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武居由樹、スーパー・バンタム級王者に。ゲーオ防衛。武尊KO勝ち:4.22 代々木

  • K-1
  • 更新・2017-04-23 (Sun)01:11
K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~
2017年4月22日(土) 代々木競技場第二体育館
 武尊が返上したスーパー・バンタム級王座を争うトーナメントでは20歳の新鋭・武居由樹がアントニオ・オルデン、石田圭祐、久保賢司を撃破し優勝。ゲーオ・ウィラサクレックは山崎秀晃を返り討ちにしスーパー・ライト級王座2度目の防衛に成功。武尊はローブローのダメージを乗り越え、強化した左のフックでビクトー・サラビアを3R KOした。
  レポート&写真:井原芳徳

  中継:AbemaTV 生放送、GAORA 4/23(日)12:30~17:00、フジテレビ FUJIYAMA FIGHT CLUB 4/28(金)深夜)

K-1 WORLD GP 第2代スーパー・バンタム級(-55kg)王座決定トーナメント



第2試合 一回戦(1) 3分3R(延長1R)
〇石田圭祐(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/55.0kg)
×チャールズ・ボンジョバーニ(フランス/タイガーズ・デン/54.5kg)
2R 1'43" KO (2ダウン:左ボディフック)

 武尊が昨年、階級をアップし返上した王座を巡るトーナメント。石田は武尊の後輩の21歳で、1月のKrushでのトーナメントの査定試合で勝利している。1月の組合せ発表会見では36歳の寺戸伸近に「オッサン」と噛みつき、前日計量後の会見でも「前からKrushの-55kgのベルトを持っている寺戸選手を倒すと言っているので、決勝の一番目立つところで恥をかかせたいです」と、改めて打倒・寺戸に意欲を示していた。
 対するボンジョバーニは15年11月に武尊のK-1王座に挑戦し、1Rに左ストレートでダウンを奪ったが2R KO負け。昨年9月のKrushで寺戸のKrush王座に挑戦し1R KO負けしている。
 
 1R、石田がサウスポーのボンジョバーニに右インローをコツコツ当てると、早くも効き目を発揮。ボンジョバーニも左のフック、ボディを当てるが、石田はひるまず圧力をかけ続け、終盤には右のボディ狙いの蹴りとパンチで動きを止め、フックの連打で追い詰める。
 2Rも石田が左の前蹴りをボディに効かせると、右ボディの連打でダウンを奪取。最後はコーナーに詰めての左ボディで2ダウン目を奪い、幸先良いスタートを切った。


第3試合 一回戦(2) 3分3R(延長1R)
〇武居由樹(POWER OF DREAM/Krush -53kg王者/55.0kg)
×アントニオ・オルデン [Antonio Orden](スペイン/ペトラス&ライオン・タイマーティン/54.1kg)
3R 2'31" KO (2ダウン:右フック)

 武居はトーナメント出場者最年少の20歳。フジテレビの「ザ・ノンフィクション」でも不良から更生するためキックを始めた生い立ちから現在までが取り上げられてきた。対するオルデンは初来日。27戦25勝(2KO)2敗の25歳。WKAヨーロッパ王座等の獲得実績がある。
 1R、両者サウスポーに構え、武居はスピードを活かし、右ボディを当てるとオルデンはクリンチ。だがリーチと体格で勝るオルデンの左ストレート、左ミドルも当たりだし、武居は次第に圧力に押されるように。
 2R、オルデンは同じように勢いよく攻めるが、K-1初参戦のため、時折つかんでしまう癖が抜けず、レフェリーから注意され、攻撃が寸断される。まだダメージの小さい武居は、随所で右ボディ等を当てて、じわじわとオルデンにダメージを与えて反撃の糸口をつかむ。



 3R、武居が右ボディをきっかけとしたパンチラッシュでオルデンをロープに追い詰め攻勢に。オルデンは左フックをお返ししたが、肘打ちとなってしまい、芹沢レフェリーは減点1を宣告する。その後も武居はラッシュを続け、クリーンヒットの後ではないが、オルデンがバランスを崩してスリップすると、芹沢レフェリーはダウンを宣告。さらに武居が右フックを当てると、ウィーランが詰めて来る武居をロープ際で半身になってかわそうとして、背中を向けてしまい、武居のパンチの連打をもらったところで、芹沢レフェリーはブレイクをかけず2ダウン目を宣告する。オルデンはダウンの都度抗議するが聞き入れられず。オルデンにとっては不運な形が続いたが、武居が持ち前の破壊力で不利な局面を打開し、初戦を突破した。


