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サワー、同門決勝制しS-cup 4度目の優勝:11.17 両国

SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup 2012
2012年11月17日(土) 両国国技館
 2年に1度開催される70kg契約の1DAYトーナメント「S-cup」は今回が8回目。アンディ・サワーは1回戦でムエタイの強豪・ケム・シッソーンピーノーンとの接戦を制すと、準決勝で日本人エースの宍戸大樹、決勝で後輩のヘンリー・オプスタルを下し、4度目の優勝を果たした。鈴木悟はリザーブマッチで郷野聡寛を1R KOし、鈴木博昭の負傷で準決勝に繰り上がったが、日本人キラーのオプスタルに1RでKOされた。
  レポート:井原芳徳  写真:久保与志


S-cup


第2試合 リザーブマッチ1 3分3R(延長1R)
○鈴木 悟(Unit-K/バンゲリングベイ・スピリット/SB日本スーパーウェルター級王者)
×郷野聡寛(フリー/PRIDEウェルター級(83kg)GP2006 3位)
1R 3'00" TKO (レフェリーストップ:パンチ連打)



 郷野の念願通り組まれたパンチャー対決は、鈴木の圧勝に。郷野は左のガードを下げながら右ジャブのフェイントをかけ、時折フックやストレートを鈴木の顔面に当てるが、軽い当たり方で、鈴木の動きは落ちない。終盤に入ると、鈴木が手数を増し、右ストレートで郷野を倒す。レフェリーはスリップと判断したが、ふらつき気味に立ち上がった郷野に、鈴木が再び右ストレートを当てると郷野は力無くダウン。その後、鈴木が右ストレートの連打でロープまで追い詰め、郷野の棒立ちになったところでレフェリーがストップした。


第3試合 リザーブマッチ2 3分3R(延長1R)
○アンディ・リスティ(スリナム/FFCカルビンジム/WKN世界スーパーウェルター級王者)
×日菜太(クロスポイント吉祥寺/K-1 WORLD MAX 2010 70kg日本トーナメント3位)
1R 2'31" TKO (レフェリーストップ:左フック)

 今年1月のオランダでのI'ts Showtimeで1R KO負けした相手であるリスティへのリベンジマッチに挑んだ日菜太だったが、今回もパワーと回転力で圧倒される試合に。リスティがゴングすぐからパンチと膝のラッシュで日菜太を後退させる。日菜太は得意の左ミドルを一発当て、一瞬リスティの動きを止めると、再び左ミドルを放つが、今度はリスティに左ストレートを合わせられ、のけぞってしまう。その後もリスティの攻勢は揺るがず。押し倒すような左フックで2ダウンを奪い完勝。2度目のダウンはレフェリーがダウン宣告に躊躇した様子を見せ、日菜太が抗議の姿勢を見せたものの、もしこのまま続けていたとしても、日菜太のKO負けは時間の問題と思える一方的な内容だった。




第4試合 準々決勝(1) 3分3R(延長1R)
○鈴木博昭(ストライキングジムAres/SB日本ライト級王者)
×ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA/元DREAMライト級(70kg)王者)
4R 判定3-0 (10-9/10-9/10-9)
3R 判定0-1 (北尻29-30/津山30-30/和田29-29)



 両者サウスポーに構え、ハンセンは左ロー、首相撲からの膝蹴りを当て、ムエタイ式の崩しも駆使して優勢。鈴木もパンチを当てるが、ハンセンはブロックする。2R以降、鈴木は右ミドル、右ハイを時折ヒットさせるが、ハンセンの首相撲につかまってしまう時間も長く、主導権をつかみきれない。oお互い決め手に乏しく、延長戦も大差が無かったが、左ミドル、右ハイなど蹴りのヒットでやや印象を良くし、鈴木がなんとか白星を奪取した。だが試合後、右ふくらはぎの筋肉を断裂したことが判明し、ドクターストップ。第1リザーバーの鈴木悟が準決勝に駒を進めた。


