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吉本光志、ゾウガリーをKOし有終の美。那須川天心、KO勝ちできず反省:1.31 後楽園

RISE 109
2016年1月31日(日) 後楽園ホール
 吉本光志はキャリア15年、50戦目で引退戦。最後の相手に裕樹、鈴木博昭に完勝している強豪・ザカリア・ゾウガリーを指名し、猛攻をしのいだ末に長年磨いたボディ狙いの膝蹴りを効かせて逆転KO勝ちし、「強い者に勝つ、不可能を可能にする理想の格闘家像」を貫き有終の美を飾った。那須川天心はマノリス・カリシスから1Rに2ダウンを奪うも倒しきれず反省した。
  レポート&写真:井原芳徳(中継:スカイ・A sports+ Part.1 2/19(金)22時~ Part.2 3/12(土)19時~)


第8試合 メインイベント 第4代RISEスーパーフェザー級(-60kg)王座決定戦 3分5R(無制限延長R)
×花田元誓(リアルディール/RISE 2位、RISEフェザー級(-57.5kg)王者/59.85kg)
○野辺広大(1-siam gym/RISE 3位/59.8kg)
判定0-3 (小川46-49/豊永46-49/梅沢45-49)
※野辺が新王者に

 小宮山工介が長期戦戦離脱で返上したベルトを賭けた戦い。花田は昨年11月の後楽園の王座決定トーナメント準決勝のSHIGERU戦を判定勝ちで突破。今回はISE史上初の2階級同時制覇のかかった試合となる。
 対する野辺は5月にNJKFのリングでNJKFスーパーフェザー級王者・悠矢に敗れるまで6連勝していた20歳の新鋭。昨年10月の王座決定トーナメント準決勝では郷州力に判定勝ち。試合後は「このトーナメント、若い僕が勝つことでライト級に新しい風が吹くと思います。反対ブロックには花田、SHIGERUがいますが、かかってこい」と強気に発言していた。

 1R、花田はサウスポーに構え、圧力を強めてパンチを当ててから、組み付くパターンを繰り返す。野辺は組まれる前に右のミドルや膝を当てるが、距離が近く精度が低い。野辺も花田に釣られ、蹴った後に自分から組み付いてしまう場面が多く、2Rには大澤武史レフェリーが両者にイエローカードを提示。終盤には前に突進して来た花田に、野辺が左の前蹴りを合わせて吹き飛ばすが、ダメージを与える攻撃にはならない。



 3Rもクリンチが繰り返され、ついに両者にレッドカード減点1が宣告される。流れが変わり出したのはその後からで、相変わらずクリンチは多いが、次第に野辺の右のミドルのヒットが増加。少し花田は疲れてきた様子で、4Rになるとうまく距離を作って蹴りを当てる野辺に対し、花田は組み付いてばかりになり、今度は花田のみに減点1が宣告される。その後も野辺は膝を当てつつ、左ボディブローもクリーンヒット。攻撃内容でもしっかりポイントを取る。
 5Rもクリンチが多く、タイトルマッチらしからぬ試合となってしまったものの、着実にパンチと蹴りを当て続けるのは野辺のほう。中盤まで苦しみながらも4・5Rにポイントをはっきりと取り、ベルト奪取に成功した。



 ベルトを巻いた野辺は「吉本さん、現役生活お疲れさまでした」と、この日で引退した先輩の吉本光志に言葉をかけ、「これからのRISEは那須川天心だけじゃありません。俺がいます。このベルトが最強だと証明していきます」と話した。


第7試合 セミファイナル -55.5kg契約 3分3R(延長1R)
○那須川天心(TARGET/RISEバンタム級(-55kg)王者、BLADE FC JAPAN CUP 2015 -55kg優勝/55.5kg)
×マノリス・カリシス [Manolis Kallistis](ギリシャ/ダイヤモンドキャンプ/MAX PAINギリシャ王者/55.5kg)
判定3-0 (大澤30-26/梅沢30-26/小川30-25)

