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小笠原瑛作、ISKA世界王者に。梅野源治、スアレックに完勝:9.6 後楽園

REBELS.52
2017年9月6日(水) 後楽園ホール
 ISKA K-1ルール 世界バンタム級王座決定戦で小笠原瑛作はフランク・グロスに2Rバックハンドブローでダウンを先取され、3Rはダウンの応酬となったが、4Rにバックハンドブローでダウンを奪い返し、1Rと5Rの攻勢でもポイントを取り判定勝ちした。梅野源治は日本人キラーのスアレックを蹴り主体の攻めで圧倒し判定勝ち。ラジャダムナン王座陥落後初戦を制した。
  レポート&写真:井原芳徳


第9試合 メインイベント ISKA K-1ルール 世界バンタム級(55kg)王座決定戦 3分5R
×フランク・“ジョヴァンニ”・グロス [Franck "Giovanni" Gross](フランス/ISKAオリエンタルルール世界フェザー級(57kg)王者/55.25kg→55.00kg)
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/REBELS 52.5kg級王者/54.95kg)
判定0-3 (山根46-48/センチャイ44-46/秋谷45-48)
※小笠原が王者に
※日本でのK-1ルールと異なり、片手でつかんでの攻撃は1回まで有効。フリーノックダウン。ラウンドマスト判定

 小笠原兄弟の弟・瑛作は、最近では昨年から始まったKNOCK OUTで活躍し、6月大会ではタイの強豪・ワンチャローンと死闘の末5R TKO勝ち。8月20日の大会でも韓国の選手に左肘打ちで2R TKO勝ちしたばかりだ。
 今回は知名度を高めてホームリングのREBELSに凱旋し、初のメインイベンターを任され、ISKA世界王座に挑むことになった。ISKAは5種類のルールで王座を認定し、同級では那須川天心が肘無しのオリエンタルルール、志朗がムエタイルールで世界王座を保持しており、先に活躍している彼らのポジションに近づく上でも絶好の機会となる。ちなみに9月11日が22歳の誕生日だ。

 対するグロスは12年にRISEで当時RISEバンタム級王者だった久保賢司と対戦し、3R左ボディでTKO負けしている。その後、半年から1年ほど自暴自棄になって格闘技を休んだが、再起後は14年7月にWBCムエタイ・インターナショナル・スーパーフライ級王座、同年にWFKBバンタム級王座、今年3月にISKAオリエンタルルール世界フェザー級王座を獲得するなど、幅広い階級で活躍している。現在29歳。サバット(靴を履いて戦うフランス式キックボクシング)のフランス王座も保持し、変則的な蹴り技や回転技も持ち味で、今回も活きることに。



 1R、開始すぐから瑛作がサウスポーから右ジャブと右前蹴りを放ちながら圧力をかけ、左ミドル、三日月蹴りをヒット。グロスは時折笑顔を浮かべ、右フックを一発当てる場面もあるが、ほとんど攻撃を受け続ける状態。終盤には瑛作が左ストレート、左ボディも当ててトータルで好印象を残す。
 だが2R開始まもなく、瑛作がパンチを連打しながら詰めると、グロスはすり抜けてコンパクトに体を回転させ、バックハンドブローを当ててダウンを奪取。公開練習でも見せていた技で流れを変える。瑛作のダメージは小さいが、その後はパンチに偏り、距離が詰まってクリンチも増え、和田レフェリーから注意を受ける場面も。



 3Rも接近戦でパンチが交錯する場面が多い展開。瑛作は左足を痛めており、バランスを崩す場面が時折あるが、随所で左ローを当て、グロスがバックハンドブローを放ってきた際に右フックを合わせてダウンを奪い返す。ところが終盤、またもグロスがバックハンドブローを当ててダウンを奪い返し、五分に戻すことに。(ジャッジの最終集計がバラついたのは、2選手のダウン分を2点ずつ引いたジャッジと、そうしなかったジャッジがいたためだろう)
 4R、瑛作が左ローを放つと、ローブローをグロスは訴えるが、ローキックのダメージ自体も溜まってきているため、実際のローブローのダメージかは怪しい状態。グロスは再びローブローを訴え、少しインターバルが設けられたが、再開後、瑛作はお返しとばかりバックハンドブローの奇襲を仕掛けダウンを奪い返す。グロスは足のダメージが溜まり、スリップが増え、クリンチで背中を向ける場面も多い。
 5Rもグロスはスリップや背中を向ける場面が多く、バランスが悪い状態が続く。その中で瑛作がミドル、ロー、パンチを随所でヒット。グロスも右フックを当てるが、ヒット数では差をつけられ終了する。



 荒れた内容となったが、4Rのダウンで追い越した瑛作が判定勝ち。ベルトを巻くと「皆さんの応援のおかげで勝てました。試合内容まだまだです。これからますます大きくなります。ありがとうございました」とアピールした。