第4試合 一回戦(3) 3分3R(延長1R)
〇寺戸伸近(Booch Beat/Krush -55kg王者/54.8kg)
×ジェイミー・ウィーラン(英国/ダブルKジム/ISKA世界スーパーフェザー級王者/55.0kg)
4R 判定2-1 (長瀬10-9/和田9-10/朝武9-10)
3R 判定1-1 (長瀬29-28/和田29-30/朝武29-29)

 寺戸はトーナメント出場者最年長の36歳。全日本キック、RISE等でこれまで5本のベルトを獲得し、武尊登場以前の軽量級をけん引した選手の一人だ。対するウィーランは昨年11月の初代K-1フェザー級王座決定トーナメント一回戦で武尊に敗れた選手。ISKAでは59kgのタイトルを保持するだけあり、元々の体格では最大で、計量では筋肉質な体を披露し来場者を驚かせた。
 1R、ウィーランはサウスポー主体でスイッチを繰り返し圧力をかけるが、寺戸はうまくかわしながら右ローを随所でヒット。時折サッと中に入って右ストレートも当てて離れ、巧さを発揮する。
 2Rも寺戸は同じような攻めだが、ウィーランの右ロー、右フックも随所でヒットし、寺戸が少しバランスを崩す場面も。ウィーラン若干優勢だが、まだ大差はなく、お互い少しずつ削りあう状態だ。



 すると3R、寺戸の右ローが効き目を発揮し、ウィーランの攻撃が減り、寺戸が圧力をかける時間が長くなる。終盤には右の飛び膝からのパンチ連打で追い詰め、寺戸がポイントを取る。
 僅差のラウンドが続いたため、ジャッジは三者三様で延長に突入。ウィーランはこれまで同様にスイッチを繰り返すが、防御のためといったニュアンスが強く、そのあと攻撃が出ない。右ストレートを当てる場面もあったが、回転蹴りやバックハンドブローといった大技に頼りがちで、空振りが続く。寺戸は攻めにくそうな状況が続くが、しつこく圧力をかけ続け、終盤に圧力を強めてパンチを連打し、攻勢を印象付ける。ジャッジは割れたが寺戸が2票を獲得し、なんとか初戦を突破した。


第5試合 一回戦(4) 3分3R(延長1R)
〇久保賢司(K-1ジム五反田チームキングス/元RISEバンタム級(55kg)王者、元NJKFフライ級王者/54.7kg)
×ソン・ダーチェン [Suen Tak Chuen](中国/香港富徳拳館/CFP/54.6kg)
判定3-0 (朝武30-27/長瀬30-27/和田30-27)

 久保は久保優太の弟で27歳。07年の第1回K-1甲子園に参戦し、キックではNJKF、RISE等でタイトルを獲得し26戦21勝(14KO)5敗。当時はKENJIのリングネームで活躍。12年にプロボクシングに転向し、10戦5勝(2KO)4敗1分の成績を残し、15年8月に引退を発表した。その後、K-1ジム五反田でチーフトレーナーを務め、優太にも指導していたが、今回のオファーを受け復帰を決意した。対するダーチェンは30戦26勝(3KO)4敗の21歳。身長168cm。16年香港ムエタイチャンピオンシップ争奪戦51kg王者等の実績がある。



 1R、久保がサウスポーのダーチェンに対し、右ミドルを当ててからの左フックでぐらつかせ、右ミドル、右ボディを効かせ続け攻勢。蹴りとパンチのつながりもスムーズだ。ダーチェンは脇腹を押さえ後退する場面も。2Rも久保が右ミドル、左ボディ等を当て、ダーチェンを苦しめるが、ダーチェンはなかなかダウンしない。3Rも久保がボディ狙い主体で圧倒。ダウンは奪えなかったものの、最後まで運動量は落ちず、完全復活を印象付けた。


