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五味焦る!? ライト級GP、日本人4人全勝

戦極 〜第四陣〜
2008年8月24日(日)さいたまスーパーアリーナ
 初代ライト級王座決定戦の五味の相手を決めるライト級GPシリーズが開幕。北岡・光岡・横田・廣田の4選手が海外勢を打ち破り、11月の準決勝に進出した。五味も「みんなに任せていいぐらいの内容でしたね」と新鋭の躍進に驚いた。
第9試合 メインイベント ライト級 5分3R
○五味隆典(日本/久我山ラスカルジム)
×ハン・スーファン(韓国/CMA KOREA/DEEPライト級王者)
判定3-0 (大橋=五味/松本=五味/礒野=五味)

 1Rと2Rの序盤、五味はサウスポーとオーソドックスをたびたび切り替えたが、「(スーファンが)サウスポーの左ジャブに右ストレートを合わせるのが得意そうだった」ことから、それ以外の時間にはオーソドックスの構えに。すると左ジャブも右ローもヒットが増える。特にローに対してスーファンが顔をしかめ、ステップでダメージを誤魔化すように。

 ところが五味は「2R頭ぐらいに蹴りすぎて足を痛めた。自分でダウンしそうだった」といい、右ローが減り、スーファンを仕留めきれない。2R残り1分、スーファンが苦し紛れにタックルに来ると、潰してマウントを奪ったが、スーファンに脱出を許してしまい、大きなチャンスを逃す。

 3Rも主導権は五味。スーファンは両手をブランとしてスタミナ切れが明白だが、随所で右フックを的確に当て、韓国人選手持ち前の底力を発揮する。右足を痛めた五味は結局最後まで仕留めきれず試合終了。閉会式には戻ってきてファンに挨拶したものの、試合直後のマイクは無く、すぐさまリングを降りて退場した。

 この日はライト級GP一回戦4試合全てで日本人が海外勢に勝利。控室で彼らの試合を見ていた五味は「かつての武士道に匹敵する内容を見せてましたね。みんなに任せていいぐらいの内容でしたね。メインがコケちゃったね」と自嘲的に笑った。
 GPの準決勝〜決勝は11月開催予定の第六陣で行われ、その優勝者が年末か年始に戦極初代ライト級王座を争う。「ま、ベルトはとりあえず大丈夫っすよ」と話した五味だが、その声に武士道時代のような力強さが無かった。
 五味の次の試合は第六陣となる模様だが、大会を主催するWVRの國保尊弘広報は「五味選手の右足の様子も見つつ、11月にモチベーションを持って行けそうか相談する」とコメント。ライト級GPの組み合わせについては「公式サイトのBBSや事務局への電話等での意見を聞きながら、決定方法を含めて決めたい」と話した。


第7試合 ライト級グランプリシリーズ2008一回戦 5分3R
○北岡 悟(日本/パンクラスism)
×クレイ・フレンチ(米国/ヒット・スクワッド/KOTC世界ライト級王者)
1R 0'31" タップアウト (アキレス腱固め)

 片足タックルを仕掛けた北岡がその流れのままスピーディーにフレンチの足を絡めとり、アキレス腱固めを極め一本勝ち。北岡は前回のイアン・シャファー戦に続く秒殺劇で、ファンに極めの強さを存分にアピールした。

 インタビュールームに登場した北岡は、第二陣に続く秒殺勝利で“勝つパンクラス”を体現し、より一層自信を深めているように見受けられた。トーナメントは日本人4選手が残り、次戦は「勝てない」と言われている対日本人が決定。「ノイズを消してやりたい」と微笑みながら話し記者団を見渡す北岡だが目は笑っていない。自信や気合いをうまく束ね試合で爆発させる、そして良い意味で自分に陶酔している今の北岡は、誰も手を付けられない状態にあるように感じられる。