 17歳の超新星・那須川は昨年11月の後楽園でマイク・アラモスをわずか1分56秒でKOし、デビュー以来の連勝が10に。試合後は年末のRIZIN参戦を熱望し、11月21日のK-1 WORLD GPではK-1 WORLD GP -55kg王座を防衛した武尊に対戦を直訴したが、いずれも実現しなかった。そんな那須川に、さっそくRISEは試合を用意した。相手のカリシスは32戦28勝(8KO)4敗の戦績を持つ22歳。身長は164cmで那須川とほぼ同じで、パンチでアグレッシブに攻めKOを狙うファイターだといい、初の日本の試合でもその持ち味を見せる。



 1R、那須川がサウスポーに構え、カリシスの蹴り足をすくって倒したり、側転蹴りを放ったり、腰を思いっきり低くする変則の構えを見せたりしつつ、三日月蹴りを効かせると、左ボディフックを連打し1分足らずでダウンを奪うことに成功する。カリシスは立ち上がるも表情は歪んだままで、那須川がボディ打ち主体のパンチの連打で再びダウンを奪う。
 那須川のKO勝ちは時間の問題かと思われたが、コーナーに詰めてからのパンチの連打をカリシスもブロックして耐え続けると、さすがの那須川も攻め疲れ。攻撃が少しずつ荒くなっていき、終盤にはコーナーを背負ったカリシスの左右のフックをもらって少しひるんでしまう場面も。
 2Rに入っても那須川が左のミドル、ハイ等を当て続け、変わらず攻勢だが、カリシスは驚異的な打たれ強さを発揮。耐えると時折右フックを命中させ、那須川は鼻血を出すように。
 3Rは逆にカリシスがプレッシャーをかけ続け、那須川がコーナーとロープを背負って守勢に。那須川は少し集中力が低下しているようにも見える。なかなか攻撃が出なくなり、終盤になってようやく左のミドルの連打をまとめて好印象を残して試合終了。とはいえ3Rの攻めはプロになってからの那須川らしくない内容となってしまい、判定勝ちを告げられても首をかしげていた。



 那須川はマイクを持つと「ちょっと僕らしくない試合をしてしまって、すいませんでした。自分がまだまだだと知りました。カリシス選手が強くて今まで無いタイプで焦ってしまいました。このまま世界レベルでは通用するかわからないですけど、世界を視野に頑張ります。努力や挑戦したものは大勢すると言われます。しっかり頑張ります。3月12日にNO KICK, NO LIFE26日にRISEに出ます。2週間間隔で挑戦ですけど必ずやります」と話した。


第6試合 吉本光志Final Match -65kg契約 3分3R(延長1R)
○吉本光志(1-siam gym/元RISEスーパーライト級(65kg)王者・1位、元IKMF東洋ライト級王者/64.9kg)
×ザカリア・ゾウガリー(モロッコ/メルヴィン・ファイト&フィットネス/SB世界スーパーライト級1位、S-cup世界65kg'14準優勝/64.7kg)
2R 1'58" TKO (レフェリーストップ:左膝蹴りでダウン後)

 現在35歳の吉本は00年7月31日にプロデビューし、03年にJ-NETWORKのアクティブJから全日本キックのAJジムに移籍。同年に当時の全日本のエースだった小林聡と死闘の末に敗れ、05年には韓国でIKMF王座を獲得。06~07年にはMMAにも挑戦し8戦5勝1敗2分の成績を残し、07年のパンクラス・ネオブラッド・トーナメントで優勝した。その後はキックに戻り、梶原龍児、カノンスック、大石駿介、渡辺理想、麻原将平に勝利。09年10月から参戦したRISEでは2戦目で菅原勇介を破り65kg級王座(現在のスーパーライト級王座)を獲得。左右田泰臣とは2度目の防衛戦と3度目の防衛戦で戦い、初戦は判定勝ち、再戦は判定負けだった。その後は海外でも試合を経験し、昨年8月のSBでは宍戸大樹との死闘の末に敗れ、今回50戦目を節目に引退することになった。
 その最後の相手として吉本が指名したのが、昨年5月に裕樹を飛び膝でKOしたゾウガリーだ。吉本は公開練習で「自分の希望が9割9分ですね」とゾウガリー指名について話し、「強い者に勝つとか、不可能を可能にするのが僕の理想の格闘家像だったので、最後もそこを貫きたい」と熱くコメント。試合ではそれを有言実行してみせる。