第1試合 リザーブファイト 3分3R(延長1R)
〇伊澤波人(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/中国英雄伝説世界-57kg級王者/55.0kg)
×鈴木優也(K-1ジム目黒TEAM TIGER/54.9kg)
判定1-0 (勝本29-28/和田29-29/豊永29-29)
判定2-1 (勝本10-9/和田9-10/豊永10-9)

 過去2度の対戦では鈴木が勝利。伊澤は左腕と右足にテーピングをしており、万全ではない様子。伊澤は前に出て変則のローを狙うが、鈴木はステップでかわし続け、ボディと顔面に的確にパンチと左膝を当て続けて主導権を握る。2Rには、つかみの警告を鈴木はもらってしまうが、1R同様にパンチと膝を当て続け優勢だ。
 だが3R、後の無い伊澤が少しずつ圧力を強め、終盤にはパンチとローを効かせ鈴木を追い詰め終了。延長戦に持ち込む。鈴木も左フックをクリーンヒットする場面があったが、終盤に伊澤が左右のロー、ボディへのパンチを当て続けて鈴木をぐらつかせ、接戦だったものの勝利をもぎ取った。


第8試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
×石田圭祐(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/55.0kg)
〇武居由樹(POWER OF DREAM/Krush -53kg王者/55.0kg)
1R 1'32" KO (右フック)



 前に出る石田に対し、武居がサウスポーに構えて回って距離を取りながら、左右のミドル、ボディ、顔面狙いのパンチを連打。石田は後手に回るうちにダメージが溜まり、武居が左ストレートを当てると石田はダウン。石田は立ち上がるが既にダメージが大きく、武居が再び右フックを当てると、あっけなく2ダウン目を喫しKO。武居が先手から一気に流れを作って勝負を決め、決勝に駆け上がった。


第9試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
×寺戸伸近(Booch Beat/Krush -55kg王者/54.8kg)
〇久保賢司(K-1ジム五反田チームキングス/元RISEバンタム級(55kg)王者、元NJKFフライ級王者/54.7kg)
2R 3'06" KO (右ストレート)

 両者は7年前にKrushで対戦し、寺戸がKO勝ちしている。1R、寺戸がリズムよくローを当て、先手を取りかけたが、久保が軽く合わせた左ストレートで寺戸がダウン。寺戸はダメージは小さく、その後は距離を取ってロー主体の攻めで持ち直す。



 だが2R、寺戸は距離を詰め、パンチ主体で打開を図ろうとする。久保もパンチ戦ならボクシングで慣れたところ。いわゆる「打ち合い」ではなく、一発当てればすぐ動いて相手に反撃を許さないスタイルで、じわじわ寺戸を痛めつける。寺戸も負けじとパンチを当て、右ローも返すが、久保が耐えると、ジャブ気味のパンチも絡めて右ストレートを連打すると寺戸はダウン。寺戸は10カウントギリギリで立とうとするが力が入らず、レフェリーがストップ。久保が見事なKO勝ちで決勝に駒を進めた。


第12試合 決勝 3分3R(延長1R)
〇武居由樹(POWER OF DREAM/Krush -53kg王者/55.0kg)
×久保賢司(K-1ジム五反田チームキングス/元RISEバンタム級(55kg)王者、元NJKFフライ級王者/54.7kg)
判定3-0 (和田30-27/豊永30-27/勝本30-27)
※武居が第2代王者に

 1R、武居はこれまで通りにサウスポーに構え、左ロー、左ボディをコツコツヒット。久保はさすがに疲れが見え、完全に後手に回り、右ミドルを時折当てるが、流れが変えられない。終盤には武居が左ミドルを効かせ、パンチラッシュで久保をダウン寸前まで追い詰める。



 2Rも武居がバックスピンキックも絡めて序盤から久保を追い詰め、パンチでもぐらつかせる。だが打ち合いになると少し被弾してしまい、セコンドからの指示通り、その後は距離を取り、ミドル、パンチを当ててもすぐ離れ、ダメージを負わない戦い方を徹底する。



 3Rも武居が左ボディ、左右のストレート、左ミドル、左ハイを何発もヒット。2Rまで以上に差が明白で、久保はサンドバッグ状態だが、なかなか倒れない。終了間際には「来い」と言いながら手を振って挑発し、最後まで意地を見せるが、流れは変わらず終了。ゴングと同時に武居と抱き合い、武居を素直に称える。