第5試合 準々決勝(2) 3分3R(延長1R)
×ボーウィー・ソーウドムソン(タイ/WMC世界ウェルター級王者)
○ヘンリー・オプスタル(オランダ/チーム・サワー/WMC欧州スーパーウェルター級王者)
判定0-2 (茂木29-29/津山29-30/北尻29-30)



 1R、オプスタルが右回りでボーウィーをかわしつつ、パンチから蹴りにつなぐコンビネーションや、右ストレートの連打をヒットし優勢。2Rも同様のパターンで、左アッパーを当てるなど、クリーンヒットは乏しいものの主導権をキープする。3Rは動きが落ち、ボーウィーに抱えられて投げられた際にロープをつかんでしまいイエローカードをもらう。だがこれがシュートポイントにつながらなかったことが幸いすることに。1Rに北尻ジャッジ、2Rに津山ジャッジから得た1ポイントで差をつけ、判定勝ちを果たした。茂木ジャッジは29-29と採点しているが、3Rを9-9と採点したためこの集計となった。


第6試合 準々決勝(3) 3分3R(延長1R)
○宍戸大樹(シーザージム/元SB東洋太平洋ウェルター級王者)
×ジェシアス・カバウカンチ(米国/ブラックジリアンMMA/HERO'Sミドル級(70kg)トーナメント'06 '07優勝)※J.Z.カルバンから本名に戻す
判定2-0 (茂木27-27/北尻28-27/津山28-27)

 1R、宍戸は右の前蹴りの直後に得意のバックハンドブローを当て、1分足らずでダウンを奪取。その後も回転系の技で攻勢だったが、終盤、バックブローを空振りした直後にカバウカンチの右ストレートをもらってダウンを喫してしまう。ジャッジ3者とも8-8と採点する。
 2Rに入るとカバウカンチが胴タックルから投げを狙う場面が増えるが、宍戸はギロチンに捕まえチャンスを得る。キャッチポイントは取れなかったものの、その後も左の前蹴りを顔面に当てるなど打撃で攻勢。3Rは互いにチャンスの乏しい展開となったが、宍戸がやや優勢なまま試合を終了。2Rに津山ジャッジ、3Rに北尻ジャッジから1ポイントを得た宍戸が準決勝に駒を進めた。茂木ジャッジはこの試合でも3Rを9-9と採点している。




第7試合 準々決勝(4) 3分3R(延長1R)
○アンディ・サワー(オランダ/チーム・サワー/S-cup '02 '04 '08優勝、K-1 WORLD MAX 70kg世界トーナメント '05 '07優勝)
×ケム・シッソーンピーノーン(タイ/元ラジャダムナン・スーパーフェザー級王者、WBCムエタイ&WMC世界スーパーウェルター級王者、THAI FIGHT 67kgトーナメント '11優勝)
判定2-0 (津山29-29/北尻29-28/茂木30-28)



 1R、中盤までケムが左ミドルを当て続け、首相撲からの崩しを時折決めるなど優勢だったが、サワーが左ボディフックにつなぐパンチのコンビネーションを次第に決めるようになると、終盤に首投げでシュートポイント1を奪うことに成功する。ジャッジ3者とも10-9でサワーにポイントをつける。
 だが2R、ケムの首相撲にサワーが捕まり続け、膝蹴りをもらってしまい印象を悪くし、ジャッジ2者がケムにポイントをつける。3Rも途中まで首相撲に捕まってしまったが、中盤に左ボディフックを効かせると、以降は組まれる前にパンチの連打から右ローや右ミドルにつなぐコンビネーションを度々決めるようになり優勢。ジャッジ2者からポイントを得て、僅差ながらも判定勝ちを果たした。




第10試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
○ヘンリー・オプスタル(オランダ/チーム・サワー)
×鈴木 悟(Unit-K/バンゲリングベイ・スピリット)
1R 0'42" TKO (2ダウン:パンチ連打)

