Home > REPORTS > シュートボクシング > RENA、Girls S-cup 3度目の優勝。神村初戦敗退:8.25 代々木

RENA、Girls S-cup 3度目の優勝。神村初戦敗退:8.25 代々木

SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT Girls S-cup 2012
2012年8月25日(土) 東京・山野ホール
 8選手による1DAYトーナメント・Girls S-cupでは、RENAが右足指の負傷を感じさせない動きで勝ち進み、3度目の優勝。準優勝のV.V Mei、神村エリカを破ったオランダの新星・ロレーナ・クラインの活躍も光り、SBらしさあふれる好勝負続きの大会となった。
  レポート&写真:井原芳徳


Girls S-cup 2012 世界トーナメント(51kg契約)


第3試合 一回戦(1) 2分3R(延長1R)
○RENA(及川道場/Girls S-cup 2010 世界王者)
×キム・タウンセンド [Kim Townsend](オーストラリア/リドラースジム/WKN女子世界ミニフライ級王者)
判定3-0 (30-26/30-25/30-27)
※1Rと2R、前方への投げでRENAにシュートポイント各1



 1RからRENAが右ストレートと左ボディフックのコンビネーションでタウンセンドを苦しめ、首投げで1Rと2Rに1ポイントずつを獲得する。3Rもパンチ主体で優位をキープ。昨年末に痛め、4月に手術した右足の中足骨(足の指の付け根の骨)が完治しないままトーナメントに臨んだが、それを感じさせない戦いぶりだった。


第4試合 一回戦(2) 2分3R(延長1R)
○ハム・ソヒ(韓国/CMA KOREA)
×リサ・ワード(米国/ユナイテッド・ファイトチーム)
判定3-0 (30-26/30-26/30-27)
※2Rワードがパンチ連打で1ダウン

 ウクライナ人選手の欠場で緊急出場のワードが総合格闘技のリズムでステップを取ると、ソヒはサウスポーからのジャブでじわじわ追い詰め、パンチを的確にヒット。2Rには左ハイも当てて、終盤にはパンチの連打でスタンディングダウンを奪う。3Rもワードを度々パンチで追い詰め、危な気無く準決勝に駒を進めた。


第5試合 一回戦(3) 2分3R(延長1R)
○V.V Mei(フリー)
×ナムターン・ポー・ムナグペット(タイ/WMC世界女子フライ級王者)
4R 判定3-0 (10-9/10-9/10-9)
3R 判定0-1 (29-30/29-29/29-29)
※2R前方への投げでV.Vにシュートポイント1



 身長153cmのVに対し、ナムターンは167cm。リーチ差を活かし、左ジャブ、右ミドルを当て、首相撲でガッチリ捕まえると膝蹴りを連打する。2R途中まで苦戦したVだったが、次第にナムターンのパターンを把握すると、首投げでシュートポイント1を獲得。3Rはほぼ互角で、延長にもつれ込むと、Vが時折ノーモーションからの右フックを度々クリーンヒットして印象を良くし、逆転勝ちを果たした。


第6試合 一回戦(4) 2分3R(延長1R)
×神村エリカ(TARGET/Girls S-cup 2011 日本王者)
○ロレーナ・クライン [Lorena Klijn](オランダ/ハーレムジム/WPKL女子フライ級王者)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
3R 判定0-1 (29-30/30-30/30-30)
※4R前方への投げでクラインにシュートポイント1



 今回のトーナメントは初参戦の外国人が多数いたが、その中で掘り出し物だったのがキックの強豪国オランダのクラインだ。戦績20戦17勝3敗の24歳で、スパッツに書かれた愛称のLady Pitbullのとおり、野生的な戦いぶりが持ち味。入場時から神村をにらみつけ、神村も目線を外さず、試合前からただならぬ空気を醸し出す。
 ゴングが鳴ると、クラインが右フックを振り回して突進。バックキックなども絡め、先手先手で打撃を出す。神村との体格差を活かして、組みついては倒すパターンを繰り返す。