 結局、武居がフルマークで判定勝ちしベルトを奪取。金色のテープが四方から飛んだ瞬間、少しだけ喜びの涙を流した。ベルトを巻いた武居は「足立区から来たPOWER OF DREAMの武居由樹です」という、Krush同様の第一声。続けて「トーナメント出場選手、戦った3選手、ありがとうございます。ここまでこれたのも会長、母ちゃん、ジムのみんなのおかげです。もっと強くなります。これからも応援お願いします」とさわかやにアピール。会場の女性ファンからも「かわいい」の声が飛び、武尊に続くニュースター誕生を感じさせる瞬間だった。



◆武居「1試合目は思ったように動けなくて緊張しました。準決勝は戦略を練って、決勝は気持ちで戦いました。
(-53kgから階級を上げ、体格差は感じた?)今回、階級を上がったからという不安は全く無かったです。一回戦はリーチがあったんでやりにくかったです。
(準決勝の戦略は?)いっぱい動いて、自分が疲れるような試合をしようと思いました。
(会長からのアドバイスは?)「楽しんでやれ」って言われました
(3試合KO狙って、決勝は惜しかったが?)最後は久保選手の気持ちが強かったので倒れなかったです。
(3試合が終わって、疲れやダメージの箇所は?)特に感じていないですし、ダメージもなかったです。
(K-1王者になった実感は?)まだ信じられないです。とにかく良かったです。
(Krushと違う階級の王者になったが、今後は?)ジムのみんなや会長と相談しながらやっていきます。
(K-1でこれからどういう姿を見せたい?)軽量級でも倒せる激しい試合を見せたいです。K-1のチャンピオンらしい選手になっていきます」


ワンマッチ


第11試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級(-65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
〇ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/王者/ 64.7kg)
×山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/挑戦者/65.0kg)
判定3-0 (芹沢30-28/長瀬30-28/勝本30-28
※ゲーオが2度目の防衛

 ゲーオは14年11月の-65kgトーナメント王座決定トーナメントで優勝。15年11月に木村ミノルをKOして初防衛とリベンジを果たし、その後も中国の試合を含め6連勝と好調を維持している。
 山崎は14年11月のトーナメント一回戦でゲーオの蹴りをもらって額と眼窩底を骨折し手術を受けた。その後、日本トーナメントを制し復活を果たしたが、9月に組まれた再戦はゲーオのおたふく風邪で中止となってしまい、代役のゴンナパー戦では膝を負傷。山崎の回復を待ち、仕切り直しの一戦が組まれた。



 山崎は左膝にテーピングをしているのが気になるところ。1R、サウスポーのゲーオがじわじわと圧力をかけると、山崎はやはり逃げ足が少し遅れてしまい、横に動けず後退し、度々コーナーに詰められる。ゲーオは左ミドルを当て続けて主導権を握り続ける。終盤、山崎は距離を詰めてパンチを連打。ゲーオはクリンチして膝を当ててしまい、豊永レフェリーから注意される。



 2Rもゲーオは山崎を度々コーナーに詰め、左ミドル、左膝を当てて脅かす。山崎は得意の掛け蹴りを放つが、ゲーオはかわすとすぐに左ミドルをお返し。終盤には左の飛び膝を山崎の首元に突き刺す。
 3R、序盤に山崎の右フックがようやく炸裂。少し効いた様子のゲーオは組んで膝を放ってしまい注意を受けるが、回復の時間を作ることに。その後はこれまで同様、山崎を詰めて左ミドル、膝、パンチを当て続け試合終了。ゲーオが盤石の強さで2度目の防衛に成功した



 マイクを持ったゲーオは「ミナサンコンバンワ。今日防衛できてうれしいです。次はさいたまで会いましょう」と、今後のさいたまスーパーアリーナ大会に向けてアピールした。




第10試合 フェザー級(-57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
〇武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GP王者/57.5kg)
×ビクトー・サラビア [Victor Saravia](米国/ムエタイアメリカジム/57.0kg)
3R 2'23" KO (左フック)

