Home > REPORTS > パンクラス > コブラ会2週連続“足関十段”狩り。花井不満表明

コブラ会2週連続“足関十段”狩り。花井不満表明

PANCRASE 2008 SHINING TOUR
2008年5月25日(日)大阪・アゼリア大正
観衆:444人(満員/主催者発表)

 先週末三島が“足関十段”今成を破ったばかりのコブラ会。その翌週地元大阪で、ナンバー2の花澤と“真・足関十段”花井との因縁の一戦が実現。予想に違わぬ熱戦ながら、試合内容に不満を抱いた花井は、試合中に不規則発言を連発し場内を凍り付かせた…
第6試合 メインイベント ライト級 5分2R
○花澤大介13(総合格闘技道場コブラ会)
×花井岳文(Twist)
判定3-0(吉田20-18、梅木20-18、松宮20-18)



 コブラ会勢としては、先週末トップ三島がDEEPで“足関十段”の異名を取る今成を破って、ライト級王座を奪取したばかり。その翌週、今度はナンバー2の花澤が“真・足関十段”花井と対戦するというこの流れは、不思議な因縁を感じさせる。また、花井はその異名通り、グラップリング戦では足関節で絶妙の強さを誇って来た選手ではあるが、2005年のADCC日本予選決勝で、花澤の後輩にあたる三原秀美に一本負けを喫しており、単に渾名の語呂合わせに留まらない因縁対決でもある。

 ただ花澤といえば、徹底した押さえ込みで相手の光を消す“塩漬け”戦法で知られる選手でもあり、花井のように“動いてナンボ”のサブミッション狙いの選手には天敵的存在。花井が華麗な足関節で花澤に苦悶の叫びを上げさせるか、花澤が漬物石のように押え込んで花井に歯噛みの苦汁を味あわせるかが勝負の分かれ目となる。
 
 ホームの大阪でのメインイベントということもあって、花澤は一切の遊びを排した鉄板戦略。早々に花井をロープに押し込みテイクダウン。ハーフ状態で押え込んで密着、関節を狙いに行く寸分の隙も与えないため、花井は身動きができず、ただ側頭部にパンチを打ち込まれるだけの展開となる。ラスト一分のようやく立ち上がる事に成功して、さらに組み付いて来る花澤の首をフロントチョークに捉えるが、キャッチ状態までには持ち込めないままゴングを聞く。
 
 2Rも基本的展開は同じ。序盤のパンチの打ち合いで、花澤のパンチがヒットして一瞬花井の腰が沈むが、追撃は出来ず。引き込みで下になった花井を、花澤はハーフ状態で釘付けにして細かいパンチを重ねて行く。展開のないままマットを背負いつづける状況に焦れた花井が「足が空いてるんだから、横に付けよ!」と絶叫。さらに「マウントとってくださいよー!」と、畳み掛ける。廣戸レフェリーは、試合中の私語に対して「シャラップ!」と一喝。この不規則発言にカードの提示はなかったものの、花井の印象が悪化したのは事実。結局、ジャッジは花澤の徹底した押え込みに優勢を与え、コブラ会勢は「足関十段バスター」ぶりを発揮した。

 試合後マイクを取った花澤はテレ笑いを浮かべながら「相変わらず固めてしまって済みません。次の大阪では3Rやれる相手とランキング戦をお願いします」と次の九月大阪大会へのアピールを展開。その発言に過敏に反応したのか、花井は何かを叫びながら一旦は降りたリングに戻ろうとしたが、これは廣戸レフェリーに阻止されてしまった。思わぬヒールぶりで、観客を凍り付かせた花井だったが、試合後の非公式コメントでは、「プロの試合として、ああいう(動きのない)試合はどうかと思った。押え込んで勝ちだけ狙うならアマチュアでやればいい。僕は本業の仕事があって頼まれればプロのリングに上がる“日曜格闘家”だけども、お金を取ってお客さんに見てもらう試合で、勝ちだけ取ればいい、押え込んで相手を封じちゃえばいいって試合をやって面白いとは全然思わない。どうせ負けが付くなら、歩いてリングを降りられないような試合をやりたかった」と不満を表明。一方、花澤は「打ち合いに行けば良かったんでしょうけど、花井さんはどんな角度からでも潜って来る選手なので、やっぱり足関が怖いんでつきあう訳にはいかなかった。不満を感じる気持ちはよくわかるけど、それならば総合の技術をもっと勉強して来て欲しい」と切り返す。