 クラインの攻撃が大振りなため、神村の陣営からは「相手バテるから」という声が飛び、神村も反撃の機会を伺う状態が続いたが、クラインはなかなかスタミナが落ちない。逆に神村は攻撃を受け続けるうちにじわじわと失速。3Rには倒れたクラインの背中にパンチを入れてしまいレフェリーから注意される場面もあり、焦りの色を隠せない。



 延長にもつれ込み、神村は首の皮一枚つながったものの、クラインの優位は変わらず。スタミナを切らさず攻め続け、クラインは雄叫びをあげながら首投げを決め、シュートポイント1を獲得。これが決め手となり、優勝候補の一角の神村を初戦敗退に追い込んだ。


第8試合 準決勝(1) 2分3R(延長1R)
○RENA(及川道場/Girls S-cup 2010 世界王者)
×ハム・ソヒ(韓国/CMA KOREA)
4R 判定3-0 (10-9/10-9/10-9)
3R 判定0-0 (29-29/30-30/29-29)



 普段からサウスポーのソヒに対し、RENAもサウスポーに構え、1Rの打ち合いで左フックをヒット。とはいえなかなか活路を見出せず、ソヒの左ミドルやストレートをもらう場面も。
 2R中盤からRENAはオーソドックスに戻し、左ストレートや右ハイを当てるが、互いに次第に消耗し、3Rは投げもパンチも揃って不発続きで延長にもつれ込む。
 するとRENAは力を振り絞り、打ち合いで左フック、離れると右ハイをヒット。ポイントにはならなかったが、前方と後方への投げを1回ずつ放ち、積極性を印象付ける。優勝への執念が光り、苦しみながらも決勝に駒を進めた。


第9試合 準決勝(2) 2分3R(延長1R)
○V.V Mei(フリー)
×ロレーナ・クライン(オランダ/ハーレムジム/WPKL女子フライ級王者)
4R 判定3-0 (10-6/9-6/9-6)
3R 判定1-1 (27-28/30-29/29-29)
※2R前方への投げでV.Vにシュートポイント1、4R後方への投げでV.Vにシュートポイント2×2

 神村戦のファイトで完全に観客のハートをつかんだクライン。入場はアフリカの民族音楽調のアカペラの静かな曲で、花道でその曲を1分ほど聞いて正座し瞑想する。試合の激しさとのギャップも魅力だ。
 クラインは神村戦同様、積極的に右フックやバックスピンキックを放っては、組みついて膝蹴りを当てたり、そのまま倒したりとアグレッシブなファイト。一瞬の隙を突いてVがチョークを仕掛けても、クラインは強引に振りほどいて脱出し、観客を驚かせる。



 2Rもクラインの勢いは落ちず、Vは苦しい状況が続いたが、集中力の落ちてくる終盤にワンチャンスをものに。クラインが組んできた勢いを生かすような形で、Vが前方への投げを決めて1ポイントを奪取する。3Rはクラインが膝蹴り主体で主導権をキープしたものの、判定は三者三様となり、延長に突入。両者気持ちを鼓舞させようと雄叫びをあげ、場内を盛り上げる。



 しかし延長ラウンドのVは冷静な試合運びだった。序盤はセコンドのアドバイス通り、投げを狙わず右ミドル主体でクラインの体力を奪う。クラインのパンチと膝蹴りを耐え続けると、終盤に右ハイをヒット。クラインはかろうじてブロックしたものの、動きが落ちた隙を突いてVがバックドロップを決めて2ポイントを奪取。これで気持ちの切れたクラインに、ダメ押しとなるバックドロップをもう1度決めて完勝。Girls S-cup4度目の出場での初優勝に王手をかけた。




第12試合 決勝 2分3R(最大延長2R)
○RENA(及川道場/Girls S-cup 2010 世界王者)
×V.V Mei(フリー)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
※RENAが優勝



