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那須川天心、宮元啓介を飛び膝KO。梅野源治、スターボーイと引分:3.12 大田

NO KICK, NO LIFE 2016
2016年3月12日(土) 東京・大田区総合体育館
 那須川天心はBLADEトーナメントの幻の出場者だった宮元啓介と対戦。2Rにパンチの連打からの左飛び膝蹴りでマットに沈め「-55kg、僕、最強ですよね?」とアピールした。梅野源治は対日本人2連勝のタイ人・スターボーイと対戦。前回12月の肘でのKO負けを反省し、今回も肘を警戒していたが、3Rに肘をもらいダウン。4R以降挽回しドローに持ち込んだ。
  レポート:井原芳徳  写真:久保与志


第9試合 メインイベント 59.2kg契約 3分5R
△梅野源治(PHOENIX/WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者/59.2kg)
△スターボーイ・クワイトーンジム(タイ/元WPMF世界フェザー&スーパーフェザー級王者/59.0kg)
判定1-0 (小林48-47/大村48-48/玉川48-48)

 梅野は昨年2月の大田大会のメインを務め、元ラジャダムナンの2階級王者のルンラットに判定勝ちし、今回も強豪とのカードが用意された。
 スターボーイはこれまで2度来日。梅野がシントンノーイと引き分けた14年9月のスック・ウィラサクレックで、スターボーイは長嶋大樹をハイ気味の右ミドルで1R KOし、昨年3月のREBELSでSHIGERUに1R右肘打ちでTKO勝ちしている。
 梅野は12月23日のラジャダムナン創立記念興行でラジャの現ライト級王者のヨードレックペットと対戦し、優位に試合を進めながらも3Rに左肘をもらい逆転TKO負けを喫しており、そこからの再起戦。それ以前のゲーオ戦等、肘でやられる負けパターンを反省し「攻撃しながらディフェンスをいつも以上に意識しながら戦いたい」と前日計量で話していたが、今回もそのパターンでやられることに。



 1R、梅野が序盤から左の奥足狙いのローを連打すると、早くもスターボーイはぐらつく。中盤には首相撲となり、互いに膝をヒット。終盤スターボーイは構えをスイッチして梅野のローを防ぎ、ロープを背負いながら、SHIGERUを仕留めた右肘を振り、梅野を脅かす。玉川ジャッジのみ梅野にポイントをつけるが残り2者は10-10だ。
 2R、首相撲の展開が繰り返された後、スターボーイがロープを背負う時間が続く。梅野はパンチの連打を放つが、戦前の言葉通り、反撃を警戒してか深追いしない。その中で左の顔面狙いの前蹴りも絡め、ムエタイ的な巧さもきっちり印象付ける。小林ジャッジが梅野にポイントをつけるが、残り2者は10-10だ。



 3Rもスターボーイがロープを背負い続けるが、中盤、梅野が右アッパーを放った直後、そのまま左フックを放つ形で組もうとしたところでスターボーイの右肘が炸裂し、梅野がダウン。立ち上がるもふらついており、首相撲でなんとか持ちこたえる。そして回復すると、果敢にパンチ、肘で打ち合うと、右肘の相打ちとなり、梅野は前頭部、スターボーイは右まぶたを切り、両者ドクターチェックを受ける。試合は続行し、スターボーイが2ポイントを取る。
 4R、逆転を狙う梅野は序盤から右アッパー、右肘のラッシュを仕掛ける。途中、首相撲の展開で寸断されるものの、そこでもスターボーイの体力を削り、中盤以降は右アッパーと右肘をクリーンヒットとはならないが当て、スターボーイを追い詰める場面も。終盤、スターボーイの右まぶたに再びドクターチェックが入る。ジャッジ3者とも梅野にポイントをつける。



 5Rも梅野が右アッパー、右フックといったパンチで、逆転を狙う展開。だがスターボーイも首相撲で梅野を捕まえ、数度梅野を倒してみせる。タイならスターボーイが評価されても不思議ではない展開だ。小林・大村ジャッジは梅野につけるが、玉川ジャッジは10-10だ。
 結局、2Rに梅野にポイントをつけた小林ジャッジが梅野を評価したが、残り2者はドロー。梅野が3Rの2失点を4R、5Rに取り返すに留まる形になった。