 この両者の発言から見ても判る通り、プロフェッショナルに対する哲学、そしてリングに賭ける意識は、あきらかに180度位相が異なる。それぞれが理想とする試合のイメージを持ってリングに上がり、その思惑はほとんど一度も交錯することなく終わったと言えるだろう。ただ、格闘技とは己の理想を相手に押し付け合う競走でもある。“協力して一つの理想型を目指す”試合を展開してしまうと、試合のベクトルはぐっとプロレスの領域にシフトしてしまう。その意味で、「ワガママ」を押しきった花澤に今日の軍配を上げたのは、パンクラスと言う場の“輪郭”をデザインする、ジャッジ陣の競技優先の思想があらわれていたのだとも思う。

 事実、大会終了後の大会総括で坂本常務もこの試合に触れ、「昔、パンクラスにGRABAKAとかの外部の選手が上がり始めた時代に、こういう問題は選手とも色々議論したことがありますね。ただ勝つだけでいいのか。パイルドライバーみたいなプロレス技を出して勝つべきなのか、みたいな選手たちのこだわりもあって、安易に結論の出る問題ではないんですが。僕個人はああいう試合は嫌いじゃないですね」と語っている。

 「この試合は面白かったか」というエンタメ視線での評価は別れるだろうが、「相手の動きを制し、コントロールする競技」として、プロの技術と緊張感は十分感じられた一戦だった。




第5試合 セミファイナル フェザー級 5分2R
×武重賢司(パンクラス稲垣組)
○田辺宗右(錬志塾)
1R 3'44" K.O.

 田辺のスリップもあって再度上のポジションを得た武重だったが、田辺に下からフロントチョークを狙われる。何とか首を抜いて立ち上がると、アリイノキ状態の田辺に立つように促す。しかしこの狙いが裏目にでる。ブレイク直後の打ち合いを制した田辺が、左フックでアゴを打ち抜き、序盤優勢だった武重をK.O.で葬った。



null
第4試合 ミドル級 5分2R
○鳥生将大(パンクラスism)
×森川修次(チーム・クラウド)
1R 3'36" フロントチョークスリーパー

 パンクラス初出場の森川には、チームリーダーの秋山成勲がセコンドにつく。
 柔道家らしくロープ際での差し合いでは、重心の低いバランスの良さ、足払いの強さを感じさせた森川だったが、鳥生はヒザで抗戦。さらに小内を狙って来る相手に、鳥生はサイドスープレックスを仕掛け、アマレス出身者の意地を見せる。さらにコーナーに詰めての一瞬の隙をついてフロントチョークに成功。プロ入りして初となる一本勝ちで、故郷への凱旋を飾った。



null
第3試合 バンタム級 5分2R
×長谷川孝司(パンクラス稲垣組)
○島田賢二(パンクラスP'sLAB東京)
1R 1'58" K.O.

 前田吉朗がWEC、そして藤原大地もCageForceへと“出稼ぎ”に出ている今、稲垣組の不在を埋めなければならないのが長谷川の立場だが、その意識が逆に空回りしたのか、長谷川の前のめりな攻めが裏目に出た。序盤からハイキックをぶんぶん振り回して行った長谷川だったが、島田はその攻撃を見切って早いローをモモに打ち込む。さらにパンチの打ち合いとなったが、左のフックがジャストに長谷川のアゴを打ち抜く。朽木のように倒れた長谷川に、飛びかかってさらに追い打ちのパウンドを落とそうとした島田だったが、既に長谷川の意識は無く、K.O.勝ちが宣告された。



第2試合 ウェルター級 5分2R
○ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会&フリースタイルアカデミー)
×枝折優士(和術慧舟會TEAM VAMOS)
判定3-0 (吉田20-19、田中20-19、梅木20-19)

