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梅野源治、WBCムエタイ・インター王座獲得も「最低の試合でした」:4.13 後楽園

NJKF 2014 3rd
2014年4月13日(日) 後楽園ホール
 昨年11月にラジャダムン、今年2月にルンピニーと、2大スタジアムの元王者をKOし波に乗る梅野源治。今回はタイの強豪とも豊富な対戦経験のあるアイルランド人、スティーブン・メレディとWBCムエタイ・インターナショナル・スーパーフェザー級王座を争い、大差の判定勝ちをおさめたものの「自分の中では最低の試合でした。ただ勝ちに行っただけで」と反省した。
  レポート&写真:井原芳徳


第11試合 WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーフェザー級王座決定戦 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/元WPMF世界王者/59.65kg→58.97kg)
×スティーブン・メレディ [Stephen Meleady](アイルランド/11位、WMCヨーロッパ王者/58.35kg)
判定3-0 (プアナイ50-47/大澤50-46/竹村50-46)
※梅野が新王者に

 WBCムエタイのインターナショナル王座はタイ在住のタイ人以外が取れる王座で、日本王座よりも上、世界王座の下のグレードとなる。メレディは戦績43戦31勝12敗。タイ・バンコクのジッティジムを3年前から練習拠点にし、アイルランド人で初めてルンピニースタジアムのランキング入りした。WBCムエタイではタイ人以外では最高の11位にランクインしている。梅野が2012年に2度戦い2戦目でリベンジしたルンピニーランカーのゴンナパーとも、メレディは同じ2012年に戦ったことがあり、右膝蹴りでKO勝ちしている。他にも敗れはしたものの、ルンラウィー・サシプラパー、セクサン・オー・クワンムアン、サムエー・ガイヤーンハーダウジムといった強豪とも対戦経験がある。

 対する梅野は最近では昨年11月に元ラジャダムナン王者のゴンサヤームを右アッパーで2R KOし、2月には元ルンピニー王者のポンサネーを肘で切り裂き4R TKO勝ち。前日計量後の調印式で梅野は「世界のベルトを取りたいので落とせない一戦。タイ人以外に苦戦してられないので、圧倒的に差を見せつけたい。同じ大会に出る他のチャピオンとのレベルの違いを見せます」と豪語していた。



 梅野は1R開始すぐから左右のローを当てて先手を取り、首相撲に持ち込むと離れ際に左肘を当て、メレディの蹴り足をつかんでパンチを当て、終盤には左の肘でメレディの右まぶたを切り裂く。2Rもパンチ、蹴り、肘でまんべんなく攻め込むと、中盤にメレディの出血が激しくなりドクターチェックが入る。再開後もパンチとローを的確に当て優勢。あらゆる局面でメレディを上回ってみせる。
 


 だがメレディも3Rから底力を発揮。首相撲の展開では膝のヒット数では梅野を上回り、ミドルの打ち合いでも一歩も引かない。4Rは梅野がメレディの蹴り足をつかんでのパンチ、相手の蹴りの打ち終わりのパンチ、首相撲での崩し、組みつき際での右肘打ちなどで見せ場を作り続け挽回するが、メレディは両まぶたを切って血だるまになりながらも体力をなかなか切らさず、随所で膝蹴りをお返し。5Rは梅野が右ミドルを連打しても前に出続け、パンチや膝で応戦を続ける。



 5Rが終了すると、梅野は四方に頭を下げ、納得がいかない様子の表情を浮かべる。判定勝ちを宣告された後も、表情は曇ったままだ。失点を許さず、大差をつけての完勝だが、梅野は「他のチャンピオンと差をつけられる内容で、誰が見ても面白い試合をしたかったんですけど、言ってるのと逆の試合をしてしまったんで、応援してくれた人たちに申し訳ないです。すみませんでした」と謝罪し、「WBCの世界のベルトは軽量級では外人(=タイ人以外)は誰もまだ取ってないんで、誰もやったことがないことを僕がどんどんやっていきたいです。口だけにならないよう努力していきますんでこれからも応援よろしくお願いします」と話した。

