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日中対抗戦は中国勢の勝ち越し。瑠輝也、鮮烈飛び膝KO勝ち:7.16 後楽園

Krush.77 ~日本 vs 中国・6対6全面対抗戦~
2017年7月16日(日) 後楽園ホール
 K-1ライト級王者・ウェイ・ルイ擁する大東翔クラブ勢を中心とした中国の6選手が襲来。瑠輝也がウェイのライバル、ドン・ザーチーを1R飛び膝でKOし、佐野天馬もユン・チーを右ローで攻略し白星を奪ったが、卜部弘嵩、小宮由紀博、渡部太基、里見柚己は中国勢のパワフルな攻めに押され判定負け。中国勢の4勝2敗の勝ち越しで終わった。
  レポート&写真:井原芳徳



第8試合 日本vs中国・6対6全面対抗戦6 -60kg Fight 3分3R(延長1R)
○ジェン・ジュンフェン [Zheng Junfeng](中国/中国野狼クラブ/北京武状元60kg級トーナメント優勝/60.0kg)
×卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級(-60kg)王者、元Krush -60kg王者/60.0kg)
判定2-0 (長瀬30-29/朝武29-29/勝本29-28)

 目まぐるしい経済成長を背景に、近年急速に進化を遂げる中国のキックボクシング界。武林風、クンルンファイトといったビッグイベントが世界から強豪を集めているが、かつては噛ませ犬的な扱いを受けて来た中国の選手たちも大幅にスキルアップし、今年2月のK-1 WORLD GP初代ライト級(-62.5kg)王座決定トーナメントでもウェイ・ルイが優勝する等、中国勢の強さが日本のファンにも広く伝わっている。



 Krushも過去にCFPの岩熊宏幸氏の仲介で、度々中国に選手を派遣。昨年6月12月に武林風で中国勢との対抗戦を行い、1回目は2勝6敗、2回目は3勝4敗とKrush勢が負け越している。今回は日本で、武林風の友好団体「Glory of Heroes」との対抗戦が実現。中国側もチュー・ジェンリャンを筆頭に精鋭を送り込んできた。

 対抗戦の大将戦に登場する弘嵩は、15年9月のKrush -60kgタイトルマッチでジュアン・シューソンに勝利して以来約2年ぶりのKrush登場。かつてKrushでは-60kg王座を通算5度防衛する活躍をしていた。現在はK-1のトップ戦線で活躍するが、2月に大雅に判定負けし、K-1王座から陥落して以来の復帰戦だ。
 対戦相手のジュンフェンはMMAでも実績があるという25歳。キック戦績は26戦20勝(7KO)6敗。コン・ロンという選手の欠場で代役出場だ。なお、今大会は赤コーナーと青コーナーが通常のKrush・K-1とは逆になり、中国勢が北東側の赤コーナーに立つ。

 弘嵩は今回も両スネにサポーターをつけている。1R、ジェンはサイドキックを多用しつつ、左フックを振るい弘嵩を脅かす、MMAの選手でもあるため上体がガッシリしており、当たれば危険な印象だ。数発被弾し鼻血を出した弘嵩だが、落ち着いて右ローをコツコツヒット。ジェンは左足を叩いて効いていないとばかりにアピールする場面も。



 2Rも弘嵩はしつこく右ローをヒット。時折ジェンは嫌そうな動きを見せるが、随所で強力で伸びのある右ストレートを当てる。終盤の右ストレートでは弘嵩の腰が沈み、手をマットにつかなかったためダウンは免れたが、印象を悪くする。
 3R、ジェンはインローを絡めつつ、時折パンチを振るい、弘嵩を脅かす。弘嵩もローを打ちたいが、ジェンはジャブとステップワークでうまくかわし続ける。足のダメージの溜まっている弘嵩は、体格で勝るジェンに押し倒される場面もあり、印象が悪い。終了間際、ようやく弘嵩はジェンを詰めてパンチを当てるが、ジェンは耐えきりゴング。
 1Rと3Rは僅差となり、ジャッジにバラツキはあったが、2Rを確実にとったジェンの判定勝ち。弘嵩は首を傾げ、少し呆然とした表情でリングを降りた。





第7試合 日本vs中国・6対6全面対抗戦5 -66kg契約 3分3R(延長1R)
○チュー・ジェンリャン [Qiu Jianliang](中国/大東翔クラブ/2016年WLF -67kg級世界カンフー王者/65.6kg)
×小宮由紀博(HEAVY CLASS/RKAウェルター級王者/65.9kg)
判定3-0 (芹沢30-26/豊永30-26/朝武30-26)

 チューはイリアス・ブライド、モサブ・アムラーニ、ジョムトーン・チューワッタナにも勝っている27歳の強豪。戦績47戦41勝(19KO)6敗で、今回の中国側のエースと言っても過言ではない。37歳のベテラン・小宮は4月のKrushでの第5代Krush -65kg王座決定トーナメント決勝で中澤純に判定1-2で惜敗して以来の試合だ。