 おそらく、この日最も湧いたシーソーゲーム。重いローと右のジャブ、ストレートで前に出て来るストラッサーに対し、枝折もコンパクトなパンチのコンビで応戦。背格好も見かけも似た両者の、一進一退の攻防となる。若干、パワーと当て勘に勝るストラッサーの圧力が有利にも見えたが、一発一発が単発。その分連打で返す枝折の返しのパンチも十分利いている感がある。勝負が分かれたのは、グラウンドで再三マウントを奪い、パウンドを落として行ったストラッサーの攻め。枝折が粘っこいレスリングでポジションを奪い返そうとするが、際を制してストラッサーが押さえ込み、バックからスリーパーを狙う。嫌った枝折が横転してのがれても、ロデオ状態を維持してパウンドを落として行くストラッサー。下から三角を狙って、足の位置を上げて行く枝折。胸を上げてその枝折を突き放すストラッサー。身長178センチ同士の二人の攻防は、スピード感は無い分、ウェルター戦とは思えないごつごつした重量感が伴う。切れ目無く続くその攻防は、軽量クラスでの何倍ものエネルギーを消費するわけで、2R中盤以降、両者とも荒い息をつきながらの気力戦となったが、それでも最後までお互いの攻め手は止まらなかった。
 
 実際、この両者とも脳に送られる血に酸素が足りなくなり、意識喪失に近い状態であった。判定が下されてリングを降りた後、二人ともがほぼ同時に頭痛と吐き気を訴え、救急車で病院へ。同じ診察室でベッドを並べた二人は、ノーサイドの握手を交わしたという。




第1試合 ネオブラッド・トーナメント バンタム級準決勝戦 5分2R
×パンチィー山内(総合格闘技道場コブラ会)
○廣瀬 勲(ストライプル)
判定0-3(梅木19-20、松宮20-20(マスト:廣瀬)、吉田20-20(マスト:廣瀬))

 ネオブラッド準決勝戦。パンチィーは何と女子高生の制服で登場。ミニスカートの合間から例の恥ずかしいイチゴパンツのコスチュームを覗かせる、奇妙なパフォーマンスで場内をドン引きに追い込む。無論、彼の地元でもある大阪の観客は心得たもので、罵声を浴びせる事を楽しんでおり“ツカミはオッケー”状態であったが、これも当人に言わせれば、「これだけアホな事をやって、試合がしょぼかったらダメでしょ。背水の陣に自分を追い込んでいるんです」とのこと。確かにその意味で試合内容がよりシビアに問われる。
 
 積極的に上下の多彩なパンチを振って前に出てくる廣瀬に対し、パンチィはロー中心の蹴りとカウンターの右で応戦。リーチに勝る山内だったが、あえて廣瀬には打たせておいて、紙一重のスウェイで躱しながら、カウンターを当てて行く。若干、伝わりにくい攻防ではあったが、立ち技の攻防は、パンチを見切り、有効打数を重ねた山内が若干勝った感があった。ただ、2R後半タックルでテイクダウンを奪われ、パウンドを落とされるシーンが印象に残ったのだろう。ドロー判定ながらマストで二者の支持が廣瀬に入れられ、決勝進出者は廣瀬に決まった。




■ パンクラスゲート
第5試合 フェザー級 5分2R
×富田浩司(P's LAB大阪)
○船公圭一(夢想戦術)
1R 0'29" T.K.O.(レフェリーストップ/スタンドパンチ)

第4試合 フェザー級 5分2R
×山本龍之介(KO宇治MMAクラブ)
○三木隆正(相補体術)
1R 1'08" K.O.

第3試合 バンタム級 5分2R
○上嶋祐紀(和術慧舟會兵庫支部)
×古海顕信(グッドマンジム)
2R 2'10" T.K.O.(レフェリーストップ/グラウンドパンチ)

第2試合 フライ級 5分2R
○龍野真一郎(和術慧舟會兵庫支部)
×木橋拓也(慧舟會ヒットマン道場)※奥康輔(PUREBRED京都)から変更
1R 0'44" T.K.O.(レフェリーストップ/グラウンドパンチ)

第1試合 フライ級 5分2R
○小林稔昌(和術慧舟會兵庫支部)
×中原 渉(慧舟會ヒットマン道場)
2R 2'47" 腕十字固め

Home > REPORTS > パンクラス > コブラ会2週連続“足関十段”狩り。花井不満表明

 - PR - Martial World presents Gym Village
Gym Village でジムを探そう!
Gym Village おすすめジム

中野トイカツ道場
JR中央線・地下鉄東西線「中野」徒歩3分、丸ノ内線「新中野駅」「東高円寺駅」徒歩10分
入会金&月謝2ヶ月分無料! ボクシング、キックボクシング、レスリング、寝技、柔術、総合格闘技など初心者クラス充実! 平日7時~23時、年中無休!月謝8千円で中野、新宿、渋谷、高田馬場等の各店通い放題!

さらに詳しく

おすすめジム欄へのジム広告掲載について