◆梅野「練習でやったことを一切出せなかったですね。昨日計量オーバーしたんですけど、それが原因で動きが悪かったってことは無いと思うんで。今日の試合は自分の中では最低の試合でした。ただ勝ちに行っただけで。ポイントだけ取って、無理して行かなかったし。1R目から変に焦っちゃってましたね。相手はムエタイスタイルですけど動きが独特でわかり辛かったってのもあったんですけど、難しく考えすぎちゃって、動きが悪くなったのかな、って。

 膝も肘もあんまり出せなかったし、打てるタイミングがわかってても打てなかったり、打ってもバランスが悪かったり。ミドルもスピードが遅かったし。大きいこと言えるレベルの試合できなかったんで、本当に反省ですね。
(左足の甲を腫らし、スネを切っているが?)甲は3R目ですね。肘を何回か蹴っちゃって。4R我慢して蹴ってたんですけど、また同じところ当たっちゃったんで、5R目は右ミドルに変えて。スネも怪我があったんで右に変えました。
(これから直したいところは?)トレーナーからも今回はパンチも蹴りも膝も対処もテクニックも凄くついてきたと言われて、自分で感じる部分があったんで。パンチだけ、蹴りだけ、首相撲だけ、肘だけとかじゃなくて、全体的に総合的にまだまだ上げられる要素はたくさんあるんで。あとは試合運びですね。今回ひどかったんで。経験がまだ足りないんで。やり辛い相手ならこういう風にしようとか、経験があれば焦らないと思うんで。30戦ちょっとしかまだやってないんで、もっと試合をどんどんやって、それが一番強くなるのかな?って思いましたね。とにかく経験不足です」


第10試合 WBCムエタイ日本スーパーフェザー級王座認定試合 3分5R
△バンセン・サシプラパー(タイ/58.00kg)
△中嶋平八(誠至会/ISKAムエタイ世界王者/58.6kg)
判定1-1 (竹村49-48/谷本47-48/大澤48-48)
※新王者は保留
※中嶋が勝利した場合のみ王座に認定される。

 中嶋は狂平(武勇会)の持つ王座に挑戦予定だったが、狂平が手の骨折により欠場。本人から王座返上の申し出があり、代わりに中嶋が勝利した場合のみ王座に認定される試合が行われる。新たに中嶋の対戦相手となるバンセンは105戦62勝(11KO)31敗12分の29歳。治政館のトレーナーだ。中嶋は2010年にも同様の認定試合に臨んだが、デンサイアム・ルークプラバーツに判定負けしており、再度のチャンスをものにしたいところだったが、今回も苦戦してしまう。



 急遽相手に選ばれたバンセンだが、試合前のワイクルーは中嶋よりもしっかりと踊り、モチベーションは高そう。2Rまで中嶋の右ローをもらって足を引きずるが、なかなか倒れず、3Rには右ストレートをクリーンヒットして中嶋に膝をつかせる。多賀谷レフェリーはなぜかダウンを取らなかったが、ダメージは明白で、その後もバンセンがパンチで中嶋を苦しめ、ラウンド終了間際には中嶋の左ボディフックのカウンターで左フックをクリーンヒットしダウンを奪う。
 4R以降はバンセンも失速し、中嶋は5Rに右ハイ、右ローで攻め立てるが、KOはできず。判定は三者三様となりドロー。3Rが2ダウン扱いなら中嶋が負けだった内容だった。


第9試合 70kg契約 3分3R
○宮越宗一郎(拳粋会/WBCムエタイ日本スーパーウェルター級王者/69.95kg)
×アーサー雅仁(習志野ジム/INNOVATIONスーパーウェルター級王者/69.4kg)
判定3-0 (竹村30-28/大澤30-28/多賀谷30-28)