 1R、ゾウガリーが左ボディを起点にしつつ、顔面へのパンチ、ハイキックにつなげるパターンで攻勢。右ローも散らし、バックスピンキックや飛び膝も絡め、吉本は防戦が続くが、表情一つ変えずに耐え続けると、終盤にパンチの連打で詰めるパターンから右膝をゾウガリーのボディにヒット。これで手応えをつかむと、ボディ狙いの右膝を随所で当ててゾウガリーを削り、ゾウガリーの攻撃も封じる。

 2Rも序盤はゾウガリーが左ボディや右ローを当てるなど再び攻勢になるが、吉本も左ボディをお返しすると、さらに右膝、左ミドルも当たるようになり、じわじわと反撃。パンチも絡めて前に詰める、かつて何度も見せたパターンでゾウガリーを苦しめる。ゾウガリーは次第に防戦一方になり、最後は赤コーナーに詰められてパンチと左膝をもらい続けて棒立ちになり、レフェリーがダウンを宣告すると、ダウンカウント中に嘔吐しレフェリーがストップ。吉本のKO勝ちとなった。




 引退が惜しくなる見事なファイトで有終の美を飾った吉本に対し、観客からは「辞めるの止めろ」という声も飛ぶが、吉本の決意は揺るがない。記念撮影の後にマイクを持つと「強い男になりたくて格闘技を始めましたが、一人じゃ強くなれません。皆さんの助けや声援があるからです。今日で引退しますが、これからも後進の育成で格闘技界に貢献します。最後に強い自分に育ててくれた両親、しがない自分を支えた妻に感謝します。夢は男を大きくします。これからも格闘技のことをよろしくお願いします」と最後のメッセージを残し、10カウントゴングを聞き、鳴りやまない拍手の中リングを降りた。吉本のキック通算戦績50戦30勝(4KO)17敗3分。




第5試合 スーパーフェザー級(-60kg) 3分3R(延長1R)
○小宮山工介(北斗会館/BLADE FC JAPAN CUP 2014 -61kg優勝、元RISEスーパーフェザー級(-60kg)王者/60.0kg)
×マンサワー・ヤクビ(オランダ/マイクスジム/WMTA-60kg級王者、WMTA-63.5kg級王者/59.8kg)
4R 判定3-0 (10-8/10-8/10-8)
3R 判定0-1 (29-30/29-29/29-29)

 工介は昨年12月のBLADEの-61kgトーナメントでヤスユキ、勝次、SHIGERUを破り優勝したものの、試合前に痛めていた膝の靱帯を悪化させ長期欠場。今回は13か月ぶりの試合となる。
 ヤクビは12年12月のRISEで山本真弘にKO負けするも、パンチでダウンを先取した曲者。その後、トレーナーのハンス・ナイマンが死去し、名門マイクスジムに移籍しヨーロッパで活躍。最近の試合を見たという工介も「パンチ力が格段に上がっている」と公開練習で評していた。

 1R、工介はサウスポー主体で時折スイッチしつつ、回って距離を取って左の前蹴り、ミドル、ローを的確にヒットする。だがまだ有効打は乏しく、2Rに入りヤクビが圧力を強めると、工介はクリンチを繰り返しイエローカードをもらってしまう。
 3Rには工介が右ストレートを当てた後に頭から突っ込みバッティングとなり、ヤクビは右まぶたを切りドクターチェックを受けるが、傷は浅い。工介はその後もクリンチを繰り返してしまい、ついにレッドカード減点1を宣告されてしまう。