 鈴木博昭の負傷で、第1リザーバーの鈴木悟が念願どおりに本戦に繰り上がる事態に。2度目の入場でも鈴木は両腕を振り回す入場パフォーマンスを繰り広げ、観客を湧かせる。だがゴングが鳴ると、オプスタルのスピードのある右フックと左ハイをいきなりもらってしまうと動きが止まり、その後の右フックでダウン。鈴木は立ち上がったもののフラフラで、最後もパンチの連打をもらってあっけなくダウン。オプスタルが日本人キラーぶりを発揮し、余力十分で決勝に駒を進めた。




第11試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
○アンディ・サワー(オランダ/チーム・サワー)
×宍戸大樹(シーザージム)
1R 2'41" TKO (2ダウン:パンチ連打)



 08年のS-cupの準決勝ではサワーが勝利しており、宍戸にとっては戦前から念願のカードが実現したが、今回も返り討ちにあうことに。開始すぐ、バックハンドブローを放つが、サワーはブロックするとパンチのラッシュで宍戸を追い詰める。その後も宍戸がバックハンドブローを放つが、肘打ちとなってしまいサワーが抗議する場面も。宍戸は右ミドルも当て、テンポ良く動いていたものの、サワーが得意の右のクロスカウンターを決めてダウンを奪取。宍戸は立ち上がったもののダメージを隠せず、サワーが左ハイキックからのパンチ連打で宍戸を撃沈した。




第14試合 決勝 3分3R(最大延長2R)
○アンディ・サワー(オランダ/チーム・サワー)
×ヘンリー・オプスタル(オランダ/チーム・サワー)
判定3-0 (北尻30-29/津山30-29/鈴木30-28)
※サワーが4度目の優勝



 決勝はオプスタルの念願通りの同門対決となるが、やはり兄貴分のサワーが数枚上手だった。1R、中盤以降にパンチから蹴りのコンビネーションを決める場面が増え、宍戸からダウンを奪ったカウンターの右フックでオプスタルをひるませる。2R以降はやや慎重になってしまい、クリーンヒットの乏しい展開となってしまったものの、最後まで優勢をキープ。オプスタルも3Rには左ハイを当ててあわやという場面を作ったが、最後まで流れは変えられない。ジャッジ3者からポイントを取るラウンドは無かったものの、少しずつポイントを得ることで差をつけ、サワーが判定勝ちを果たした。



 勝利後のサワーは「4度目の優勝ができ、とてもうれしいです。同門のオプスタルと決勝を戦えて、しかもそれが日本で実現できました。次は12月のK-1 MAXのトーナメントが決まっており、初戦で今日も出場したアンディ・リスティと戦います。厳しい戦いになると思うので、まずはその試合に集中します。日本で10年戦い、大きな目標を達成できたことを、シュートボクシングのスタッフに感謝したいです。これからもまだまだ頑張ります」とリング上で語り、ファンの喝采を浴びた。



 大会前は「4度目のS-cup制覇を達成して、12月のK-1MAXでも3度目の優勝をしてトーナメントを卒業する」と宣言していたが、バックステージでのインタビューでは「今は試合が終わったばかりなので、2年後のS-cupのことはまだわからない」と語り、5度目の優勝を狙う可能性を示唆した。

 大会後の総括でシーザ武志・SB協会会長は「宍戸はアンディの対策をずっとやっていたけど、あのスピードには勝てないね」と話し、S-cupを「最後の舞台」と位置付けていた弟子の宍戸に対しては「まだ頑張らないと。生きるためには食らいつかないと」と現役続行を命じた。サワーに関しては「アンディは今回日本に来た時から勝ちに来ている感じでしたね」「決勝の後、ヘンリーとお互いに正座して挨拶をしているのを見て、日本のいい文化がシュートボクシングを通じて彼らに伝わったのかなと思いましたね」と嬉しそうに話していた。