 1R、小宮は左手のフェイントを使いながら右ローを当て、チューは右ミドル、右ローを当てつつ、バックスピンキックも多用。顔面、ボディ両方を狙うバックスピンで、なかなかクリーンヒットにならなかったが、終了間際に顔面に放った一発がクリーンヒットし、不意を突かれた小宮はダウンする。



 2Rもチューがバックスピンで何度が小宮をぐらつかせつつ、前に出続けてパンチをヒットし優勢。3Rも同様だが、チューが前に詰めると、小宮が組んで防御する場面が増え、勝本レフェリーから警告を受ける。チューも終盤には警告を受けるが、馬力を活かして全般にアグレッシブに攻め続け、小宮の反撃を封じ、大差で判定勝ちした。


第6試合 日本vs中国・6対6全面対抗戦4 -67.5kg契約 3分3R(延長1R)
○ティエ・インホァ [Tie Yinghua](中国/大東翔クラブ/2015年WLF -67kg級世界カンフー王者/67.5kg)
×渡部太基(ゴールデングローブ/元Krush -67kg王者/67.1kg)
判定2-0 (勝本30-27/豊永29-29/長瀬30-29)

 渡部は昨年4月の山崎陽一戦から今年4月の山際和希戦まで4連敗中。だが「外国人が相手だと燃える。出てみたかった」ことから、この対抗戦に志願出場した。インホァは戦績44戦38勝(13KO)5敗1分の24歳。
 1R、サウスポーの渡部に対し、オーソドックスのティエだが左のストレートをうまく当て、渡部をぐらつかせる。だが渡部は回って距離を取りながら回復すると、ロープを背にした近い距離で左ハイを叩き込み、逆にティエをぐらつかせる。その後も渡部は左のミドルを当てるが、終盤にもティエは左ストレートを当て、一発の怖さを印象付ける。



 2R、渡部は左のインローを連打するが、足を効かされたティエは距離を詰めて左右のフックをヒット。渡部は攻撃が減り、若干印象を悪くする。
 3Rも渡部は左のインローを連打する場面があったが、太ももが太く馬力のあるティエは前に前に出続けパンチを何発もヒット。コーナー、ロープに詰める場面が増え、飛び膝や右ハイも当てて渡部を防戦一方にする。ジャッジにバラツキはあったが、3Rに確実にポイントを取ったテェエに軍配が上がった。ティエは「また日本で戦いたい。もっと強い選手を用意して欲しい」とアピールした。


第5試合 日本vs中国・6対6全面対抗戦3 -63kg Fight 3分3R(延長1R)
×ドン・ザーチー [Deng Zeqi](中国/大東翔クラブ/2013年WCK世界王者/62.6kg)
○瑠輝也(TRY HARD GYM/62.8kg)
1R 1'53" KO (右飛び膝蹴り)

 瑠輝也は2月のK-1の初代ライト級王座決定トーナメントのリザーブファイトで水町浩を二段蹴りでKOし話題を呼んだ選手。このトーナメントで優勝したのがウェイ・ルイだったが、CFPの岩熊氏によると、ドンはルイと同階級のライバルで、2年前にウェイに延長判定負けを喫しているものの、中国での人気はウェイよりも上だという。現在25歳で、戦績も36戦29勝(7KO)7敗となかなかのもの。瑠輝也も「僕は中国人には3回全部勝っているんですけど、ドンはその1ランク上の強さと思います」と警戒していた。



 1R、序盤こそドンがパンチで前に出てきたものの、長身の瑠輝也が距離を作ると、右ロー、左ミドルを効かせじわじわ追い詰める。さらに左ストレート、左ボディを効かせると、ドンは顔をしかめ少し後退するように。すると瑠輝也はこの隙を逃さず、右の飛び膝をドンのアゴにクリーンヒット。一撃で見事KOすると、場内は一気に沸き上がった。
 マイクを持った瑠輝也は「チャンピオンのウェイ・ルイのライバルに勝てたので、K-1ライト級の日本人と胸張って言えます」と堂々とアピール。バックステージでも「次はウェイ・ルイを倒したい」と語った。




第4試合 日本vs中国・6対6全面対抗戦2 -58.5kg契約 3分3R(延長1R)
×ユン・チー(中国/大東翔クラブ/58.4kg)
○佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/58.4kg)
判定0-3 (芹沢29-30/長瀬29-30/豊永29-30)

 ユンは今回が4度目の来日。前回は3月のKrushで小澤海斗のKrush -58kg王座に挑戦したが判定負けを喫している。佐野は外国人との試合が初だ。



 1R、ユンが右ストレート、左ボディといったパンチを強打してくるが、中盤から佐野は右ローに狙いを定めコツコツとヒット。2Rも右ロー、足狙いの右テンカオを当てていると、ユンは笑顔を浮かべ痛みをごまかすように。ユンもパンチを返し続けるが、若干佐野が好印象か。
 3Rも基本的に同じ構図。だがユンはローにも耐え、随所でパンチを返し続ける。終盤のパンチの打ち合いでは場内が沸きあがる。判定は3者とも1票差で佐野。ユンは首をかしげたが、ホームタウンディシジョンといった感じは無く、妥当なところだろう。