 武尊はスーパー・バンタム級王座を返上し、昨年11月のフェザー級王座決定トーナメントで優勝するも右拳を骨折した。だが療養中には左の攻撃を強化。TBSの「SASUKE」用の練習も瞬発力や反射神経の鍛える効果となり、半年ぶりの試合でそれらの成果とフラストレーションを爆発させる。
 対する初来日のサラビアは7戦5勝(3KO)2敗の23歳。前日計量では「3ポンド(約1.4kg)しか体重を落とす必要がなく、減量は簡単でした」と話しており、一夜明けて向きあった感じでも体格差がはっきりする。



 1R、武尊が圧力をかけ、サラビアが距離を取って素早く回り続ける展開が続く。武尊は左の蹴りを三日月蹴りの要領で当て続けるが、まだ急所を捉えきれない。それでも終盤、圧力を強め、パンチの連打から左ハイをヒット。しっかり差を印象付ける。
 2Rもサラビアが回り続け、武尊はなかなかすばしっこいサラビアを捕まえられない。サラビアが右フックを当てると、武尊は笑顔を浮かべ舌を出す。すると打ち合いになり、サラビアも呼応するように舌を出し、両者気脈が通じているような様子。そして終盤、少し動きの落ちたサラビアに、武尊は三日月蹴りをクリーンヒット。動きを止めると、パンチの連打でダウン寸前まで追い込む。



 公約通り2Rで仕留めきれなかった武尊に3R、試練が訪れる。武尊は圧力をかけるが、サラビアがバックスピンキックを放つと、武尊の股間に直撃。武尊は苦痛の表情を浮かべて倒れ、赤コーナーに戻って少し嘔吐する。体が震えており、ドクターストップでもおかしくない状況だったが、半年ぶりの試合を華々しく飾りたい武尊は、5分近く休んでから立ち上がって続行。場内は暖かい拍手と歓声に包まれる。



 武尊は試合再開すると、再開前よりパワーは少し落ちるものの、アグレッシブに前に出続けることは変わらず、パンチ、三日月蹴りをヒット。サラビアをじわじわと削る。攻め続けるうちに武尊はローブローのダメージも吹き飛んだ様子。すると終盤に差し掛かり、サラビアをロープに詰め、右ストレートをクリーンヒット。これで動きを止めると、左フックを叩き込み、サラビアは目が飛んだ状態で腰から崩れ、すぐさま和田レフェリーがストップ。場内は大歓声に包まれ、武尊もコーナーポストによじ登ると、いつものようにバック転を披露。ピンチを乗り越え、最終的にはKOで締めくくり、千両役者ぶりを発揮した。

 武尊はマイクを持つと「これがK-1です」と第一声。「途中でストップしてつまらない時間があったんですけど、KOしたんで許してください」と話し、ローブローについてもリング上では泣き言は言わない。そして最後は「K-1、世界最高の大会にしていきましょう。K-1最高」とアピールし、拍手喝さいの中リングを降りた。



◆武尊「(ローブローのダメージは?)ちょっと吐きましたね。寒気と震えが出たんですけど、久々の試合ですし、こんな形で終わってしまったら大会的にもダメだと思って、セコンドやドクターが止めようとしていましたけど、途中から『やるやる』と言っていました。再開後は足に力が入らなくて、パンチパンチで行きました。客観的に見ちゃって、何も無い時間がお客さんは嫌だろうと思って、気合で頑張りました。
(多用した三日月蹴りは?)結構作戦でしたね、サラビア選手の気持ちが強くて、足とお腹では倒れないのがわかっていたんで、腹を嫌がらせてから倒そうと思って狙っていました。
(最後は最近磨いてきた左だったが?)そうでしたね。右が使えない間、左が弱いと思ってずっとトレーニングして、筋量が増えて、その成果が出ましたね」


第7試合 スーパー・ライト級(-65kg) 3分3R(延長1R)
×HIROYA(TRY HARD GYM/元Krush -65kg王者/65.0kg)
〇大和哲也(大和ジム/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg日本トーナメント優勝、元WBCムエタイ世界スーパーライト級王者、ライオンファイト同級王者/64.7kg)
2R 0'58" KO (左フック)

 大和哲也はFEG体制のK-1以来6年ぶりの出場。HIROYAとは11年6月の-63kg日本トーナメント一回戦で対戦し、2Rに左フックでダウンを奪い判定勝ちしている。



