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宍戸大樹、タイ人に肘で切られTKO負け。19年のSB人生に幕:4.3 後楽園

SHOOT BOXING 2016 act.2
2016年4月3日(日) 後楽園ホール
 宍戸大樹が昨年9月に延長判定勝ちした相手であるジャオウェハー・シーリーラックジムと、かつてのSBで認められた肘有りルールで引退試合。先に肘でジャオウェハーのまぶたを切るも、ジャオウェハーも肘で応戦し額と頭を深く切り裂き、最後は3Rに肘で宍戸を倒しTKO。全21針を縫う傷を負う完敗だったが、最後まで宍戸らしさあふれる真っ向勝負で満員の観衆を熱狂させた。
  レポート&写真:井原芳徳


第7試合 68.5kg契約(肘有り) 3分5R(無制限延長R)
○宍戸大樹(シーザージム/SB東洋太平洋ウェルター級(67.5kg)王者/68.5kg)
×ジャオウェハー・シーリーラックジム [Jahowerhaer Sereluck Gym](タイ/69.35kg→68.5kg)
3R 1'14" TKO (レフェリーストップ:右肘打ち)

 97年にシーザージムに入門し、98年にプロデビューし、18年間プロで活動した宍戸が39歳にして引退(宍戸の戦歴は2月の引退発表時の記事参照)。最後の相手となるジャオウェハーとは、昨年9月のSB東洋太平洋王座の防衛戦で戦い、延長戦の末に宍戸が判定勝ちしている。だが今回はかつてのSBで認められていた肘有りで対戦。肘有りならタイ人に有利に働き、なおかつジャオウェハーは昨年11月8日のMAXムエタイの-70kg 4人トーナメントでも肘で2試合KOで勝っているが、宍戸も旧SBルール時代は肘を得意としていたため、両者の肘の攻防が見ものだ。
 前日計量を宍戸はジャストの体重でクリア。その後の会見で「“旧”という言われ方をしますけど、“本来の”SBルールに立ち返って、現時点での最高の試合、自分の中でもベストバウトを作り上げたい」と話していた。

 1R、開始すぐから宍戸が時計回りでステップし、細かく蹴りやパンチを当てつつ、時折バックハンドブローやバックスピンキック、前蹴りをヒット。ジャオウェハーも宍戸の蹴り足をつかんで、早速ルールで有効な肘打ちを放つ。
 2Rも同様の構図が続く中、宍戸も肘で応戦すると、先に切られたのはジャオウェハーのほう。右眉から出血し、ドクターチェックが入る。すると再開後、ジャオウェハーも負けじとばかりに肘の勢いを強め、右肘で宍戸の額を切り裂く。精度では宍戸より上で、宍戸は大出血しドクターチェック。再開するも、すぐにまた血だるまになり、再びドクターチェックが入る。普通ならここで止まりそうな所だが、引退試合で配慮もあったか定かではないが、試合は続行。するとジャオウェハーはさらに右肘を連打し、宍戸は頭部も切られる。宍戸は2R序盤に自らの蹴りで足を痛めた様子で、スリップを繰り返すように。



 3R、宍戸は大量のワセリンを傷口につけた状態でスタートすると、起死回生を狙おうとSBルールで有効なギロチンチョークを仕掛ける。場内は大歓声に包まれるが、ジャオウェハーが暴れたことで両者倒れブレイク。結局、宍戸の抵抗はここまでで、最後はジャオウェハーの右肘をもらうと、左まぶたも切られ、大量に血を流しながらフラフラとマットに倒れ、ついにレフェリーがストップした。



 しばらくして立ち上がった宍戸は、四方に礼をした後、ジャオウェハーを称え、ジャオウェハーも宍戸を抱え上げ、場内は暖かい拍手で包まれる。引退セレモニーでは、米田貴志、山内佑太郎、石井宏樹 山本元気、増田博正、宮越宗一郎、菅原勇介、歌川暁文、桜井洋平と、団体の枠を超えて同世代の仲間たちが勢ぞろい。続いてシーザージムのキッズクラスの受講生が花束を渡すと、宍戸はこの日一番の涙を流す。



 最後に登場した、宍戸の師匠であるシーザー武志・SB協会会長は「男の引き際というんですか、こうやって散るもんだと改めて思いました。去るときの美しさ。負けたかもしれませんが、最後まで戦い抜いた勇気を見て、19年間、彼を教えて良かったなと思います。これからの宍戸の人生は、シュートボクサーを育てて行ってもらって、SBのそばに置きたいです。現役が終わっても宍戸を応援してください」と、弟子をねぎらった。



 宍戸は「盛大にセレモニーをしていただいて、感謝の言葉しかありません。二十歳から東京に出て来て、シーザー会長に面倒を見てもらって、なんとかここまで来させてもらいました。SBを続けて本当に良かったと思います。悔しい思いや寂しい思いや、それ以上の思いも、全てSBで学びました。SBという格闘技で人生の半分近くを過ごしましたが、SBをやっていなかったらどうなっていたかと。これからSBに恩返しし、SBを続けたい、強くなりたい純粋な気持ちの後輩のために道を作りたいです。お客さんにSBを見て良かったと思ってもらえる大会、選手を作ることがこれからの目標です。こんな自分に20年近く付き合ってくれてありがとうございました。これからもよろしくお願いします」と最後の挨拶。グローブを置き、10カウントゴングを聞き、四方に礼をしてリングを降りた。宍戸の通算戦績は82戦58勝(24KO)24敗。