第3試合 日本vs中国・6対6全面対抗戦1 -58kg Fight 3分3R(延長1R)
○ワン・ジュングァン [Wang Jyunguang] (中国/中国高大拳クラブ/Glory of Heroes -57kg級2位/57.9kg)
×里見柚己(K-1 GYM YOKOHAMA TEAM TORNADO/58.0kg)
判定2-0 (豊永29-29/勝本30-28/長瀬30-28)

 里見は5月のKHAOSで佐野とダウンの応酬を繰り広げ、判定負けに終わったものの、AbemaTV提供のベストバウト賞を獲得した19歳の新鋭。ワンは戦績23戦20勝(3KO)2敗1分の22歳。岩熊氏によると、アグレッシブなファイトスタイルから「中国の武尊」とも呼ばれているという。



 1R、里見はサウスポーから左ミドル、ワンは時折スイッチしパンチ主体でローも絡める攻防。2Rも同様で、里見が左の膝を効かせていたが、ワンは打たれ強く、前に出てパンチを当て続けると、里見は失速。3Rも同様に中盤からワンがパンチを当て続けると、里見は背中を向けて逃げる場面も。



 ワンが判定勝ちすると、「次回日本で武尊選手とやりたいです」とアピール。リングサイドで観戦していた武尊もロープ際まで上がり「久しぶりに気持ちの強い選手を見たので、殴り合いがしたくなりました」と返答し、対戦に意欲を示した。バックステージでのインタビューでも武尊は「戦い方を見ていると『中国の武尊』と思った」と実力を認め、「タイトルを賭けていい。向こうも国を背負って来ると思う」とK-1王座の防衛戦にも前向きだった。


 対抗戦は中国勢が4勝2敗で勝ち越し。日本側は瑠輝也が鮮烈なKO勝ちでインパクトを残したが、総じて中国側の馬力、打たれ強さ、一癖のあるテクニックに手を焼いた印象だった。



 なお、今大会ではGlory of Heroesのグゥオ・チェンドン代表と、宮田充K-1プロデューサーがリングアナウンサーとして競演。ラウンドガールも日本側は着物、中国側はチャイナドレスをモチーフにしたコスチュームで観客を楽しませた。細かい所まで配慮が行き届き、なおかつ濃くなり過ぎず、試合を集中して楽しめる、Krushらしいバランスの取れた演出が対抗戦のムードを一層盛り立てた印象だ。
 閉会式で宮田氏は「結果こそ日本の2勝4敗となってしまいましたが、いつもと違ったKrushを見せられたと思います。中国以外でもいろんな国とテーマを持った対抗戦をお見せしたいと思います」と、興行的には手応えを得た様子だった。






第2試合 -63kg Fight 3分3R
×青津潤平(K-1ジムEBISU小比類巻道場/63.3kg→62.7kg)
○恭士郎(士魂村上塾/WMAF世界&Bigbangスーパーライト級王者/63.0kg)
判定0-3 (勝本29-30/長瀬28-30/三浦28-30)

 恭士郎は34戦19勝(4KO)8敗7分の29歳。15年6月に谷山俊樹からBigbangスーパーライト級王座を奪取し、今年4月には故郷愛媛でのWMAF世界同級王座決定戦で16戦無敗の石田勝希を5R KOしている。



 1Rから恭士郎が圧力をかけ、得意のしなるような右ローを始め、左右のボディをヒットし優勢。青津も攻撃を返すが、恭士郎の圧力は落ちず、2R中盤には恭士郎が青津をコーナーに詰めて、左ボディ等のパンチを当て続ける場面も。3R、打たれ強さに定評のある青津も随所でパンチを返し、盛り返しは見せたものの、攻勢までは持ち込めず、恭士郎が文句無しの判定勝ちを果たした。


第1試合 -53kg Fight 3分3R
×山田忠洋(ウィラサクレック・フェアテックス札幌/53.0kg)
○金子晃大(K-1ジム・シルバーウルフ/52.9kg)
2R 1'03" KO (右ストレート)

プレリミナリーファイト第3試合 -60kg Fight 3分3R
△橋本亮汰(NEXT LEVEL渋谷/59.8kg)
△佐藤正和(Aim high/59.8kg)※サムイジムから所属変更
判定0-1 (28-30/29-29/29-29)

プレリミナリーファイト第2試合 -63kg Fight 3分3R
○中野滉太(POWER OF DREAM/62.7kg)
×石川祐樹(K-1ジム・シルバーウルフ/62.7kg)
判定2-0 (29-29/30-29/30-29)

プレリミナリーファイト第1試合 -55kg Fight 3分3R
×石塚宏人(ドージョー☆シャカリキ/54.4kg)
○大川一貴(青春塾/54.9kg)
判定0-2 (28-28/28-29/28-29)

 大川は13年11月の-55kg WILDRUSH League最終戦でkazyosiに判定負けして以来、3年8ヶ月ぶりの復帰戦。現在30歳で、18歳の石塚と対戦したが、ミドル、ローの強打を1Rから多くもらい苦戦を強いられる。だが3R、石塚が疲れてきたところで、右ストレートを当ててダウンを奪取し、逆転勝ちを果たした。

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