◆梅野「またやっちゃったな、って。相手の攻撃を気を付けて自分の攻撃を当てると、試合前に言っていたんですけど、1Rから思ったように動かず、雑な攻撃からカウンターをもらい、言っていたことができませんでした。タイでみんな、僕に肘を合わせろと言っるたみたいですね。狙われているにしても、距離感を気を付けたんですけど、ぶん回すような、前のめりの肘を打って来て、想像以上に伸びて来ました。
 それにしても雑な攻め方だな、と。なんでこんなに遅いのかな。パンチ、蹴り。反応良くないし、という中で焦りが出ました。パンチも下半身に力が入らず、当たっても倒せない。(減量の)水抜きの段階でいつも以上に体重が残っていて、今までで一番キツかったので、影響しているかもしれないですけど…。
 でも単純に、調整ミスというか技術不足ですね。もっと頭を使わないと。盛り上がる試合をするのは当たり前で、その中で勝たないと。もっと考えないと、タイでは結果を残すのが厳しいですよね。みんなタイ人が僕のパンチと奥足のローを気を付けていて、ある程度のレベルになると当たらないんですね。今までならフェイントに引っかかってくれたんですけど、在日タイ人もみんな知っているので、攻め方、練習の仕方を変えないといけないと思いました」


第8試合 セミファイナル 55.4kg契約(肘無し) 3分5R
○那須川天心(TARGET/RISEバンタム級(-55kg)王者、BLADE FC JAPAN CUP 2015 -55kg優勝/55.3kg)
×宮元啓介(橋本道場/WBCムエタイ・インターナショナル&INNOVATION日本スーパーバンタム級王者/55.6kg→55.4kg)
2R 0'26" KO (左飛び膝蹴り)

 那須川が優勝した昨年8月のBLADEの-55kgトーナメントに宮元もエントリーしていたが、拳の負傷で欠場していた。宮元も那須川と並ぶ優勝候補に挙げられており、幻の決勝とも言えるような試合が実現した。
 那須川は2年前に高校に進学してRISEでプロデビュー以降、両手でつかんでからの膝蹴りは1回しか認められないルールでの試合しかしていない。だがジュニア時代にはM-1、WINDY、ムエローク等のタイトルを総なめにし、首相撲からの動きは体に染みついているはずで、対応は問題ないだろう。



 1R、那須川はサウスポー、宮元はオーソドックスに構え、那須川は左のインロー、ハイ、左ボディ、宮元は右ミドル、ローを当て、那須川の手数が少し上だが、まだ慎重な出だし。終盤、首相撲の展開で互いに膝を当て、那須川も対応できている印象だ。ジャッジ2者が那須川にポイントをつける。
 2Rに入ると、那須川はいきなり勝負に出る。プレッシャーを強め、宮元を下がらせると、左ストレートをヒット。一瞬ながらも宮元の動きが止まると、隙を逃さず那須川は左右のフックを連打。宮元はブロックしているが、その隙間から何発も当たり続ける。それもで宮元は持ちこたえていたが、那須川が数十発パンチを打ち込んだ後、左の飛び膝蹴りを横から滑り込むように宮元のアゴにクリーンヒット。ダウンした宮元は立ち上がれず、那須川のKO勝ちとなった。



 那須川は「こんな早く終わると思っていなかったです。前回の試合(1月のRISE)で判定勝ちになって、ちょっと焦ってたというか、余裕ぶってたので、今日は冷静に戦って、最後に倒してやろうという気持ちで戦いました」と試合を振り返った。
 さらに今後について聞かれると「-55kg、僕、最強だと思うんで。僕、最強ですよね?」と観客に呼びかけると拍手が起こり、「誰とでもやるんで、かかってこいやって感じです。逃げてる相手には興味無いんで」と、以前那須川が対戦要求していたK-1 WORLD GP -55kg王者・武尊を意識したアピールを繰り広げた。那須川は3月26日のRISEのISKAオリエンタルルール世界バンタム級(-55kg)王座決定戦を控えているが、体調は問題なさそうだ。

 主催のRIKIXの小野寺力会長は、大会で最も印象に残った選手として那須川を挙げ「経験が無いので今日は肘無しでしたけど、今日の活躍を見たら、肘有りのルールでやらせてみたいですね。ポテンシャルを考えたらできるタイのトップといきなりぶつけてもいいぐらいです。口説きます」と、那須川のセンスにほれ込んでいた。