 準決勝は日本人同士による潰し合い。その中から生まれてくるストーリーは「打倒・五味」という目標を超越する内容になるかもしれない。

◆北岡「(前回の試合と同じで、試合が秒殺で終わってしまい)自分のためになったのかなぁと思いますが、結果オーライということで。次が大事かなと思います。次は誰と戦ってもうまくいかないと思いますが、やればできると思います。(フィニッシュは)一発試してみようと思って出した技が極まってしまいました。(自分の)二大必殺技の一つです。(花道を自信に溢れた感じで歩いていたが?)自分を鼓舞して、自分に酔っていた感じですね。
 過去の戦跡を見る限り、自分は日本人に勝てないと思われているかもしれません。でも、(準決勝は)いい機会だと思います。次の戦いでそういったノイズを消してやりたい。(試合前、横田選手が北岡選手と戦いたいと言っていたが?)誰とでもやりますが、指名される筋合いはないかなと思います」


第6試合 ライト級グランプリシリーズ2008一回戦 5分3R
○光岡映二(日本/和術慧舟會RJW)
×ホドリゴ・ダム(ブラジル/アライアンスBJJ)
1R 3'13" タップアウト (チョークスリーパー)

 ダムの打撃のプレッシャーを受けグラウンドで下になった光岡。上四方への進入を許すが「逃げの技」という洗濯ばさみで防ぎスタンドへ戻す。ダムの右ストレート、ハイキックと伸びのある攻撃で防戦を強いられるも、ダムのガードが甘くなった隙を見逃さず、光岡はカウンターの右フックをクリーンヒット。ダウンしたダムを素早くスリーパーで仕留め、見事優勝候補を撃破した。

◆光岡「相手は柔術、レスリングが出来て、しかもパンチもあって…実際すごいパンチでした。序盤相手のパンチを受けて下になりましたが、効いていたわけではなく『下のほうがいいかな』と思ったからです。効いたパンチはなかったですね。あと、洗濯ばさみは極めの技ではなく、逃げの技です。



(マイクアピールで『結婚』という言葉が出てきたが?)4年間同棲していた彼女のことなのですが、勝って気分がハイになってしまいつい言ってしまいました…。自分はこういう格闘技をしていて、相手の親にも会ってなくて…。今度行きます。でも親にはそういう男だと思われているみたいで、それを打破するにはどうしたらいいのでしょうか? (記者団に向かって)結婚しているみなさん教えてください(笑)。
(準決勝で戦いたい相手は?)終わったばかりなので言いません。これ言ったら戦極さんに組まれてしまいそうなので(笑)」

◆ダム「最初は自分が主導権を取っていましたが、油断してしまい運悪くパンチが当たってしまいました。(相手の印象は?)タフで経験豊富。今回はその経験が上回り、このような結果になったのだと思います。いい経験になりました」


第5試合 ライト級グランプリシリーズ2008一回戦 5分3R
○横田一則(日本/GRABAKA)
×ボーヤン・コセドナー(スロベニア/WFC)
判定3-0 (大橋=横田/松本=横田/礒野=横田)

 横田は前回のDEEPで、今回メインで五味と戦うハン・スーファンに敗れタイトルを消失。同時にプロ初敗北も喫している。そして、その直後の落とせない試合で、戦極ライト級GPシリーズという王座に絡む重要な試合に臨むことになった。
「怪我で全く練習ができなかった」と試合後のマイクで述べた横田は、コセドナー相手に苦しい展開を強いられる。序盤は得意の投げで一旦はコセドナーを転がすも、ポジションキープが甘く度々スタンドに戻されるなど、練習不足の影響が感じられる。
 だが、1R終盤から2、3Rとグラウンドで上をキープするようになる横田。相手のあからさまなホールドに苦しむものの、相手の口を手で塞いだり、顎でコセドナーの顔に嫌がらせをしたりする細かい攻めでパウンドの隙を作る。
 3Rには、1、2Rから蓄積されたコセドナーのロープ掴みがイエローカードに反映。また横田自身もローブローでカードをもらってしまうが、本調子じゃなかったもののスタンド、グラウンド共にコセドナーを支配し続け判定勝利を収めた。

◆コセドナー「時差などが原因で体調がいつもと違う感じがして、最初から疲れました。試合は予想外の展開になってしまいましたが、相手はフェアな戦いをしたと思います。でも、レフェリーのイエローカードには不満です。(ファンへ)自分は全力で戦いましたので、今日の試合を楽しんでくれていれば嬉しいです」