 アーサーは昨年12月に廣虎を破ってINNOVATION王座を獲得したばかり。宮越兄弟の兄・宗一郎は昨年9月、その廣虎を下しWBCムエタイ日本王座を防衛して以来の試合。大会前のインタビューでは「パンチの自信がつきました」と話していたが、その豪腕を連打しアーサーを2R以降は圧倒。左右のハイキックもクリーンヒットする。3Rには打ち合いで左肘を当てアーサーをぐらつかせ、パンチで圧倒したものの、ダウンは奪えなかった。




第8試合 中須賀芳徳 引退エキシビションマッチ 3分1R
―中須賀芳徳(OGUNI GYM/元WBCムエタイ日本スーパーフェザー級王者)
―桜井洋平(Bombo Freely/元WFCAムエタイ世界ライト級王者、真王杯60kg優勝)
勝敗無し

 中須賀は2001年10月にデビューし、06年の真王杯60kg級トーナメントに参戦すると、当初はノーマークの存在であったが決勝まで進出。当時バリバリのエースだった桜井にわずか37秒でKOされてしまったが、最後のリングで再び肌を合わせることになった。真王杯後の中須賀は10年にTURBOを下しWBCムエタイ日本王座を獲得。石川直生町田光といった実力者を降し、2度の防衛を果たしている。通算戦績31戦22勝(7KO)9敗。



 エキシでは中須賀の先輩であるTOMONORIがレフェリーを務め、かつてNJKFの名物リングアナだったコンタキンテさんも復活。桜井が序盤、右のハイやミドルを度々当てて、キレのある動きで場内をどよめかせたが、次第に中須賀もエンジンがかかり、左ミドルや左ストレートをヒットし挽回した。
 引退セレモニーで中須賀は「応援してくださった皆様に感謝いたします。今後はキックと全然違う道でがんばりますが、陰ながら支えていきます」と話した。


第7試合 米田貴志 引退エキシビションマッチ 3分1R
―米田貴志(OGUNI GYM/元WMCインターコンチネンタル・スーパーバンタム級王者、NJKFバンタム級王者、真王杯55kg級優勝)
―国崇(拳之会/ルンピニー認定スーパーバンタム級10位、WBCムエタイ・インターナショナル王者)
勝敗無し

 米田は2001年4月にデビューし、04年のWMCインター王座獲得を経て、06年にはラジャダムナン現役王者であったタップナーをローでKO。キャリア随一の金星を上げる。その後は真王杯55kg級優勝、NJKF王座を獲得。通算戦績34戦22勝(11KO)10敗2分。最後の相手を務める国崇は、07年の3度目の対戦で初勝利を上げる事ができたライバルだ。
 エキシで米田はサウスポーから得意の左のミドル、ローを何発もヒット。国崇も容赦なく左ボディフック、右フック、バックハンドブロー等を叩きこみ、実戦と変わらぬ激しい打ち合いで米田を送り出した。
 引退セレモニーで米田は「悔いはありません。100%やりきりました。応援していただいた方がいたからこそ充実した選手生活を送ることができました。今、バレリーキックボクシングチームで世界に通用する選手を育成しています。今後もキックボクシングに携わっていきます」と話した。
 



第6試合 NJKFフライ級タイトルマッチ 3分5R
×貴センチャイジム(センチャイムエタイジム/王者/50.8kg)
○ニモ(キングジム/1位/50.8kg)
3R 1'34" TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる左まぶたのカット)
※ニモが新王者に

 貴とニモはこれまでに2度対戦しており、戦績は貴の1勝1分。昨年2月のフライ級王座決定戦で貴はニモを退けて王座に就いており、ニモにとってはベルトとリベンジを懸けての第3戦となる。ニモは試合前のインタビューで「あまり長丁場になるとあっちの作戦通りになってしまう」「相手の想像以上のスピードとパワーで初回からバンバン行って、早い段階で行けるんじゃないか」とコメントしていた。