 今年の決勝は2009年の第1回トーナメントと同じ組み合わせに。RENAはプレッシャーをかけつつ、左の前蹴りでVの接近を阻み、距離を詰めるとパンチをまとめてすぐ離れる戦法を徹底。Vの一発逆転の投げへの対策は万全だ。2Rにはパンチの手数も増え、ジャッジ2者がRENAにポイントをつける。Vは2試合連続で延長まで戦った影響もあってか、疲労を隠せず。3Rはクリンチが多かったものの、随所でRENAが膝蹴りとパンチをまとめて印象を良くし判定勝ち。2009年の日本トーナメント、2010年の世界トーナメントに続き、3度目の優勝を果たした。



◆RENA「(リング上の挨拶)完全な状態じゃなかったので出場を悩みましたが、皆さんに支えられ、怪我なく優勝できました。(古傷の右足の指の骨の)手術をすることになりましたが、また戻ってきて、50kgのベルト(高橋藍が返上した日本女子フライ級王座)を必ず取ります。
(以下、バックステージでのインタビュー)3タイムスチャンピオンになれてうれしいです。50kgのベルトは高橋選手から奪いたかったんですけど、相手は誰でもいいんで挑戦したいです。
(準決勝途中までサウスポーで構えたのは?)右足で蹴れないので、サウスポーで行こうと思いました。逆に自分の引き出しが増えたと思います。
(右足の甲の骨の状態は?)軽くでも蹴れない状態で、不安との戦いだった上に、大会2週間前に左手首も怪我してしまって、左右対称で使えない状態でした。
(手術の予定は?)来年1月の予定です。一回目の手術で指に入れたボルトが別の指に当たって、歩いてるだけでも痛い状態でした。試合中は興奮して蹴ってましたけどね。
(今回の試合が年内最後?)どうでしょうね?動きがいいので、またやりたい気持ちもありますけど、先生と相談します。
(後輩のMIOもJKS48で優勝したことについて)辛い時に互いに励まし合って、私がお姉ちゃんのような感じで、毎日二人で一緒にいました。MIOのストーリーをこれから築いて、いつか私を追い抜いてほしいですね」


その他のカード


第11試合 Girls S-cup -53.5kg 決勝 3分5R(無制限延長R)
×高橋 藍(シーザージム)
○魅津希 [みずき](白心会/SB日本女子バンタム級1位)
6R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
5R 判定1-1 (50-49/48-49/49-49)
※魅津希が優勝



 両者は今年2月に対戦し、当時17歳の魅津希が高速パンチで高橋を苦しめ、延長判定勝ち。高橋は今回の試合の前日会見で日本フライ級王座を返上し、不退転の気持ちでリベンジ戦に臨む。今回はしっかりと対策を立てた様子で、離れた状態では左右のミドル、近づけばガッチリと首相撲で捕まえて膝蹴りを叩き込む。しかし魅津希も、高橋に組まれる前にパンチの連打を高橋に随所で当てる。



 3Rに入ると首相撲の展開が増えるが、魅津希も膝蹴りをお返し。4R以降は接近戦でのパンチと膝蹴りの攻防が主体。均衡はなかなか崩れないものの、攻撃をもらってから時折笑顔を浮かべる高橋に対し、魅津希は一切表情を崩さない。



 3R制だった前回同様、今回も延長に突入するが、高橋は真っ直ぐに距離を詰めようとして、蹴りも空振りが増えるように。魅津希は冷静に高橋を突き放して、随所で右フックや左ボディフックを的確にヒット。高橋はクリンチで横を向く場面が増える。3分が終わり、ジャッジは3者とも魅津希に点数をつけ、魅津希の勝利。高橋を返り討ちにし、優勝を果たすと、ようやく表情が高校3年生の少女の笑顔に戻り、「やっとの思いでチャンピオンになれたんで凄くうれしいです」と話すと涙を流した。




第7試合 53.5kg契約 3分3R(最大延長2R)
○神風莉央(神風塾)
×聖☆羅(クロスポイント大泉)
判定2-0 (28-28/30-28/29-28)
※3R後方への投げで神風にシュートポイント2