※横田は体調不良のためノーコメント

第4試合 ライト級グランプリシリーズ2008一回戦 5分3R
○廣田瑞人(日本/ガッツマン修斗道場/CAGE FORCEライト級王者)
×ライアン・シュルツ(米国/チーム・クエスト/IFL世界ライト級王者)
2R 4'45" KO (右フック)

 戦極という初の大舞台を満喫しているかのように、じっくりと花道を歩く廣田。対するシュルツは現在活動休止中ながらも、海外プロモーション「IFL」のライト級王者で、この選手の登場がトーナメントのクオリティーをグッと上げた感じに見受けられるほどの強豪だ。
 試合が始まると、フェイントを交えた左アッパー、右フックのコンビネーションを先手で放つ廣田だが、シュルツにかわされ空振り。その後シュルツが組んだ状態での右の連打、離れても場内がどよめきに包まれるほどの強烈な右ローを放ちプレッシャーをかける。廣田も連打から右フックをヒットさせるなど負けてないが、一発一発の圧力で上回るシュルツが流れを掴みかける。

 だが、2Rになると「本調子ではなかった」シュルツの動きが明らかに失速。廣田が連続でタックルを切り、右ローを当てるなどで流れを呼び込むと、最後はカウンターの右フックを振り抜き試合を決め、見事下馬評を覆した。

 過去の日本のビッグプロモーションには、ペケーニョをバックハンドブロー一発で倒したといった大きなインパクトで知名度を得た所英男や、強豪相手に華麗なサブミッションパフォーマンスを連続してファンから絶大な支持を得た青木真也と、大舞台で覚醒してきた選手がいた。廣田の今回の「勝ち方」が、冒頭の二人のような大舞台での成り上がりを思い起こさせた。
 トーナメントはハイリスク&ハイリターン。優勝候補を撃破した廣田が、ダークホースから本命へとジャンプアップし、人生を変える階段を三歩ほど一気に駆け上がった。今後、戦極という舞台で、廣田がどこまで飛躍していくか大いに注目だ。

◆廣田「(試合の感想は?)最高です。(五味戦に近づいたが?)あと2試合勝たなくてはいけないのでがんばるだけです。(初めての大舞台は)たくさんの人が見ていて、気持ちよかったですね。相手は懐に入りづらくて最初パンチ当たんなかったですが、最後ガツンと入りました。相手の左のガードが下がってきていて、そこで右を出したら当たりました。拳が今でも痛いです」

◆シュルツ「結果には不満です。相手はいいファイターでした。とにかくパンチが強かったですね。試合前は血圧に不安があり治療していて、1Rは調子が出ずスナップが利かなかったですが、今の体調は悪くないです。落ち込んでいますが、今すぐにでも戦いたいです」


第8試合 ミドル級 5分3R
×瀧本 誠(日本/吉田道場)
○フランク・トリッグ(米国/RAWチーム)
判定0-3 (小林=トリッグ/大橋=トリッグ/礒野=トリッグ)

 1R、トリッグが上から腰を浮かせてパウンドを落とし、バックを奪い、スタンドでも左ストレートを当てる等、主導権をキープ。2Rも強力なパウンドを落とす。
 だが瀧本は随所で技を駆使し、トリッグに大きなチャンスを与えない。サイドを取られてもすぐにハーフに戻す。2R終盤にはタックルのカウンターでアームロックを極めかけチャンスを作る。これはロープに引っかかり極められなかったものの、3Rにもタックルのカウンターでギロチンを狙う。

 さらに3R終盤には、100kg近くからの急激な減量の影響でスタミナが切れたトリッグに対し、左ストレートをクリーンヒット。トリッグはタックルで組み付いてうまく誤魔化したが、かつてのマッハ×トリッグを思い起こさせるような瀧本の粘りが光った。

◆トリッグ「(久々の日本での試合だったが?)時差などで、歳も重ねた影響で体に普段があり、とてもタフな戦いでした。(相手の印象は?)とてもタフ。さすが金メダリストです。足使いがすごくて、近づけなかったですね。周りから言われているよりもはるかに強い選手。これからが楽しみです」