 1Rは静かな立ち上がりだったが、2Rに入ると序盤から左フックをクリーンヒットさせて主導権を握り、右肘で貴の左まぶたを切り裂く。貴も首相撲でニモをつかまえ膝を連打し挽回したが、3Rにはニモが首相撲をふりほどき、右肘をクリーンヒット。貴の傷が広がり、ドクターチェックが入る。再開したもののニモが左フックを当てると出血が止まらなくなりドクターストップ。ニモがほぼプラン通りの試合運びでリベンジを果たし、新王者となった。




第5試合 NJKFスーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○大和大地(大和ジム/王者/58.8kg)
×鈴木翔也(OGUNI GYM/1位/58.55kg)
判定3-0 (竹村49-47/大澤50-47/ポアナイ49-46)
※大和が防衛

 両者は2012年に実施された「NEW JAPAN WARS 2012」決勝で戦い、大地が勝利し、その後王者となった。1Rは鈴木が右ロー、左ミドルを的確に当てて優勢だったが、2Rに入り大地が右アッパーをクリーンヒットさせると、以降は右ロー、膝蹴りを当て続け主導権。3Rは右ストレートで鈴木をのけぞらせ、中間集計で(30-29/29-28/29-29)と優位に立つ。
 4Rにはスリップした際に右足をひねったか?すぐ立ち上がれない場面もあったものの、痛みをこらえて攻めつづけ、5Rは右フック、右ロー、左右の膝を何発も当てて鈴木を圧倒。文句なしの判定勝ちで王座防衛を果たした。
 試合後の大地は最近亡くなったという祖父と祖母の遺影を掲げ、勝利者インタビューでは「今回でプロとして一区切りをつけようと思いました。おじいちゃんとおばあちゃんも見守ってくれていたと思います」と、突如引退を表明した。
 



第4試合 NJKFウェルター級王座決定戦 3分5R
○健太(E.S.G/1位/66.6kg)
×DAI(誠至会/2位/66.68kg)
2R 0'51" KO
※健太が新王者に

 健太は70kgのK-1 MAX目指し、スーパーウェルター級に階級を上げていたが、昨年後半からウェルター級にカムバック。7月のWBCムエタイ日本ウェルター級王座挑戦者決定トーナメントでは、J-NETWORK王者の大竹将人に判定負けを喫している。
 今回は1R序盤こそDAIに首相撲で崩されたものの、逆に崩し返してみせ、終盤から右ロー、右フック等を当ててじわじわと主導権。2R、ローや膝を当てた後、右肘打ちで一発でKOしてみせた。
 試合後の勝利者インタビューで健太は「このベルトは6年前にも取ったベルトなので自己嫌悪がひどいです。ネクストステージの切符として、これからも精進して頑張ります」とコメント。早くもWBCムエタイ日本王座奪取を見据えていた。
 





第3試合 NJKFスーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R
×波賀宙也(立川KBA/王者/55.34kg)
○裕センチャイジム(センチャイムエタイジム/1位/55.34kg)
判定0-3 (竹村47-49/多賀谷47-49/大澤46-50)
※裕が新王者に
※2R左フックで波賀に1ダウン

 スーパーフェザー級同様、この試合も「NEW JAPAN WARS 2012」決勝の再戦。前回敗れている裕(ゆうや)だが、1Rからサウスポーの波賀の蹴りに合わせて左ストレートを的確にヒット。1Rにダウンを奪うも、プアナイレフェリーにダウンと認められないハプニングもあったが、2Rに蹴りのカウンターで左フックを当て、今度はダウンと認められる。3R以降は波賀も首相撲の攻防で優位に立ち、5Rには肘と膝で反撃したものの、失点を埋められず。裕が30戦目で念願の初タイトル獲得を果たした。




第2試合 65kg契約(肘無し) 3分3R
○テヨン(キングジム/NJKFスーパーライト級王者/64.7kg)
×緒方 惇(チーム緒方/65.0kg)
1R 2'13" KO (右ハイキック)


第1試合 58kg契約 3分3R
×アトム山田(武勇会/元WMAF世界スーパーフェザー級王者/57.7kg)
○MOMOTARO(OGUNI GYM/NJKFフェザー級3位/57.8kg)
判定0−3 (29-30/28-29/28-30)

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