Home > REPORTS > Krush > 卜部功也、ISKA世界ライト級王者に。戸邊隆馬と宮元啓介が好勝負:6.16 後楽園

卜部功也、ISKA世界ライト級王者に。戸邊隆馬と宮元啓介が好勝負:6.16 後楽園

Krush.29
2013年6月16日(日) 後楽園ホール
 ISKA世界ライト級(60kg)王座決定トーナメントは、卜部功也が大沢文也とグザヴィエ・バスターを破り優勝。バスターは石川直生戦で負った両まぶたの傷が広がり、不完全燃焼の決勝となったため、功也は「バスター選手とはもう一度スッキリと戦いたいです」と話した。山崎秀晃は-63kg級王者となってからの初戦で一輝に完勝。瀧谷渉太の王座返上で混沌とする-55kg級戦線では、戸邊隆馬と宮元啓介が好勝負を繰り広げ、超満員の後楽園を沸かせた。
  レポート&写真:井原芳徳


ISKA世界ライト級(60kg)王座決定トーナメント



第1試合 準決勝 3分3R(延長1R)
○卜部功也(チームドラゴン/Krush YOUTH GP 2012 -63kg級優勝/60.0kg)
×大沢文也(TANG TANG FIGHT CLUB/59.8kg)
判定3-0 (芹沢30-26/勝本30-26/千葉30-25)

 両者は09年12月の新宿大会で対戦し、功也が3R飛び膝蹴りでKO勝ち。今年3月の後楽園大会で再戦し、開始すぐに大沢が左フックでダウンを奪ったが、功也が右フックで奪い返したダウンがブレイク後の攻撃と判断され、大沢の反則勝ちとなっていた。



 1R、功也がサウスポーに構え、右ジャブで距離をキープし、左ストレート、左ミドルを当て序盤から主導権。コーナーに詰めての右ハイや、上から下へのパンチのコンビネーションで大沢を苦しめる。やや硬かった大沢も、2R序盤は積極的になり、右ボディフックを2度叩きこむが、功也が左ミドルをクリーンヒットするとすぐに主導権を奪い返し、右ハイでダウンを奪うことに成功。3Rもプレッシャーをかけ続け、左と右のストレートの連打でダウンを奪って点差を広げ、文句なしの判定勝ち。因縁の大沢と決着をつけ、決勝にコマを進めた。


第2試合 準決勝 3分3R(延長1R)
×石川直生(青春塾/60.0kg)
○グザヴィエ・バスター(フランス/Cobra Vannes/59.5kg)
3R 2'48" TKO (2ダウン:パンチ連打)

 バスターは昨年10月のKrush.23のメインで卜部弘嵩と対戦し、延長戦まで持ち込むも、耳の裂傷でTKO負けに終わっており、前回の無念を晴らすべく再来日。グァニー・バラッジの代役でオファーがかかった。



 1R、石川はリング上を回りつつ、上下に細かく動くフェイントを仕掛け、ローやミドルを時折ヒット。バスターも同じように蹴りを返すが、なかなか的を絞れない様子だ。2Rに入ると、バスターは左まぶたをカットし出血。石川は右ハイ、バスターはバックハンドブローと互いに大技を決めるが、当たりが不完全で均衡は崩れない。
 3Rになってくると互いの距離が縮まる場面が増え、石川がクリンチ多用で注意を受ける。そして中盤、石川が近づいてきたタイミングで、バスターが石川の頭を下げさせると、右の膝蹴りを石川の顔面にクリーンヒットしダウンを奪取。石川は立ち上がったものの、左頬をカットし表情も虚ろ。バスターはここぞとばかりにパンチとミドルのラッシュを仕掛け、石川が棒立ちになったところでレフェリーがストップ。最近好調だった石川がまさかのTKO負けを喫した。




オープニングファイト第3試合 リザーブファイト 3分3R(延長1R)
○中村圭佑(チームドラゴン/60.0kg)
×ジー・ウェンハオ(中国/北京盛華国際武術クラブ/CFP/59.5kg)
1R 1'44" KO (右フック)

 ウェンハオはサウスポーで高めに構え、左ミドルを当てるムエタイスタイルの選手。中村はパンチのタイミングを測ると、打ち合いで右を当てて後退させ、そのまま前進して右フックでダウンを奪う。ウェンハオは立ち上がろうとしたがふらついておりレフェリーがストップ。中村がリザーブファイトながらもしっかりチャンスをものにし、今年3連勝とした。