 結局、この減点が響き延長ラウンドに突入するが、なんとしても復帰戦を白星で飾りたい工介の気迫がヤクビを上回り、左の三日月蹴りを効かせると、ミドル、ハイを当て続けヤクビを下がらせる。コーナーに詰めると、ボディへの膝蹴りでダウンを奪取。結局これが決め手となり工介が勝利。手こずりながらもなんとか復帰戦を白星で飾ることに成功した。


第4試合 スーパーフェザー級(-60kg) 3分3R(延長1R)
○郷州 力(PHOENIX/RISE 4位/60.0kg)
×一馬(MONSTAR GYM/RISE 8位/59.7kg)
判定3-0 (30-29/30-29/30-28)

 郷州は昨年10月の王座決定トーナメント準決勝で野辺に敗れて以来の試合。回って距離を取り続ける一馬になかなか攻撃を当てられない状況が続いたが、圧力を落とさず前に出続け、2R終盤には右フックをクリーンヒット。3Rも右フック、ミドル、膝を当て続け、危なげなく判定勝ちした。


第3試合 フェザー級(-57.5kg) 3分3R(延長1R)
○八神剣太(レジェンド横浜/J-NETWORKフェザー級王者/57.4kg)
×森本“狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラ葛西/RISE 2位/57.4kg)
判定3-0 (30-29/30-28/30-28)

 八神は一昨年に小山泰明を破りJ-NET王者になり、昨年7月にはNJKFでWBCムエタイ日本王者の笹羅歩に判定勝ちしている。森本は昨年12月のBigibangでは元NKB二階級王者の佐藤祐平を1R KOし波に乗る。八神はノーガードの変則スタイルから、左ミドルとインローを1Rは度々ヒット。2Rはスウェーしながらも時折森本のパンチを被弾してしまうが、3Rもバックスピンキックを終盤に連続で当てて好印象を残し、持ち味を発揮しながら勝利した。


第2試合 バンタム級(-55kg) 3分3R(延長1R)
×津田鉄平(新宿レフティージム/RISE 7位/55.0kg)
○優吾・FLYSKYGYM(FLY SKY GYM/RISE 11位、2015年RISING ROOKIES CUP同級優勝/55.0kg)
2R 1'19" KO (左ストレート)

第1試合 バンタム級(-55kg) 3分3R(延長1R)
×沙斗流(ラビカラ/RISE 8位/54.4kg)
○佐野貴信(創心會/RISE 9位/55.0kg)
1R 2'28" KO (ボディへの右膝蹴り)

オープニングファイト3 スーパーライト級(-65kg) 3分3R(延長1R)
×川島史也(BattleNation/RISE 8位、2015年RISING ROOKIES CUP同級優勝/64.8kg)
○橋本正城(LA GYM JAPAN/64.5kg)
3R 1'49" KO (パンチ連打)

オープニングファイト2 フェザー級(-57.5kg) 3分3R
○荒井崇博(C'rush/57.4kg)
×田口 尚(ドージョー☆シャカリキ/57.5kg)
3R 3'00" TKO (レフェリーストップ:左まぶたのカット)
※1Rにパンチ連打で田口に1ダウン、3Rにパンチ連打で田口に2ダウン

オープニングファイト1 バンタム級(-55kg) 3分3R
○佐藤 駿(PHOENIX/2015年KAMINARIMON全日本大会55kg級優勝/54.9kg)
×飯田 諒(TEAM SUN/54.8kg)
判定3-0 (30-26/30-26/30-26)
※クリンチ多用で飯田に減点2


 第4試合の後には、3月26日の後楽園大会への出場が決まっている裕樹(ANCHOR GYM/RISEスーパーライト級王者)、村越優汰(湘南格闘クラブ/元RISEバンタム級王者)がリングイン。裕樹が「昨年はザカリア・ゾウガリー、ユーリ・スマンスと戦い、対外国人1勝1敗でしたが、今年はより多くの外国人と戦い、RISEは凄いと思わってもらえる試合をします」、村越が「今年は絶対ベルトを取り戻します」とアピールした。


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