 聖☆羅がサウスポー、莉央がオーソドックスで、ミドルと膝蹴り主体の攻防。2Rには聖☆羅が左ストレートも絡めての左ミドルの連打で印象を良くする。だが以降、莉央は投げに活路を見出そうとし、3Rにはバックドロップを綺麗に決めて2ポイントを奪取。2戦目でSBルールに適合した戦いを繰り広げ、見事逆転勝ちを果たした。


第10試合 女子高生限定トーナメントJKS48決勝 2分3R(最大延長2R)
×eneos朱里 [えねおす・あかり](グラップリングシュートボクサーズ)
○MIO(及川道場/SB日本女子ミニマム級1位)
2R 1'09" TKO (タオル投入)
※MIOが優勝
※2Rパンチ連打でeneosに1ダウン



 MIOは準決勝から駆使した右ミドル、右ストレートを、サウスポーのeneosにも的確に当てて優位に試合を運ぶ。2R、eneosが左の前蹴りを当てた際に足を痛めた模様。eneosの動きが止まると、MIOがパンチの連打でスタンディングダウンを奪い、その後もeneosが攻め込まれ続けたところで陣営がタオル投入。唐突な終わり方になってしまったものの、MIOが成長を見せつけ優勝をもぎ取った。


第2試合 JKS48準決勝(2) 2分3R(延長1R)
○MIO(及川道場/SB日本女子ミニマム級1位)
×城 侑沙 [たち・ゆさ](ストライキングジムAres)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)


第1試合 JKS48準決勝(1) 2分3R(延長1R)
×大塚尚子 [なこ](シーザージム新小岩)
○eneos朱里(グラップリングシュートボクサーズ)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/8-10)
3R 判定0-1 (29-30/30-30/29-29)
※4Rフロントチョークでeneosにキャッチポイント1


◆シーザー武志会長「こんなことを自分が言っていいのかわからないけど、シュートボクシングってこんなに面白いんだな、って。今日は凄い楽しかったです。シュートボクシングにしかできない戦いだったが見られて、27年前にシュートボクシングを作って良かったなと思いました。
 MIOはJKS48トーナメントの出場者の中でズバ抜けてましたね。他のみんなもレベルが向上していました。53.5kgの決勝は高橋が途中から心が折れて横を向いてしまう癖が出てしまいましたね。魅津希は小細工無しの真っ向勝負で戦ってたのが良かったです。
 ワールドトーナメントはRENAが優勝しましたけど、Vが素晴らしい仕事をしてくれました。オランダの選手(ロレーナ・クライン)との試合は、シュートボクシングにしかできないような素晴らしい試合でした。オランダの選手がいたからこの大会が盛り上がったと思います。RENAは怪我をしてましたけど、前に出る気持ちが素晴らしかった。ハンデがあっても優勝するのは、あいつは何かを持ってるね。
 今日は素晴らしい選手たちに出会えて感謝しています。トーナメントもタイトルも、いろんなクラスでやればもっと盛り上がるし、彼女たちが活躍できる場をもっと与えたいです。ロンドンオリンピックでも女子が頑張ってましたし、女子の活躍の場をつくることで、日本の男子にももっと火を付けたいですね」

Home > REPORTS > シュートボクシング > RENA、Girls S-cup 3度目の優勝。神村初戦敗退:8.25 代々木

 - PR - Martial World presents Gym Village
Gym Village でジムを探そう!
Gym Village おすすめジム

中野トイカツ道場
JR中央線・地下鉄東西線「中野」徒歩3分、丸ノ内線「新中野駅」「東高円寺駅」徒歩10分
入会金&月謝2ヶ月分無料! ボクシング、キックボクシング、レスリング、寝技、柔術、総合格闘技など初心者クラス充実! 平日7時~23時、年中無休!月謝8千円で中野、新宿、渋谷、高田馬場等の各店通い放題!

さらに詳しく

おすすめジム欄へのジム広告掲載について