第9試合 メインイベント 決勝 3分3R(延長1R)
×グザヴィエ・バスター(フランス/Cobra Vannes/59.5kg)
○卜部功也(チームドラゴン/Krush YOUTH GP 2012 -63kg級優勝/60.0kg)
2R 0'30" TKO (レフェリーストップ:左右のまぶたのカット)
※卜部が新王者に



 バスターは石川戦で左右のまぶたをカット。入場時には大きなガーゼを貼っており、セレモニー時に朝武レフェリーから外すよう命じられる。その下にはさらに止血のためのテーピングが施されているが、レフェリーもドクターも問題ないと判断し、試合前には功也陣営にもその旨が伝えられる。



 だが試合が始まり功也が右ジャブを当てていると、テーピングの下から出血が始まり、1R中盤には早くもドクターチェックが入る。再開後も功也が右前蹴り、パンチをコツコツと当て続け優勢。バスターはクリンチになると、石川戦でダウンを奪った膝蹴りを放とうとするが、功也陣営は頭を下げないよう即座にアドバイスし、隙を作らせない。
 2R、本来なら勝負はこれからといったところだったが、バスターの両まぶたの出血は止まらない。さらにバスターは鼻血も出すようになり凄惨さが増す。結局開始30秒で、朝武レフェリーはドクターの指示を聞くまでもなく試合をストップ。功也の勝利となり、念願のタイトル獲得を果たした。

◆功也のマイクアピール
「バスター選手とはもう一度スッキリと戦いたいです。そして、お兄(にい)、上がり!60kgはKrush 60kgチャンピオン・卜部弘嵩で、僕が60kgのISKAのチャンピオンです。60kgはこの2枚看板で戦わせてもらいます」

◆功也のインタビュー
「試合前、みんな、記者会見とかTwitterとかブログとかで書いてたんですけど、それをやっちゃうと早めに自分の気持ちが枯渇しちゃうと思ったんで、トーナメントに関してあんまり語りたくなかったですね。それのおかげで自分らしくクレバーに戦えたかなと思います。試合の当日に爆発させてやろうという気持ちでした。
(会見でベルトへのこだわりはさほど見せて無かったですが、誰よりもうれしそうでしたね)そうですね。ホントは誰よりも取りたかったです。
(大沢戦について)普通ならすぐに再試合って無いと思うんで、関係者の方と大沢選手に感謝してます。


(決勝は石川選手と対戦を希望していましたが)どっちが上がってくるかはわからなかったですが、バスター選手のほうがやりやすかったです。冷静に戦える時間が多いんで、相性は良かったと思います。
(試合後の兄とのツーショット撮影はやりたかった?)やっぱ兄弟で撮りたかったですね。兄がダメなときは僕が上がってって、逆に僕が落ち込んだ時は兄が活躍してくれて、そういう意味で卜部の名前は下がってなかったんで、ほんとお兄には感謝してます。言ってなかったんですけど、無理やりでもお兄をリングに上げてやろうと思ってました(笑)
(今後は?)僕の中ではトーナメントで勝ち上がっただけで、1対1の戦いはまだ始まったばかりだと思うんですよ。バスター選手とあそこまで試合をした石川選手とも戦いですし、もう1回バスター選手でもいいです。相手を選ばず、強い奴と戦いたいです。一回も誰々とやらないかと言われて断ったことが無いんで、誰とでもやります」



ワンマッチ



第3試合 -55kg Fight 3分3R(延長1R)
○戸邊隆馬(シルバーウルフ/55.0kg)
×宮元啓介(橋本道場/Innovation&WBCムエタイ日本スーパーバンタム級王者/54.7kg)
4R 判定3-0 (朝武10-8/千葉10-8/勝本10-8)
3R 判定0-0 (朝武30-30/千葉29-29/勝本29-29)
※4R左フックで宮元に1ダウン

 瀧谷渉太が先月末-55kg級王座を返上。現在、「GAORA杯・Krush -55kg WILDRUSH League 2013」を開催中で、その優勝者が来年1月大会で王座に挑戦予定だったが、その構図に変化が起こった。瀧谷も愛知から東京に引っ越し、引き続き王座獲得を目指すが、その対抗馬となりそうなのが23歳の戸邊(とべ)と20歳の宮元だ。昨年、戸邊はRISEで現王者のDyki、宮元はWBCムエタイで日下部竜也を破っている。Krushのリングではまだ発揮しきれていなかった両者のポテンシャルが、この試合で爆発することになる。