第7試合 59.5kg契約 3分5R
×町田 光(橋本道場/WPMF世界&INNOVATIONスーパーフェザー級王者、REBELS 60kg級王者/59.4kg)
○森井洋介(ゴールデングローブ/元WBCムエタイ日本&WPMF日本フェザー級王者/58.7kg)
4R 0'03" TKO (ドクターストップ:右脛の裂傷)

 町田は居合い抜きの動作を応用した必殺技“居合パンチ”を持ち味にしつつ、首相撲や膝も使いこなし、昨年9月にはナーカー・ゲーオサムリットに肘でTKO勝ちしてWPMF世界タイトルを獲得。12月はライト級の高橋幸光に肘でTKO負けしたが、今回は本来の階級に戻り、国内トップクラスとの戦いで真価が問われる。
 対する森井は昨年2月のNO KICKで元ルンピニー認定バンタム級王者のデンサイアムに判定勝ち。その後はシントンノーイ、ピンサヤームといった強豪に連敗したが、沖縄、オーストラリアでの試合ではKO勝ちしており、10か月ぶりの首都圏での試合で健在ぶりを示したいところだ



 1R、両者とも左ジャブを突きながら右ローを当てるパターン主体の展開。まだ均衡状態で差は乏しいが、町田のほうが少しだけ左ジャブのリズムをうまく使えている印象だ。2Rに入ると、町田は左ボディ、右膝蹴りを効かせつつ、左ジャブを駆使しながら左のインローも多用するようになり、右ローと絡めて森井をぐらつかせ攻勢に。終盤には当たらないものの居合ポーズからのパンチを繰り出し、場内を沸かせる。

 3Rに入ると町田は居合ポーズからの右膝蹴りといったパターンを決めたりしつつ、そのペースを維持し続けていたが、終盤、森井に右肘で額を切られドクターチェック。理由は不明だが(ローを蹴りすぎた影響か?)、右スネも割れて大量に出血している。その時はスネのチェックは無かったが、4R開始直後のドクターチェックで右スネの骨が見えていることが判明しドクターストップ。町田は無念のTKO負けとなってしまった。森井は「内容が全然しょぼかったんで、それでも勝てて良かったですけど、次回期待に応えられるような試合します」と淡々と話し、喜びは今一つといった様子だった。




第6試合 65.5kg契約(肘無し) 3分5R
○ザカリア・ゾウガリー(オランダ/メルヴィン・ファイト&フィットネス/SB世界スーパーライト級(-65kg)1位、S-cup世界65kg'14準優勝/65.1kg)
×水落洋祐(はまっこムエタイジム/REBELS 65kg級王者、元WPMF世界ライト級暫定王者/65.5kg)
5R 2'28" TKO (ドクターストップ:左飛び膝蹴りによる額のカット)

 水落は過去にWPMFとWBCムエタイの日本王座、WPMF世界暫定王座を獲得。昨年12月のSBでは元SB日本スーパーライト級王者・MASAYAに逆転勝ちし、1月のREEBLSでは憂也をと引き分け、肘無しルールのREEBLS王座を初防衛している。
 シュートボクシング(SB)で猛威を振るうゾウガリーは1月のRISE後楽園ホール大会で吉本光志の引退試合の相手を務めたが、2R序盤にボディへの左膝蹴りをもらってスタンディングダウンを宣告された後に嘔吐しTKO負け。SB協会によるとウィルス性の胃腸炎を感染していたことが試合後の検査で判明したというが、ゾウガリーは自らの調整不足と反省しているといい、2か月足らずの間隔で再来日し汚名返上を狙う。



 1R、水落の圧力をかわしつつ、ゾウガリーが左ボディ、右ハイ、右ストレート、右ボディのヒットを少しずつ上げて行き、右ストレートでぐらつかせる。するとゾウガリーが飛び膝も絡め、パンチラッシュで水落をダウン寸前まで追い詰める。
 だが2R、水落は息を吹き返すと、中盤まで均衡状態を維持し、終盤に入り右ストレートを当て、左ボディも絡めてのラッシュでゾウガリーを後退させる。最後のほうにはゾウガリーも右ストレートで水落をぐらつかせる。ジャッジは三者三様にで、北尻ジャッジはゾウガリー、大成ジャッジは水落、大村ジャッジはドローとつける。
 3Rになると水落は首相撲からの膝、左ボディでゾウガリーの体力を削りつつ、中盤に右ストレートと右アッパーを連打。終盤まで攻撃は続かないが、ゾウガリーも返せず、水落ペースが続く。
 

