら」と、懐に飛び込む時に数発もらいながらも自身の作戦を忠実に実行していく。2Rもとにかく組み付きを狙う正城。だが、その代償にチクチクとパンチをもらっている印象が強い。3R初めには漆谷の膝をもらってしまい大量の鼻血が出てしまう。

 試合が止まることも予想されたが、正城はとにかく前に出ることは忘れず、バックハンドブロー、右ストレートを当て相手を吹き飛ばす。タックルに逃れてきた漆谷に対しフロントチョークを捕らえ、極まり具合は若干浅かったものの、そのままマウント状態になって一気に絞め上げると漆谷は力なくタップ。阿部生駒に続き、修斗バンタム級の大物食いに成功した正城の逆転劇に、会場は大爆発した。

 世界2位の漆谷を撃破したことにより、正城がBJの持つバンタム級のベルトに挑戦することはほぼ確実。「BJ選手はたまに一緒に練習もする感じで、よく極められています」と王者の印象を聞かれ苦笑した正城だったが、今の勢いはBJにとっても十分脅威だろう。「前回の(判定で敗れた)マモル戦がすごい勉強になりました」と、王者と3度拳を合わせた選手からも、得るものは大きかったという。正城はタイトルマッチについては「タイミング」と話したが、世界2位の漆谷に一本勝ちした今こそが絶好のタイミング。BJvs正城のチャンピオンシップは、もう待ったなしだ。

◆正城「『うれしい』の一言です。相手は上手いのがわかっていたので、1、2Rしかないつもりで削って、3Rにチャンスがあれば。相手をかき回して、スタミナを潰して、判定でもいいから勝つ気持ちでした。途中、鼻血が出てやりづらいなと思いましたが、気持ちでカバーできました。(フロントチョークは?)自然と出て、極められるならこれかなと。
(試合前のセレモニーで「他に大会があるが、一番熱い試合をする」と言っていたが?)自分、修斗が一番だと思っているので。今後については他の選手にも失礼なので、いけるところまで行きます。(王座戦は)タイミングがいいときにやりたいですね」


第7試合 ライト級 5分3R
×不死身夜天慶(シューティングジム横浜/環太平洋8位)
○石渡伸太郎(GUTSMAN・修斗道場)
1R 4’08” TKO (レフェリーストップ:右フック)



 3月にランク外の中村“アイアン”浩士に敗れ、下からの突き上げを許した不死身夜は現在3連敗中。今回も中村同様ランク外の石渡で、同じように踏み台にされてしまうことがあれば、本人にとってはかなり厳しい状況に追い込まれる。
 試合は石渡にカウンターのフックを当てられ倒されるが、不死身夜もストレートでグラつかせ打撃戦は五分。だが、不死身夜は少しずつ石渡に手数で劣り、プレッシャーをかけられ始める。そして、右フックをクリーンヒットされダウンを喫してしまう。
 その後の追撃も被弾を許し、組み付いて難を逃れるもののダメージの色は隠せない。距離を取り、プレッシャーを受けながらも左右のフックをヒットさせ、石渡の足元をフラつかせ意地を見せた不死身夜だったが、追い込まれての右フックをくらい散った。


第6試合 フライ級 5分3R
○ランバー・ソムデートM16(タイ/M16ムエタイスタイル)
×田原しんぺー(総合格闘技道場STF)
判定3-0 (横山=29-26/菅野=29-27/鈴木=29-27)
※1R、グラウンド状態での頭部の膝蹴りでランバーに減点1



 ランバーが左のインロー、ミドルを中心にスタンドを圧倒。グラップラーの田原はテイクダウンを狙うものの、ランバーの素早い対応にテイクダウンを奪えず、逆に差し返されて転がされてしまう。
 2Rからは序盤に一度だけテイクダウンを許すランバーだったが、足を使ってパスを許さず、三角絞めの形に入る場面も。スタンドに戻ると、単発ながらもロー、ミドル、左右のフックを当て続け、田原をサンドバック状態に。
 最終ラウンドも同様にランバーが田原に攻撃らしい攻撃を一つもさせず、挑発をしながらスタンドを完全支配。ランバーが全局面を通じてレベルの高さを見せつけた。


第5試合 バンタム級 5分3R
○菅原雅顕(和術慧舟會Duro)
×森 卓也(パラエストラ札幌)
判定2-0 (横山=29-29/菅野=30-27/鈴木=29-28)
※3R、右ストレートで森にダウン1

 森がスタンスを細かく変え、序盤からパンチを上下に打ち分けスタンドの攻防を有利に進める。時折連打をまとめ「殴人」菅原を追い込む姿は脅威。2Rも左フックを先制ヒットさせ、アッパーを見せる森だが、打ち合いで若干後手に回るようになる。後半にはタックルを切られ、鉄槌を連打されてしまい印象が悪い。
 3Rからは菅原が一気に猛攻に出る。右ストレートでダウンを先取すると、ノーガードでの打ち合いでヒットを重ね、森のタックルを切ってはパウンドを打ち続ける有利な展開で試合を終え、辛くも判定で勝利した。


第4試合 フライ級[新人王決定トーナメント準決勝] 5分2R
○猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜)
×安芸佳孝(アンドレイオス)
1R 4’01” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※後頭部打撃により、猿丸に減点1
※猿丸がフライ級決勝戦に進出


第3試合 ライト級[新人王決定トーナメント2回戦] 5分2R
×田中半蔵(シューティングジム横浜)
○小林ミツル(パラエストラ札幌)
2R 0’50” TKO (レフェリーストップ:左まぶたのカット)
※1R、小林にローブローで減点1。2R、右膝蹴りで田中に1ダウン。
※小林がライト級決勝戦に進出


第2試合 バンタム級[新人王決定トーナメント準決勝] 5分2R
×アッキ公太(TEAM LOCKS)
○渡辺健太郎(直心会格闘技道場)
判定1-2 (横山=20-18/菅野=18-20/鈴木=18-20)
※渡辺がバンタム級決勝戦に進出


第1試合 ミドル級[新人王決定トーナメント準決勝] 5分2R
×平山尚樹(アカデミア・アーザ水道橋)
○佐藤拓也(PUREBRED京都)
判定0-2 (横山=20-20/菅野=18-20/鈴木=18-20)
※佐藤がミドル級決勝戦に進出

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