第8試合 ムエタイ ライト級 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者、ラジャダムナン認定ライト級8位・元王者/60.7kg)
×スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/元ラジャダムナン認定フェザー級7位/61.10kg)
判定3-0 (和田49-48/山根50-48/秋谷50-47)

 梅野は5月17日にタイでサックモンコン・ソーソンマイに判定負けし、ラジャダムナン王座の初防衛に失敗して以来の試合。今後もラジャやルンピニーのベルトを目指す方針は変わらず、恩のあるREBELSのリングで再始動し、在日タイ人強豪相手に健在ぶりを示す。
 スアレックは昨年に翔・センチャイジム、雷電HIROAKI、前口太尊を圧倒し、3月大会では潘隆成と5R引き分け。6月の後楽園のREBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王座決定トーナメント一回戦ではピラオ・サンタナに1R KO勝ちしている。今回は梅野を倒し、日本で有名になることを目指し、2週間のタイでの特訓も敢行。10年ぶりという練習量で大一番に臨んだが、梅野の壁は厚かった。



 1R、懐の深い梅野が左ジャブを突きながらじわじわとプレッシャーをかけ、左右のミドル、ローを積極的にヒット。スアレックは蹴り足をすくったりしながらパンチ主体。どちらかタイ人かわからないような両者のスタイルの違いだ。
 2R開始すぐ、首相撲の展開になると、バッティングで梅野が眉間をカットしドクターチェックが入る。再開後、梅野は怒りがおさまらず、スアレックのハイキックをつかんで倒してから体に蹴りを入れようとし、センチャイレフェリーから注意される。その後も接近戦でパンチを連打し、逆にスアレックの肘を被弾する場面も。冷静さを欠く場面もあるが、随所でミドルを強打し、首相撲でも膝のヒットで上回り、僅差ながら好印象は残している。



 3Rも同様に梅野がミドル、膝を当て続けて優位に試合を運ぶが、スアレックは蹴り足をつかんでからパンチを当てたり倒そうとしたり、軸足刈りを決めたりと、多彩な切り口で打開を図ろうし、勝利への執念が伝わって来る。
 4Rも基本的に同じ構図で、少しスアレックは中盤疲れて来た様子を見せたが、終盤になると蹴り足をつかんでパンチを当て、空振り続きながらもバックハンドブローを狙い続け、観客を沸かせる。
 5Rも梅野が時折スイッチしながら左右のミドルを連打し、首相撲でも膝を連打し、スアレックを翻弄。終盤は手を広げてリングの中を走るムエタイスタイルでアピールもし、スアレックを寄せ付けず判定勝ちした。



 梅野はマイクを持つと、4月のKNOCK OUTのロートレック戦での怪我と、それを引きずって戦った5月のタイトル戦で新たに負った怪我について語り、「プロで初めて2連敗し、もうこれで終わりなんじゃないかと思ったけど、仲間たちは『まだ強くなれる』と激励してくれて、あきらめてくれなかったことがうれしかった」「今回も目も完治していないし、二重に見えて不安でした。勝って当たり前と思われるプレッシャーもありました」と話し、「僕の試合が良かったと思ってくれる人を1人ずつ増やしたい。これからも色んなことがあっても1個1個乗り越えていきます」とアピール。4分近くの異例の長時間のマイクで、正直な心境と感謝の気持ちをファンに伝えた。


第7試合 REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○鈴木真治(フジマキックムエタイジム/元J-NETWORK王者/63.40kg)
×杉本卓也(ウィラサクレック・フェアテックスジム/J-NETWORK 1位/63.50kg)
判定2-0 (和田28-27/山根27-27/センチャイ28-27)

 6月の後楽園でトーナメントがスタートし、鈴木と杉本はスアレックとの決勝の座を争うことになる。1R、鈴木が右ローを当てていたが、杉本は前蹴りを返し続け、終盤にはパンチの連打からの右ハイでダウンを奪取。その後も右ハイと右ストレートで鈴木を追い詰める。



 2Rも序盤、杉本がパンチの連打で先手を取るが、鈴木はしのぐと、自身もパンチを返しつつ、右ローを随所でヒット。少しずつダメージを蓄積させると、終盤、左のインローを当てた直後に右のロングフックをクリーンヒットしダウンを奪い返す。
 五分で迎えた3Rだが、流れは鈴木のほう。顔面へのパンチ、ボディへのパンチと膝、左右のローをうまく散らし続け、時折杉本の動きを止める。杉本もミドルを強打するが、最後まで鈴木がリズムを崩さず、まだまだ戦えそうなタフさを見せつけつつ終了。同時に場内からは自然と拍手が巻き起こる。



 藤原ジム出身者らしい底力を発揮し、見事逆転勝ちに成功した鈴木。「なんとか勝てたんですけど、杉本選手、いい選手でした。梅野選手がこの後スアレック選手とやるので研究します。僕はやることが決まっているので、どの試合でも一生懸命やるだけです」と謙虚に語り、後ろ2試合を意識し「皆さん、最後までキックボクシングを楽しんでください」と呼びかけた。