 
 4Rは水落が左ボディ、膝を当てつつ、右ローも連打。ゾウガリーは肩で息をして疲れてきた様子だ。5Rに入るとゾウガリーがマウスピースを吐き出して遅延行為をするように。水落は持ち前の持久力を発揮し、逆転可能な流れとなったが、1分を切ると、ゾウガリーが二段蹴りの形で飛び膝をヒット。1回目は当たりが浅かったが、再び飛び膝を放つと、水落は額を切られドクターストップ。ゾウガリーが瀬戸際で逆転勝ちした。


第5試合 62.5kg契約 3分3R
×大月晴明(キック スターズ マスクマン/元Krush -60kg王者、元WPKC世界ムエタイ&全日本ライト級王者/62.4kg)
○前口太尊(PHOENIX/J-NETWORKライト級王者/62.5kg)
3R 0'47" TKO (レフェリーストップ:右肘打ちによる頭部のカット)

 前口は梅野源治の同門のハードパンチャーで、昨年8月に高橋幸光を下し-NETWORKライト級王座を奪還すると、11月のNO KICK, NO LIFE渋谷大会で元新日本キック暫定王者の中尾満をKO。1月24日のREBELSではムエタイオープン王者の翔・センチャイジムもパンチでKOし絶好調だ。
 大月は昨年9月のREBELSでヤスユキに3R TKO負けしてから半年ぶりの試合。現在42歳で、目標としていたヤスユキ戦前には負ければ引退と公言していたが、リベンジへの思いを断ち切れず、今回から再始動する。



 1R、大月はいつものように度々スイッチしつつ、ガードを下げ、独特のリズムを作るが、前口は動じず、細かく左ジャブなどでフェイントを仕掛けながら、右ローや右ストレートをコツコツと当てる。大月は左ボディを時折当てるが、まだ当たりが浅い印象だ。
 2R、前口が左ボディを当てて大月をコーナーに下がらせてから、パンチの連打でチャンス。その後もパンチの連打で下がらせてから右膝もボディに突き刺し、コーナーに詰めて右肘を連打すると、大月が前頭部から出血しドクターチェックが入る。



 再開後、前口にパンチを打たせて大月が打ち合いに誘い込むが、大月の出血が再び激しくなり、再びドクターチェック。これも再開後、大月はノーガードで挑発してパンチと右ハイをもらっても倒れず。その流れで打ち合いに持ち込んで右フックを強打し、大月が「肉を切らせて骨を切る」戦法で観客を沸かせる。
 しかし3Rに入ると、前口がパンチの連打の後に右肘を再びクリーンヒットすると、小林レフェリーが大月の頭部の傷を気にしてか、ついにストップ。前口がここ最近の成長を見せつけ、大物食いに成功した。


第4試合 63kg契約 3分3R
×SHIGERU(新宿レフティージム/元WPMF世界スーパーフェザー級暫定王者/63.0kg)
○セーンアティップ・ワイズディー(タイ/元ラジャダムナン認定フェザー級6位/63.0kg)
判定0-2 (小林28-29/玉川30-30/大村29-30)

 SHIGERUは顔面とボディへ打ち分けるパンチ、セーンアティップは左右のミドルと首相撲からの崩しを多用する構図。2Rになるとその応酬が激しさを増し、均衡状態だったが、3Rはセーンアティップが上記の技を度々決めて主導権を握り、判定勝ちした。


第3試合 63kg契約 3分3R
△佐藤 琉(エイワスポーツジム/63.0kg)
△長谷川健(RIKIX/63.0kg)
判定1-0 (30-29/29-29/29-29)


第2試合 ウェルター級 3分3R
△KENGO(RIKIX/66.68kg)
△遊佐隆介(チームサムライ/65.7kg)
判定1-1 (30-29/29-30/29-29)


第1試合 58kg契約 3分3R
×立嶋篤史(ASSHI-PROJECT/元全日本フェザー級王者/58.0kg)
○藤野伸哉(RIKIX/57.8kg)
判定0-3 (28-29/28-30/29-30)


中継


FIGHTING TV サムライ 3月24日(木)22:00~24:00

東京ローカル局「TOKYO MX TV」、スマホアプリ「エムキャス
 3月31日(木)・4月7日(木)深夜24:00~24:30

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