 1R、哲也が圧力をかけ、HIROYAが回り続ける展開。哲也は右アッパー、左フックの連打を当てたり、得意の左ボディ、右ローも絡め、若干優勢だが、HIROYAも時折パンチを返し、まだ大差はない。

 だが2R、HIROYAのチャンスが逆にきっかけになり、一気に勝負が動く。HIROYAが右フックを当てると、一瞬動きが止まった哲也は打ち合いに応じ、HIROYAの右フックのタイミングで左フックを正確に当ててダウンを奪取。HIROYAは立ち上がるがダメージが残り、パンチを振り回すが、ここでも哲也が正確に左フックを2連打し、再びダウンを奪う。HIROYAは10カウントギリギリで立ってファイティングポーズを取るが、一瞬遅れてしまいレフェリーがストップ。哲也が圧巻の強さを見せた試合だった。



 マイクを持った哲也は「新生K-1ファンの皆様はじめまして、往年のファンの皆さんお久しぶりです。大和哲也、帰ってきました。HIROYA選手強かったです。僕は新生K-1をかき乱すためじゃなく、盛り上げるために来ました。僕がゲーオ倒します。この後友人の山崎選手が頑張ってくれると思います」と、山崎を気遣いつつアピールした。


第6試合 ヘビー級 3分3R(延長1R)
〇KOICHI(バンゲリングベイ・スピリット/98.5kg)
×K-Jee(K-1ジムFUKUOKA小比類巻道場/88.1kg)
3R 0'38" KO (右膝蹴り)

 1R、約10kg軽いK-Jeeが序盤から右ストレートをヒット。スピードでは劣るKOICHIだが、コツコツとロー、パンチを当てるとK-Jeeは苦し気な表情を浮かべるように。2RもK-Jeeが途中まで右ローを当てていたが、KOICHIが右ローを返すとじわじわ攻勢に。一発の重さで簡単に流れを変える。
 3R、後の無いK-Jeeは、開始すぐからパンチラッシュで打開を図るが、力が入らず、KOICHIはブロックしてから右フックをお返ししてダウンを奪取。K-Jeeは10カウントギリギリでポーズを取るが、十分回復できず、KOICHIが右の膝をボディに突き刺して2ダウン目を奪ったところで和田レフェリーがKOを宣告した。



 リングサイド席では明日のパンクラス・ディファ有明大会にクロアチアの選手を送り込む、93年の第1回K-1 GP優勝者・ブランコ・シカティック氏が見守り、試合後はトロフィーを贈呈。その後マイクを持ったKOICHIは「これがヘビー級です。宮田さん、ヘビー級トーナメント開催をお願いします」と宮田充K-1プロデューサーにアピールした。



プレリミナリーファイト第3試合 スーパー・ウェルター級(-70kg) 3分3R
〇和島大海(月心会・チーム侍/70.0kg)
×記村一成(K-1ジムEBISU小比類巻道場/69.8kg)
1R 1'13" TKO (ドクターストップ:左膝蹴りによる額のカット)

 1R開始すぐから、和島がサウスポーからのパンチ、ミドルで記村を下がらせ、コーナーに詰めてパンチを連打した後に左の膝蹴りを額にクリーンヒットしダウンを奪取。記村は額も切られてドクターストップ。和島が素質の高さを印象付けた。


プレリミナリーファイト第2試合 ライト級(-62.5kg) 3分3R
〇上田誠也(TRY HARD GYM/62.5kg)※K-1ジム大阪Number.8から所属変更
×将 -masa-(K-1ジム総本部チームペガサス/62.3kg)
判定3-0 (30-29/29-28/30-27)

 1R、サウスポーの将に対し、上田が強力な右ミドルを連打し攻勢。次第に将のパンチをもらうと勢いが落ちたが、逆転は封じた。


プレリミナリーファイト第1試合 スーパー・フェザー級(-60kg) 3分3R
×小久保裕気(TANG TANG FIGHT CLUB/59.7kg)
〇西京佑馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1甲子園2016 -60kg優勝/60.0kg)
1R 2'48" KO (左フック)

 西京晴馬の弟・高2の佑馬がプロデビュー戦。右のテンカオを効かせてからじわじわ圧力を強め、パンチ、ローを的確に当て続けると、終盤にロープに詰めての左フック一発で小久保をKO。幸先のよいスタートを切った。



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