ワンマッチ


第13試合 70kg契約 3分3R(無制限延長R)
○トビー・イマダ(米国/ビクトリーMMA/S-cup '10準優勝)
×アブドラヒ・モスィ(イラン/エピックファイトチーム/IMFA世界ムエタイスーパーウェルター級王者)
判定2-0 (北尻27-27/津山29-27/鈴木29-27)



 1R、パンチの打ち合いでモスィが左ストレートを当てたが、直後に組みついたイマダが首投げを決めてシュートポイント1を奪う。その後もモスィがミドルと膝蹴り主体の攻めで打撃では優位に立ち、素質の高さを印象付けたが、3Rにもイマダが首投げでシュートポイント1を奪い、終了間際にはモスィのロープつかみによる減点1も加わる。北尻ジャッジのみモスィの打撃を3Rとも評価しドローと採点したものの、イマダが判定勝ち。トーナメントと遜色のないハイレベルな試合だった。


第12試合 63kg契約 3分3R(無制限延長R)
×MASAYA(シーザージム/SB日本スーパーライト級1位)
○才賀紀左衛門(フリー/K-1 WORLD MAX 2010 63kg日本トーナメント3位)
判定0-3 (津山28-29/和田28-29/北尻27-29)



 1R、両者スピードのある動きを見せ、特にMASAYAは右ストレート、右アッパー、才賀は左ボディフックが冴えるが、一瞬の隙をつき、才賀がストレートでダウンを奪うことに成功。MASAYAのダメージは小さく、2R中盤以降は宍戸を思わせる豊富な運動量を発揮し、3Rには右ハイをクリーンヒットさせるなど脅威的な追い上げを見せたが、ジャッジから十分評価されず、あと一歩及ばず判定負け。連勝は8でストップした。


第9試合 60kg契約 3分3R(無制限延長R)
×ナグランチューン・マーサM16(及川道場/SB日本フェザー級王者)
○小宮山工介(北斗会館/RISEスーパーフェザー級王者)
4R 判定0-2 (鈴木10-10/津山9-10/茂木9-10)
3R 判定0-0 (鈴木29-29/津山29-29/茂木29-29)



 小宮山が構えをスイッチしながら、左ミドル、三日月蹴り、右ハイ、バックスピンキックなどを1Rから度々ヒットし主導権。2Rにはマーサが首投げでシュートポイント1を奪うが、3Rには小宮山が右ハイでマーサをぐらつかせチャンスを作る。小宮山の蹴りへのジャッジの評価は厳しく、延長にもつれ込んだものの、スタミナを切らしたマーサに何発もミドルや膝蹴りを当て続け圧倒。シュートボクシング2戦連続で日本王者の撃破に成功した。


第8試合 ヘビー級 3分3R(無制限延長R)
○マグナム酒井(士魂村上塾/MA日本ヘビー級王者)
×井上俊介(フリー)
3R 1'33" TKO (レフェリーストップ:左ローキック)

 1R、井上の右のパンチに苦しめられた酒井だが、ローキックをじわじわと効かせた後、2Rに左の膝をボディに叩き込みダウンを奪い形成逆転。3Rには左インローでダウンをを奪う。その後、膝蹴りとローキックがローブローとみなされ、減点1を喫したものの、最後もローキックできっちりと仕留めた。


第1試合 70kg契約 3分3R(無制限延長R)
×坂本優起(シーザージム/SB日本スーパーウェルター級2位)
○森幸太郎(リアルディール)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
3R 判定0-1 (29-30/29-29/29-29)

オープニングマッチ 3分3R(無制限延長R)
○伏見和之(シーザー力道場)
×深田一樹(龍生塾)
判定3-0 (30-29/30-29/30-28)

オープニングマッチ 3分3R(無制限延長R)
○島田洸也(シーザー力道場)
×細貝晃希(Team SRK)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)

オープニングマッチ 3分3R(無制限延長R)
×石塚勇次(シーザージム)
○篠原基宏(Unit-K/バンゲリングベイ・スピリット)
判定0-3 (26-29/26-30/26-29)
※2R石塚に2ダウン

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