◆宍戸「終わってスッキリしました。肘があるプレッシャーで途中から息が上がって、5Rいけないと思って、肘を当てようと思ったけど、なかなか思うように行かなかったです。ムエタイの巧さを感じました。
(縫った傷は?)左まぶた8針、額7針、一番上(頭)は6針で、21針ですか。肘有りでも全部切られずに相手を切ってきたのが秘かな自慢でしたけど、最後にやられて奥が深いと思いました。立ち技総合を極める上でもっと肘の危険性や有効性を突き詰めたいです。これからはSBで自分の学んだことを後輩に伝えていきたいです」


第6試合 55.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○内藤大樹(ストライキングジムAres/SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者/55.45kg)
×佐野貴信(創心会/RISEバンタム級(55kg)5位/55.5kg)
判定3-0 (大村30-29/茂木30-29/津山30-28)

 内藤は昨年8月のBLADE 55kg日本トーナメントで那須川天心に決勝で敗れ、今年2月13日のSB 2016シリーズ開幕戦で復帰。同トーナメントの準決勝で那須川に敗れベスト4となった小笠原裕典に逆転KO勝ちし、大きなインパクトを残した。
 その試合後、内藤は「去年8月に那須川選手に倒されているんで、絶対リベンジします」とアピールしたが、佐野もRISE王者としての那須川をターゲットにする選手。5月29日のRISE後楽園大会でRISEバンタム級王座挑戦者決定トーナメント準決勝が予定されており、両者とも今回勝ってその枠に入ることを前日会見で熱望していたが、内藤のワンサイドゲームとなる。



 1R序盤こそ、佐野が得意の左ミドルをうまく当てる場面があったが、中盤から内藤が佐野に青コーナーを背負わせる時間がずっと続き、ミドルや蹴り足をつかんでからのパンチを当てて主導権を握る。2R、3Rも同様で、内藤もやや攻めあぐねてはいるものの、積極性では上。3Rには手数を上げて好印象を残し判定勝ちした。


第5試合 65.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
×タップロン・ハーデスワークアウト(タイ/ハーデスワークアウトジム/SB世界スーパーライト級(65kg)5位、元WMC世界フェザー級王者/65.5kg)
○UMA(K&K BOXING CLUB/元REBELS 65kg級王者/64.9kg)
2R 0'42" TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)

 両者は14年10月のREEBLSでREBELSルールで戦い、首相撲3秒制限の中でもタップロンがUMAを翻弄し判定勝ちしている。この試合は今秋予定されているS-cup世界トーナメントに向けての査定試合でもある。
 1R、タップロンがサウスポーのUMAの蹴り足をつかんでから、右ミドルや膝を当てて主導権を握っていたが、序盤はUMAも右ジャブから圧力をかけてコーナーに詰め、パンチを狙う場面も。2Rも開始からそのパターンで詰めると、パンチを当ててダウンを奪うことに成功する。タップロンはなんとか立ち上がるがふらついており、UMAが再びパンチラッシュで数発当て、後ずさりしたタップロンが自らフラフラとマットに倒れ、小川レフェリーがストップ。鈴木博昭ですら勝てないタップロンに土をつけることに成功したUMAは、涙を流して大喜びした。




第4試合 ヘビー級 3分3R(無制限延長R)
○南国超人(SOUTHLAND FIGHT CLUB/SB日本ヘビー級1位)※龍生塾から所属変更
×高瀬大樹(アイアムアイ)
判定3-0 (30-27/30-27/30-28)

 昨年12月のSB日本ヘビー級王座決定トーナメント決勝で清水賢吾に敗れて以来の試合となる南国。MMA選手の高瀬に、右ロー、左ミドル等を当て続け主導権を維持。3Rに高瀬に後方に投げられるが、腰より低い投げとなりポイントにならず。終盤、南国が右フックでスタンディングのままながらもダウンを奪い勝利した。




第3試合 65.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○MASAYA(シーザージム/元SB日本スーパーライト級(65kg)王者/65.5kg)
×アラン・ソアレス(ブラジル/ブラジリアン・タイ/FIGHT DRAGONウェルター級王者/65.4kg)
3R 1'30" KO (右ハイキック)


第2試合 スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(無制限延長R)
○伏見和之(シーザー力道場/SB日本2位・元王者/54.9kg)
×竹野元稀(風吹ジム/54.75kg)
判定3-0 (30-27/30-28/30-27)

第1試合 スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(無制限延長R)
○大桑宏彰(シーザージム渋谷/SB日本5位/54.75kg)
×佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ/53.75kg)
判定3-0 (28-25/29-25/29-25)

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