 1R、宮元が左の前蹴り、バックスピンキック、左のボディフックを連続でヒットさせれば、戸邊もジムの大先輩の魔裟斗を彷彿とさせる素早い上下のパンチのコンビネーションで反撃。特に左の威力と精度が高く、2Rに入ると次第にその命中率がアップする。
 だが宮元もパンチの打ち合いで一歩も引かず。被弾するたび戸邊はうっすらと笑顔を浮かべ、次第に鼻血も出すように。ラウンド終盤にかけて打ち合いは激しさを増し、終了のゴングと同時に宮元が当てた左フックで戸邊の腰が落ちる。
 一瞬も隙の作れないノンストップの攻防は3Rも続く。宮元のバックスピンキックが戸邊の脇腹にクリーンヒットし、戸邊は一瞬動きが止まるが、宮元のパンチラッシュをしのぐと、次第に巻き返してパンチの連打で宮元を後退させる。するとまたも宮元がバックスピンを決め、終盤には右ハイもヒット。好印象を残し最終ラウンドを終える。
 勝敗は判定に委ねられ、3者ともドローの採点。超満員の会場はまだこの二人の攻防を見られることで湧き上がる。しかし宮元は本戦でエネルギーを使い切った様子。戸邊がボディに膝蹴りを効かせて宮元を後退させると、左フックをクリーンヒットしてついにダウンを奪取。その後も接近戦で休みなくパンチを打ち続けて宮元を圧倒し、判定勝ちを果たした。



 試合後マイクを持った戸邊は「55kgのトップの宮元選手と試合できてよかったです。次は瀧谷選手とやりたいです」とアピールした。瀧谷は7月13日の新宿大会での将大(MAD MAX GYM)との一戦と、9月1日の名古屋大会の出場が決まっており、名古屋大会で対決という可能性もありそうだ。
 一方、敗れはしたものの、宮元もこの一戦でKrushファンに大きな印象を残すことに成功した。Krush 2戦目で、それ以前は肘有りルールで戦うことが多かったため、20歳という年齢を考えればまだまだKrushルールでの伸びしろはある。特に今回戦った戸邊とは手が合い、Krushの前身の全日本キックの山本元気と山本真弘の戦いを彷彿とさせるスピード感があった。戸邊とのライバルストーリーはこれからも続きそうだ。




第8試合 セミファイナル 64kg契約 3分3R(延長1R)
○山崎秀晃(チームドラゴン/Krush -63kg級王者/64.0kg)
×一輝(OGUNI GYM/元NJKFライト級王者、NJKFスーパーライト級5位/64.0kg)
判定3-0 (芹沢30-27/勝本29-27/朝武30-27)
※2R左ストレートで一輝に1ダウン



 山崎は3月に-63kg級王者となってからの初戦。1Rから左ミドル、バックスピンキック、左ボディフック等を叩き込み、主導権を握る。一輝はガッチリとブロックし、パンチの打ち合いにもつれ込んだタイミングで右フックを叩き込もうとするが、内田康弘トレーナーを新たに迎えたチームドラゴン陣営は完全にそのパターンを把握しきっており、一輝に攻め入る隙を与えない。2R、山崎はバックハンドブローをクリーンヒットさせた後、後退した一輝の顔面に右の前蹴りを叩き込み、さらに左ストレートをクリーンヒットしてダウンを奪取。3Rも山崎がバックブロー、バックスピン、左ミドルを叩き込み一輝を苦しめる。残り1分を切り、仕留めに行こうとした山崎がパンチの打ち合いに応じるようになると、一輝がようやく右フックを当ててチャンスを作るが、時間は不十分。ポイント差をキープし、山崎が判定勝ちした。




第7試合 65kg契約 3分3R(延長1R)
×HIROYA(TRY HARD GYM/65.0kg)
○NOMAN(DTS GYM/64.8kg)
4R 判定1-2 (芹沢9-10/千葉10-9/朝武9-10)
3R 判定0-0 (芹沢29-29/千葉30-30/朝武30-30)



 NOMANは会見で「HIROYA選手はテレビにも出て有名ですけど、僕とやらされるところまで落ちてきたか、って感じですね」とHIROYAを挑発。「恵まれた環境でやってると思うんですけど、恵まれた環境にいなくても勝てるってことをテーマに置いてます」とも話していたが、試合では苦しみながらも有言実行を果たすことに。
 1Rはお互いに慎重な滑り出しだったが、2Rに入るとローの応酬が激しさを増す。パンチの攻防でも、距離ができればNOMANの左ジャブ、HIROYAの上から下につなぐコンビネーションが冴える。3R、NOMANが右フックで2度HIROYAをひるませチャンスを作るが、終盤にHIROYAが右のボディフックやバックハンドブローをお返しし挽回。試合は延長にもつれ込む。中盤までHIROYAがパンチとローの手数で若干優勢だったが、NOMANは右フック、左の膝蹴りを効かせ挽回。終盤には右フックでHIROYAをのけぞらせ、判定は割れたもののHIROYAから価値ある白星をもぎ取った。