第6試合 REBELS-MUAYTHAIライト級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
×津橋雅祥(エスジム/蹴拳ムエタイ・スーパーフェザー級王者/61.15kg)
○ピラオ・サンタナ(ブラジル/メジロジム/60.6kg)
1R 1'56" KO (右フック)

 サンタナは6月のスーパーライト級王座トーナメント一回戦でスアレックに敗れたが、今回はパワーが活きるライト級で再来日。開始しばらくお互い慎重な戦いが続いたが、津橋が組んでの膝を当てていると、津橋の組み付き際に、背の低いサンタナが両腕を振り回しパンチをヒット。すると津橋がひるみダウン。津橋は笑顔を浮かべて立ち上がったが、ダメージは残っており、再びサンタナが組み際にパンチを連打し、右フックで豪快にマットに沈め、観客を沸かせた。大会終了後、後楽園ホールのビルの下のロビーで多くの観客から記念撮影を求められており、2度目の来日でファンの心をしっかりつかんだといえよう。



第5試合 REBELS-MUAYTHAIライト級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○良太郎(池袋BLUE DOG GYM/61.05kg)
×大谷翔司(スクランブル渋谷/61.00kg)
判定3-0 (秋谷29-28/センチャイ29-28/山根29-28)

 1R、しばらく蹴り主体だったが、中盤、大谷が距離を詰めてパンチを連打。打ち合いになると良太郎もパンチを当て返す。何度か打ち合いがあり、しばらく均衡状態が続いたが、2Rの打ち合いで、大谷が連続で当てるも、良太郎が当て返して右ストレートでダウンを奪うことに成功する。その後は首相撲の展開が増え、3Rは大谷が持ち直したものの、逆転の糸口は見いだせなかった。

 次の試合でサンタナが勝利後、良太郎も再びリングに上がり、にらみ合いを展開。サンタナは「REBELSの山口代表、チャンスをくれてありがとう。アイラブジャパン。次の試合もKOします」とアピール。良太郎は「オランダにベルトを流出させません。俺がストップします」と約束した。



第4試合 ムエタイ 56kg契約 3分3R
○ダウサコン・モータッサナイ [Dausakon Motasainai](タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/55.85kg)
×浜本‘キャット’雄大(クロスポイント大泉/56.0kg)
判定3-0 (秋谷30-27/和田30-27/山根30-28)

 浜本は6月のILFJラウェイで本場のミャンマー人を左ボディで3R KO。ラウェイを2試合経験し、ホームリングのREBELSに凱旋する。
 対するダウサコンはウィラサクレックの新顔の27歳。セコンドにはゴンナパーの姿も。試合が始まるとすぐ圧力をかけ、左ボディなどパンチ主体の攻めだったが、次第に右ミドルを強打するようになり、大きな命中音が響くと場内がどよめく。
 2Rも同様の流れで、左ミドルや膝蹴りも駆使。浜本の左右の脇腹が赤く腫れる。3Rには右ミドルから変化するような右ハイを浜本の首元に2度当てつつ翻弄。REBELSの観客にインパクトを残した。組み付いての攻撃はほとんどせず、肘も出さずに圧勝したため、K-1ルールへの適応性も高そうだ。




第3試合 ムエタイ スーパーバンタム級 3分3R
△炎出丸(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORK王者/55.25kg)
△森下翔平(M-BLOW KICKBOXING GYM/55.05kg)
判定1-0 (山根30-29/センチャイ29-29/和田29-29)




第2試合 ムエタイ フェザー級 3分3R
○浦林 幹(フリー/元J-NETWORKバンタム級王者/56.90kg)
×千羽裕樹(スクランブル渋谷/56.90kg)
判定3-0 (30-29/30-28/30-27)


第1試合 ムエタイ スーパーフライ級 3分3R
×佐藤仁志(新宿スポーツジム/52.0kg)
○JIRO(創心會/52.10kg)
判定0-3 (27-30/27-30/28-30)


オープニングファイト第3試合 ムエタイ フライ級 3分3R
○蓮沼拓矢(テッサイジム/50.80kg)
×阿部晴翔(DRAGON GYM/50.05kg)
判定3-0 (29-27/30-28/30-27)

オープニングファイト第2試合 ムエタイ スーパーバンタム級 3分3R
×中田ユウジ(STRUGGLE/55.25kg)
○ギッティチャイ・タツヤ(はまっこムエタイジム/55.30kg)
判定0-3 (29-30/29-30/28-29)

オープニングファイト第1試合 ムエタイ 57kg契約 3分3R
○三浦 翔(クロスポイント大泉/56.50kg)
×酒井洋一(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/56.65kg)
2R 2'24" KO

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