◆瀧本「(相手の印象は?)特にこれといってないです。結果はあんな感じでしたが、パンチは当たったと思います。(今後は?)次のことはまったくの未定です。これはあまり言いたくないのですが、もう限界かなと思っています」


第3試合 ヘビー級 5分3R
×パウエル・ナツラ(ポーランド/チーム・ナツラ/101.6kg)
○ヤン・ドンイ(韓国/CMA KOREA/100.1kg)
2R 2'15" TKO (戦意喪失)

 1R、ドンイが2度ローブローを当て、イエローカードをもらう。2R、ドンイのパンチラッシュに下がるナツラだが、下になると足関を狙う等して対抗する。ところが中盤、ナツラは下からの腕十字を外され、ドンイが立ち上がったためブレイクがかかると、ナツラが股間を押さえたままひざまづく。すると松宮レフェリーは戦意喪失と判断してドンイの勝利を宣告。ナツラはすぐさま立ち上がり抗議するが聞き入れられず。場内はレフェリーの裁定に対するブーイングに包まれ、ドンイは「下手な試合をして申し訳ない」、ナツラは日本語で「マタガンバリマス」と謝罪した。

◆ドンイ「心残りの多い試合でした。相手はネームバリューもあって、緊張しましたが勝つ自信はありました。最後、相手が誤解を招くような行動を取って試合は終わってしまいましたが、自分はもっとやりたかったです。次回はもっとカッコイイ試合をします」

◆ナツラ「(今回の結果については?)違う結果を期待していましたが、仕方ないです。最後は『立ち上がれ』と審判に言われなかったし、やめるとも言っていません。試合がストップしてびっくりしました。(吉田選手との試合の噂があったが?)チャンスがあれば戦いたいですが、もう一度ドンイと戦いたいです」


第2試合 ヘビー級 5分3R
×ピーター・グラハム(オーストラリア/A.Eファクトリー/111.1kg)
○モイス・リンボン(フランス/ヨーロッパ・トップチーム/95.9kg)
2R 0'42" タップアウト (チョークスリーパー)

 リンボンは独特の伸びのある左ハイを放ち、グラハムと打撃でも渡り合う。1R終盤、タックルでテイクダウンに成功し、マウントパンチを浴びせる。2R開始早々、タックルのように見せかけて腰を下げ、右のオーバーハンドフックをヒット。グラハムをダウンさせると、すぐさまバックに回ってチョークを極め、戦極初戦を白星で飾った。ライトヘビー級でも戦える体格のため、2階級を又にかけての活躍が期待できそうだ。

◆リンボン「勝ちましたが、満足できる内容じゃなかったです。いつも試合前は冷静なんですが、今回は違う感じがしました。いつもの自分が出せなかったので満足ではないです。
(相手の印象は?)挑発的な選手だと聞いていましたが、自分がパンチを一発当てたら表情が変わりました。挑発する選手は得てしてそういうものです」

◆グラハム「自分には思ったほど柔術の技術が足りなかった。もっと鍛えるべきだと思いました。スタンドは自分の技術を出せて満足しています。今後は柔術の練習に一層の力を注いでいきます」


第1試合 ヘビー級 5分3R
×高橋和生(日本/フリー/94.5kg)
○ヴァレンタイン・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー/108.2kg)
1R 2'42" KO (飛び膝蹴り)

 開始すぐ、タックルで上になった高橋だが、その先の攻めが続かず、スタンドに戻される。パンチの打ち合いの後、高橋が再びタックルを狙おうとすると、そのタイミングに合わせてヴァレンタインが飛び膝を当て快勝した。

◆ヴァレンタイン「昨年以来の試合で、今まで負けた試合を取り戻すような試合をしようと思っていました。コンディションはベストでした。(高橋選手の印象は?)経験豊かで自分と似ているなという感じでした。
(今後の目標は?)一歩一歩歩み、安定した試合をしていきたいです。最後に言いたいのは、勝つのはいいことですが、相手の傷が早く治ることを祈っています。必ずしも、このような勝ち方をしたいわけではありません」

※高橋は顎に骨折の疑いがあり、病院に直行のためノーコメント

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