第6試合 -58kg Fight 3分3R(延長1R)
○鈴木雄三(極真会館/58.0kg)
×渡辺 武(Booch Beat/57.9kg)
判定3-0 (30-29/30-28/30-28)

 3月の-58kg級初代王者決定トーナメント準決勝で、優勝者の武尊に敗れた鈴木が再起戦。バックスピンキックやハイキックを見切られて空振りする場面が少なくなかったが、最後までパンチを含めた手数で押し続け判定勝ちした。


第5試合 -58kg Fight 3分3R(延長1R)
○神戸翔太(POWER OF DREAM/TEAM AK/58.0kg)
×上杉隼琉(超越塾/57.9kg)※上杉隼土 改め
3R 2'53" KO (右ハイキック)

 鈴木同様、神戸(かんべ)も-58kg級初代王者決定トーナメント準決勝で寺戸伸近に敗れて以来の試合。1Rから右ボディフックを効かせて主導権を握り、2Rには左ストレートでダウンを奪取。3R、上杉も右フックや左ハイを当てて序盤は反撃したものの、神戸のパンチをもらうと失速し、最後は右ハイからのパンチ連打で上杉をマットに沈めた。


第4試合 -70kg Fight 3分3R(延長1R)
○TOMOYUKI(センチャイムエタイジム/WPMF日本スーパーウェルター級1位/69.5kg)
×阿佐美ザウルス(TANG TANG FIGHT CLUB/69.7kg)
判定3-0 (咲田29-27/芹沢29-26/朝武30-26)

 TOMOYUKIは開始すぐから前へ前へとプレッシャーをかけ、左を中心としたパンチを振り回し攻勢。蹴りは一切使わず、ひたすらパンチで攻め続ける。2Rに入ると勢いが低下し、阿佐美の左フックを被弾して動きが止まる場面もあったが、3Rに入ると息を吹き返し、左フックをきっかけとしたパンチの連打でついにダウンを奪取。その後もフラフラの阿佐美から右ストレートでダウンを奪い、KO寸前まで追い込んで判定勝ち。1年前の松倉信太郎戦に続き、Krushで2連勝した。


オープニングファイト第2試合 -55kg Fight 3分3R
○大雅(TRY HARD GYM/55.0kg)
×YOSHIKI(晴山塾/55.0kg)
判定3-0 (30-29/30-28/30-28)

 3戦目16歳の大雅、2戦目18歳のYOSHIKIの対戦は、空手系の蹴りの大技を互いに連発する派手な試合に。荒削りながらも物怖じしない戦いぶりに会場が湧く。そんな中、大雅がローの連打も効かせていくとじわじわとペースを握るように。その後も的確に蹴りを当て続け勝利した。選手の駒が揃ってきた-55kg戦線で、大雅が台頭するのもそう遠い未来ではなさそうだ。




オープニングファイト第1試合 -55kg Fight 3分3R
○石田圭祐(チームドラゴン/55.0kg)
×Shi-mo(KSS健生館/54.8kg)
判定3-0 (29-28/29-27/29-27)

 Shi-moのセコンドには、先月に健生館に移籍したばかりの前-55kg級王者の瀧谷渉太の姿も。1R、石田が近距離からの右飛び膝蹴りでダウンを奪取。だがその後も右飛び膝を使い続けていると、Shi-moがタイミングを合わせてパンチを当てるようになり、2Rには反撃するように。だが3Rには勢いが落ち、スタミナで勝る石田が細かいパンチやバックスピンキックで反撃し判定勝ちした。







Home > REPORTS > Krush > 卜部功也、ISKA世界ライト級王者に。戸邊隆馬と宮元啓介が好勝負:6.16 後楽園

 - PR - Martial World presents Gym Village
Gym Village でジムを探そう!
Gym Village おすすめジム

キングダム立川コロッセオ
JR中央線「立川」徒歩5分、多摩モノレール「立川北口」徒歩6分
月謝3ヶ月分無料(先着順限定数)&完全無料体験キャンペーン中!! 総合格闘技、柔術、キックボクシング等豊富なクラス。 初心者・女性・キッズ専用クラスも開設。 かなり気楽な雰囲気のジムです。

さらに詳しく

おすすめジム欄へのジム広告掲載について